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第三章
エクラ・ド・レオナルト
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慣れた環境が一変するのは、毎回緊張する。
伯爵家から辺境地へ行く時も、辺境地からノルディラ街に来た時も。
自分がこんなにも波瀾万丈な人生を送るなんて想像もしていなかった。
私が……公爵家の人間に……?
今回ばかりは慣れる気がしない。
平民としての生活が板についている。
伯爵家で住んでいた時だって社交界とは無縁の生活を送ってきた。
それがいきなり……。
馬車は敢えて街で目立たないものを準備してもらった。
騒がれたくなかった。
レオナルト公爵は盛大に迎え入れたいと仰ってくれたが、店の前に領民が集まれば、私はきっと表にさえ出られない。
突然街に溶け込んで、知らないうちに何処かへ流れていった……。
それが最も私に合っている。
馬車の中に広がるパンの香り。
お腹は減っていないが、一つ取り出して頬張った。
スパイスの香りが口いっぱいに広がり、鼻に抜ける。
レオナルト公爵家はチップの店と契約をしているから、これからもこのパンは食べられるのが嬉しい。
少しは寂しさも和らぐ気がする。
同じ領地内とはいえ、クロマとの暮らしがとても肌に馴染んでいた。
これから急に貴族として振る舞えるのか、自信はない。
着いてしまえば、そんな泣き言も言っていられないのだろうけど……。
ほどなくして馬車は街を抜け、小高い山を登っていく。
この先にあるのはレオナルト公爵の居城のみ……。
歩いて来られる距離ではないため、私は初めてレオナルト公爵の城を見た。
「……凄い」
人間、本当に驚いた時は簡単な言葉しか出てこないものだ。
伯爵家の比ではない規模の土地に、街が一つ入っているほどの建物がある。
敷地内を移動していても緑豊かで、ここなら毎日でも散歩したいと思ってしまう。
期待と不安を感じながら、馬車の扉が開くのを待った。
「エクラ、ようこそ我が城へ」
レオナルト公爵夫妻が出迎えてくれた。そして数えきれないほどの使用人たち。
「エクラ・クレアモントと申します。これからお世話になります」
挨拶をすると「君はもうレオナルトだ」と言われ、言い直した。
「さぁ、中へ。本当に迎えに行かなくて良かったのかい? 大切な我が子を自ら迎えに行きたかったのだけれど」
「はい、お気遣い感謝いたします。けれど、ここで居られるのも一時的にですし、大事にはしたくありませんでした」
「一時的なんて言われると寂しいな。いっそ、エルネスト殿下との結婚はやめて、ずっと我が家でいてくれたって構わないのに」
長い廊下を歩きながらレオナルト公爵は言う。
その隣でレオナルト公爵夫人も頷いている。
階段を上がり、また少し歩くと「ここがエクラの部屋だ」と一室のドアを開いた。
中から光が放たれる。
日当たりのいい、眺める景色も最高の部屋……。
「こんな豪華な部屋……もっと離れの隅の一室を与えて頂ければ……」
「そんなことは出来ない。言っただろう? 君は大切な私たちの子供になった。離れの一室なんて考えられない。エクラは夜空を眺めるのも好きだと聞いている。ここからなら、よく見える。バルコニーに出ても最高だ」
レオナルト公爵がバルコニーに続く扉を開くと、風が軽く私の髪を靡かせた。
私は与えられた部屋へ一歩踏み込む。
とても個人に与えられた部屋とは思えない。絢爛な調度品が配置され、寝室はまた別にあるようだ。
貴族はこんな部屋が当たり前なのだろうか。
落ち着かず周りをぐるりと一周眺める。
「気に入ってもらえたかな。エクラは何もかもシンプルがいいと言っていたから、なるべくそうさせてもらったのだが……」
「私には勿体無いほど素敵な部屋です」
「クロマから聞いた通り、本当に物欲のない子なんだね」
「生きているのが奇跡なので。他に望むものはありません……って、すみません。暗い話をするつもりはありません」
