48 / 53
学年末テスト
第48話 予定が合わない時にここぞとばかりにライバルが…
しおりを挟む
家に戻って栄一達と合流し、寝る前にもう一踏ん張り勉強をした。栄一も長名も見られていたことには気付いておらず、いつも通り振舞っていた。
翌日も朝から夕方まで勉強を続け、合計すると結構な時間数になっており半年分くらい一気にやった気分だった。
「…もう、無理…頭から湯気が出ちゃう…」
「このペースならギリギリ何とか赤点は回避できるかもな。でも、本当にギリギリだな…」
「うーん、最後はアリスちゃんの頑張り次第って感じになるかなぁ。」
「アリスちゃんなら大丈夫だよ!私もできる限り一緒に勉強するから。」
「皆、本当にありがとうぅ。試験終わったら只男のおばさんちのケーキ屋さんで奢るからね!」
「それは嬉しいかも。」
「あそこのは美味いんだよな。」
3人が雑談している間に本気で間に合いそうか計算してみる。残り2週間で今のペースでいったとして…多分教えてる範囲は大丈夫なはず。でも、その分アリスが自分でやるって言った部分があんまり時間をかけられないから危ない気がする。何とかしないといけないよなぁ…
「テストまであと2週間…!ギアを上げていかなきゃ!只男、今日からも放課後よろしくね!」
勉強合宿で手応えを感じたのか、アリスは朝から元気満々で話しかけてくる。でも、こっちは寝不足だから元気な声が頭に響く。
「あぁ…ごめん。今週はちょっと家でやらなきゃいけないことできて。放課後は残れなくって…昼休みなら付き合えるからさ。」
「…そっかぁ…じゃあ…昼休み、みっちりやるよ!ご飯は早弁して来なさいよ!」
「ははっ、分かったよ。アリスも早弁だからな。」
申し訳ないが、今週は放課後付き合ってあげられる余裕がなさそうだ。でも、1人で勉強させるのも気の毒だし、昼休みにその日の目標を決めたりもしようか…
「今チラッと聞こえたけど、広井さん放課後1人なの?じゃあ、俺と一緒にっていうのはどう?」
どこからともなく北王子君が現れて魅力的なお誘いをしてくる。きっと、北王子君と勉強すれば効率も良いはずだから、とてもありがたいお誘いのはずなのだけど。
「うーん…まぁ…そうね。お願いしてもいい?私、国語と社会がちょっと苦手だから、その辺を中心にやりたいんだけど。」
「もちろん!分からないことがあったらいつでも聞いてくれていいから。よろしくね。」
放課後は北王子君が面倒を見てくれるみたいだから一安心なはず。さっきからアリスがチラチラと見てきたりして挙動不審なのが心配だけど、まぁ大丈夫だろう…大丈夫なんだけど…
「これは…意外なライバルが出現してきたな…!」
「なんの話?」
「いや、こっちの乙女ゲーの話。」
栄一が登校するなり決め台詞のようなものを吐き捨てていく。今日は朝から皆テンションが高いな。
放課後、いそいそと帰り支度をしているとアリスと北王子君が話しながら図書室に向かっていた。その姿に胸の奥でざわつくものがあったが、それを抑え込みながら平静なふりをして家路に着く。途中、目が合ったアリスは目を細めて呆れたような顔をしてそっぽ向いてしまった。放課後付き合えないからってそんな顔しなくても…
その後も寝不足と戦いながら勉強に勤しむ日々が続き、アリスは北王子君と一緒に勉強を頑張っているようだった。
「…ねぇ、どんどんやつれてってない?帰って何してるの?寝てる?ご飯食べてる?お風呂入ってる?」
4日ほど徹夜が続いてしまい、さすがに見るからに元気がなくなってきているみたいだった。
「いや、そんな矢継ぎ早に質問されても…ちゃんとご飯食べてお風呂入ってるよ。ちょっと夜更かしが続いてるだけ。」
「別にそんな心配ってわけじゃないんだけど…只男いないとちょっとだけつまんないなぁってだけ。よく分かんないけど無理しないでよ。」
「あぁ、ありがとう。でももうちょっとだから…あっ、明日の放課後から一緒に勉強できる?」
「できる!…明日からはもう大丈夫なわけ?」
「そうそう。結局週末までかかっちゃったなぁ。」
「じゃあ明日は放課後もね。ちゃんと今晩からしっかり寝なさいよ。」
「あ、アリスちゃん、おはよう。今日も図書室行く?…」
毎日一緒に勉強しているせいか北王子君は距離感をぐっと詰めてきている。落ち着かない気持ちをなだめるように明日、明日と唱えながら心の平穏を保つ。
翌日も朝から夕方まで勉強を続け、合計すると結構な時間数になっており半年分くらい一気にやった気分だった。
「…もう、無理…頭から湯気が出ちゃう…」
「このペースならギリギリ何とか赤点は回避できるかもな。でも、本当にギリギリだな…」
「うーん、最後はアリスちゃんの頑張り次第って感じになるかなぁ。」
「アリスちゃんなら大丈夫だよ!私もできる限り一緒に勉強するから。」
「皆、本当にありがとうぅ。試験終わったら只男のおばさんちのケーキ屋さんで奢るからね!」
「それは嬉しいかも。」
「あそこのは美味いんだよな。」
