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《15》悪役令嬢は名推理を閃く
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猫耳少年……獣人国の皇太子からプロポーズされたあの日から1週間。もはやバカンスどころでは無くなりそれはもう怒涛の1週間があっという間に過ぎたのだった。
まず、あれから3日後にお父様がやってきた。ほとんど寝ていないのか目の下には隈がはっきりと刻まれている。どうやら徹夜でしばらく分の仕事をやり終えて休暇をねじ込んできたらしい。入れ替わりで執事長が公爵邸に帰宅した。お父様が帰るまでに色々と調整しておくとのこと。
「……旦那様!」
「あぁ、愛しいマーリルシュエ。すまない、君にあんなお願いをしてしまった疎かな夫を許してくれ。あの元アホ王子よりは数倍マシだったし、なによりもエメリアの拗らせた初恋相手だったものだから……」
「いいえ、わたくしもまさかあの男があんなヘタレだったなんて……もう少しスマートで手早く、それでいて丁寧にわかりやすく告白してサクサク進めなくてはエメリアちゃんにわかるはずもない事すら理解できていないなんて思わなかったのです。
ーーーーエメリアちゃんの拗らせた初恋相手でさえなければとっくに捩じ切ってやりましたのに」
やつれ気味のお父様の側にお母様が駆け寄る。その誰よりも近い距離感にさすが愛し合っている夫婦だと感心するが、久しぶりの夫婦の会話の内容はあまり穏やかではなかったようだ。なんて言ってるのかはよく聞こえなかったがふたりの黒い笑顔がそれを物語っている気がしてならない。
「あの、お父様……お母様……」
「どうしたんだい、エメリア。おまえも捩じ切るかい?」
「なにを?!」
殺伐とした雰囲気に怯えながらおずおずと声をかけると、お父様は極上の笑顔でそう言い、お母様も「一生使い物にならなくしてやりましょう」と頷くのだった。
よくわからないが、お父様もお母様もだいぶお疲れのようである。
それからというもの、皇太子は私にベッタリくっついて離れようとしないし、ルークと会おうものなら限りなく邪魔される始末だ。
「御主人様」
「ルーク……」
数日ぶりに顔を見れたルークはどことなくやつれているようにも見える。ルークは私の手を握り締め、そっと微笑みを見せてくれた。
「やっとふたりきりになれたね、御主人様」
「皇太子がトイレに行っている隙に抜け出してきたの。なぜか急におなかの具合が悪くなったみたいで……」
私の手料理をどうしても食べたいって言ったから、唯一自信のあるシチューを作ったんだけど……ひと口食べた後に真っ青になってトイレから出てこなくなったのだ。
「普通に海鮮シチューを作ったら、なぜか虹色のシチューになっちゃったの。ヴァイオレットシチューはギリギリセーフだったからレインボーシチューもセーフかと思ったんだけど……発光してなかったから」
そう言えば料理長が慌てふためいて鍋を取り上げようとしていたけど、以前のヴァイオレットシチューをルークが完食した事をどこからか聞いたらしくて皇太子がどうしても食べるって鍋を奪って食べたのよね。さすがに私だってクッキーみたいにショッキングピンク色だったら食べさせたりしないけど、レインボーだったから大丈夫かなって。だってほら、発光してなかったから。
「うーん、そのおかげでこうして会えたとはいえ、あんなクソガキに御主人様の手料理を食べさせるはめになるとは勿体ないな。……後でオレにもちょうだい?」
「でもルーク。もしかしたら私の手料理は……発光してなくても美味しくないのかもしれないわ。体の丈夫な獣人がお腹を壊すんだもの。シチューだけは自信があったのに……ヴァイオレット以外のシチューはダメなのかも」
「何言ってるのさ。御主人様の料理は全部美味しいよ」
「ルーク……」
握り合う手に力が入り、お互いの距離が一歩近づく。
あぁぁぁぁ、やっぱり好き。ルークが目の前にいるだけでここは天国になるのだ。
「ルーク……あの。この間の、私の返事……聞いてくれる……?」
「もちろんだよ、御主人様……聞かせて?」
心臓の音がやたらと大きく聞こえ出す。でもその音はふたつあって、それがルークの音はだとわかると、私の心臓は破裂するじゃないかと思うくらい鼓動を早めた。
「ルーク……、私、私ーーーールークがす「イチャつくんじゃないっ!!」きゃあっ」
とうとうこの想いをルークに伝えられる。そう確信した瞬間……天井から皇太子が落ちてきて私とルークを引き裂いたのだった。どうやらお母様愛用の天井裏ルートを通ってきたらしい。
ううっ、また邪魔された!これじゃいつまでもルークに私がルークの事を好きだって伝えられないわ!
