五国王伝〜醜男は美神王に転生し愛でられる〜〈完結〉

クリム

文字の大きさ
17 / 59

18 愛し子の声

しおりを挟む
 月の光の中で、裸の肌を合わせあう。尻の狭間の襞を指で撫で上げ押すと、クロがびくりと腰を震わせ息を止めてすがりついて来た。

 膝に乗せ腹を合わせた状態で、腕に抱き止めたクロの後孔に油薬をつけた指を入れて、襞を広げるだけでクロは屹立から雫を垂らす。

 感じやすい質なのか、眦に涙を一杯に溜め堪える仕草は、痛みではなく快楽なのだろとシンラはさらに指を増やした。

「あ、ああっ……あ……」

 達しそうなのかシンラの腹に幼い屹立を擦り付けるクロの可愛さに、シンラは指を抜いた。

「先が入れば楽になる。ゆっくり腰を落としてくれ」

 目が見えないクロを抱き上げ、屹立を手にするとクロの襞につけると襞をゆっくり広げた。  

「ん……んぁ……ああ……っ」

 張り出しを飲み込んだクロの眉が寄るが、その締め付けの悦に入りシンラは腰を掴んで、クロの小さな尻を落として抱き締める。

「すまないっ」

 屹立にまとわりつく柔らかな肉壁が、シンラに絡み付きうねり、シンラは我を忘れてマナの尻を左右から掴み、突き上げた。

「あっ……あっ……あっ!んぅっ……あああ……っ!」

 角度を変えるとびくりとしがみついて、息を止めて震える。そこを繰り返し擦ると、か細い悲鳴を上げながら涙を流して背を反らし、白濁を噴き出した。

「くっ……締まるっ……!く……ぅっ……」

 内壁絶頂による襞の締め付けに耐えられず、シンラはクロの狭間を散らし白濁を吐露する。クロは何度もびくつき、快楽を甘受しているかのようで、シンラは名残惜しいがまだ猛る穂先を抜くと、クロを横抱きにして、その身に寄り添った。

「クロ、身体は辛くないか。奥までは入れていないが、大丈夫か?」

 シンラの胸に顔を埋めていたクロが、小さく首を横に振りシンラにしがみつく。その可愛さに思わず、シンラの太いふっさりとした尾が揺れた。

「ありがとう。俺はクロと唯一無二の和合をした。天帝よ、罰するなら俺を罰してくれ。クロ、俺の初めての交合だ。耐えてくれてありがとう」

 クロが首をいやいやをするように何度も振り、シンラは困ってしまう。

「あー、あ、あ……」

 クロには何もない。だから孤独でいるシンラに声をかけ、眼差しを向け抱き締めたかった。

「あ、あ」

 シンラに伝えたくて、だが声がでる訳ではなく、シンラはクロの様子に対し戸惑っているようで、尻尾が空気を打つ。

 クロは意思を伝えるために体を起こし、シンラの下肢に触れて、手で確認した未だ高ぶる屹立におずおずと唇をつけた。

「クロっ……ぅあっ!」

 そのまま屹立を舌で触れた途端シンラの屹立はさらに大きくなり、丸く膨らむ根元は、両手をそっと添えてシンラに思いが伝わるように丁寧に切っ先を舌で舐めた。

「クロッ……あ……あ……っ!うっ……」

 はぜるようにいきなり口の中に青苦い味が広がり、クロは驚いて口を開いたまま白濁を垂らした。

「クロ、拭け!」

 クロは長い髪まで濡れた白濁に驚いたままで、シンラが慌てて手拭いで顔をふいてやる。
 
「俺のモノを大切にしてくれたのだな。クロありがとう。では、俺もクロのモノを大切にしよう」 

 シンラがクロの小さな性器の切っ先の溝に舌を入れされて、クロは腰を浮かした。

「あっ……あ……あ……」 

 千切れかけていたクロの屹立はまだ鈍い赤色の沈着があったが、すっきりと綺麗に伸び、シンラの口の中で震えている。

「あっ…あー、あー」

 先を犬歯で噛まれ、甘い痛みに泣きながらクロは白濁をシンラの口に放つ。絶頂から墜ちる柔らかな快楽が、クロをいきなり後押しした。

「シン……ラ……さ……ま……すき……です……」  

 しゃがれた声が喉の奥から出る。

「クロ!……声が……俺もお前が好きだ。クロ、声を聞かせてくれ!」 

「シンラ……様」

 驚いたシンラの喜色の気配に、クロはシンラの顔が見たいと真摯に思った。




 明け方。

 心地よい和合の後、クロは裸のままシンラの尻尾を抱き締めてうとうととする。シンラがあちこちに口付けをしてきたが、眠くて眠くてそのままシンラに抱きついて、クロは幸せのまま眠った。

