【大正×異世界】妖に溺愛される軍曹は行く先々で狙われて、エッチな目にあう話【軍人】

ハヤイもち

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1章

なんで俺が極秘任務に?美人青年将校との出会い

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「東少尉、お待たせしました。佐倉軍曹であります」
「入りなさい」
「はっ」

少尉が懇意にしている待合茶屋に呼ばれた。
襖を開けると、上官としてよく知っている東少尉と
もう一人軍人らしき男の姿があった。

軍服と少尉の態度から、おそらく少尉以上の階級であることが分かる。
その割に年若く、整った見た目をしていた。

はっと思い至る。

あれは陸軍士官学校をトップで卒業し、
戦場で次々と戦功をあげていったエリート将校ではないか。
親は確か、如月中将。判断力があるが、冷徹な性格と言われている。
彼の息子ということもあり軍では期待の星だ。

しかし、初めて間近で見た如月中尉は思っていたよりも優男だ。
虫も殺せなさそうな見た目をしている。

「そんな緊張せんでもよろしい、人が来たら困るから」
「襖を締めなさい」

「はっ、申し訳ありません。」

少尉に呼ばれただけでも緊張しているのに、
噂の青年将校もそろっているとわかり、
俺はさらにがちがちに緊張していた。
なぜ自分がこの二人の密談に呼ばれたのか見当もつかない。

「不思議そうな顔ですね」

如月中尉はそんな俺の心中を察してか、
少し顔をほころばせて話しかけてきた。

本当に軍人というよりも男娼と言われたほうが
納得できるような見た目をしている。

そんな気はないのに、軍生活が長く女日照りの俺は
彼の笑顔に少しどきどきしてしまった。

「ごほん、そこで本題なんだが・・・。」

ぼーっとしていた俺を現実に引き戻したのは
東少尉のわざとらしい咳払いだった。

如月中尉に見惚れていたのがばれたのか。
少し居心地悪くなり、慌てて姿勢を正す。

「今回貴様には潜入任務を行ってもらう」

「自分が・・・でありますか?」


ああ、最近東の連中が都で大規模な事件を起こした。
それにより、多くの市民が犠牲となった
この事件については知っているな。


「はい、とても人間の仕業とは思えないような惨状で・・・。」

俺は事件のことを思い出して吐き気がした。


それは多く人が集まっている祭りの夜に起こった。

俺はその時にその場にいなかったため、実態はわからないが
その時多くの人が見たのだという。

空を飲み込むような大きな化け物の姿を。

”それ”が通り過ぎた後には、死体の山が築かれていた。

無残に食いちぎられた死体、または、ぐちゃぐちゃに潰された死体。

現場に駆け付けた時に見たものは、まるで地獄絵図。


その事件はどうやら妖を使ったものらしい。
更にここだけの話、どうやら東の連中は妖を使って陛下の暗殺を
企てているようだ。
その顔、うそだと思っているのだろう。
だが実際に東の連中は某敵国とつながり、
スパイ行為を行っているとの報告も上がっている。


そこで如月中尉が東少尉の言葉を引き継いだ。


重大な案件なのですよ。
しかし、上層部は妖の存在を端から信じようとせず、
ありもしない人間の犯人を血眼で探しています。
陛下暗殺の件に関しても同様で、
誰もこの案件に取り掛かろうとしないのです。

そこでわたし自ら敵地におもむき、調査をすることにしました。
そこでその相方としてあなたを選ばせていただきました


ここで如月中尉が言葉を区切った。
目の前にあったお茶を少し口に含む。

「おい、せっかく如月中尉が直々に指名してくださったんだから、
何かないのか?」

東少尉がわざとらしく眉根を寄せて俺を睨む。
ぼんやりとしている俺はよくここでビンタを食らっていた。

「はっ、大変光栄であります」

体に慣れ親しんだ条件反射で勢いよく敬礼しながら、
頭の中では疑問符ばかりが浮かんでいた。

本当にあの事件は妖によるものなのだろうか?
それに陛下暗殺など東の連中がそんな恐れ多いことを
計画しているとはにわかに信じがたい。

それに、そんな重大な任務になぜ俺を?ますます意味が分からない。

「如月中尉、一つ、質問してもよろしいでしょうか?」

「はい、どうぞ。」

「なぜ、俺、自分なんです?」


ええ、聞かれると思っていました。
ではわたしからも一つ質問させてください。
戦場において、将校と呼ばれるような上級士官にとって
一番の敵はなんだと思いますか?


「えっ、自分の中の怠け癖とか・・・ですか?」

ふふっと如月中尉が口を押えて笑った。
どうやら違ったらしい。


やはり、面白い方だ。それは軍人にとっては一番の敵ですね。
ですがわたしが今言いたかったのは、そうではなくて、
後ろから撃たれること。つまりは味方です。
だからもしわたしが重大な任務で相手を選ぶなら、
一番信頼に足るだろう人物を選ぶことにしていました。
わたしにとってあなたがそうです。


「あ、ありがとうございます!」

俺は単純だがうれしくなってしまった。
こんな上級士官に見初められて重要な任務の相方に選ばれるなんて思わなかった。
そして軍人になってから褒められるよりも怒られてばっかりだった俺は
素直に人格を褒められたことがうれしかった。

「では、一緒に頑張りましょう」

「は、はいぃ!佐倉軍曹、精いっぱい頑張ります。
必ず任務を成功させて見せます!」

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