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第二七話 願った未来
第二七話 一
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現実の時間にしてみれば一瞬のことだったが、あかりにはそれよりも遥かに長い刻を旅していたような感覚が残っていた。
眩しさに閉じたまぶたをそっと開けると、あかりは結月の腕の中にいて、彼の肩越しに秋之介と昴が見えた。
(帰って、こられたんだ……)
現状を理解した途端、収まっていた涙がほろほろとこぼれた。
「あ、あかり?」
結月の狼狽した声が頭上から降り注ぐ。泣き止んだと思ったのに一瞬の後にあかりが再び泣き出したのだから無理もない。
あかりは結月の肩口に顔を埋めながら、肩を震わせ嗚咽した。
自我をなくしたあかりは静かに涙を流すことはあったが、ここまで感情的に激しく泣くことはなかった。
「ゆ、結月……! 秋、昴……っ」
心配そうにあかりの様子をうかがっていた結月たちは、呼ばれた自身の名前にはっとする。それは今までとは違う、確かな意思が感じられる響きを帯びていた。
「あかり……なの?」
僅かに震える結月の呟きに、あかりはこくこくと何度も頷いた。
「結月、結月……! 会いたかった!」
「あかり……!」
結月はあかりを抱きしめる腕に力をこめた。あかりの存在を確かめるように、もうどこにも行かないように。
呆然としていた秋之介と昴も我に返って、あかりに駆け寄った。
「あかり! 俺のこと、わかるか⁉」
「……っ! わかるよ、秋……!」
「あかりちゃん!」
「昴……!」
自我を失っている間も結月たちが側にいてくれたことは憶えている。それでもこうして本来のあかりとして彼らに再会できたことはまるで奇跡のように思えた。
陰の国との戦いに終止符を打つために、あかりは何かを差し出すことを覚悟してはいた。朱咲にそれでも神の力を求めるのかと訊かれたとき、あかりは確かに自身の意思で頷いた。
何かを失くしてもきっと自分は諦めないし、幼なじみたちが側にいてくれる限り乗り越えられると信じていたから。
しかしそこに恐怖が伴わないはずがない。戦いにおいて絶対などないことを知っていたからだ。取り返しのつかないものを失ったらどうしよう、幼なじみたちに辛苦を強いることになったらどうしようと、全く考えないわけではなかった。
けれどたった一つの選択肢に縋ったのは、自分たちの望む未来がそうでもしないと手に入らないと思ったからに他ならない。
決して平坦な道のりではなかったが、今この瞬間の再会があかりの選択が間違いではなかったと証明してくれているような気がした。
「やっぱりあかりちゃんはすごいよ。どんなときだって必ず僕たちに希望を示して見せてくれるんだから」
「昴……」
結月の腕の中であかりは昴を見上げる。昴は彼らしくもなく瞳を潤ませて微笑んでいた。
「うん。あかりは、おれたちにとって希望の、光」
「あかりがいるから、俺たちは進み続けられるんだ」
結月が瞬きするときらめく雫が静かに落ちた。秋之介もまた白い瞳を揺らがせている。
それだけで幼なじみたちに突きつけた自身の選択の重さを実感した。あかりは涙に声を震わせた。
「たったひとつの選択肢だったとはいえ、私の決断はきっとみんなを苦しめたよね。本当にごめんね。ごめんなさい……っ」
これは独りよがりの、自分が楽になりたいだけの謝罪の言葉かもしれない。それでも言わずにはいられなかった。
場に沈黙が降りる。いたたまれなくなってあかりが顔を俯けかけたとき、「顔をあげてよ、あかりちゃん」と昴の柔らかな声が降ってきた。
「あかりちゃんがいなかったら、きっと『今』はなかったよ」
「だ、だけど……!」
かつて霊力を使いすぎたためにしばらくの間目覚めなかった結月を待っていたとき、あかりは待たされる側の苦しみを身をもって知った。
それとは比べものにならないほど今回のあかりは皆に心配をかけたはずなのに、彼らは一切あかりのことを責めない。それどころか泣きたくなるくらいに優しい声色に、あかりの涙はとめどなく流れ続ける。
秋之介が鼻先であかりの手の甲をつんとつついた。
「秋……」
