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第一一話 夏のひととき
第一一話 五
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ようやく梅雨が明けた。今夜の空は数多の星がそこここで輝いて見える。
自室に面する縁側で、あかりが熱心に星空を見つめていると、後ろから声がかかった。
「見つかった?」
結月はあかりの隣に腰を下ろした。今日は遅くまで玄舞家で稽古をしていたため、結月と秋之介はここに泊まるようだった。
空を見上げたまま、あかりは「ううん、まだ」と答えた。
あかりは流れ星を探していた。この国で流れ星と言えば不吉の象徴だが、あかりにとっては違った。小さいころ母から聞いたことがある『流れ星に言霊を届けたら、お父様に出会ったのよ』という言葉を信じているからだった。
「あかりは、何をお願いするつもり、なの?」
「んー? まだ内緒」
結月は無理矢理聞くことはせず、自らも流れ星を探し始めた。
静かな時間が流れていく。無言の時間は不思議と息が詰まるものではない。穏やかな心で流れ星を探し続けていると、視界の片隅で光が動くのをとらえた。
「あ、あそこ」
あかりが指さす先を結月も見た。二つ目の星が流れて消えた。
あかりはこの好機を逃すまいと姿勢を正し、指を組み合わせると、夜空を流れゆく星をじっと見つめて、言霊に想いをのせた。
「ずっと四人で仲良くいられますように」
ふわりとあかりの周囲に赤の光の粒が舞う。赤い光が霧散するとともに、三つ目の流れ星も夜空に溶け消えた。
自室に面する縁側で、あかりが熱心に星空を見つめていると、後ろから声がかかった。
「見つかった?」
結月はあかりの隣に腰を下ろした。今日は遅くまで玄舞家で稽古をしていたため、結月と秋之介はここに泊まるようだった。
空を見上げたまま、あかりは「ううん、まだ」と答えた。
あかりは流れ星を探していた。この国で流れ星と言えば不吉の象徴だが、あかりにとっては違った。小さいころ母から聞いたことがある『流れ星に言霊を届けたら、お父様に出会ったのよ』という言葉を信じているからだった。
「あかりは、何をお願いするつもり、なの?」
「んー? まだ内緒」
結月は無理矢理聞くことはせず、自らも流れ星を探し始めた。
静かな時間が流れていく。無言の時間は不思議と息が詰まるものではない。穏やかな心で流れ星を探し続けていると、視界の片隅で光が動くのをとらえた。
「あ、あそこ」
あかりが指さす先を結月も見た。二つ目の星が流れて消えた。
あかりはこの好機を逃すまいと姿勢を正し、指を組み合わせると、夜空を流れゆく星をじっと見つめて、言霊に想いをのせた。
「ずっと四人で仲良くいられますように」
ふわりとあかりの周囲に赤の光の粒が舞う。赤い光が霧散するとともに、三つ目の流れ星も夜空に溶け消えた。
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