いろはにほへと ちりになれ!

藤丸セブン

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六十八限目 もう作者の長編ファンタジー物を超える話数ってマジ?

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 ドリンクバーとは、ファミリーレストランや喫茶店などの飲食店で、コーヒー、ジュース、紅茶などの飲料をセルフサービス方式で自由におかわりできる形式、もしくはコーナーの事である。
「ドリンクバーでウーロン茶入れるのなんか損した気になるよな?」
「別になりませんよ」
 
 <六十八限目 もう作者の長編ファンタジー物を超える話数ってマジ?>
 
「おい!タイトルが適当過ぎるだろ!!」
 本日は休日。しかしいろは達はそろそろ試験が近い為ファミリーレストランに集まって皆で勉強会をする事となった。タイトルの事は言うな。いいタイトル思いつかなかったの。あと純粋にそう思ったの。
「あ?でも作者の一番長え作品て九十話で完結だろ?ほら、あの処女作のやつ」
「処女作で九十越えてるんですか!?それでそれが一番長いんですか!?」
 そうだけど。今この小説のストック三十二個あるよ?
「越えたな」
「む。祝、一番長い作品」
 この話が一番の長編になるの何かやだなー。途中で終わらせようかな。
「おい!せっかく作ったネタが勿体ねえだろうが!!」
 いやそんな必死に考えたもんでもないし。ふと思いついたやつだし。
「おい、そろそろ勉強を始めるぞ」
 下らない(下らないとは失礼な)会話をしていたいろはに静止の声が入る。当然舳螺である。言い忘れていたが今回のメンバーも補習部の一同である。
「ふひいぃ!あの、吾輩だけ学年が・・・しょの」
「問題ない。分からない問題があれば遠慮なく聞くといい」
「文系ならお任せ下さい!」
「む、理系は任せろ」
「分かる範囲なら教えてあげる。応用問題は舳螺に聞いて」
 それぞれがそれぞれの回答を送る。そして。
「任せろ!!!何でも教えてやるぞ!!!」
「「「「「ダメ」」」」」
「何だダメって!!?せめてもうちょい私じゃダメな理由を答えろよ!!ツッコミをいれろよ!!短えんだよ答えが!!!」
 声を荒げるいろはに一同は無言で答えた。言うまでもない。万年最下位に何を教われと?一応和佳羽は一個下だが、どうせ一個したの問題もまともに解けないだろうこの女は。
「あ、安心して下さい。わ、吾輩、め、盟友に聞く気は一切、あ、ありません」
「盟友なのに!?」
 盟友なのと勉強を教えてもらうのは何の関係もない。何の関係もないといえば最近ゲームでボロ負けする。何でだろう?麻雀ってゴミカスだよね。
「適当ほざいてねえで働け」
 嫌だぁぁ!働きたくねぇぇぇ!!
「いい加減にしろよ?」
 舳螺に睨まれた事でいろはが黙り、作者が真面目に仕事し始める。これ以上ふざけるのはやめとこ。
「む、じゃあ数学から」
 一番初めにあるテストは数学だ。故にまずはこちらから片付けていく。
「小テストを用意したからやってみるといい。和佳羽には悪いが、和佳羽はワークの小テストページをやって貰えるか?」
「ふひいぃ!き、気にしないで下さい」
 同じ学年のいろは達の小テストを作るのは舳螺の勉強にもなる為問題ないが、二年生のテスト範囲の小テストを作れる程舳螺にも余裕はない。舳螺は学年一位というこの学校の頂点に立つ者だが、この頂の座は弛まぬ努力によるものだ。それ故自分の勉強時間は減らせない。
「くくく、吾輩に取って数式など雑魚!一瞬で解き切ってみせるわ!」
「む、厨二モード来た。じゃあ初めようか」
 一同はタイマーをセットし、一切に問題を解き始めた。
「お待たせしましたー!爆盛りポテトでーす!」
「お!キタキタァァ!!」
「今から模擬テストってタイミングでポテト頼まないで下さい!!」
 ポテトが届いたと同時に手を伸ばしてポテトを貪るいろはと波留に六花が怒る。ファミレスでポテトを頼むのは何の問題もないが、タイミングが悪かった。
「おん?ろっちゃんも食うか?」
「食べません!全く、真面目に勉強して下さいよ」