「あかり。俺たちはな、あかりの泣いて謝る姿を見たくてここまで耐えてきたんじゃねえ。あかりの幸せそうな笑顔が見たくて、諦めないできたんだ」
虎の姿であっても、秋之介が穏やかな顔をしていることがあかりにはわかった。こんなときばかり大人びた表情をするなんてずるいと思うと、やはり涙が止まらない。
嗚咽に言葉を紡げないあかりの背を結月があやすようにとんとんと優しく叩いた。
「あかり、ごめんね。それから……ありがとう」
「え……?」
結月に謝られることも感謝されることも特に思い当たらない。むしろ謝りたいのも感謝したいのもあかりの方だというのに。
「な、なんで……っ」
「……大きな決断を、あかりひとりに、させてしまったこと。きっと心細くて、怖かったんじゃないかって。けど、それなのに戦いを終わらせるために、勇気を出して、あかりは頑張ってくれた。だから、ごめんねと、ありがとう」
結月の腕の中で、あかりはぶんぶんと頭を振った。
「わっ、わたしの、せいで……、みん、なは……っ」
記憶を取り戻すにあたって流れゆく景色の中で知った、最後の戦いの後のこと。死にかけたあかりを生かすために、彼らが払った代償はとてつもなく大きなものだった。昴はあれほど膨大だった霊力の半分以上を失い、秋之介は人間姿の変化もできないほどに霊力を削った。結月に至っては霊力だけでなく、寿命までもをあかりに捧げた。
再び嗚咽するあかりに語り聞かせるように「それは違うよ」と昴が言う。
「僕たちのうちの誰一人としてあかりちゃんのせいだなんて思ってない。あかりちゃんだから助けたかったし、あかりちゃんのおかげで今こうして四人で生きていられる。……それだけで、もう十分じゃないか」
「……っぅ」
「昴の言う通りだぜ。だからもう泣くなよ、あかり。平和になった世で笑って一緒に生きたいって、そう言ったのはあかりだろ?」
「……ぅう」
「たくさんの約束が、おれたちを支えてくれた。今度は、その約束を果たしていくとき。だったら、これからはたくさん笑って、生きていこう」
いよいよ堪えきれなくなって、あかりは声をあげて泣いた。
胸を圧すような苦しみから解放され、心には優しいぬくもりが宿る。
「あり、がと……! 私の、幼なじみで、いてっ、くれて……ありがとう……っ」
結月も秋之介も昴も、あかりが泣き止むまでそっと側に寄り添ってくれた。
眩しさに閉じたまぶたをそっと開けると、あかりは結月の腕の中にいて、彼の肩越しに秋之介と昴が見えた。
(帰って、こられたんだ……)
現状を理解した途端、収まっていた涙がほろほろとこぼれた。
「あ、あかり?」
結月の狼狽した声が頭上から降り注ぐ。泣き止んだと思ったのに一瞬の後にあかりが再び泣き出したのだから無理もない。
あかりは結月の肩口に顔を埋めながら、肩を震わせ嗚咽した。
自我をなくしたあかりは静かに涙を流すことはあったが、ここまで感情的に激しく泣くことはなかった。
「ゆ、結月……! 秋、昴……っ」
心配そうにあかりの様子をうかがっていた結月たちは、呼ばれた自身の名前にはっとする。それは今までとは違う、確かな意思が感じられる響きを帯びていた。
「あかり……なの?」
僅かに震える結月の呟きに、あかりはこくこくと何度も頷いた。
「結月、結月……! 会いたかった!」
「あかり……!」
結月はあかりを抱きしめる腕に力をこめた。あかりの存在を確かめるように、もうどこにも行かないように。
呆然としていた秋之介と昴も我に返って、あかりに駆け寄った。
「あかり! 俺のこと、わかるか⁉」
「……っ! わかるよ、秋……!」
「あかりちゃん!」
「昴……!」
自我を失っている間も結月たちが側にいてくれたことは憶えている。それでもこうして本来のあかりとして彼らに再会できたことはまるで奇跡のように思えた。
陰の国との戦いに終止符を打つために、あかりは何かを差し出すことを覚悟してはいた。朱咲にそれでも神の力を求めるのかと訊かれたとき、あかりは確かに自身の意思で頷いた。
何かを失くしてもきっと自分は諦めないし、幼なじみたちが側にいてくれる限り乗り越えられると信じていたから。
しかしそこに恐怖が伴わないはずがない。戦いにおいて絶対などないことを知っていたからだ。取り返しのつかないものを失ったらどうしよう、幼なじみたちに辛苦を強いることになったらどうしようと、全く考えないわけではなかった。
