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第一部・エピローグ
第一部・エピローグ 代償と旅立ち (1)
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これは私の、昔の話。
一身上の都合で特行を辞めた後、私は長年の夢を叶える為に教職に就いた。
だが、日々痕印者たちとの化け物染みた戦闘に明け暮れていた私にとって、平穏で事なかれ主義を尊ぶ社会への適応は、想像以上に厳しい結果を生むこととなる。
痕印者としての啓示を受けてから既に五年以上が経過していたこともあり、私の実年齢と外見年齢はそれなりに乖離が生まれていた。それでも私は新任教師として大学時代に培った学びを活かそうと努力を重ねたが、経歴を明かせない秘密組織からの推薦という立場から、決して認められはしなかった。どれだけ自分を押し殺し、善い先生を演じても、教師からは煙たがられ、生徒からは敬遠される。
日増しに自責と後悔の念が強くなった。所詮、痕印者に真っ当な仕事は出来ないのだ。こんなことなら前職で命を捨てていれば良かった、と。涙を流した日々も少なくない。酒を飲んでは背中の痕印をナイフで抉り取ろうと考えたこともあった。
そんなある日、林という老教師と再会して私は変わった。その人は偏見という名のフィルターを取り外し、一人の人間そのものを見てくれる初めてのヒトだった。
『あら素晴らしいわね、その澄んだ瞳。なのに、どうして貴方はいつも俯いているの?』
『生徒が間違っていれば遠慮なんてせずに叱りなさい。頑張っていたらその倍褒めてあげなさい。けれど、もし貴方が間違ってしまったら、その時は私にこっそりと言いなさい――めいっぱい叱ってあげますよ』
林教諭と出会い、私は自分の思うとおりの教師像を目指し始めた。他の教師からの風当たりはさらに強くなる。だが、それでも私は信念を貫き通した。
賛同者はたったの一人。しかし、それは私にとってかけがえのない大切な一票だった。
次第に私の生き方が数名の生徒に認められていった。彼らの抱いた興味関心は不純なモノだったかもしれない。けれど確かに、私は一教師として認められたのだ。
こうして数年が経った今日も私――真田煉華は、生き方を間違えかけている生徒に対して全力で向き合い、余計なお節介を焼くのだった。
※
公安特務執行部、通称『特行』が管轄する訓練施設付近の山中で起きた異怪種との交戦後、秀彰は水橋支部の職員たちに救助され、提携先の病院で手厚い治療を受けていた。幸いな事に、怪物の豪腕を喰らった足も現代医学の進歩と痕印者の馬鹿げた治癒力で、松葉杖に支えられながらだが、一応は歩く事が出来るまでに回復した。
寝転んだ体に掛けられたシーツを払い、真っ白い天井を見上げる。彼の体には一切の後遺症も残らず、無事だった。
――そう、彼だけは。
きぃ…きぃ……、がちゃ。
床を擦る車輪の音が廊下から響き、やがて秀彰の部屋の前で止まった。遅れてドアを開く音が聞こえる。
「よぅ」
車椅子に体を預けながらも、親しげに右手を上げたのは、秀彰の師であり国語教師の真田だ。院内用の患者着を着ているが、声も顔も普段の活発な印象と変わらない。
「元気か、赤坂ぁ? 見舞いの林檎ばっかり食べてても味気ないだろ、ほれ」
「…………」
きぃ…きぃ。どこか物悲しい音を響かせ、真田の体が秀彰のベッドへと近付いた。挨拶すら返さない無愛想な生徒にも怒ることなく、手に抱えていた大福を彼に手渡す。
「隣の婆さんがくれたんだけどさ、もうこれで7個目なんだよぉ。どんだけ気に入られてんだって話でしょ。だから婆さんには悪いけど、アンタが食べてくんない?」
「…………」
無言で差し出された大福を手に取るが、秀彰の手は震えたまま口へ伸びる事はない。じっと大福を見つめたまま、やがて力が抜けたのか、ぽとりと床に落下させてしまう。
「おいおい、食べ物を粗末にするなって。ん、まぁ袋が付いたままだから食べれるけどさ……、ん~~、んぅ~~!!!」
