7 / 49
第一章 ヒーローになった日
1-6
***
目を覚ました場所は、楓の家の前だった。
どうやら一度現世から引き離されたあと、再びやってくると前回いた場所からスタートするらしい。とはいえ、まだ一度目のことなので本当にそうなるか定かではないが。
日が落ちかけていて、時刻は夕方だと分かった。
雪はそれほど強くない。この様子だとまたすぐに止んでしまう可能性が高いだろう。
今日も何月何日なのか、分からない。
前回目覚めた時とあまり気温が変わらないところを見るに、それほど日にちが経っているように思えなかった。
「そうだ、楓は」
そっと楓の家の裏へと回り込むと、庭に面した窓のカーテンが少しだけ開いているのが見えた。楓はリビングにはいない。いるのはおばさん——楓のお母さんだけだ。
馴染みのある人物の顔を見て、なぜだかほっとする。
私はもうこの世にはいないのに、異国の地で知り合いに会えたときのような気分に陥った。
リビングの方を観察すると、ちょうど大きなテレビ画面が視界に入ってきた。おばさんはマグカップを片手にソファに座り、夕方のニュースを見ている。じっと目を凝らすと、テレビ画面の上に「17:15」と時刻が表示されているのが分かった。
それから、テレビに映し出される映像に目が釘付けになる。
『三日前、十一月二十二日に、函館駅構内で起きた男児殺害事件についてです。被害者は近所に住む山川尊くん、五歳。両親と函館から札幌へと向かう電車に乗ろうと改札を潜り、ホームで待っていたところを襲われました。男はその場からすぐに逃げ去ろうとしましたが駅員に取り押さえられました。近くにいた人からは、“男が急に男の子に近づいて刃物で胸を刺すのを見た。一瞬の出来事だった”と証言を得ています——』
「山川、尊くん……」
咄嗟に口から彼の名前が漏れる。
——あ、そういえばさ。僕、お名前なんていうの?
——やまかわたける
あどけない口調できちんと名前を教えてくれた。私のことを、“ヒーロー”だと言ってくれて。自分もヒーローになりたいんだと笑っていた。改札の中へ去り行く背中は小さかったけれど、どこか頼もしくて。そんな小さな戦士が、殺された……?
「うえっ……」
咄嗟に吐き気が込み上げて、その場でえずく。
世界から急速に色が失われていくかのような感覚に襲われて、思わず胸を押さえた。
そんな、馬鹿な。
何の罪もない尊くんが、どうしてこんなことに?
ニュースから察するに、通り魔事件だろう。容疑者の男には尊くんに恨みがあるわけでもない。それなのに、ただそこにいたという理由だけで、どうしてあんな小さな子供が殺されなくちゃいけないの?
そこまで考えて、はっと息が止まる。
楓も、同じなんだろうか。
ずっと家が隣同士で幼馴染だった私がいなくなって、楓は今の私以上に、ひどい衝撃を抱えて生きているんだろうか。
「はは……」
私は、なんて浅はかだったんだろう。
一歩、二歩、とその場から後ずさる。ニュース映像から目を逸らし、楓の家の壁からも遠ざかる。
楓に会えない。
こんな気持ちを抱えたまま、落ち込む楓の姿を見てしまったらきっと、私は立ち直れなくなるだろう。
さっきのニュースから、今日が十一月二十五日だということが分かった。私が死んだのは十一月九日だから、まだ二週間ちょっとしか経っていない。となれば、楓はまだ私の死について、悲しみに暮れているかもしれないのだ。
そうであってほしいとも思うけれど、そんな彼の姿を見るのは辛かった。
「ごめんね、楓」
今ここにはいない彼に、精一杯謝った。
自分がどれだけ楓にとって大切な存在だったのか、それは分からないけれど。
少なくとも、幼馴染が死んで平気でいられるほど楓は薄情なやつではない。
雪がちょっとだけひどくなる中、私は当てもなく住宅街の中を彷徨い続けていた。
***
それからの私は惰性のように雪が降るたびに現世に舞い降りた。
なんとなく、楓の姿を見るのが躊躇われて、自宅と楓の家は避けてただ移動するだけの日々。通っていた函館西南高校、近所の公園、路地裏のカフェ、観光客がごった返す赤レンガ倉庫、八幡坂、港。どこへ行ってももちろん私の姿が見える人はほとんどいなかったが、たまに目を合わせられる人がいた。
杖をついたおじいちゃん、観光地を訪れる外国人、まだ二十代ぐらいの女性。
目が合っただけで私のことが見えているとは限らないけれど、無意識のうちにそっと視線を逸らした。
ある時は、「ハンカチ落としましたよ」と実際に話しかけてくる人もいた。四十代ぐらいの男性だった。
「ありがとうございますっ」
お礼を言って頭を下げて顔を上げると、男性が急に咳き込んだ。
「大丈夫ですか?」
と声をかけることができなかった。逃げるように、その場から立ち去る。
彼は私のことを無礼な人間だと思っただろう。
でも、できないのだ。
この人たちが、もうすぐ死んでしまうのだとしたら……。
そう考えると、私の姿が見える人と積極的に関わりたいとは思えなくなってしまう。
