【本編完結】朱咲舞う

南 鈴紀

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第五話 朱咲の再来

第五話 一六

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 今回もいつもと同じように、目的地に向かいながら任務の内容を最終確認する。
「今回は式神使いと式神に下された妖数体を捕縛すること。式神使いは人間、式神も実体を持つ妖だから、いつもより慎重にね」
「うん」
「わかった」
「ああ、了解」
 話しているうちに、目的地である西白道を逸れて分け入った林の中ほどに到着した。聴覚の鋭い秋之介が真っ先に敵の音に気づく。
「向こうも気づいたっぽいな」
 秋之介は瞬時に虎姿に変化すると、身を低くして構えを取った。それに倣うようにあかりたちも戦闘態勢に入る。
 昴が結界を張り終えた直後、妖三体が草むらから飛び出してきた。姿こそ現さないが木陰に式神使いの気配も感じる。
 秋之介が応戦して鋭い爪を振るう。妖が怯んだところを、結月が霊符で封じ込めた。そこにあかりが踏み込んで霊剣で邪気を払う。一体の妖が無力化され、残る妖は二体となった。
「青柳、白古、朱咲、玄舞、空陳、南寿、北斗、三体、玉女」
 あかりめがけて飛び込んでくる妖に向かって、霊剣を四縦五横に振り斬った。
「急々如律令!」
 あかりが唱えると赤い閃光が走り、相手の妖は気を失って倒れこんだ。
 あかりが一体をのしたのと同時に、結月も一体を無力化したようだった。残るは式神使いのみだ。
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