それを拾おうと、真田は車椅子に乗ったまま力の限り手を伸ばしたが、後一歩の所で大福には届かない。少しでも椅子から立ち上がれば届くものだが、彼女の車椅子には足を置くスペースが無かった。
元より――彼女には、置くべき足が無かった。
「すみ、ません」
それを見て、ようやく秀彰の口から言葉が発せられた。蚊が泣くような、本当に小さな声。それでも、傍に居た真田の耳には充分に届いていた。
大福救出を諦めた真田は、うんざりしたような顔で呟く。
「……だからねぇ…、アタシはもう気にしてないんだって。別に足が動かなくても教師は続けられるんだし、車椅子だって慣れれば案外乗り心地いいわよ?」
真田の無邪気な笑顔を見るのが、今の秀彰にとっては一番辛かった。キィキィと車輪の擦れる音が静かな病室に響き渡り、それを彼女は珍しそうに眺めていた。
『残念ですが、真田さんの足を再接合する事は出来ませんでした。むしろあれほどの外傷と出血を負っていて、なおも命があるだけでも奇跡でしょう…』
先刻、手術の担当医師から受けた告白が秀彰の心を抉る。未成年かつ学生という立場でありながらも、特別に親族と同じ扱いにしてもらえたのは特行支部の口添えあってのことだろう。
傷付いた体で彼女を担ぎ上げた時、彼はようやく気が付いた。自分を助けに来る前から、真田の体には深い傷があった事を。ただ彼女があまりにも強く、弱音の一つも見せなかったせいで、不穏を察知する事が出来なかったのだ。
もしもあの時、彼女が助けにこなければ秀彰は死んでいただろうが、同様に真田の足が失われる事も無かっただろう。
救われた命の代償は、あまりにも大きい。
(俺は……馬鹿だ。センセの気も知らず、自分が強いのだと思い込んで突っ走って……挙句、このザマか)
秀彰はぎゅっと強く唇を噛みしめる。どうせなら顔が変形するまで殴って欲しかった。「アタシの人生を返せ」と罵倒されたかった。そうすれば多少なりにも気が楽になるのに。どうしようもなく自己中心的で愚かな考えだったが、今の秀彰にはそれくらいしか思いつかなかった。
どんよりとした眼で床を見つめ、何度も頭を巡って止まない言葉を口から吐き出す。
「俺が、代わりに死――」
続く言葉を、真田のビンタが遮った。
バチン。気味の良い乾いた音が薬香漂う室内に響き渡る。手を出される事を予測していた秀彰の顔に、驚きは無かった。
「………」
無言で睨む彼女の視線を、秀彰はただじっと見つめ返す。目を反らす事は出来ないし、する気もない。
彼には全てを甘んじて受け止める責任がある。真田よりも早く目覚めていた秀彰には、自分の行動と結果を顧みる時間が十分すぎるほどにあったのだから。
どんな罵詈雑言だって受け入れる。そう秀彰は覚悟し、彼女の言葉を待った。なのに、真田の口から放たれた言葉は、彼の予想を大きく裏切るものだった。
「はい、説教終わり。今度からは先生の話をちゃんと聞くように」
罵詈雑言とはかけ離れた、温かみに溢れた言葉。自死を願う生徒の間違った行動を正す、ただそれだけの事。恨みも辛みも、後悔さえも感じさせない、凛然とした教師の相貌がそこにはある。
「あ~、も~、本っ当辛気臭いなぁ…。アタシが死んだわけでもないのに大げさだろ、赤坂ぁ?」
ころっと表情を変え、普段と変わらぬ茶目っ気を振りまきながら真田は笑う。その瞳に嘘は無く、秀彰に対する敵意は塵芥ほどにも存在していないように見えた。
「それに知ってる? 車椅子って意外と早いのよ。全力で漕げば自転車にも負けないくらいのスピードだって出るんだし、その気になれば病院内をレースみたいに駆け回ることだって出来るんだって――いや、ソレしたら速攻で婦長に怒鳴られたけど」
そう答え、彼女はまた笑う。日常で見せる笑顔が、余計に秀彰の心を深く抉って離れない。
「だけど……っっ!!」
「あぁ、そうそう。これを機にウチの学校にもバリアフリーを徹底させようかな? 前々から保護者の声も聞いてたし、アタシのためにもいっちょ――」
あくまで明るい態度を崩さない真田に、とうとう秀彰の思いが爆発した。
「真田センセッッ!!!」
