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25 二人の和合
しおりを挟むシンラは初めてクロに会った時のように今は直樹の痩せた小さな身体を抱いて、森の宮に入った。
緊張する直樹に笑い掛けると、どうしても尻尾が振れてしまう。
森の宮と知恵の館のある宮周りにはら下働きの年寄り老婦人が一人離れの小屋にいるだけで、直樹が怯える多くの人はいない。皆、近くの宮の村から通って来るのだ。
「今日から、ここが直樹の暮らす場所だ」
木造の宮に増築した奥の部屋の前でシンラは靴を脱ぐ。もりのみやは基本土足だが、直樹と二人だけの離宮は、赤王に聞き直樹の住んでいた場所に倣い、靴を脱ぐことにしたのだ。
「わ……」
床に柔らかな布を何枚も敷き詰めた部屋を裸足で歩き、低い広い寝台にも天蓋をつけ目隠しを施した。
座卓の下には毛皮を敷いてゆったりとくつろげる空間を、明に教えてもらいながら直樹が不在の間に作り出したのだ。
クロが『直樹』という名を持ち、黒王でありながら文官長に眼をくりぬかれ、二十年以上も辛い仕打ちを受けていたという。その間の記憶は直樹にはないが、
苦しんだであろう『クロ』を癒し、直樹の喜ぶ顔が見たかった。
何故ならーー
「シンラ、こっちの扉は?」
直樹の声にシンラは思考を止める。
「ああ、直樹。お前は『ニホンジン』だってな。赤王が『ニホンジンには風呂が必要だ』と話していて、温泉風呂を作らせた」
シンラが部屋の横を開けると、掛け流しの湯が溢れる広い湯船があり、あろうことか明が勘で掘り当てたという『温泉』が、直樹の顔を喜びで真っ赤にした。
「お湯っ!わ、温泉、風呂!シンラ、入ってもいい?」
「ああ、一緒に入ろう」
直樹が丁寧に着物を脱いで畳んで湯船に入るが、シンラは試しに入ってみたが、温かい湯に馴れないでいる。ただ、温かさで直樹の真っ白な肌が薄桃に染まり、目許を赤らめて息を吐く姿は眼福だった。
「はー……シンラ、気持ちいい」
髪が湯になびき細い首筋が現れ、シンラは直樹を抱き締めそこに口付けをする。
「……戻れて良かった。好きだよ、シンラ」
シンラの鋭い犬歯が肌に当たり、直樹が小さく呟くが、そのままざらつく舌で舐めた。
「ん……あっ……」
鼻にかかる溜め息をついて、直樹がシンラに向き直りすがり付く。
「直樹、あまり煽るな」
「シンラの元に戻ったって感じたい。僕はふしだらな子かもしれない。はしたないかな」
「直樹は交合が苦手だったのだろう?」
「シンラは特別だよ。命を助けてくれて、あと……あっ……」
湯の中で直樹の小さな尻の狭間をくすぐると、襞が敏感な直樹がびくりと腰を揺らし、押すようにゆっくりと指を入れ広げた。
「あ……お湯……入って……」
「じゃあ、こうしよう」
直樹の解した襞に屹立をつけ、尻肉を左右に開きながらゆっくりと楔を埋め込んでいく。滑りは悪いが湯の力で直樹の内壁は柔らかく、シンラはやわやわと屹立を包んでいく気持ちよさに呻いた。
「直樹の中は気持ちがいい……」
「シンラ……僕も……」
言い渋り恥ずかしそうに、シンラの首に抱きつき、
「気持ちいい……」
と告げる。
そのためらいがちな可愛さに、シンラは入れまいとしていた楔の付け根にある瘤まで挿入し、グリグリと打ち付けた。
「あっ、あっ、お湯……っ……入って」
シンラの瘤が襞を通り抜ける度に、広がりそこから体温より温かい湯が入り込む感覚がするのだろう。
「あ……んんっ……やっ、あっ!」
わざと瘤を擦り付けて抜き差しすると、直樹が小さな悲鳴を上げて達し、シンラの強く深めの下生えに擦り付けていた花の蕾のような屹立から、白濁を溢れさせ全身を震わせていた。
「ご、ごめんなさい。お湯……汚して…」
「掛け流しだから流れていく。やはり俺は水も湯も少し苦手だ。洗ってから出よう、直樹」
そんな発言に直樹が
「シンラでも苦手があるんだね」
と、くすくすと笑ったのが可愛らしくて、我慢していた屹立を最奥まで押し入れ、揺すりながらうねるような快楽に吐露してしまう。
