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2話 救いの手 その2
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若き公爵であるアレク公爵は、体調を崩しているアンネを丁重にもてなした。自らの馬車で領地まで運び、公爵の屋敷へと招いたのだ。
「すぐに毛布と着替え、薬の準備を」
「はい、畏まりました」
屋敷に着いた途端、彼はアンネの為に、メイドに手当ての用意をさせる。同時にずぶ濡れの彼女の着替えや毛布の用意までさせたのだ。アレク公爵から命令を受けたメイド数名は、何も疑うことなく頷きながら各々、準備を進めて行った。
当人であるアンネは入り口ロビー付近の、用意された椅子に座っている。
「……アレク公爵、なぜですか……? ゴホッ」
理解できなかった……アレク公爵は王国の東の地一帯を領土にされているお方。真っ先に王族から追放の話は渡っているはず……。
「君はアンネ・フリークだな? 王子殿下の浮気を叱責して、貴族称号剥奪の上に追放とは聞いていたが……なるほど」
やはり全てを知っていたアレク公爵……それだけに、自分を助けた理由がよくわかっていない。
「は、はい……私はアンネ・フリークです。元伯爵令嬢になります……」
「とにかく落ち着いて身体を癒すといい。この屋敷内で、君に酷いことをする者はいないとだけ言っておこう」
「……?」
公爵という非常に高い地位にある人物とは思えない言葉だった。アンネは理解が出来ていない……貴族の地位を剥奪され、平民並の権力しか有していないはずの自分を助ける意味合いは……。
彼女の周りにいるメイドたちも叱責する様子はなかった。アンネは救われると同時に、疑り深くなってしまっている。何かとんでもない裏でもあるのではないか……追放された直後の彼女としては仕方のない感情であった。そんなアンネの姿を見て、武骨な雰囲気のあるアレク公爵は優しく手を差し伸べた。
「気持ちは分かるぞ、親にも裏切られたのだな? 今は誰も信じられない状況だろう……だが、私は味方だ。安心してほしい」
若くして両親を失っているアレク公爵は、自らと似た境遇のアンネに同情の念を持っていた。彼女も親から見捨てられたので、居ないものと同等なのだ。アンネはまだまだ信じられなかったが、彼の手に自然と触れていた。そして、大粒の涙が溢れて来る。助かったことへの安心感と親からも見捨てられたことによる、言い知れない悲しみからだ。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ……!!」
「気にせず泣くといい。君が背負ったことは非常に災難だ、涙をこらえる必要などこれっぽっちもないさ」
風邪をひいてしまっていることを忘れるように、アンネは公爵の腕を取り泣いていた。アレク公爵の優しい眼差しの下で……。
「すぐに毛布と着替え、薬の準備を」
「はい、畏まりました」
屋敷に着いた途端、彼はアンネの為に、メイドに手当ての用意をさせる。同時にずぶ濡れの彼女の着替えや毛布の用意までさせたのだ。アレク公爵から命令を受けたメイド数名は、何も疑うことなく頷きながら各々、準備を進めて行った。
当人であるアンネは入り口ロビー付近の、用意された椅子に座っている。
「……アレク公爵、なぜですか……? ゴホッ」
理解できなかった……アレク公爵は王国の東の地一帯を領土にされているお方。真っ先に王族から追放の話は渡っているはず……。
「君はアンネ・フリークだな? 王子殿下の浮気を叱責して、貴族称号剥奪の上に追放とは聞いていたが……なるほど」
やはり全てを知っていたアレク公爵……それだけに、自分を助けた理由がよくわかっていない。
「は、はい……私はアンネ・フリークです。元伯爵令嬢になります……」
「とにかく落ち着いて身体を癒すといい。この屋敷内で、君に酷いことをする者はいないとだけ言っておこう」
「……?」
公爵という非常に高い地位にある人物とは思えない言葉だった。アンネは理解が出来ていない……貴族の地位を剥奪され、平民並の権力しか有していないはずの自分を助ける意味合いは……。
彼女の周りにいるメイドたちも叱責する様子はなかった。アンネは救われると同時に、疑り深くなってしまっている。何かとんでもない裏でもあるのではないか……追放された直後の彼女としては仕方のない感情であった。そんなアンネの姿を見て、武骨な雰囲気のあるアレク公爵は優しく手を差し伸べた。
「気持ちは分かるぞ、親にも裏切られたのだな? 今は誰も信じられない状況だろう……だが、私は味方だ。安心してほしい」
若くして両親を失っているアレク公爵は、自らと似た境遇のアンネに同情の念を持っていた。彼女も親から見捨てられたので、居ないものと同等なのだ。アンネはまだまだ信じられなかったが、彼の手に自然と触れていた。そして、大粒の涙が溢れて来る。助かったことへの安心感と親からも見捨てられたことによる、言い知れない悲しみからだ。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ……!!」
「気にせず泣くといい。君が背負ったことは非常に災難だ、涙をこらえる必要などこれっぽっちもないさ」
風邪をひいてしまっていることを忘れるように、アンネは公爵の腕を取り泣いていた。アレク公爵の優しい眼差しの下で……。
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