溜まっていた感情が喉から溢れ出し、静寂だった病室内を震わせる。秀彰の熱い眼差しには薄っすらと雫が光っていた。
「……なによ」
「俺は、くやしい、です。自分がどうしようもなく、情けなくて、惨めで……。自分のコトしか考えられないくせに、粋がって迷惑掛けて……馬鹿じゃないっすか」
一度堰を切ってしまえば、秘めたる思いを全て吐き出しきるまで止まらない。じわり、目尻に滲む涙が溢れていく。自分の親にすら見せなかった弱い姿をさらけ出しながらも、真情の発露は止まらない。
「自分で自分を殺したい、くらいで、す、畜生、チクショウ……!!! センセの足だって、俺が、先走った行動を取らなかったら……ッッ!!」
「それは……アタシが望んで、勝手にやった結果だ。自業自得だよ。お前が責任を感じる必要は無い」
真田の一際優しい声が、秀彰を包み込む。だが、彼はくしゃくしゃになった顔を振り払い、向かい合う彼女に吼えた。
「それも、嫌なんだ!!! それじゃあ……それじゃあ俺はいつまで経ってもセンセに守られてるだけじゃない、ですか」
ぽたっ、ぽたっ、とシーツに雫が垂れてゆく。溢れる涙を拭いもせず隠す事もせず、奥歯を噛み砕くほど震わせ、秀彰は泣いていた。
「強く、なりたい、……です。俺は……ッッ、もっと、もっと強くなりたいんです!!!」
身を切り裂くほど、切ない願い。荒れ狂う多様な感情に左右される彼を、本当の意味で真田が包み込んだ。
ぼふっ。秀彰の鼻腔に仄かな汗の匂いが漂う。
「………さな、だ、せん、せ?」
「分かった、分かったから、ほら、涙くらい吹け。それとな…こういう時には思いっきり泣いてもいいんだよ」
真田の声が頭のすぐ近くから聞こえる。
「……ぅ、……ぅぅ……ッッ!!!」
「ありがとな、赤坂」
体を抱きしめられていた事に恥じるよりも早く、彼の強がっていた心が決壊した。
「うあああぁぁぁぁぁぁぁあああああっっっっ!!!!!!!」
※
どれくらいの時間が経過しただろうか。真田に抱きしめられまま、気が付けば窓の外は夕焼けに染まっていた。ハッと我に返ったように秀彰は身体を引くと、真っ赤になった鼻のままボソリと呟く。
「……すみません、みっともない姿を見せてしまって」
思えば、とんでもなく恥ずかしい事をした気がする。その事を詫びると、彼女は新しくなった眼鏡を掛け直し、意地悪げに笑った。
「別にいいって、一生分の弱みが出来ただけよ」
「な……っっ!!?」
さらりと恐ろしい言葉を吐き捨ててみせる。なんというか、やはり真田という教師は根っからの捻くれ者らしい。悔しがりながらも、秀彰は心の中で安堵した。
「あっはは、いやぁ…まさかあの赤坂君が泣いちゃうとはねぇ。結構可愛い所もあるじゃん?」
「…そういうセンセだって血塗れで俺に担がれてる時は大人しくて可愛らしいと思いましたよ。やっぱ喋るとボロが出――」
仕返しにと彼も同様に軽口を叩くと、腹に痛烈な反撃を食らった。もう蹴りは喰らわないはず、と考えていた秀彰の目に映るのは、最近彼が馴染みにしている木製の相棒だ。
「おー、丁度良い所に松葉杖があるじゃないのー♪」
「……い、痛ぇ、この暴力教師が…」
車椅子に座りながらも、楽々と松葉杖を振り回す真田はやはりおかしい。苦悶の顔で睨む秀彰に、彼女は舌を出して応えた。
「それより、ここからは大事な話」
ふと、急に真田の表情が真剣になる。
「赤坂、アンタは痕印者の宿命ってのが何なのか、考えたことはあるか?」
似たような質問を、秀彰は以前に彼女から聞かれた記憶があった。あの時は痕印者になりたてだった事もあって、自分本位の答えしか浮かばなかったが、今は違う。
「弱者を守るため、ですか?」
「そりゃアタシが言った言葉だろ。それも建前の方のね」
べぇっと悪ガキのように舌を出しながら、真田は言う。
「いいか、たとえ相手が純粋な犯罪思想を持った痕印者だったとしても、それを警察や軍隊が本気を出せば無力化出来るだろ? 多少の犠牲は出るかもしれないが不可能じゃない」
「えぇ、そうですね。痕印の力を使うには精神の安定が不可欠ですから、寝込みを襲われたりすれば、さすがに……」