「どうして私は現世に戻ってきたんだろう」
不慮の事故で自分が死んだという事実を受け入れたくない自分がいた。
大切だと思う人の今後を、見守りたかった自分がいた。
だけど今の私は、楓の姿を見ることもできず、ただ雪の中を彷徨う地縛霊のようだった。
十二月になったことは知っていた。
雪の降る頻度が増えて、現世に降りられる時間が増えた。
私の意思とは関係なしに、私は函館の街を彷徨い続ける。
十二月半ば、私がこの世を去ってから一ヶ月が過ぎた。
「そろそろお母さん、立ち直ったかな」
一ヶ月やそこらで、と疑う気持ちと、どうか前を向いて生きていてほしいという願いがごちゃごちゃになっている。久しぶりに自宅へと行こうと決意して、住宅街を歩く。
家族の様子を見ることができたら、もういいのかもしれない。
八十神さんに頼んで、“神様”の力をなくしてもらおう。
そんなことができるのか分からないけれど、頼んでみる価値はある。
これ以上、誰かの悲しんでいる姿を見るのも、自分が悲しい気持ちになるのも嫌だから。
久しぶりに自宅にたどり着くと、当たり前だけど変わらずに家族団欒の場があることにほっとする。平日の夕方なので、お母さんと妹の柚葉は家にいる時間帯だ。お父さんはまだ仕事から帰ってきていないだろうけれど、二人の姿を見られればそれだけで安心できる。
鍵を持っているのでそっと玄関の鍵穴に差し込む。カチャリ、という小気味良い音がして鍵が開いた。
そのまま扉を押して、中へ——。
そう思いながら取手に手をかけた時、雪が舞う中、不意に楓の声が響いた。
「……朝葉?」
心臓が跳ね上がった。
聞き覚えのある男の子の声。
目の前の存在を疑って不可解な色を帯び、けれどまっすぐに私の背中へとぶつけられた声。
毎日のように聞いてきた、大切な人の懐かしい声。
いつでも味方でいてくれて、喧嘩した後も真っ先に謝ってくれた人の。
彼は私のヒーローだった。
もうとっくに止まっているはずの心臓が飛び跳ねて、開きかけた玄関扉をぴたりと閉じた。
「楓……」
「朝葉、本当に、朝葉なのか……?」
楓の声が震え、信じられないように私の名前を繰り返した。
ゆっくりと振り返った先にいる若宮楓の姿を認めて、いろんな感情が込み上げた。
赤と青と黄色と緑と。絵の具をぐちゃぐちゃに混ぜてやがて黒くなるインクのように、心がどんどん塗りつぶされていく。楓に会えて嬉しい、という感情はもちろんあった。でもそれ以上に、苦しい。
「楓」
どうしてあなたがそこにいるの。
今日は部活ではないの。
どうして私のことが、見えるの——。
「これ、夢じゃないよな? いや、夢か。だって朝葉がこんなところにいるはずない」
口では否定しつつも、驚愕と喜びに滲んでいく万華鏡のような彼の顔が脳裏に焼き付けられる。
「ははっ、夢か、幽霊か。それでもいいや。朝葉に会えたなら」
昔から子犬のように愛くるしいと思っていた笑顔をにっと浮かべて、私を捉えて離さないきみは。
もうすぐ死んでしまう存在なのだと分かって。
込み上げてくる涙が、凍りついて雪になってしまいそうだった。
目を覚ました場所は、楓の家の前だった。
どうやら一度現世から引き離されたあと、再びやってくると前回いた場所からスタートするらしい。とはいえ、まだ一度目のことなので本当にそうなるか定かではないが。
日が落ちかけていて、時刻は夕方だと分かった。
雪はそれほど強くない。この様子だとまたすぐに止んでしまう可能性が高いだろう。
今日も何月何日なのか、分からない。
前回目覚めた時とあまり気温が変わらないところを見るに、それほど日にちが経っているように思えなかった。
「そうだ、楓は」
そっと楓の家の裏へと回り込むと、庭に面した窓のカーテンが少しだけ開いているのが見えた。楓はリビングにはいない。いるのはおばさん——楓のお母さんだけだ。
馴染みのある人物の顔を見て、なぜだかほっとする。
私はもうこの世にはいないのに、異国の地で知り合いに会えたときのような気分に陥った。
リビングの方を観察すると、ちょうど大きなテレビ画面が視界に入ってきた。おばさんはマグカップを片手にソファに座り、夕方のニュースを見ている。じっと目を凝らすと、テレビ画面の上に「17:15」と時刻が表示されているのが分かった。
それから、テレビに映し出される映像に目が釘付けになる。
『三日前、十一月二十二日に、函館駅構内で起きた男児殺害事件についてです。被害者は近所に住む山川尊くん、五歳。両親と函館から札幌へと向かう電車に乗ろうと改札を潜り、ホームで待っていたところを襲われました。男はその場からすぐに逃げ去ろうとしましたが駅員に取り押さえられました。近くにいた人からは、“男が急に男の子に近づいて刃物で胸を刺すのを見た。一瞬の出来事だった”と証言を得ています——』
「山川、尊くん……」
咄嗟に口から彼の名前が漏れる。
——あ、そういえばさ。僕、お名前なんていうの?
