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〜2学期編〜
相談相手を間違えた結果……
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「来夢が変わったか?だって?うーん……エイトは何か感じてた?」
「……どうだろうなぁ?俺らはそんな同じ時間を過ごしてるワケじゃないからな。ま、でも元々頼りがいはあったけど半年で益々頼もしくなったな!」
「そうだね。来夢が居てくれると、俺らが卒業した後も安心だね」
夕食後、相変わらず都華咲にベッタリな天翔君。何となく気を遣ってか、僕の隣にいてくれる来夢君。どちらも意識し過ぎて疲れてしまい、明日の予習があるので……と、先に生徒会寮に戻りました。
談話室でハルさん以外の生徒会メンバーが揃っていたので、僕も混ざってミツ先輩の隣に座りました。
お昼の磨理王と徠駕さんが言っていた「何となく変わってきた来夢」が、僕にはどうしても分からなくて……。もしかすると生徒会メンバーも何か感じているのかな?と思い、それとなく聞いてみましたが……
「椿が1番一緒にいるんじゃないの?」
カイト先輩が言うと、隣でアキさんが同感だと言わんばかりに相槌を打ちます。
確かに、生徒会メンバーって割と一緒に過ごす時間は短いんですよねぇ。
「1番……で言うと、僕より磨理王ですかねぇ?クラスが同じなので」
「磨理王って?」
「ほらエイト、居たじゃん。椿と雰囲気が似てる黒髪の子」
「ああ!文化祭で写真飾ってあったな!あれ貰えないのか⁉︎」
ブッ!!しっかり見られてたんですね!折角忘れたところだったのに……。
「……紫音君に聞いてみますね……」
そう言えば紫音の展示だったな!と、直ぐさまエイト先輩から紫音君にメッセージを送ってます。そう言えば僕よりエイト先輩の方が紫音君と付き合い長かったですもんね。
って……!
「話が逸れてますよぉ!!」
「あっ!悪い!……よし、メッセージ送れた。でもさ、1番一緒に居る磨理王君が言うなら、あながち間違ってもないんじゃないのか?」
「別の友達も共感してたんでしょ?」
「はい……。徠駕さんって言って……。天翔君の元社長に回し蹴りをした……」
「「ああ!!あの!!」」
「エイトから話は聞いたけど、凄かったみたいだね」
「ああ。躊躇ってもんが微塵もなかったな。あの時は感動してしまったけど……ケガしなくて良かったって、後になって焦った!」
と、また文化祭の話に戻ってしまってます。
「もう!エイト先輩、ミツ先輩!話が逸れ過ぎですよう!」
「あはは!今年の一年生は個性派だよな!」
「本当に、あとの2年間を見られないのが残念!」
結局2人の談笑に変わってしまいます。
……もう答える気ありませんね。この2人……。相談する相手を間違えました。
「……あのさ、他の人は変わってるって感じてるのに、椿だけは変わってないって思うってことはさ……」
フッとカイト先輩が口を開きました。
「逆に椿にだけ態度変えてるんじゃないのかな?」
「えっ?」
「ほう。成る程……」
エイト先輩が呟きました。
「要するに、磨理王君と徠駕君の推理が当たってるんだとしたら……」
ミツ先輩も気づいたようです。
僕にだけ、態度が違う……?来夢君が?それってつまり……
「そう。もしかすると、来夢の好きな人って椿なんじゃないの?」
えええーーー!!!
「ぼ……僕……ですか?」
まさか……そんな……。だって、そもそも来夢君はノンケですし、僕が都華咲と付き合ってるって知ってますし、優しくしてくれるのは僕が頼りないからであって……それとも、僕を男して見てないとか……?
「心当たりはないの?」
「ミツ先輩!そんなの!!あるわけナイじゃないですか!!」
カイト先輩、いきなり何てこと言うんですか!!