「……あああ……」
直樹の襞が繰り返しすぼまり、直樹が再び軽い絶頂の中で瞳を閉じて感じ入る。その甘い半開きの唇をシンラは塞いだ。
風呂から出ても、シンラとの甘い交合は続く。後孔にシンラの指がぬくりと入り込み、直樹はそれだけで内壁に悦さが走り、シンラの指を締め付けた。
「あ、あ、あっ……」
指で襞を広げられると背筋をぞくぞくとした快楽の火花が走り、それは手足の末端から一気に下肢に集まってくる。
片膝を折り曲げられ掴まれて、襞が夜風にさらされた。
シンラの張り出しの大きな屹立が、直樹の柔らかな襞につけられて、油薬を塗った滑らかさを借りてすんなり入り、最後の根元の瘤のような膨らみまでが襞に埋めこまれると、直樹は甘い息を噛み殺しながらシンラにしがみつく。
シンラの丸い瘤のある根元は、挿入出するたびに、直樹の襞を伸ばし淫らな音を添え、直樹はその気持ちよさに耐えられなくて声を上げてしまい、再び屹立から白濁を溢れされた。
「あ、あああああっ……あーーっ!」
達した直後には、内壁の奥にある核を切っ先でごりごりと押し潰され、
「あっ、あっ、あっ、ひあっ……」
と、直樹は気持ち良さに眦から涙を流す。
内壁がいやに収斂し腰を揺らしてシンラの屹立をより味わおうとする直樹は、腹の奥からなにかやってきて、シンラを下から抱き締めた。
シンラの屹立が膨らみ最奥に迸る体液を感じ、直樹は再び達して全身を突っ張らせる。
「んんーーーっ」
直樹はぎゅっと目を閉じて絶頂の中で襞の収縮痙攣を甘受し、シンラの腹にわずかばかりの白濁を放った。
「あ……」
ほう……と膝を脱力させシンラの腹の下で弛緩して行き、瞳を開くとシンラの涼やかな瞳と合い、直樹は顔から全身まで真っ赤にする。
「み、み、み、見てた?」
シンラが直樹の長い黒髪に唇をつけ、尻尾を嬉しそうにぱさっぱさっと揺らした。
「ああ。直樹があまりにも気持ち良さそうだったから。俺も気持ちよかった。けれど足りない」
直樹は腰を掴まれ、シンラの膝の上に抱き上げられる。下から突き上げられて、直樹は最奥を重く突く屹立の初めての悦に声を上げた。
「ひゃっ……あ……っ!」
下腹を突き破るような勢いの屹立は、根元の瘤が大きな楔になり、抜けることがなく、直樹の内壁を蹂躙する。
「ああ……お腹……熱いっ……!だめっ、もうっ!僕っ……っひっ……!」
すると瘤が空気を伴いぼこりと抜け、再び直樹の中へ入る。
「うーーっんっ……ああっ……中っ……」
切っ先に掻き回され内壁はシンラの精と直樹の体液を満たしシンラの張り出しで掻き出されて、直樹は小さな尻から漏れ出る感覚にぶるりと震える。
「やっ……いや……あ……っ!」
全身の先から下腹へ集中する快楽の痺れが直樹を困惑させ、下から屹立を突き上げるシンラに前のめりにしがみつき、角度の変化による快楽の大きな波に息を止める。
「ひっ……んんんっ……」
下腹の奥が痺れ内壁がしゃくり上げるようにうねり、襞がシンラの屹立を締め付けて、シンラの飛沫を最奥に受ける。
「直樹、大丈夫か?」
「は……はあっ……はっ……」
直樹はシンラの胸に頭を寄せ荒い息を繰り返し、ぐったりともたれかかった。
下腹の奥が熱くて、ちくちくする。
「大丈夫か?」
「あ……っ、ひゃっ!」
排出してもなお力強い楔が直樹の中から名残惜しそうに出され、直樹はシンラの隣にそっと寝かされ、シンラのふわふわな尻尾を抱き締めた。
「急にお腹が……」
朝の日がうっすらと薄布を通し入ってきて、直樹の真っ白で快楽に染まる肢体を輝かせる。
「あ」
シンラが声を上げた。
「シンラ?」
「紋様……」
直樹の下腹の小さな臍の回りに、赤い実を潰して描いたような唐草の模様があり、それが直樹の下腹を美しく際立たせている。
「和合だ、直樹」
その意味が分かっても、直樹は自分の腹に浮き出た不思議な模様を、指でなぞりながら首を竦めた。
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