レオナルト夫人の表情が曇ったのが視界の隅に映った。
レオナルト公爵はある程度(というかほぼ全て)の事情を知っているだろうが、夫人はきっと殆ど私の過去を知らないだろう。知らない方がいいに決まっている。
私はそれ以上は話すのをやめた。
レオナルト公爵は「また後日、エルネスト殿下も踏まえてその件に関して話をしよう」とだけ言った。
「さぁ、改めて自己紹介をさせてくれ。私はフォルカー・ド・レオナルト」
「イザベラ・ド・レオナルトよ。よろしくね、エクラ」
「明日から、早速忙しくなるから覚悟しておいてくれ。今日はゆっくり体を休めて」
「ありがとうございます」
エクラ・ド・レオナルトとしての生活が始まった。
翌日からはこれまでのようにはのんびり出来ない。
家庭教師がつき、一から作法を学ぶ。
勉強だけでも覚えることは山積みだ。
夜になると夜会へと出向く。
華やかな場所だが、レオナルト公爵にとっては情報収集の場所だ。
ここで人脈を広げ、様々な噂を聞き、見定めていく。
ヴェイルハート伯爵の噂もこうして手に入れたのだろうと思った。
目まぐるしい日々に、クロマやチップを思い出す暇さえない。
慣れない上質な服も靴も、着こなせているとは言い難い。
しかし弱音を吐いている余裕もないほど、一日はあっという間に終わってしまう。
夜にバルコニーから夜空を眺めるひと時だけが癒しの時間だ。
それでもここの人もみんな優しい。
私がどんな失敗をしても叱ったりせず対応してくれる。
ドミナクス辺境伯なら鞭打ちされただろう……なんて考えることもある。
公爵家に来て二十日ほどが過ぎた頃、エルネスト王子殿下が訪ねてきてくれた。
「エクラ!! 早く会いたかった。どうだい? ここでの暮らしにも少しは慣れた?」
「まだまだですが、皆さん、とても良くしてくださいます」
「レオナルト公爵が羨ましい。最近、仕事で会ってもエクラの自慢話ばかり聞かされていた。俺は会えないから妬いてばかりだ」
「大袈裟ですよ」
「大袈裟なもんか。毎日エクラの夢を見る。俺はまだ君とダンスを踊るのを諦めていない」
エルネスト王子殿下は私をひょいと抱き上げると、膝に座らせた。
「使用人が見ていますから」なんて言ってもお構いなし。
「もうエクラは俺だけのものだ。こうしてしっかりとマーキングをしておかなければ、王都へは連れていけない」
「王都……ですか?」
私が王都へ行くなど聞いていない。
そんな私にエルネスト王子殿下は「今日は君に話がある」と切り出した。
「フィリオンの名前を、以前出したことがあっただろう?」
「フィリオンお兄様!? やはり、あの時口に出したのはフィリオンお兄様だったのですね?」
「そうだ。ドミナクス辺境伯の調査に向かう際に俺が引き抜いたんだ。実は今もドミナクス辺境伯の調査は全てが終わったわけではない。悪事が多過ぎてね。フィリオンには今でも現地で、調査と領民が暴動を起こさないよう見張ってもらっているんだ」
「フィリオンお兄様はご無事なんですね。良かった……」
「それで、今、王都に帰ってきているんだ。五日ほどの休暇を与えている。どうだ、会いに行かないか?」
「会いたいです!! フィリオンお兄様だけは、私を家族だと言ってくれました。もしもお兄様が良ければ、会いたい!!」
「そうか、では時間が勿体無い。直ぐに準備をさせて出発だ」
レオナルト公爵には既に話は取り付けてあると言った。
使用人が準備を進める。
頭の中はフィリオンでいっぱいだ。
ずっと案じていた。騎士団は解散したと聞いていたし、離婚もしたと……。
まさかエルネスト王子殿下の許にいるなんて考えもしなかった。
はやる気持ちを抑えきれないまま、エルネスト王子殿下と馬車に乗り込む。
王都へ向けて、走り出した。
伯爵家から辺境地へ行く時も、辺境地からノルディラ街に来た時も。
自分がこんなにも波瀾万丈な人生を送るなんて想像もしていなかった。
私が……公爵家の人間に……?