けれどたった一つの選択肢に縋ったのは、自分たちの望む未来がそうでもしないと手に入らないと思ったからに他ならない。
決して平坦な道のりではなかったが、今この瞬間の再会があかりの選択が間違いではなかったと証明してくれているような気がした。
「やっぱりあかりちゃんはすごいよ。どんなときだって必ず僕たちに希望を示して見せてくれるんだから」
「昴……」
結月の腕の中であかりは昴を見上げる。昴は彼らしくもなく瞳を潤ませて微笑んでいた。
「うん。あかりは、おれたちにとって希望の、光」
「あかりがいるから、俺たちは進み続けられるんだ」
結月が瞬きするときらめく雫が静かに落ちた。秋之介もまた白い瞳を揺らがせている。
それだけで幼なじみたちに突きつけた自身の選択の重さを実感した。あかりは涙に声を震わせた。
「たったひとつの選択肢だったとはいえ、私の決断はきっとみんなを苦しめたよね。本当にごめんね。ごめんなさい……っ」
これは独りよがりの、自分が楽になりたいだけの謝罪の言葉かもしれない。それでも言わずにはいられなかった。
場に沈黙が降りる。いたたまれなくなってあかりが顔を俯けかけたとき、「顔をあげてよ、あかりちゃん」と昴の柔らかな声が降ってきた。
「あかりちゃんがいなかったら、きっと『今』はなかったよ」
「だ、だけど……!」
かつて霊力を使いすぎたためにしばらくの間目覚めなかった結月を待っていたとき、あかりは待たされる側の苦しみを身をもって知った。
それとは比べものにならないほど今回のあかりは皆に心配をかけたはずなのに、彼らは一切あかりのことを責めない。それどころか泣きたくなるくらいに優しい声色に、あかりの涙はとめどなく流れ続ける。
秋之介が鼻先であかりの手の甲をつんとつついた。
「秋……」
「あかり。俺たちはな、あかりの泣いて謝る姿を見たくてここまで耐えてきたんじゃねえ。あかりの幸せそうな笑顔が見たくて、諦めないできたんだ」
虎の姿であっても、秋之介が穏やかな顔をしていることがあかりにはわかった。こんなときばかり大人びた表情をするなんてずるいと思うと、やはり涙が止まらない。
嗚咽に言葉を紡げないあかりの背を結月があやすようにとんとんと優しく叩いた。
「あかり、ごめんね。それから……ありがとう」
「え……?」
結月に謝られることも感謝されることも特に思い当たらない。むしろ謝りたいのも感謝したいのもあかりの方だというのに。
「な、なんで……っ」
「……大きな決断を、あかりひとりに、させてしまったこと。きっと心細くて、怖かったんじゃないかって。けど、それなのに戦いを終わらせるために、勇気を出して、あかりは頑張ってくれた。だから、ごめんねと、ありがとう」
結月の腕の中で、あかりはぶんぶんと頭を振った。
「わっ、わたしの、せいで……、みん、なは……っ」
記憶を取り戻すにあたって流れゆく景色の中で知った、最後の戦いの後のこと。死にかけたあかりを生かすために、彼らが払った代償はとてつもなく大きなものだった。昴はあれほど膨大だった霊力の半分以上を失い、秋之介は人間姿の変化もできないほどに霊力を削った。結月に至っては霊力だけでなく、寿命までもをあかりに捧げた。
再び嗚咽するあかりに語り聞かせるように「それは違うよ」と昴が言う。
「僕たちのうちの誰一人としてあかりちゃんのせいだなんて思ってない。あかりちゃんだから助けたかったし、あかりちゃんのおかげで今こうして四人で生きていられる。……それだけで、もう十分じゃないか」
「……っぅ」
「昴の言う通りだぜ。だからもう泣くなよ、あかり。平和になった世で笑って一緒に生きたいって、そう言ったのはあかりだろ?」
「……ぅう」
「たくさんの約束が、おれたちを支えてくれた。今度は、その約束を果たしていくとき。だったら、これからはたくさん笑って、生きていこう」
いよいよ堪えきれなくなって、あかりは声をあげて泣いた。
胸を圧すような苦しみから解放され、心には優しいぬくもりが宿る。
「あり、がと……! 私の、幼なじみで、いてっ、くれて……ありがとう……っ」
結月も秋之介も昴も、あかりが泣き止むまでそっと側に寄り添ってくれた。
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