「若っ、お戻りですか?」

「若、顔のお怪我を……」

 フルトリが先に、ハトリが遅れて客間に走り込んできて、クロは悲鳴を上げる間もなくフルトリとハトリに囲まれる。

「ああ、傷……」

 眠そうにシンラが答えると、顔を触れる気配がしたが、 

「消えている……?赤頭に深く切られたはずだが……ジジの油薬か?」

と呟いた。

「シン……ラ様……傷は……」

 シンラはそう言うが、昨晩マナが触れた傷はざっくりと深く血が固まっていたのに、今のシンラの頬に触れてもなにもない。

「クロ、クロ!声が……喋れるのか!声が」

「は……い、フル……トリ様」

 いつも怒ってばかりいるフルトリが泣いていた。それを穏やかなハトリが慰めていた。クロはそれをはっきりと見たいと思う。この良き人達を見てみたい。

強く思った。 

「やっぱり邪魔者がいる方がくっつくだろう、親父殿」

「ぐ……。そ、そうだな。カーン、お前の作戦勝ちだ」

 タワヤンギと誰か、クロの知らない声が聞こえて来て、クロはシンラに縋り付いた。

「なんて可愛い子だ。若が嫌いになったら俺が引き取りたいところだ」

 大きな手がクロの頭を撫で回す。クロは首を竦めてさらにシンラにしがみつく。

「クロ、若の側近のカーンだ。わしの子供だ」

 タワヤンギが笑っていた。

「クロ、わしは若との仲を引き裂こうとしてはおらんよ。ただ、離されると思ったら苦しかっただろう。これが恋であり愛だよ。まだ小さなクロには分からなかっただろうから、わしがカーンの策に乗って話したのだ」

「タワ……ヤンギ様……僕は……シンラ様が……好き……です」

「クロ、俺もだ。しかし、二人して俺たちを焚きつけたと……言うのか」

 シンラが尻尾を膨らませて怒鳴り、クロが怯えたため小さな呻き声に変える。

「子を成すだけが、王の役割ではない。伴侶を得て心安らかに太平を治める。若がやっと真王になられましたな。いや、めでたい」

 タワヤンギがそう言うと、

「めでたや!フルトリ、ハトリ、酒宴だ」

とカーンがフルトリの肩を抱き、声を上げた。

「カーン、お前は酒が飲みたいだけだ。触るな、馬鹿」

 フルトリが怒り声を出し、ハトリが

「カーン、薬酒にしましょうか」

と笑い声を出す。

「げえ、あれは不味いんだよな。か、勘弁してくれ、ハトリ」

 そんなカーンの情けない声に、シンラが笑っていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう

水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」 辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。 ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。 「お前のその特異な力を、帝国のために使え」 強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。 しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。 運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。 偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!

【完結】抱っこからはじまる恋

  *  ゆるゆ
BL
満員電車で、立ったまま寄りかかるように寝てしまった高校生の愛希を抱っこしてくれたのは、かっこいい社会人の真紀でした。接点なんて、まるでないふたりの、抱っこからはじまる、しあわせな恋のお話です。 ふたりの動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵もあがります。 YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。 プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら! 完結しました! おまけのお話を時々更新しています。 BLoveさまのコンテストに応募しているお話を倍以上の字数増量でお送りする、アルファポリスさま限定版です! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

愛を知らない少年たちの番物語。

あゆみん
BL
親から愛されることなく育った不憫な三兄弟が異世界で番に待ち焦がれた獣たちから愛を注がれ、一途な愛に戸惑いながらも幸せになる物語。 *触れ合いシーンは★マークをつけます。

【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】

古森きり
BL
【書籍化決定しました!】 詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります! たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました! アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。 政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。 男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。 自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。 行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。 冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。 カクヨムに書き溜め。 小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました

  *  ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。 BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑) 本編完結しました! おまけのお話を時々更新しています。 きーちゃんと皆の動画をつくりました! もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。 インスタ @yuruyu0 絵もあがります Youtube @BL小説動画 プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら! 本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

君に望むは僕の弔辞

爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。 全9話 匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意 表紙はあいえだ様!! 小説家になろうにも投稿

処理中です...