「だけど、この世の中には通常の重火器や兵器じゃどうにも出来ない化け物ってのがいるんだよ。厄介な事に、さ」
真田の眼鏡の奥の眼光がギラリと鋭さを増す。その顔が前職で戦いに明け暮れていた時のものだとは、実際目にしていない秀彰にも分かった。
「……それが、あの夜に俺とセンセが戦っていた化け物、ですか?」
「そう、アレの存在を特行の中では『異怪種』と呼んでいた」
異怪種、という言葉を聞いた秀彰の脳裏に、あの晩の光景がまざまざと蘇る。全身を岩石で構成された巨大な怪物は一振りで秀彰の足を圧し折り、二撃で真田の両足を断ち切った、憎き敵だ。
同時に秀彰の思考が一つの答えに至る。彼が気を失っている間も真田はあの化け物と戦っていたが、あの時彼女は何故逃げることを考えなかったのか。否、戦うことが最善だと前もって知っていたのだ。
「まさか、あの化け物を斃す為に痕印者という存在が生まれたと?」
「さてね、アタシだって痕印者の始まりまでは知らない。ただ、異怪種を斃せるのは痕印者だけだって、特行のとある課に居た頃は散々教え込まれてきたからさ」
呆れた調子で言いながらも、真田の瞳は鋭さを失わない。一矢のようにまっすぐ、教え子の目を射抜いている。
「だからもし、宿命ってモンがあるとしたら結局はそこに行き着くんだと思う。他の誰にも任せられない仕事がしたいのなら、痕印者としての職務を果たしたいって思うんなら、アンタの向かうべき先は自ずと決まってくる」
と、そこまで言うと急に真田は視線を外し、窓の外を遠目に眺め始めた。夕焼けが景色を茜色に染め上げる中に居て、彼女の表情は酷く感傷的に映る。
「ま……今となっちゃおすすめはしない、したくないけどね」
「斡旋した先で教え子が死ぬのが申し訳ないって事ですか?」
「おーおー、はっきり言ってくれるじゃん、生意気なガキがよぉ」
ぐいっと伸ばした真田の手が秀彰の黒髪をくしゃくしゃと掻き回す。
「つっても結局最後はエゴのぶつかり合いになっちまうんだ、アタシとアンタの」
「俺はエゴの塊ですよ」
「アタシも同じだって」
だから苦労するんだよ、と真田は説得を諦めたように秀彰の髪から手を離す。
「前に渡したメモにも書いたけどさ、痕印者として一人前になりたいんだったらアイツ、公安特務執行部水橋支部の真道龍一って男の元に行くのが一番だと思うわ。性格は捻くれてるけど、戦闘能力だけは認めてるからさ」
寸評している人が一番捻くれているだろとは秀彰も内心でツッコミたくもあったが、真田が認める戦闘能力と聞けばそれだけで充分価値があると期待出来る。
「勿論、このまま痕印者である事を隠し通して、一生を平穏に終えることも出来る。アタシはそっちの方を勧めるけど――」
「いえ、俺は特行に入ります。センセには悪いですが、俺はもう痕印を捨てる事なんて出来ません」
秀彰は目線を反らさずに、真田の最終提案を断った。
「そ、ならもうアタシから言う事は一つしかないわね」
まるでその答えが出るのを待っていたかのように、真田は目を閉じて安らかな微笑みを作る。
二人が共に過ごしたのは、ほんの短い期間だけ。それまではお互い何の関心も無く過ごしていたが、林教諭の殺害事件をきっかけとして関係付けられ、互いの人生に大きな干渉を与えた。
ようやく二人が手に入れた信頼は、いっときの別れなどでは色褪せぬだろう。
「やり遂げなさい。一度決めたことは必ず、何があっても貫くこと」
「やり遂げます。センセの教え子として、俺は必ず強くなります」
真田から差し出された手を、秀彰は力強く握り返す。過酷な訓練を受けている時には感じなかったが、こうして手を合わせると不思議なくらい華奢で、柔らかかった。
「はぁ、やっと肩の荷が下りたわ。癪だけど、これでアンタも四半人前から半人前に格上げね」
唐突に握手した事が恥ずかしくなったのか、真田は離した手で秀彰の額にデコピンを放つ。
「ってぇ…、それでもやっと半人前じゃないんですか、相変わらず厳しいっすね」
「当たり前よ。そう簡単に一人前の認定をあげるもんか」