「ブブっ!椿、顔真っ赤だぞ!」
「だって、カイト先輩がいきなり変な事言うから!!」
「俺は只、自分なりの考察をしただけだし……」
「カイトが言うならきっと当たってる」
いやいや、アキさんはカイト先輩を否定しないだけですからね⁉︎
「そっか……来夢は椿を……。よし!取られる前に奪わねーとな!」
ぐはっ!またエイト先輩の悪ふざけが始まってしまいました。
「はい!椿お買い上げ~!」
ミツ先輩が僕を軽々と抱き上げると、そのままエイト先輩の腕の中へ……
「椿!今夜、俺のモノになれ!」
「ムーリーでーすー!それに、エイト先輩にはミツ先輩がいるじゃないですかぁ!!」
「俺、椿なら大歓迎だよ」
「ミツ先輩まで!何を言ってるんですか!!」
「よし!今夜は3Pすっか⁉︎」
「ギャアアアア!!しません!!出来ません!!離して下さい!!」
「あはは。椿って反応良いよねぇ」
って、カイト先輩!!笑ってないで助けて下さいよぅ!!
「今日はスゲー賑やかっスね?」
「「来夢(君)!!」」
いつの間に戻ってたんですか?
よりによってこのタイミングで……。
「来夢、椿がな……ちょっと病んでて……」
……今度は何ですか?……
「1人じゃ動けないんだ。来夢、部屋まで連れて行ってやってくれないか?」
「……?うっス」
はぁ??また、悪ノリ⁉︎エイト先輩の悪ノリ!!
「大丈夫です!一人で歩けますし、動けます!」
「いや、エイト先輩命令だし……」
来夢君に抱き抱えられました。
そんなエイト先輩に忠実でしたか?来夢君……。
「おう!来夢、宜しくな。風呂も危ないから、一緒に入ってやってくれよ?」
「はい……。分かりました」
ブッ!!何を言い出したかと思えば!!
抱えられたまま、来夢君の肩越しに見た先輩の顔……悪いです!悪い顔してます!!
ミツ先輩が小さくガッツポーズして「頑張って!」と口パクで言ってきますが……一体何を頑張るんですか⁉︎⁉︎
余計に気まずくなったじゃないですかぁー!!!
.₊̣̇.ෆ˟̑*̑˚̑*̑˟̑ෆ.₊̣̇.ෆ˟̑*̑˚̑*̑˟̑ෆ.₊̣̇.ෆ˟̑*̑˚̑*̑˟̑ෆ.₊̣̇.ෆ˟̑*̑˚̑*̑˟̑ෆ.₊̣̇
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「……どうだろうなぁ?俺らはそんな同じ時間を過ごしてるワケじゃないからな。ま、でも元々頼りがいはあったけど半年で益々頼もしくなったな!」
「そうだね。来夢が居てくれると、俺らが卒業した後も安心だね」
夕食後、相変わらず都華咲にベッタリな天翔君。何となく気を遣ってか、僕の隣にいてくれる来夢君。どちらも意識し過ぎて疲れてしまい、明日の予習があるので……と、先に生徒会寮に戻りました。
談話室でハルさん以外の生徒会メンバーが揃っていたので、僕も混ざってミツ先輩の隣に座りました。
お昼の磨理王と徠駕さんが言っていた「何となく変わってきた来夢」が、僕にはどうしても分からなくて……。もしかすると生徒会メンバーも何か感じているのかな?と思い、それとなく聞いてみましたが……
「椿が1番一緒にいるんじゃないの?」
カイト先輩が言うと、隣でアキさんが同感だと言わんばかりに相槌を打ちます。
確かに、生徒会メンバーって割と一緒に過ごす時間は短いんですよねぇ。
「1番……で言うと、僕より磨理王ですかねぇ?クラスが同じなので」
「磨理王って?」
「ほらエイト、居たじゃん。椿と雰囲気が似てる黒髪の子」
「ああ!文化祭で写真飾ってあったな!あれ貰えないのか⁉︎」
ブッ!!しっかり見られてたんですね!折角忘れたところだったのに……。
「……紫音君に聞いてみますね……」
そう言えば紫音の展示だったな!と、直ぐさまエイト先輩から紫音君にメッセージを送ってます。そう言えば僕よりエイト先輩の方が紫音君と付き合い長かったですもんね。
って……!