——やまかわたける
あどけない口調できちんと名前を教えてくれた。私のことを、“ヒーロー”だと言ってくれて。自分もヒーローになりたいんだと笑っていた。改札の中へ去り行く背中は小さかったけれど、どこか頼もしくて。そんな小さな戦士が、殺された……?
「うえっ……」
咄嗟に吐き気が込み上げて、その場でえずく。
世界から急速に色が失われていくかのような感覚に襲われて、思わず胸を押さえた。
そんな、馬鹿な。
何の罪もない尊くんが、どうしてこんなことに?
ニュースから察するに、通り魔事件だろう。容疑者の男には尊くんに恨みがあるわけでもない。それなのに、ただそこにいたという理由だけで、どうしてあんな小さな子供が殺されなくちゃいけないの?
そこまで考えて、はっと息が止まる。
楓も、同じなんだろうか。
ずっと家が隣同士で幼馴染だった私がいなくなって、楓は今の私以上に、ひどい衝撃を抱えて生きているんだろうか。
「はは……」
私は、なんて浅はかだったんだろう。
一歩、二歩、とその場から後ずさる。ニュース映像から目を逸らし、楓の家の壁からも遠ざかる。
楓に会えない。
こんな気持ちを抱えたまま、落ち込む楓の姿を見てしまったらきっと、私は立ち直れなくなるだろう。
さっきのニュースから、今日が十一月二十五日だということが分かった。私が死んだのは十一月九日だから、まだ二週間ちょっとしか経っていない。となれば、楓はまだ私の死について、悲しみに暮れているかもしれないのだ。
そうであってほしいとも思うけれど、そんな彼の姿を見るのは辛かった。
「ごめんね、楓」
今ここにはいない彼に、精一杯謝った。
自分がどれだけ楓にとって大切な存在だったのか、それは分からないけれど。
少なくとも、幼馴染が死んで平気でいられるほど楓は薄情なやつではない。
雪がちょっとだけひどくなる中、私は当てもなく住宅街の中を彷徨い続けていた。
***
それからの私は惰性のように雪が降るたびに現世に舞い降りた。
なんとなく、楓の姿を見るのが躊躇われて、自宅と楓の家は避けてただ移動するだけの日々。通っていた函館西南高校、近所の公園、路地裏のカフェ、観光客がごった返す赤レンガ倉庫、八幡坂、港。どこへ行ってももちろん私の姿が見える人はほとんどいなかったが、たまに目を合わせられる人がいた。
杖をついたおじいちゃん、観光地を訪れる外国人、まだ二十代ぐらいの女性。
目が合っただけで私のことが見えているとは限らないけれど、無意識のうちにそっと視線を逸らした。
ある時は、「ハンカチ落としましたよ」と実際に話しかけてくる人もいた。四十代ぐらいの男性だった。
「ありがとうございますっ」
お礼を言って頭を下げて顔を上げると、男性が急に咳き込んだ。
「大丈夫ですか?」
と声をかけることができなかった。逃げるように、その場から立ち去る。
彼は私のことを無礼な人間だと思っただろう。
でも、できないのだ。
この人たちが、もうすぐ死んでしまうのだとしたら……。
そう考えると、私の姿が見える人と積極的に関わりたいとは思えなくなってしまう。
「どうして私は現世に戻ってきたんだろう」
不慮の事故で自分が死んだという事実を受け入れたくない自分がいた。
大切だと思う人の今後を、見守りたかった自分がいた。
だけど今の私は、楓の姿を見ることもできず、ただ雪の中を彷徨う地縛霊のようだった。
十二月になったことは知っていた。
雪の降る頻度が増えて、現世に降りられる時間が増えた。
私の意思とは関係なしに、私は函館の街を彷徨い続ける。
十二月半ば、私がこの世を去ってから一ヶ月が過ぎた。
「そろそろお母さん、立ち直ったかな」
一ヶ月やそこらで、と疑う気持ちと、どうか前を向いて生きていてほしいという願いがごちゃごちゃになっている。久しぶりに自宅へと行こうと決意して、住宅街を歩く。
家族の様子を見ることができたら、もういいのかもしれない。
八十神さんに頼んで、“神様”の力をなくしてもらおう。
そんなことができるのか分からないけれど、頼んでみる価値はある。
これ以上、誰かの悲しんでいる姿を見るのも、自分が悲しい気持ちになるのも嫌だから。
久しぶりに自宅にたどり着くと、当たり前だけど変わらずに家族団欒の場があることにほっとする。平日の夕方なので、お母さんと妹の柚葉は家にいる時間帯だ。お父さんはまだ仕事から帰ってきていないだろうけれど、二人の姿を見られればそれだけで安心できる。