悔しがる秀彰と、それを鼻で笑う真田。やがて日は落ち、就寝のアナウンスが流れるまで、二人は延々と談笑していた――。
一身上の都合で特行を辞めた後、私は長年の夢を叶える為に教職に就いた。
だが、日々痕印者たちとの化け物染みた戦闘に明け暮れていた私にとって、平穏で事なかれ主義を尊ぶ社会への適応は、想像以上に厳しい結果を生むこととなる。
痕印者としての啓示を受けてから既に五年以上が経過していたこともあり、私の実年齢と外見年齢はそれなりに乖離が生まれていた。それでも私は新任教師として大学時代に培った学びを活かそうと努力を重ねたが、経歴を明かせない秘密組織からの推薦という立場から、決して認められはしなかった。どれだけ自分を押し殺し、善い先生を演じても、教師からは煙たがられ、生徒からは敬遠される。
日増しに自責と後悔の念が強くなった。所詮、痕印者に真っ当な仕事は出来ないのだ。こんなことなら前職で命を捨てていれば良かった、と。涙を流した日々も少なくない。酒を飲んでは背中の痕印をナイフで抉り取ろうと考えたこともあった。
そんなある日、林という老教師と再会して私は変わった。その人は偏見という名のフィルターを取り外し、一人の人間そのものを見てくれる初めてのヒトだった。
『あら素晴らしいわね、その澄んだ瞳。なのに、どうして貴方はいつも俯いているの?』
『生徒が間違っていれば遠慮なんてせずに叱りなさい。頑張っていたらその倍褒めてあげなさい。けれど、もし貴方が間違ってしまったら、その時は私にこっそりと言いなさい――めいっぱい叱ってあげますよ』
林教諭と出会い、私は自分の思うとおりの教師像を目指し始めた。他の教師からの風当たりはさらに強くなる。だが、それでも私は信念を貫き通した。
賛同者はたったの一人。しかし、それは私にとってかけがえのない大切な一票だった。
次第に私の生き方が数名の生徒に認められていった。彼らの抱いた興味関心は不純なモノだったかもしれない。けれど確かに、私は一教師として認められたのだ。
こうして数年が経った今日も私――真田煉華は、生き方を間違えかけている生徒に対して全力で向き合い、余計なお節介を焼くのだった。
※
公安特務執行部、通称『特行』が管轄する訓練施設付近の山中で起きた異怪種との交戦後、秀彰は水橋支部の職員たちに救助され、提携先の病院で手厚い治療を受けていた。幸いな事に、怪物の豪腕を喰らった足も現代医学の進歩と痕印者の馬鹿げた治癒力で、松葉杖に支えられながらだが、一応は歩く事が出来るまでに回復した。
寝転んだ体に掛けられたシーツを払い、真っ白い天井を見上げる。彼の体には一切の後遺症も残らず、無事だった。
――そう、彼だけは。
きぃ…きぃ……、がちゃ。
床を擦る車輪の音が廊下から響き、やがて秀彰の部屋の前で止まった。遅れてドアを開く音が聞こえる。
「よぅ」
車椅子に体を預けながらも、親しげに右手を上げたのは、秀彰の師であり国語教師の真田だ。院内用の患者着を着ているが、声も顔も普段の活発な印象と変わらない。
「元気か、赤坂ぁ? 見舞いの林檎ばっかり食べてても味気ないだろ、ほれ」
「…………」
きぃ…きぃ。どこか物悲しい音を響かせ、真田の体が秀彰のベッドへと近付いた。挨拶すら返さない無愛想な生徒にも怒ることなく、手に抱えていた大福を彼に手渡す。
「隣の婆さんがくれたんだけどさ、もうこれで7個目なんだよぉ。どんだけ気に入られてんだって話でしょ。だから婆さんには悪いけど、アンタが食べてくんない?」
「…………」
無言で差し出された大福を手に取るが、秀彰の手は震えたまま口へ伸びる事はない。じっと大福を見つめたまま、やがて力が抜けたのか、ぽとりと床に落下させてしまう。
「おいおい、食べ物を粗末にするなって。ん、まぁ袋が付いたままだから食べれるけどさ……、ん~~、んぅ~~!!!」
それを拾おうと、真田は車椅子に乗ったまま力の限り手を伸ばしたが、後一歩の所で大福には届かない。少しでも椅子から立ち上がれば届くものだが、彼女の車椅子には足を置くスペースが無かった。
元より――彼女には、置くべき足が無かった。