「エメリア!もうすぐボクの父上がくるから一緒に出迎えてよ!」
ルークから引き剥がされ、皇太子が私に抱きついてた。
「えっ!獣人の皇帝が?!ほんとに来たんですか?!」
皇太子とはこんな感じだが、さすがに皇帝相手にはちゃんとしないと不敬で罰せられるかもしれない。私のせいで国際問題にもなり得る案件なのだ。もし不敬だと訴えられたら、私は元より家族や使用人、もちろんルークにだって被害が及んでしまう。
「ルーク、ごめんなさい!国際問題にだけは絶対にさせないから!」
私は皇太子をルークに押し付け「皇太子をお願いね」と出迎えの準備をするために急いで部屋に戻ったのだった。
「……なんでお前なんかと抱き合わなきゃいけないんだ!」
「こっちのセリフだ、このクソガキ!せっかくいい雰囲気だったのに!」
なにやら騒がしい声が聞こえたが、なんだかあのふたり仲良くなってない?やっぱり男同士だと気が合うのかしら。
「ーーーーっ、まさか!」
その時、私は気付いてしまったのだ。
皇太子は私にプロポーズしてきたけれど、本当はルーク狙いなのでは?と。だって命の恩人はルークだし、ルークは格好良いし素敵だし、いい匂いがするし素敵だし。同性から見てもすごく格好良いもの!でも皇太子として人の従者を奪うのは体裁が悪いわ。だから私と結婚して従者であるルークを手に入れようとしたのでは……?!
なんで私なんかにプロポーズしてきたのか不思議だったけれど、それならすんなりと納得出来る。最初にペットになりたいって言ってきたのも、ルークの側にいるためだったのよ。
……私ってば名探偵!これはルーク争奪戦だったんだわ!
「……くっ!絶対に負けられない戦いがあるってこうゆうことなのね!」
そうとわかれば準備にも気合いが入るというものだ。こうなったら向こうからプロポーズを取り下げてもらい、ルークを守るのよ!
まず、あれから3日後にお父様がやってきた。ほとんど寝ていないのか目の下には隈がはっきりと刻まれている。どうやら徹夜でしばらく分の仕事をやり終えて休暇をねじ込んできたらしい。入れ替わりで執事長が公爵邸に帰宅した。お父様が帰るまでに色々と調整しておくとのこと。
「……旦那様!」
「あぁ、愛しいマーリルシュエ。すまない、君にあんなお願いをしてしまった疎かな夫を許してくれ。あの元アホ王子よりは数倍マシだったし、なによりもエメリアの拗らせた初恋相手だったものだから……」
「いいえ、わたくしもまさかあの男があんなヘタレだったなんて……もう少しスマートで手早く、それでいて丁寧にわかりやすく告白してサクサク進めなくてはエメリアちゃんにわかるはずもない事すら理解できていないなんて思わなかったのです。
ーーーーエメリアちゃんの拗らせた初恋相手でさえなければとっくに捩じ切ってやりましたのに」
やつれ気味のお父様の側にお母様が駆け寄る。その誰よりも近い距離感にさすが愛し合っている夫婦だと感心するが、久しぶりの夫婦の会話の内容はあまり穏やかではなかったようだ。なんて言ってるのかはよく聞こえなかったがふたりの黒い笑顔がそれを物語っている気がしてならない。
「あの、お父様……お母様……」
「どうしたんだい、エメリア。おまえも捩じ切るかい?」
「なにを?!」
殺伐とした雰囲気に怯えながらおずおずと声をかけると、お父様は極上の笑顔でそう言い、お母様も「一生使い物にならなくしてやりましょう」と頷くのだった。
よくわからないが、お父様もお母様もだいぶお疲れのようである。
それからというもの、皇太子は私にベッタリくっついて離れようとしないし、ルークと会おうものなら限りなく邪魔される始末だ。
「御主人様」
「ルーク……」
数日ぶりに顔を見れたルークはどことなくやつれているようにも見える。ルークは私の手を握り締め、そっと微笑みを見せてくれた。
「やっとふたりきりになれたね、御主人様」
「皇太子がトイレに行っている隙に抜け出してきたの。なぜか急におなかの具合が悪くなったみたいで……」
私の手料理をどうしても食べたいって言ったから、唯一自信のあるシチューを作ったんだけど……ひと口食べた後に真っ青になってトイレから出てこなくなったのだ。