今回ばかりは慣れる気がしない。
平民としての生活が板についている。
伯爵家で住んでいた時だって社交界とは無縁の生活を送ってきた。
それがいきなり……。
馬車は敢えて街で目立たないものを準備してもらった。
騒がれたくなかった。
レオナルト公爵は盛大に迎え入れたいと仰ってくれたが、店の前に領民が集まれば、私はきっと表にさえ出られない。
突然街に溶け込んで、知らないうちに何処かへ流れていった……。
それが最も私に合っている。
馬車の中に広がるパンの香り。
お腹は減っていないが、一つ取り出して頬張った。
スパイスの香りが口いっぱいに広がり、鼻に抜ける。
レオナルト公爵家はチップの店と契約をしているから、これからもこのパンは食べられるのが嬉しい。
少しは寂しさも和らぐ気がする。
同じ領地内とはいえ、クロマとの暮らしがとても肌に馴染んでいた。
これから急に貴族として振る舞えるのか、自信はない。
着いてしまえば、そんな泣き言も言っていられないのだろうけど……。
ほどなくして馬車は街を抜け、小高い山を登っていく。
この先にあるのはレオナルト公爵の居城のみ……。
歩いて来られる距離ではないため、私は初めてレオナルト公爵の城を見た。
「……凄い」
人間、本当に驚いた時は簡単な言葉しか出てこないものだ。
伯爵家の比ではない規模の土地に、街が一つ入っているほどの建物がある。
敷地内を移動していても緑豊かで、ここなら毎日でも散歩したいと思ってしまう。
期待と不安を感じながら、馬車の扉が開くのを待った。
「エクラ、ようこそ我が城へ」
レオナルト公爵夫妻が出迎えてくれた。そして数えきれないほどの使用人たち。
「エクラ・クレアモントと申します。これからお世話になります」
挨拶をすると「君はもうレオナルトだ」と言われ、言い直した。
「さぁ、中へ。本当に迎えに行かなくて良かったのかい? 大切な我が子を自ら迎えに行きたかったのだけれど」
「はい、お気遣い感謝いたします。けれど、ここで居られるのも一時的にですし、大事にはしたくありませんでした」
「一時的なんて言われると寂しいな。いっそ、エルネスト殿下との結婚はやめて、ずっと我が家でいてくれたって構わないのに」
長い廊下を歩きながらレオナルト公爵は言う。
その隣でレオナルト公爵夫人も頷いている。
階段を上がり、また少し歩くと「ここがエクラの部屋だ」と一室のドアを開いた。
中から光が放たれる。
日当たりのいい、眺める景色も最高の部屋……。
「こんな豪華な部屋……もっと離れの隅の一室を与えて頂ければ……」
「そんなことは出来ない。言っただろう? 君は大切な私たちの子供になった。離れの一室なんて考えられない。エクラは夜空を眺めるのも好きだと聞いている。ここからなら、よく見える。バルコニーに出ても最高だ」
レオナルト公爵がバルコニーに続く扉を開くと、風が軽く私の髪を靡かせた。
私は与えられた部屋へ一歩踏み込む。
とても個人に与えられた部屋とは思えない。絢爛な調度品が配置され、寝室はまた別にあるようだ。
貴族はこんな部屋が当たり前なのだろうか。
落ち着かず周りをぐるりと一周眺める。
「気に入ってもらえたかな。エクラは何もかもシンプルがいいと言っていたから、なるべくそうさせてもらったのだが……」
「私には勿体無いほど素敵な部屋です」
「クロマから聞いた通り、本当に物欲のない子なんだね」
「生きているのが奇跡なので。他に望むものはありません……って、すみません。暗い話をするつもりはありません」
レオナルト夫人の表情が曇ったのが視界の隅に映った。