3人が雑談している間に本気で間に合いそうか計算してみる。残り2週間で今のペースでいったとして…多分教えてる範囲は大丈夫なはず。でも、その分アリスが自分でやるって言った部分があんまり時間をかけられないから危ない気がする。何とかしないといけないよなぁ…
「テストまであと2週間…!ギアを上げていかなきゃ!只男、今日からも放課後よろしくね!」
勉強合宿で手応えを感じたのか、アリスは朝から元気満々で話しかけてくる。でも、こっちは寝不足だから元気な声が頭に響く。
「あぁ…ごめん。今週はちょっと家でやらなきゃいけないことできて。放課後は残れなくって…昼休みなら付き合えるからさ。」
「…そっかぁ…じゃあ…昼休み、みっちりやるよ!ご飯は早弁して来なさいよ!」
「ははっ、分かったよ。アリスも早弁だからな。」
申し訳ないが、今週は放課後付き合ってあげられる余裕がなさそうだ。でも、1人で勉強させるのも気の毒だし、昼休みにその日の目標を決めたりもしようか…
「今チラッと聞こえたけど、広井さん放課後1人なの?じゃあ、俺と一緒にっていうのはどう?」
どこからともなく北王子君が現れて魅力的なお誘いをしてくる。きっと、北王子君と勉強すれば効率も良いはずだから、とてもありがたいお誘いのはずなのだけど。
「うーん…まぁ…そうね。お願いしてもいい?私、国語と社会がちょっと苦手だから、その辺を中心にやりたいんだけど。」
「もちろん!分からないことがあったらいつでも聞いてくれていいから。よろしくね。」
放課後は北王子君が面倒を見てくれるみたいだから一安心なはず。さっきからアリスがチラチラと見てきたりして挙動不審なのが心配だけど、まぁ大丈夫だろう…大丈夫なんだけど…
「これは…意外なライバルが出現してきたな…!」
「なんの話?」
「いや、こっちの乙女ゲーの話。」
栄一が登校するなり決め台詞のようなものを吐き捨てていく。今日は朝から皆テンションが高いな。
放課後、いそいそと帰り支度をしているとアリスと北王子君が話しながら図書室に向かっていた。その姿に胸の奥でざわつくものがあったが、それを抑え込みながら平静なふりをして家路に着く。途中、目が合ったアリスは目を細めて呆れたような顔をしてそっぽ向いてしまった。放課後付き合えないからってそんな顔しなくても…
その後も寝不足と戦いながら勉強に勤しむ日々が続き、アリスは北王子君と一緒に勉強を頑張っているようだった。
「…ねぇ、どんどんやつれてってない?帰って何してるの?寝てる?ご飯食べてる?お風呂入ってる?」
4日ほど徹夜が続いてしまい、さすがに見るからに元気がなくなってきているみたいだった。
「いや、そんな矢継ぎ早に質問されても…ちゃんとご飯食べてお風呂入ってるよ。ちょっと夜更かしが続いてるだけ。」
「別にそんな心配ってわけじゃないんだけど…只男いないとちょっとだけつまんないなぁってだけ。よく分かんないけど無理しないでよ。」
「あぁ、ありがとう。でももうちょっとだから…あっ、明日の放課後から一緒に勉強できる?」
「できる!…明日からはもう大丈夫なわけ?」
「そうそう。結局週末までかかっちゃったなぁ。」
「じゃあ明日は放課後もね。ちゃんと今晩からしっかり寝なさいよ。」
「あ、アリスちゃん、おはよう。今日も図書室行く?…」
毎日一緒に勉強しているせいか北王子君は距離感をぐっと詰めてきている。落ち着かない気持ちをなだめるように明日、明日と唱えながら心の平穏を保つ。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】イケメンが邪魔して本命に告白できません
竹柏凪紗
青春
高校の入学式、芸能コースに通うアイドルでイケメンの如月風磨が普通科で目立たない最上碧衣の教室にやってきた。女子たちがキャーキャー騒ぐなか、風磨は碧衣の肩を抱き寄せ「お前、今日から俺の女な」と宣言する。その真意とウソつきたちによって複雑になっていく2人の結末とは──
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
美人生徒会長は、俺の料理の虜です!~二人きりで過ごす美味しい時間~
root-M
青春
高校一年生の三ツ瀬豪は、入学早々ぼっちになってしまい、昼休みは空き教室で一人寂しく弁当を食べる日々を過ごしていた。
そんなある日、豪の前に目を見張るほどの美人生徒が現れる。彼女は、生徒会長の巴あきら。豪のぼっちを察したあきらは、「一緒に昼食を食べよう」と豪を生徒会室へ誘う。
すると、あきらは豪の手作り弁当に強い興味を示し、卵焼きを食べたことで豪の料理にハマってしまう。一方の豪も、自分の料理を絶賛してもらえたことが嬉しくて仕方ない。
それから二人は、毎日生徒会室でお昼ご飯を食べながら、互いのことを語り合い、ゆっくり親交を深めていく。家庭の味に飢えているあきらは、豪の作るおかずを実に幸せそうに食べてくれるのだった。
やがて、あきらの要求はどんどん過激(?)になっていく。「わたしにもお弁当を作って欲しい」「お弁当以外の料理も食べてみたい」「ゴウくんのおうちに行ってもいい?」
美人生徒会長の頼み、断れるわけがない!
