【完結】私立秀麗学園高校ホスト科⭐︎

亜沙美多郎

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〜夏休み編〜

専属モデル⁉︎

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あの後別荘に帰ると他のメンバー全員が出迎えてくれました。

会場で花火を見ていると思っていたのに……。

僕からのメッセージを見て、直ぐに皆んなで探してくれたんだとか。来夢君から見つけたと連絡を受けて、花火を見ながら帰ってきたそうです。

「すみません、折角の花火大会が……」

「気にすんなって!椿抜きで見ても楽しめないし、此処からも一応花火は見えるからな!」
エイト先輩が頭をよしよししてくれました。

「来夢、椿を手当てするから直ぐにリビングへ運んで」
ミツ先輩に促され、リビングまで移動しました。幸い左足の裏に目立つ傷はありませんでしたが、草履の鼻緒で摩擦され皮が捲れた右足の方が、その後しばらく痛かったです。


リビングに皆んなが集まってきて、まったり過ごしました。
ハルさんとアキさんが「足、オソロだよ」と言って、同じく鼻緒の摩擦で皮が捲れ、絆創膏を貼った足を並べました。


TVからは色んなミュージックPVが流れていて、ハルさんは好きな歌が流れると自然に体でリズムを取りながら歌っていました。ダンスが出来るってカッコいいですよね。


エイト先輩はお父さんと明日の予定について話しているようです。
「ミツ、明日ゴルフ付き合って?」
「了解」と、腕で丸と合図しています。
「俺もゴルフやってみたいっス!」
と来夢君も食い付きました。

2年生組と僕は、スウィーツ食べに行きたいねと話し合い、レンタルサイクルで自転車を借りてカフェ巡りに行くこととなりました。



次の日、ゴルフチームは早朝から出かけていて、目が覚めてスマホを見ると来夢君からメッセージが届いていてました。アプリを開くと、全く同じ寝相の僕とハルさんの写真が添付されていました。これ、絶対エイト先輩達にも見せてますよね……。


僕達も準備をして出発!!カイト先輩が昨日の内にカフェ情報をリサーチしてくれていて、3店舗程巡りました。どのカフェもスウィーツもオシャレで写真を沢山撮りたいのですが……カメラを構える度に………
「ハルさん!!今は映り込まないで下さい!」
「だって、この背景にこのポーズ、映えるでしょ?」
「それ、さっきも撮りましたから!お店だけの写真も撮りたいんです!」

……このやり取りのループから抜けられません。
「俺、今日は椿の専属モデルになるって決めたから!」
と朝から言ってるなぁとは思ってましたが……。これじゃあハルさんの写真集になっちゃいます!!
(結局、全ての写真に映り込みました)


カフェ巡りの途中、昨日出会った大型犬(アフガンなんとか……なんでしたっけ?)に再会しました。名前は"ハウル君"というそうです。遠くまで散歩されるんですね。と言うと、1日1~2時間の散歩が必要なんですよ。と教えてくれました。
ハウル君は家では元気いっぱいだそうですが、僕達の前ではとても大人しく、写真も撮らせてくれました。(勿論ハルさんとのツーショットです)
エイト先輩の別荘の前も散歩コースでよく通るらしく、ハウル君とまた遊ぶ約束をして別れました。

結局、こっちに滞在している間は毎日散歩に通ってくれ、特に来夢君がハウル君のことを凄く気に入って夢中で遊んでました。
「犬飼いたい」って何度も言ってました。


楽しい1週間はあっという間に最終日。
普段も同じ寮で過ごしているとはいえ、ここまで濃厚な時間を過ごしたのは初めてです。
もともと仲良く優しく接してくれていましたが、この一週間でより皆んなの絆が深まったように思います。

最後にハウル君が見送りに来てくれたので、来夢君と記念写真を撮りました。(勿論ハルさんも写りました)


寮の前でエイト先輩にお礼を言って解散!!夏休みの間にまた生徒会メンバーで集まろう!と約束を交わし家路に着きました。


とは言え、来夢君の家に泊まりに行くのは3日後なのでまた直ぐに会えます。



スマホを確認しましたが、やはり都華咲からの連絡は一度も来ないままです。夏休みが始まってからもう2週間経ってます。撮影とはいえ、エキストラってそんなに忙しいのでしょうか……。僕には分からない世界なので……連絡、しても良いんですかねぇ。

皆んなと別れて1人になると、急に寂しさに襲われます。

でも都華咲は頑張ってるし、我が儘は言えませんよね。なるべく楽しみを見つけて思い出さないようにしないと。

早く帰ってきてください……。






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