レオナルト公爵はある程度(というかほぼ全て)の事情を知っているだろうが、夫人はきっと殆ど私の過去を知らないだろう。知らない方がいいに決まっている。
私はそれ以上は話すのをやめた。
レオナルト公爵は「また後日、エルネスト殿下も踏まえてその件に関して話をしよう」とだけ言った。
「さぁ、改めて自己紹介をさせてくれ。私はフォルカー・ド・レオナルト」
「イザベラ・ド・レオナルトよ。よろしくね、エクラ」
「明日から、早速忙しくなるから覚悟しておいてくれ。今日はゆっくり体を休めて」
「ありがとうございます」
エクラ・ド・レオナルトとしての生活が始まった。
翌日からはこれまでのようにはのんびり出来ない。
家庭教師がつき、一から作法を学ぶ。
勉強だけでも覚えることは山積みだ。
夜になると夜会へと出向く。
華やかな場所だが、レオナルト公爵にとっては情報収集の場所だ。
ここで人脈を広げ、様々な噂を聞き、見定めていく。
ヴェイルハート伯爵の噂もこうして手に入れたのだろうと思った。
目まぐるしい日々に、クロマやチップを思い出す暇さえない。
慣れない上質な服も靴も、着こなせているとは言い難い。
しかし弱音を吐いている余裕もないほど、一日はあっという間に終わってしまう。
夜にバルコニーから夜空を眺めるひと時だけが癒しの時間だ。
それでもここの人もみんな優しい。
私がどんな失敗をしても叱ったりせず対応してくれる。
ドミナクス辺境伯なら鞭打ちされただろう……なんて考えることもある。
公爵家に来て二十日ほどが過ぎた頃、エルネスト王子殿下が訪ねてきてくれた。
「エクラ!! 早く会いたかった。どうだい? ここでの暮らしにも少しは慣れた?」
「まだまだですが、皆さん、とても良くしてくださいます」
「レオナルト公爵が羨ましい。最近、仕事で会ってもエクラの自慢話ばかり聞かされていた。俺は会えないから妬いてばかりだ」
「大袈裟ですよ」
「大袈裟なもんか。毎日エクラの夢を見る。俺はまだ君とダンスを踊るのを諦めていない」
エルネスト王子殿下は私をひょいと抱き上げると、膝に座らせた。
「使用人が見ていますから」なんて言ってもお構いなし。
「もうエクラは俺だけのものだ。こうしてしっかりとマーキングをしておかなければ、王都へは連れていけない」
「王都……ですか?」
私が王都へ行くなど聞いていない。
そんな私にエルネスト王子殿下は「今日は君に話がある」と切り出した。
「フィリオンの名前を、以前出したことがあっただろう?」
「フィリオンお兄様!? やはり、あの時口に出したのはフィリオンお兄様だったのですね?」
「そうだ。ドミナクス辺境伯の調査に向かう際に俺が引き抜いたんだ。実は今もドミナクス辺境伯の調査は全てが終わったわけではない。悪事が多過ぎてね。フィリオンには今でも現地で、調査と領民が暴動を起こさないよう見張ってもらっているんだ」
「フィリオンお兄様はご無事なんですね。良かった……」
「それで、今、王都に帰ってきているんだ。五日ほどの休暇を与えている。どうだ、会いに行かないか?」
「会いたいです!! フィリオンお兄様だけは、私を家族だと言ってくれました。もしもお兄様が良ければ、会いたい!!」
「そうか、では時間が勿体無い。直ぐに準備をさせて出発だ」
レオナルト公爵には既に話は取り付けてあると言った。
使用人が準備を進める。
頭の中はフィリオンでいっぱいだ。
ずっと案じていた。騎士団は解散したと聞いていたし、離婚もしたと……。
まさかエルネスト王子殿下の許にいるなんて考えもしなかった。
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