「話が逸れてますよぉ!!」
「あっ!悪い!……よし、メッセージ送れた。でもさ、1番一緒に居る磨理王君が言うなら、あながち間違ってもないんじゃないのか?」
「別の友達も共感してたんでしょ?」
「はい……。徠駕さんって言って……。天翔君の元社長に回し蹴りをした……」
「「ああ!!あの!!」」
「エイトから話は聞いたけど、凄かったみたいだね」
「ああ。躊躇ってもんが微塵もなかったな。あの時は感動してしまったけど……ケガしなくて良かったって、後になって焦った!」
と、また文化祭の話に戻ってしまってます。
「もう!エイト先輩、ミツ先輩!話が逸れ過ぎですよう!」
「あはは!今年の一年生は個性派だよな!」
「本当に、あとの2年間を見られないのが残念!」
結局2人の談笑に変わってしまいます。
……もう答える気ありませんね。この2人……。相談する相手を間違えました。
「……あのさ、他の人は変わってるって感じてるのに、椿だけは変わってないって思うってことはさ……」
フッとカイト先輩が口を開きました。
「逆に椿にだけ態度変えてるんじゃないのかな?」
「えっ?」
「ほう。成る程……」
エイト先輩が呟きました。
「要するに、磨理王君と徠駕君の推理が当たってるんだとしたら……」
ミツ先輩も気づいたようです。
僕にだけ、態度が違う……?来夢君が?それってつまり……
「そう。もしかすると、来夢の好きな人って椿なんじゃないの?」
えええーーー!!!
「ぼ……僕……ですか?」
まさか……そんな……。だって、そもそも来夢君はノンケですし、僕が都華咲と付き合ってるって知ってますし、優しくしてくれるのは僕が頼りないからであって……それとも、僕を男して見てないとか……?
「心当たりはないの?」
「ミツ先輩!そんなの!!あるわけナイじゃないですか!!」
カイト先輩、いきなり何てこと言うんですか!!
「ブブっ!椿、顔真っ赤だぞ!」
「だって、カイト先輩がいきなり変な事言うから!!」
「俺は只、自分なりの考察をしただけだし……」
「カイトが言うならきっと当たってる」
いやいや、アキさんはカイト先輩を否定しないだけですからね⁉︎
「そっか……来夢は椿を……。よし!取られる前に奪わねーとな!」
ぐはっ!またエイト先輩の悪ふざけが始まってしまいました。
「はい!椿お買い上げ~!」
ミツ先輩が僕を軽々と抱き上げると、そのままエイト先輩の腕の中へ……
「椿!今夜、俺のモノになれ!」
「ムーリーでーすー!それに、エイト先輩にはミツ先輩がいるじゃないですかぁ!!」
「俺、椿なら大歓迎だよ」
「ミツ先輩まで!何を言ってるんですか!!」
「よし!今夜は3Pすっか⁉︎」
「ギャアアアア!!しません!!出来ません!!離して下さい!!」
「あはは。椿って反応良いよねぇ」
って、カイト先輩!!笑ってないで助けて下さいよぅ!!
「今日はスゲー賑やかっスね?」
「「来夢(君)!!」」
いつの間に戻ってたんですか?
よりによってこのタイミングで……。
「来夢、椿がな……ちょっと病んでて……」
……今度は何ですか?……
「1人じゃ動けないんだ。来夢、部屋まで連れて行ってやってくれないか?」
「……?うっス」
はぁ??また、悪ノリ⁉︎エイト先輩の悪ノリ!!
「大丈夫です!一人で歩けますし、動けます!」
「いや、エイト先輩命令だし……」
来夢君に抱き抱えられました。
そんなエイト先輩に忠実でしたか?来夢君……。
「おう!来夢、宜しくな。風呂も危ないから、一緒に入ってやってくれよ?」
「はい……。分かりました」
ブッ!!何を言い出したかと思えば!!
抱えられたまま、来夢君の肩越しに見た先輩の顔……悪いです!悪い顔してます!!
ミツ先輩が小さくガッツポーズして「頑張って!」と口パクで言ってきますが……一体何を頑張るんですか⁉︎⁉︎
余計に気まずくなったじゃないですかぁー!!!
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