「む、ポテトは揚げたてが美味い。今が食べどき」
 波留の言葉が耳に入ると同時にポテトの食欲を唆る香りが鼻腔をくすぐる。
「美味い」
「む、美味」
「どれ、吾輩も一口」
「全く、お前達という奴は」
 いろはが、波留が、和佳羽が。呆れながらも舳螺すらも手を伸ばして山盛りのポテトを崩していく。しかしダメだ。我慢だ。今は模擬試験中。こうしている間にも時間は刻一刻と減っているのだ。目の前の数式に取り組まねば。
「やれやれ、タイマーを一度止めるか?」
「・・・はい」
 こうしてポテトを平らげてから試験を再開した。
「くくく、女神よ。採点を願おう」
「おや、早いですね?」
「それ自体は構わないが、その呼び方はやめてくれ」
 模擬試験を真っ先に解き終わったのは和佳羽だった。まあ和佳羽は舳螺の作ったテストをやっていないので当然と言えば当然だが。
「ふむ、あまり良い点数とは言えないな」
 採点を終えた舳螺が少し悲しそうに和佳羽にワークを返す。そのワークを容赦なくいろはは覗き込む。
「三十四点!?ぎゃははは!バカだなぁわかっちゃん!」
「ふひいぃ!!?め、盟友には、いいい言われたくない、です」
「あんだとぉ!?」
 まだ補習部に入ってからそれ程時間が経っていないがいろはに言い返せる様になった和佳羽を見て六花はほっこりする。
「む、終わった」
 が、ほっこりしている場合ではないと波留に気付かされる。早く問題を解かねば。
「流石だな。九十六点だ」
「む、凡ミスか」
「「高っ!?」」
 採点の終わった舳螺の言葉を聞いていろはと日華が驚きの声をあげる。和佳羽もポカーンとしていた。
「何を驚いてるんですか。はーさんは理数系は常に上位の成績ですよ?」
「「忘れてた」」
 それから暫くして、日華もテストを全て埋め終わった為採点。その結果は。
「六十七点」
「可もなく不可もなく」
「む、つまらん」
「いっっっっちばん面白くねえなぁ」
「うっさいなぁ!?人の点数にケチつける暇があるなら問題解きなよ!!」
 文句をつけられた日華はぷりぷり怒りながらドリンクバーへいく為席を立つ。それからまた暫く時間が経過した。そう、制限時間だ。
「ではペンを置いてくれ。採点しよう」
「はぁ、数問解けませんでした」
「二問しか解けなかったぜ」
「さっきの時間何してたんですか!?」
 いつも通り最悪な点数が待っているだろうにいろはは楽しそうに笑う。たまにこの心意気が羨ましくなる事がある。が、絶対こうはなりたくないとも思う。
「ふむ、六花は二十八点。いろはは・・・二点だな」
「そんな、三十点以下ですか」
「お、解けた二問あってたんだな」
 点数を打ち明けられて落ち込む六花と嬉しそうに驚くいろはは凄く対照的だ。点数が低いのはいろはの方だと言うのに。
「まあまあ、気にする事でもないって。気楽に行こうよ」
「そうも言っていられませんよ!!」
 笑いながらテストを終えた六花といろはにジュースを手渡してくる日華。六花はそのジュースを勢い良く飲み干した。
「お!いい飲みっぷりだな!どれ!私も続くか!!」
 そう言っていろはも差し出されたコップを手に取り一気に中身を口内へ放り込む。その瞬間、日華が不適な笑みを見せた。が、その理由はすぐに分かった。
「ぶぇぇぇ!!まっぅぅずぅ!!」
「はっはっはー!!私を馬鹿にした罰だ!!ドリンクバー全部混ぜジュースの味をじっくり味わうといい!!」
「ごのやろぉぉ!にっちゃんにも飲ませてやるぅ!!」
「飲まされると言われて飲むやつがいると思ってんの!?」
 ワイワイと言い争いをする二人に六花と舳螺がため息を吐く。
「お待たせいたしましたー!山盛りポテトダブルでーす!」
「お!きたきたぁ!」
「む、食べるべし」
「まだ食べるんですか!?」
 その後も補習部の模擬テストはポテトとジュースと共に続いた。その全てでいろはは一桁の点数だったが、そんな事は些細な問題である。今が楽しければ、それでいいのだ。
「良くないですよ!勉強して下さい!」
「嫌だぁぁぁぁ!!!!!」
 嫌だぁぁぁぁぁぁ!!
「む、作者まで嫌がってる」
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