鍵を持っているのでそっと玄関の鍵穴に差し込む。カチャリ、という小気味良い音がして鍵が開いた。
そのまま扉を押して、中へ——。
そう思いながら取手に手をかけた時、雪が舞う中、不意に楓の声が響いた。
「……朝葉?」
心臓が跳ね上がった。
聞き覚えのある男の子の声。
目の前の存在を疑って不可解な色を帯び、けれどまっすぐに私の背中へとぶつけられた声。
毎日のように聞いてきた、大切な人の懐かしい声。
いつでも味方でいてくれて、喧嘩した後も真っ先に謝ってくれた人の。
彼は私のヒーローだった。
もうとっくに止まっているはずの心臓が飛び跳ねて、開きかけた玄関扉をぴたりと閉じた。
「楓……」
「朝葉、本当に、朝葉なのか……?」
楓の声が震え、信じられないように私の名前を繰り返した。
ゆっくりと振り返った先にいる若宮楓の姿を認めて、いろんな感情が込み上げた。
赤と青と黄色と緑と。絵の具をぐちゃぐちゃに混ぜてやがて黒くなるインクのように、心がどんどん塗りつぶされていく。楓に会えて嬉しい、という感情はもちろんあった。でもそれ以上に、苦しい。
「楓」
どうしてあなたがそこにいるの。
今日は部活ではないの。
どうして私のことが、見えるの——。
「これ、夢じゃないよな? いや、夢か。だって朝葉がこんなところにいるはずない」
口では否定しつつも、驚愕と喜びに滲んでいく万華鏡のような彼の顔が脳裏に焼き付けられる。
「ははっ、夢か、幽霊か。それでもいいや。朝葉に会えたなら」
昔から子犬のように愛くるしいと思っていた笑顔をにっと浮かべて、私を捉えて離さないきみは。
もうすぐ死んでしまう存在なのだと分かって。
込み上げてくる涙が、凍りついて雪になってしまいそうだった。
あなたにおすすめの小説
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
裏切りの代償
中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。
尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。
取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。
自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
美味しいコーヒーの愉しみ方 Acidity and Bitterness
碧井夢夏
ライト文芸
<第五回ライト文芸大賞 最終選考・奨励賞>
住宅街とオフィスビルが共存するとある下町にある定食屋「まなべ」。
看板娘の利津(りつ)は毎日忙しくお店を手伝っている。
最近隣にできたコーヒーショップ「The Coffee Stand Natsu」。
どうやら、店長は有名なクリエイティブ・ディレクターで、脱サラして始めたお店らしく……?
神の舌を持つ定食屋の娘×クリエイティブ界の神と呼ばれた男 2人の出会いはやがて下町を変えていく――?
定食屋とコーヒーショップ、時々美容室、を中心に繰り広げられる出会いと挫折の物語。
過激表現はありませんが、重めの過去が出ることがあります。
処刑台の皇妃、回帰して復讐を誓う ~冷酷公爵と偽りの婚約者~ おまえたちは許さない!
秦江湖
ファンタジー
皇妃エリアーナは、夫である皇帝アランと、たった一人の親友イザベラの策略により、無実の罪で処刑される。
民衆に罵られ、アランの冷酷な目とイザベラの嘲笑を「始まりの景色」として目に焼き付けながら絶命した彼女は、しかし、処刑の記憶を持ったまま三年前の過去に回帰する。
「おまえたちは許さない」
二度目の人生。
エリアーナの目的はただ一つ、自分を陥れた二人への完璧な復讐。
彼女はまず、アラン(皇太子)からの婚約内示を拒絶。そして、アラン最大の政敵である「北の冷血公爵」ルシアン・ヴァレリウスに接触する。
1周目で得た「未来の知識」を対価に、エリアーナはルシアンに持ちかける。
「貴方様には帝国の覇権を。わたくしには復讐の舞台を。そのための『契約婚約』を――」
憎悪を糧に生きる皇妃と、氷の瞳を持つ公爵。
二人の偽りの婚約の行く末は……