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第一〇話 夢幻のような
第一〇話 八
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最初に向かったのは玄舞家の裏、竹林の中にひっそりと建てられた墓だった。そこでは代々の玄舞家の先祖が眠っている。あかりが囚われて一年後にあったという残党狩りで、昴の両親は殉死した。彼らもここで眠っているのだ。
墓石の両脇に生けられた花はまだ瑞々しさを残していた。
どんなに忙しくても、昴がまめにここへ来ては清掃や報告をしていることをあかりは知っていた。あかりも母を亡くし、父も未だ見つからないままで昴と似たような境遇だったが、彼の気持ちを推し量ることはできなかった。
四人並んで墓前で目を閉じ、手を合わせる。
(珠貴おじ様、雪子おば様、こんにちは。今日で私は一七歳になりました。冥府のどこかでお母様と一緒に祝ってくれていますか?)
そうしてあかりが挨拶を終えた後も、昴は固くまぶたを閉ざしていた。
あかりの視線にとうに気づいていたらしい昴は、ふっと目を開けると、あかりを見て微笑んだ。
「待たせちゃってごめんね」
その微笑みがほんの一瞬だけ弱々しく見えたのは気のせいではないはずだ。例え昴の心情の全てがわからなくとも、幼なじみだからそれだけは間違いないといえる。
あかりはそんな昴を元気づけたくて、ふるふると頭を振った後、にっこり笑いかけた。
「全然。私も話し出したら止まらなくなっちゃいそうだったし、お互い様だよ」
昴は目を丸くした後、おかしそうにふきだした。
「……うん。そうだね」
その後に落とされた「……ありがとう」という呟きに、あかりは聞こえないふりをした。
墓石の両脇に生けられた花はまだ瑞々しさを残していた。
どんなに忙しくても、昴がまめにここへ来ては清掃や報告をしていることをあかりは知っていた。あかりも母を亡くし、父も未だ見つからないままで昴と似たような境遇だったが、彼の気持ちを推し量ることはできなかった。
四人並んで墓前で目を閉じ、手を合わせる。
(珠貴おじ様、雪子おば様、こんにちは。今日で私は一七歳になりました。冥府のどこかでお母様と一緒に祝ってくれていますか?)
そうしてあかりが挨拶を終えた後も、昴は固くまぶたを閉ざしていた。
あかりの視線にとうに気づいていたらしい昴は、ふっと目を開けると、あかりを見て微笑んだ。
「待たせちゃってごめんね」
その微笑みがほんの一瞬だけ弱々しく見えたのは気のせいではないはずだ。例え昴の心情の全てがわからなくとも、幼なじみだからそれだけは間違いないといえる。
あかりはそんな昴を元気づけたくて、ふるふると頭を振った後、にっこり笑いかけた。
「全然。私も話し出したら止まらなくなっちゃいそうだったし、お互い様だよ」
昴は目を丸くした後、おかしそうにふきだした。
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その後に落とされた「……ありがとう」という呟きに、あかりは聞こえないふりをした。
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