「すみ、ません」
それを見て、ようやく秀彰の口から言葉が発せられた。蚊が泣くような、本当に小さな声。それでも、傍に居た真田の耳には充分に届いていた。
大福救出を諦めた真田は、うんざりしたような顔で呟く。
「……だからねぇ…、アタシはもう気にしてないんだって。別に足が動かなくても教師は続けられるんだし、車椅子だって慣れれば案外乗り心地いいわよ?」
真田の無邪気な笑顔を見るのが、今の秀彰にとっては一番辛かった。キィキィと車輪の擦れる音が静かな病室に響き渡り、それを彼女は珍しそうに眺めていた。
『残念ですが、真田さんの足を再接合する事は出来ませんでした。むしろあれほどの外傷と出血を負っていて、なおも命があるだけでも奇跡でしょう…』
先刻、手術の担当医師から受けた告白が秀彰の心を抉る。未成年かつ学生という立場でありながらも、特別に親族と同じ扱いにしてもらえたのは特行支部の口添えあってのことだろう。
傷付いた体で彼女を担ぎ上げた時、彼はようやく気が付いた。自分を助けに来る前から、真田の体には深い傷があった事を。ただ彼女があまりにも強く、弱音の一つも見せなかったせいで、不穏を察知する事が出来なかったのだ。
もしもあの時、彼女が助けにこなければ秀彰は死んでいただろうが、同様に真田の足が失われる事も無かっただろう。
救われた命の代償は、あまりにも大きい。
(俺は……馬鹿だ。センセの気も知らず、自分が強いのだと思い込んで突っ走って……挙句、このザマか)
秀彰はぎゅっと強く唇を噛みしめる。どうせなら顔が変形するまで殴って欲しかった。「アタシの人生を返せ」と罵倒されたかった。そうすれば多少なりにも気が楽になるのに。どうしようもなく自己中心的で愚かな考えだったが、今の秀彰にはそれくらいしか思いつかなかった。
どんよりとした眼で床を見つめ、何度も頭を巡って止まない言葉を口から吐き出す。
「俺が、代わりに死――」
続く言葉を、真田のビンタが遮った。
バチン。気味の良い乾いた音が薬香漂う室内に響き渡る。手を出される事を予測していた秀彰の顔に、驚きは無かった。
「………」
無言で睨む彼女の視線を、秀彰はただじっと見つめ返す。目を反らす事は出来ないし、する気もない。
彼には全てを甘んじて受け止める責任がある。真田よりも早く目覚めていた秀彰には、自分の行動と結果を顧みる時間が十分すぎるほどにあったのだから。
どんな罵詈雑言だって受け入れる。そう秀彰は覚悟し、彼女の言葉を待った。なのに、真田の口から放たれた言葉は、彼の予想を大きく裏切るものだった。
「はい、説教終わり。今度からは先生の話をちゃんと聞くように」
罵詈雑言とはかけ離れた、温かみに溢れた言葉。自死を願う生徒の間違った行動を正す、ただそれだけの事。恨みも辛みも、後悔さえも感じさせない、凛然とした教師の相貌がそこにはある。
「あ~、も~、本っ当辛気臭いなぁ…。アタシが死んだわけでもないのに大げさだろ、赤坂ぁ?」
ころっと表情を変え、普段と変わらぬ茶目っ気を振りまきながら真田は笑う。その瞳に嘘は無く、秀彰に対する敵意は塵芥ほどにも存在していないように見えた。
「それに知ってる? 車椅子って意外と早いのよ。全力で漕げば自転車にも負けないくらいのスピードだって出るんだし、その気になれば病院内をレースみたいに駆け回ることだって出来るんだって――いや、ソレしたら速攻で婦長に怒鳴られたけど」
そう答え、彼女はまた笑う。日常で見せる笑顔が、余計に秀彰の心を深く抉って離れない。
「だけど……っっ!!」
「あぁ、そうそう。これを機にウチの学校にもバリアフリーを徹底させようかな? 前々から保護者の声も聞いてたし、アタシのためにもいっちょ――」
あくまで明るい態度を崩さない真田に、とうとう秀彰の思いが爆発した。
「真田センセッッ!!!」
溜まっていた感情が喉から溢れ出し、静寂だった病室内を震わせる。秀彰の熱い眼差しには薄っすらと雫が光っていた。
「……なによ」
「俺は、くやしい、です。自分がどうしようもなく、情けなくて、惨めで……。自分のコトしか考えられないくせに、粋がって迷惑掛けて……馬鹿じゃないっすか」
一度堰を切ってしまえば、秘めたる思いを全て吐き出しきるまで止まらない。じわり、目尻に滲む涙が溢れていく。自分の親にすら見せなかった弱い姿をさらけ出しながらも、真情の発露は止まらない。
「自分で自分を殺したい、くらいで、す、畜生、チクショウ……!!! センセの足だって、俺が、先走った行動を取らなかったら……ッッ!!」
「それは……アタシが望んで、勝手にやった結果だ。自業自得だよ。お前が責任を感じる必要は無い」
真田の一際優しい声が、秀彰を包み込む。だが、彼はくしゃくしゃになった顔を振り払い、向かい合う彼女に吼えた。
「それも、嫌なんだ!!! それじゃあ……それじゃあ俺はいつまで経ってもセンセに守られてるだけじゃない、ですか」
ぽたっ、ぽたっ、とシーツに雫が垂れてゆく。溢れる涙を拭いもせず隠す事もせず、奥歯を噛み砕くほど震わせ、秀彰は泣いていた。
「強く、なりたい、……です。俺は……ッッ、もっと、もっと強くなりたいんです!!!」
身を切り裂くほど、切ない願い。荒れ狂う多様な感情に左右される彼を、本当の意味で真田が包み込んだ。
ぼふっ。秀彰の鼻腔に仄かな汗の匂いが漂う。
「………さな、だ、せん、せ?」
「分かった、分かったから、ほら、涙くらい吹け。それとな…こういう時には思いっきり泣いてもいいんだよ」
真田の声が頭のすぐ近くから聞こえる。
「……ぅ、……ぅぅ……ッッ!!!」
「ありがとな、赤坂」
体を抱きしめられていた事に恥じるよりも早く、彼の強がっていた心が決壊した。
「うあああぁぁぁぁぁぁぁあああああっっっっ!!!!!!!」
※
どれくらいの時間が経過しただろうか。真田に抱きしめられまま、気が付けば窓の外は夕焼けに染まっていた。ハッと我に返ったように秀彰は身体を引くと、真っ赤になった鼻のままボソリと呟く。
「……すみません、みっともない姿を見せてしまって」
思えば、とんでもなく恥ずかしい事をした気がする。その事を詫びると、彼女は新しくなった眼鏡を掛け直し、意地悪げに笑った。
「別にいいって、一生分の弱みが出来ただけよ」
「な……っっ!!?」
さらりと恐ろしい言葉を吐き捨ててみせる。なんというか、やはり真田という教師は根っからの捻くれ者らしい。悔しがりながらも、秀彰は心の中で安堵した。
「あっはは、いやぁ…まさかあの赤坂君が泣いちゃうとはねぇ。結構可愛い所もあるじゃん?」
「…そういうセンセだって血塗れで俺に担がれてる時は大人しくて可愛らしいと思いましたよ。やっぱ喋るとボロが出――」
仕返しにと彼も同様に軽口を叩くと、腹に痛烈な反撃を食らった。もう蹴りは喰らわないはず、と考えていた秀彰の目に映るのは、最近彼が馴染みにしている木製の相棒だ。
「おー、丁度良い所に松葉杖があるじゃないのー♪」
「……い、痛ぇ、この暴力教師が…」
車椅子に座りながらも、楽々と松葉杖を振り回す真田はやはりおかしい。苦悶の顔で睨む秀彰に、彼女は舌を出して応えた。
「それより、ここからは大事な話」
ふと、急に真田の表情が真剣になる。
「赤坂、アンタは痕印者の宿命ってのが何なのか、考えたことはあるか?」
似たような質問を、秀彰は以前に彼女から聞かれた記憶があった。あの時は痕印者になりたてだった事もあって、自分本位の答えしか浮かばなかったが、今は違う。
「弱者を守るため、ですか?」
「そりゃアタシが言った言葉だろ。それも建前の方のね」
べぇっと悪ガキのように舌を出しながら、真田は言う。
「いいか、たとえ相手が純粋な犯罪思想を持った痕印者だったとしても、それを警察や軍隊が本気を出せば無力化出来るだろ? 多少の犠牲は出るかもしれないが不可能じゃない」
「えぇ、そうですね。痕印の力を使うには精神の安定が不可欠ですから、寝込みを襲われたりすれば、さすがに……」
「だけど、この世の中には通常の重火器や兵器じゃどうにも出来ない化け物ってのがいるんだよ。厄介な事に、さ」
真田の眼鏡の奥の眼光がギラリと鋭さを増す。その顔が前職で戦いに明け暮れていた時のものだとは、実際目にしていない秀彰にも分かった。