「普通に海鮮シチューを作ったら、なぜか虹色のシチューになっちゃったの。ヴァイオレットシチューはギリギリセーフだったからレインボーシチューもセーフかと思ったんだけど……発光してなかったから」
そう言えば料理長が慌てふためいて鍋を取り上げようとしていたけど、以前のヴァイオレットシチューをルークが完食した事をどこからか聞いたらしくて皇太子がどうしても食べるって鍋を奪って食べたのよね。さすがに私だってクッキーみたいにショッキングピンク色だったら食べさせたりしないけど、レインボーだったから大丈夫かなって。だってほら、発光してなかったから。
「うーん、そのおかげでこうして会えたとはいえ、あんなクソガキに御主人様の手料理を食べさせるはめになるとは勿体ないな。……後でオレにもちょうだい?」
「でもルーク。もしかしたら私の手料理は……発光してなくても美味しくないのかもしれないわ。体の丈夫な獣人がお腹を壊すんだもの。シチューだけは自信があったのに……ヴァイオレット以外のシチューはダメなのかも」
「何言ってるのさ。御主人様の料理は全部美味しいよ」
「ルーク……」
握り合う手に力が入り、お互いの距離が一歩近づく。
あぁぁぁぁ、やっぱり好き。ルークが目の前にいるだけでここは天国になるのだ。
「ルーク……あの。この間の、私の返事……聞いてくれる……?」
「もちろんだよ、御主人様……聞かせて?」
心臓の音がやたらと大きく聞こえ出す。でもその音はふたつあって、それがルークの音はだとわかると、私の心臓は破裂するじゃないかと思うくらい鼓動を早めた。
「ルーク……、私、私ーーーールークがす「イチャつくんじゃないっ!!」きゃあっ」
とうとうこの想いをルークに伝えられる。そう確信した瞬間……天井から皇太子が落ちてきて私とルークを引き裂いたのだった。どうやらお母様愛用の天井裏ルートを通ってきたらしい。
ううっ、また邪魔された!これじゃいつまでもルークに私がルークの事を好きだって伝えられないわ!
「エメリア!もうすぐボクの父上がくるから一緒に出迎えてよ!」
ルークから引き剥がされ、皇太子が私に抱きついてた。
「えっ!獣人の皇帝が?!ほんとに来たんですか?!」
皇太子とはこんな感じだが、さすがに皇帝相手にはちゃんとしないと不敬で罰せられるかもしれない。私のせいで国際問題にもなり得る案件なのだ。もし不敬だと訴えられたら、私は元より家族や使用人、もちろんルークにだって被害が及んでしまう。
「ルーク、ごめんなさい!国際問題にだけは絶対にさせないから!」
私は皇太子をルークに押し付け「皇太子をお願いね」と出迎えの準備をするために急いで部屋に戻ったのだった。
「……なんでお前なんかと抱き合わなきゃいけないんだ!」
「こっちのセリフだ、このクソガキ!せっかくいい雰囲気だったのに!」
なにやら騒がしい声が聞こえたが、なんだかあのふたり仲良くなってない?やっぱり男同士だと気が合うのかしら。
「ーーーーっ、まさか!」
その時、私は気付いてしまったのだ。
皇太子は私にプロポーズしてきたけれど、本当はルーク狙いなのでは?と。だって命の恩人はルークだし、ルークは格好良いし素敵だし、いい匂いがするし素敵だし。同性から見てもすごく格好良いもの!でも皇太子として人の従者を奪うのは体裁が悪いわ。だから私と結婚して従者であるルークを手に入れようとしたのでは……?!
なんで私なんかにプロポーズしてきたのか不思議だったけれど、それならすんなりと納得出来る。最初にペットになりたいって言ってきたのも、ルークの側にいるためだったのよ。
……私ってば名探偵!これはルーク争奪戦だったんだわ!
「……くっ!絶対に負けられない戦いがあるってこうゆうことなのね!」
そうとわかれば準備にも気合いが入るというものだ。こうなったら向こうからプロポーズを取り下げてもらい、ルークを守るのよ!
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