でも、この生徒会、なにかちょっとおかしいような……。
※時代設定は2018年頃。お米も卵も今よりずっと安価です。
※他のサイトにも投稿しています。
イラスト:siroma様
自称未来の妻なヤンデレ転校生に振り回された挙句、最終的に責任を取らされる話
水島紗鳥
青春
成績優秀でスポーツ万能な男子高校生の黒月拓馬は、学校では常に1人だった。
そんなハイスペックぼっちな拓馬の前に未来の妻を自称する日英ハーフの美少女転校生、十六夜アリスが現れた事で平穏だった日常生活が激変する。
凄まじくヤンデレなアリスは拓馬を自分だけの物にするためにありとあらゆる手段を取り、どんどん外堀を埋めていく。
「なあ、サインと判子欲しいって渡された紙が記入済婚姻届なのは気のせいか?」
「気にしない気にしない」
「いや、気にするに決まってるだろ」
ヤンデレなアリスから完全にロックオンされてしまった拓馬の運命はいかに……?(なお、もう一生逃げられない模様)
表紙はイラストレーターの谷川犬兎様に描いていただきました。
小説投稿サイトでの利用許可を頂いております。
元暗殺者の俺だけが、クラスの地味系美少女が地下アイドルなことを知っている
甘酢ニノ
恋愛
クラス一の美少女・強羅ひまりには、誰にも言えない秘密がある。
実は“売れない地下アイドル”として活動しているのだ。
偶然その正体を知ってしまったのは、無愛想で怖がられがちな同級生・兎山類。
けれど彼は、泣いていたひまりをそっと励ましたことも忘れていて……。
不器用な彼女の願いを胸に、類はひまりの“支え役”になっていく。
真面目で不器用なアイドルと、寡黙だけど優しい少年が紡ぐ、
少し切なくて甘い青春ラブコメ。
昔義妹だった女の子が通い妻になって矯正してくる件
マサタカ
青春
俺には昔、義妹がいた。仲が良くて、目に入れても痛くないくらいのかわいい女の子だった。
あれから数年経って大学生になった俺は友人・先輩と楽しく過ごし、それなりに充実した日々を送ってる。
そんなある日、偶然元義妹と再会してしまう。
「久しぶりですね、兄さん」
義妹は見た目や性格、何より俺への態度。全てが変わってしまっていた。そして、俺の生活が爛れてるって言って押しかけて来るようになってしまい・・・・・・。
ただでさえ再会したことと変わってしまったこと、そして過去にあったことで接し方に困っているのに成長した元義妹にドギマギさせられてるのに。
「矯正します」
「それがなにか関係あります? 今のあなたと」
冷たい視線は俺の過去を思い出させて、罪悪感を募らせていく。それでも、義妹とまた会えて嬉しくて。
今の俺たちの関係って義兄弟? それとも元家族? 赤の他人?
ノベルアッププラスでも公開。
負けヒロインに花束を!
遊馬友仁
キャラ文芸
クラス内で空気的存在を自負する立花宗重(たちばなむねしげ)は、行きつけの喫茶店で、クラス委員の上坂部葉月(かみさかべはづき)が、同じくクラス委員ので彼女の幼なじみでもある久々知大成(くくちたいせい)にフラれている場面を目撃する。
葉月の打ち明け話を聞いた宗重は、後日、彼女と大成、その交際相手である名和立夏(めいわりっか)とのカラオケに参加することになってしまう。
その場で、立夏の思惑を知ってしまった宗重は、葉月に彼女の想いを諦めるな、と助言して、大成との仲を取りもとうと行動しはじめるが・・・。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる