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第一章 ヒーローになった日
1-4
海岸沿いを歩きながら気がつけば函館市内に到達し、明かりの灯る函館駅に着いていた。
幽体だというのに足はしっかり疲れるんだなあ、なんて呑気に考える。たぶん時間にして一時間半くらいは歩いている。
目が覚めた時、日の光の感じからして夕方かと思っていたが、違っていた。朝だ。あの海で見たのは朝焼けの光だった。歩いているうちに気温が少しずつ上がっていったのが分かったし、空は少しずつ明るくなっていた。
『JR函館駅』という文字盤を見上げながら、違和感に気づく。
「あんなところに時計なんてあったっけ?」
文字盤のすぐ下のところに、青色の大きな時計が見えた。私が生きていた時には見たことがない。最近函館駅に来たのはいつだろうか。最後に来た時以降に設置されたのかもしれない。
時計は午前八時過ぎを示している。
時間を確認したところで、駅の前のど真ん中に突っ立って、途方に暮れていた。
今の私の目的って、楓に会うことだけだ。
ううん、“会う”んじゃない。
楓のことを一目見ること。
少なくとも楓が無事で、元気に過ごしていることを確認できれば、突然失われてしまった自分の命の終わりと向き合えるだろう。
そう思って、とにかく彼がいるはずの函館市まで歩いてきたんだけど。
今が何月何日なのか分からないんだよなぁ。
平日なのか、休日なのか。楓はどこにいるのか。病院? 家? 学校? それが分からなければ、彼の姿を確認しにいくことも難しいわけで。
駅構内ならばどこかに日付が分かる掲示板のようなものがあるかも、と思い立って駅の入り口へと進んでいく。その時だった。
「お姉ちゃん、寒くないの?」
五歳くらいの男の子が、私のことをすぐそばでじっと見上げていた。「わわっ」と声を上げて、二、三歩たじろぐ。急に声をかけられてびっくりしたー! ……じゃなくて、え、私のことが見えるの!?
びっくりして彼の目を見つめる。濁りのない瞳に映る自分の顔が驚きに見開かれていた。
「……きみ、私のことが見えるの?」
「ええっ? うん、見える」
「そ、そうなんだー……。へえ」
何を聞かれたのか分からない、というふうにキョトンと立ち尽くしている少年。現世に降りてきて誰かに声をかけられたのが初めてだった私は、胸がドキドキと鳴るのが分かった。
「ねえ、お姉ちゃんやっぱり寒そう。僕のコート、あげよっか?」
「ん?」
少年に言われてはたと気づく。函館では十一月でも下旬になれば氷点下を下回ることがあるが、今の私は秋仕様の薄いコート一枚しか羽織っていなかった。あの日——楓とお出かけに行って事故に遭った日の服装そのままだ。
肌感覚から言えば、今の気温はだいたい八~十度といったところだろうか。薄手のコートでは確かに寒いはずなのだが、“神様”の身体では生身の身体とは気温の感じ方が違うのか、震えるほどではなかった。
それにしても、「僕のコートあげよっか」だって。ませた少年だなあ、なんて感心してる場合じゃない。
一体なぜこの子は私の姿が見えるのか?
考え得る可能性はたった一つだけ。そう、彼が「一ヶ月以内に命を落とす人」だからだ。
八十神さんから言われた“条件”がぐるぐると頭の中を駆け巡る。目の前に立っている、どう見ても健康そうな少年を見ながらなんとも言えない気分に襲われる。こんなに小さい子が、一ヶ月と経たずに亡くなってしまうの……? 信じられない。というか、八十神さんの言っていた“条件”が本当なのか、まだ検証すらできていない。彼が本当にこの世からもうすぐ消えてなくなるなんて保証はないじゃないか。
「お姉ちゃんどうしたの?」
深く考え込んでしまって沈黙していると、少年が訝しそうに私の目を覗く。
「……ああ、ごめん。寒くないから、大丈夫だよ。ありがとうね」
なんとか笑顔をつくってにっこりと微笑んでみせた。けれど、もし本当にこの子がもうすぐ死んでしまったら、どんな気持ちになるだろうかと想像する。たった今出会ったばかりの、赤の他人であることは間違いない。でもやっぱり、幼い命が失われることに、心がいくばくも動かないはずがなかった。
「そっかー、ざんねん」
肩を落として落胆している彼のことを不思議に思う私。
「残念? 何が?」
「きのうね、アニメで見たんだ。『困ってる女の子を助けてあげたらヒーローになれる』って。だから僕、お姉ちゃんにコートを貸してあげたらヒーローになれるんじゃないかって思って。だけど貸せなかったから、なれない」
そのあまりにも純真無垢な理由を聞いて、私の目は点になった。
ヒーローになりたくて私に声をかけてきたの?
なんて可愛らしい子なんだ。
と同時に、「ヒーロー」という響きを聞いて、頭の中に楓の明るい笑顔が思い浮かんで胸がぎゅっと締め付けられた。
「そっかあ、ヒーローになりたいんだね。大丈夫だよ。私に声をかけてくれた時点で、きみはヒーローになれてる。自信持って」
「本当に? 僕、ヒーローになれるの?」
「うん、なれるよ。これからたくさん、困ってる人を助けてあげてね」
「うん!」
ひまわりが咲いたように笑う少年の笑顔が、楓のそれと重なる。
「あ、そういえばさ。僕、お名前なんていうの?」
「やまかわたける」
「たけるくんか。お父さんとお母さんは?」
さっきからずっと気になっていたことだ。まだ小学校にも上がっていないような子供なのに、たけるくんのそばには両親らしき人がいなかった。
「駅の中ではぐれちゃったんだー。悲しくなってたら、お姉ちゃんのことを見つけて」
「え、そうだったの? じゃあ一緒にお父さんとお母さん、探しに行こうか」
私がそう提案すると、彼は「ありがとう!」と言って私の手を引いた。その行動力にびっくりしつつも、彼の小さな手を握り返す。
久しぶりに触れた誰かの温もりに、心がほっと温かくなった。
二人で駅構内を歩き回ること十五分ほど。
たけるくんのお父さんとお母さんは、改札の前できょろきょろと辺りを見回していた。
「たける!」
彼の姿を認めたお母さんが、大きな声でたけるくんを呼んだ。
「ママ、パパ!」
繋がれていた手が外れて、たけるくんがパタパタとご両親の方へ駆けていく。私の前ではヒーローぶっていたけれど、やっぱりまだまだ小さな子供だ。ママとパパに再会できでよかったね、と心の中で呟いてから、そっと身を翻す。
「お姉ちゃん!」
彼らのそばから離れようとしたところで、たけるくんが私のことを呼んだ。慌てて彼の方を見ると、たけるくんは満面の笑みを浮かべていた。対してご両親は、当たり前だけれど「え?」と驚いている。私とはもちろん視線も交わらない。彼らには私のことが見えていなかった。
「ありがとう、お姉ちゃん。お姉ちゃんは僕のヒーローだね!」
「ヒーロー……」
嬉しそうにそう叫ぶ彼に、私はその場でぽつりと呟くことしかできなかった。
誰かにそんなふうに言ってもらったのは初めてだった。学校ではいつも、教室の隅で本を読んでいるか、控えめな友達同士で他愛もない話をするだけの私が、ヒーローなんかになれるはずがない。でもたけるくんにとって私がそう見えたなら、これ以上嬉しいことはなかった。
たけるくんのご両親は、虚空に向かって話しかける息子のことを訝しく思ったのか「行くわよ」と、彼の手をぐっと引いた。「えーまだお姉ちゃんとばいばいしてないのに」という不満の声を聞きながら、私も彼らのそばからそっと離れる。
たけるくんが前へと振り返る瞬間、彼の顔色が先ほどよりも青くなっているような気がして、「えっ」と声を上げる。
「気のせい……?」
両目をごしごしと擦って、去っていく彼の後ろ姿を眺める。後ろ姿しか見えないので顔色は分からないけれど、最初に会ったときの健康そうな表情と、青白い顔が記憶の中で重なった。
これ以上、あの家族には関わるべきじゃない。
そう思いつつ改札の向こうへと消えていくたけるくんの背中を見送るのはとても寂しかった。
幽体だというのに足はしっかり疲れるんだなあ、なんて呑気に考える。たぶん時間にして一時間半くらいは歩いている。
目が覚めた時、日の光の感じからして夕方かと思っていたが、違っていた。朝だ。あの海で見たのは朝焼けの光だった。歩いているうちに気温が少しずつ上がっていったのが分かったし、空は少しずつ明るくなっていた。
『JR函館駅』という文字盤を見上げながら、違和感に気づく。
「あんなところに時計なんてあったっけ?」
文字盤のすぐ下のところに、青色の大きな時計が見えた。私が生きていた時には見たことがない。最近函館駅に来たのはいつだろうか。最後に来た時以降に設置されたのかもしれない。
時計は午前八時過ぎを示している。
時間を確認したところで、駅の前のど真ん中に突っ立って、途方に暮れていた。
今の私の目的って、楓に会うことだけだ。
ううん、“会う”んじゃない。
楓のことを一目見ること。
少なくとも楓が無事で、元気に過ごしていることを確認できれば、突然失われてしまった自分の命の終わりと向き合えるだろう。
そう思って、とにかく彼がいるはずの函館市まで歩いてきたんだけど。
今が何月何日なのか分からないんだよなぁ。
平日なのか、休日なのか。楓はどこにいるのか。病院? 家? 学校? それが分からなければ、彼の姿を確認しにいくことも難しいわけで。
駅構内ならばどこかに日付が分かる掲示板のようなものがあるかも、と思い立って駅の入り口へと進んでいく。その時だった。
「お姉ちゃん、寒くないの?」
五歳くらいの男の子が、私のことをすぐそばでじっと見上げていた。「わわっ」と声を上げて、二、三歩たじろぐ。急に声をかけられてびっくりしたー! ……じゃなくて、え、私のことが見えるの!?
びっくりして彼の目を見つめる。濁りのない瞳に映る自分の顔が驚きに見開かれていた。
「……きみ、私のことが見えるの?」
「ええっ? うん、見える」
「そ、そうなんだー……。へえ」
何を聞かれたのか分からない、というふうにキョトンと立ち尽くしている少年。現世に降りてきて誰かに声をかけられたのが初めてだった私は、胸がドキドキと鳴るのが分かった。
「ねえ、お姉ちゃんやっぱり寒そう。僕のコート、あげよっか?」
「ん?」
少年に言われてはたと気づく。函館では十一月でも下旬になれば氷点下を下回ることがあるが、今の私は秋仕様の薄いコート一枚しか羽織っていなかった。あの日——楓とお出かけに行って事故に遭った日の服装そのままだ。
肌感覚から言えば、今の気温はだいたい八~十度といったところだろうか。薄手のコートでは確かに寒いはずなのだが、“神様”の身体では生身の身体とは気温の感じ方が違うのか、震えるほどではなかった。
それにしても、「僕のコートあげよっか」だって。ませた少年だなあ、なんて感心してる場合じゃない。
一体なぜこの子は私の姿が見えるのか?
考え得る可能性はたった一つだけ。そう、彼が「一ヶ月以内に命を落とす人」だからだ。
八十神さんから言われた“条件”がぐるぐると頭の中を駆け巡る。目の前に立っている、どう見ても健康そうな少年を見ながらなんとも言えない気分に襲われる。こんなに小さい子が、一ヶ月と経たずに亡くなってしまうの……? 信じられない。というか、八十神さんの言っていた“条件”が本当なのか、まだ検証すらできていない。彼が本当にこの世からもうすぐ消えてなくなるなんて保証はないじゃないか。
「お姉ちゃんどうしたの?」
深く考え込んでしまって沈黙していると、少年が訝しそうに私の目を覗く。
「……ああ、ごめん。寒くないから、大丈夫だよ。ありがとうね」
なんとか笑顔をつくってにっこりと微笑んでみせた。けれど、もし本当にこの子がもうすぐ死んでしまったら、どんな気持ちになるだろうかと想像する。たった今出会ったばかりの、赤の他人であることは間違いない。でもやっぱり、幼い命が失われることに、心がいくばくも動かないはずがなかった。
「そっかー、ざんねん」
肩を落として落胆している彼のことを不思議に思う私。
「残念? 何が?」
「きのうね、アニメで見たんだ。『困ってる女の子を助けてあげたらヒーローになれる』って。だから僕、お姉ちゃんにコートを貸してあげたらヒーローになれるんじゃないかって思って。だけど貸せなかったから、なれない」
そのあまりにも純真無垢な理由を聞いて、私の目は点になった。
ヒーローになりたくて私に声をかけてきたの?
なんて可愛らしい子なんだ。
と同時に、「ヒーロー」という響きを聞いて、頭の中に楓の明るい笑顔が思い浮かんで胸がぎゅっと締め付けられた。
「そっかあ、ヒーローになりたいんだね。大丈夫だよ。私に声をかけてくれた時点で、きみはヒーローになれてる。自信持って」
「本当に? 僕、ヒーローになれるの?」
「うん、なれるよ。これからたくさん、困ってる人を助けてあげてね」
「うん!」
ひまわりが咲いたように笑う少年の笑顔が、楓のそれと重なる。
「あ、そういえばさ。僕、お名前なんていうの?」
「やまかわたける」
「たけるくんか。お父さんとお母さんは?」
さっきからずっと気になっていたことだ。まだ小学校にも上がっていないような子供なのに、たけるくんのそばには両親らしき人がいなかった。
「駅の中ではぐれちゃったんだー。悲しくなってたら、お姉ちゃんのことを見つけて」
「え、そうだったの? じゃあ一緒にお父さんとお母さん、探しに行こうか」
私がそう提案すると、彼は「ありがとう!」と言って私の手を引いた。その行動力にびっくりしつつも、彼の小さな手を握り返す。
久しぶりに触れた誰かの温もりに、心がほっと温かくなった。
二人で駅構内を歩き回ること十五分ほど。
たけるくんのお父さんとお母さんは、改札の前できょろきょろと辺りを見回していた。
「たける!」
彼の姿を認めたお母さんが、大きな声でたけるくんを呼んだ。
「ママ、パパ!」
繋がれていた手が外れて、たけるくんがパタパタとご両親の方へ駆けていく。私の前ではヒーローぶっていたけれど、やっぱりまだまだ小さな子供だ。ママとパパに再会できでよかったね、と心の中で呟いてから、そっと身を翻す。
「お姉ちゃん!」
彼らのそばから離れようとしたところで、たけるくんが私のことを呼んだ。慌てて彼の方を見ると、たけるくんは満面の笑みを浮かべていた。対してご両親は、当たり前だけれど「え?」と驚いている。私とはもちろん視線も交わらない。彼らには私のことが見えていなかった。
「ありがとう、お姉ちゃん。お姉ちゃんは僕のヒーローだね!」
「ヒーロー……」
嬉しそうにそう叫ぶ彼に、私はその場でぽつりと呟くことしかできなかった。
誰かにそんなふうに言ってもらったのは初めてだった。学校ではいつも、教室の隅で本を読んでいるか、控えめな友達同士で他愛もない話をするだけの私が、ヒーローなんかになれるはずがない。でもたけるくんにとって私がそう見えたなら、これ以上嬉しいことはなかった。
たけるくんのご両親は、虚空に向かって話しかける息子のことを訝しく思ったのか「行くわよ」と、彼の手をぐっと引いた。「えーまだお姉ちゃんとばいばいしてないのに」という不満の声を聞きながら、私も彼らのそばからそっと離れる。
たけるくんが前へと振り返る瞬間、彼の顔色が先ほどよりも青くなっているような気がして、「えっ」と声を上げる。
「気のせい……?」
両目をごしごしと擦って、去っていく彼の後ろ姿を眺める。後ろ姿しか見えないので顔色は分からないけれど、最初に会ったときの健康そうな表情と、青白い顔が記憶の中で重なった。
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