「……それが、あの夜に俺とセンセが戦っていた化け物、ですか?」
「そう、アレの存在を特行の中では『異怪種』と呼んでいた」
異怪種、という言葉を聞いた秀彰の脳裏に、あの晩の光景がまざまざと蘇る。全身を岩石で構成された巨大な怪物は一振りで秀彰の足を圧し折り、二撃で真田の両足を断ち切った、憎き敵だ。
同時に秀彰の思考が一つの答えに至る。彼が気を失っている間も真田はあの化け物と戦っていたが、あの時彼女は何故逃げることを考えなかったのか。否、戦うことが最善だと前もって知っていたのだ。
「まさか、あの化け物を斃す為に痕印者という存在が生まれたと?」
「さてね、アタシだって痕印者の始まりまでは知らない。ただ、異怪種を斃せるのは痕印者だけだって、特行のとある課に居た頃は散々教え込まれてきたからさ」
呆れた調子で言いながらも、真田の瞳は鋭さを失わない。一矢のようにまっすぐ、教え子の目を射抜いている。
「だからもし、宿命ってモンがあるとしたら結局はそこに行き着くんだと思う。他の誰にも任せられない仕事がしたいのなら、痕印者としての職務を果たしたいって思うんなら、アンタの向かうべき先は自ずと決まってくる」
と、そこまで言うと急に真田は視線を外し、窓の外を遠目に眺め始めた。夕焼けが景色を茜色に染め上げる中に居て、彼女の表情は酷く感傷的に映る。
「ま……今となっちゃおすすめはしない、したくないけどね」
「斡旋した先で教え子が死ぬのが申し訳ないって事ですか?」
「おーおー、はっきり言ってくれるじゃん、生意気なガキがよぉ」
ぐいっと伸ばした真田の手が秀彰の黒髪をくしゃくしゃと掻き回す。
「つっても結局最後はエゴのぶつかり合いになっちまうんだ、アタシとアンタの」
「俺はエゴの塊ですよ」
「アタシも同じだって」
だから苦労するんだよ、と真田は説得を諦めたように秀彰の髪から手を離す。
「前に渡したメモにも書いたけどさ、痕印者として一人前になりたいんだったらアイツ、公安特務執行部水橋支部の真道龍一って男の元に行くのが一番だと思うわ。性格は捻くれてるけど、戦闘能力だけは認めてるからさ」
寸評している人が一番捻くれているだろとは秀彰も内心でツッコミたくもあったが、真田が認める戦闘能力と聞けばそれだけで充分価値があると期待出来る。
「勿論、このまま痕印者である事を隠し通して、一生を平穏に終えることも出来る。アタシはそっちの方を勧めるけど――」
「いえ、俺は特行に入ります。センセには悪いですが、俺はもう痕印を捨てる事なんて出来ません」
秀彰は目線を反らさずに、真田の最終提案を断った。
「そ、ならもうアタシから言う事は一つしかないわね」
まるでその答えが出るのを待っていたかのように、真田は目を閉じて安らかな微笑みを作る。
二人が共に過ごしたのは、ほんの短い期間だけ。それまではお互い何の関心も無く過ごしていたが、林教諭の殺害事件をきっかけとして関係付けられ、互いの人生に大きな干渉を与えた。
ようやく二人が手に入れた信頼は、いっときの別れなどでは色褪せぬだろう。
「やり遂げなさい。一度決めたことは必ず、何があっても貫くこと」
「やり遂げます。センセの教え子として、俺は必ず強くなります」
真田から差し出された手を、秀彰は力強く握り返す。過酷な訓練を受けている時には感じなかったが、こうして手を合わせると不思議なくらい華奢で、柔らかかった。
「はぁ、やっと肩の荷が下りたわ。癪だけど、これでアンタも四半人前から半人前に格上げね」
唐突に握手した事が恥ずかしくなったのか、真田は離した手で秀彰の額にデコピンを放つ。
「ってぇ…、それでもやっと半人前じゃないんですか、相変わらず厳しいっすね」
「当たり前よ。そう簡単に一人前の認定をあげるもんか」
悔しがる秀彰と、それを鼻で笑う真田。やがて日は落ち、就寝のアナウンスが流れるまで、二人は延々と談笑していた――。
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