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≪OP≫ドM王子覚醒編
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なぜだ……これは神のイタズラなのか。なぜ、私は町の裏路地で迷っているのだろうか?
以前下見で来たときは全く迷わずスイスイと進んですぐに大通りに出れたのに、今日に限ってなぜか同じところばかりぐるぐる回ってる気がする。
そもそも飛んで行ったルーちゃんを探しているのであって裏路地に来る気なんか全然無かったのに、なぜか裏路地にきて迷っている。
まさかこれも、ゲームの強制力なのか……?!
このままではドM王子の方に会ってしまう。出来れば会いたくないが、さっきのドS王子の事を思うときっと会ってしまうのだろう……。
しかし、ドM王子の対策もちゃんと考えてある。ドM王子は私に勘違いから突然殴られたせいで目覚めてしまうのだから、まずは触らない!殴らない!出会っても穏便にやり過ごせばドMにはならないはずだ!
そう決意し、違う道を行こうとした瞬間。視線の先に金髪碧眼のもう1人の王子を発見してしまった。
王子は私に気づき、半泣き笑顔で走りよってきた。たぶん迷子になって心細い時に同じ年頃の子供を見つけて嬉しくなったのだろう。
(穏便に穏便に穏便に……)
呪文のように心で、つぶやいたが
「やっぱり無理――――!」
さっき私を殴って覆い被さってきたあのドS王子と同じ顔が自分に近づいてきてると思うと、ゾワッと背筋が寒くなり私は反射的に急所(ご想像にお任せ)をノックアウト(メリケンサックつき)してしまったのだ。
ちなみになぜ私がこんなに強いかと言うと、密かにルーちゃんと一緒にボディーガードさんに護身術を習っていたからなのだが、メリケンサックをつけたままの拳で殴ると効果覿面だ。
変態を殴るのに躊躇は要らない!
気絶したドM王子の姿に我に返る。しまった、ドM王子は殴って逃げたらドMになるんだった!思わず逃げそうになったが、ドM回避のためにも介抱することにした。
そう、介抱……。介抱ってどうやるんだっけ?
私は逃げるか攻撃のスキルばかり磨いていたので、人を助ける。という技術が全くなかった。
とりあえず地面に気絶したままではいけないだろうと思い、持ち上げてその辺の木箱に座らせる。
でもそのままでは倒れてしまうのでその辺にあった木材を拾ってきて背中に添わせ、なぜかその辺に落ちてたロープでぐるぐると巻いた。
もしも私を追いかけてきたら嫌なので両手両足もぐるぐるぐるぐる……。
騒がれないようにその辺に落ちてた布切れで猿轡をして……と。そして私は気絶した王子の両頬を、高速往復ビンタした。
さっきドS王子に殴られたことなんか根に持ってない。決して同じ顔にムカついたから報復なんかしていない。……たぶん。
すぱぱぱぱぱぱぱぱん!
「う。うーん……」
王子が気がついた頃にはさっきの王子と双子とは思えないほどに顔が変形していて、心なしかスッキリした気分になれた。
よし、気絶状態からも戻ったみたいだし、これで大丈夫ね!と、私はこっそりその場を後にする。今度こそ町に出るべく道を歩くと、なぜかあっさり町の中央部に出れた。
やっぱりさっきまでの迷子はゲームの強制力だったのか。
しかし、これであのドM王子もドMに開花せず私には近寄らなくなるかもしれない。だって逃げずに介抱したもんね!と、私はポジティブに考え、再びルーちゃんを探しに行くのだった。
******
※ドM王子視点。
「う。うーん……」
なぜか僕は気を失っていたようだ。しかしなぜか両頬がやたらとヒリヒリする。そして恥ずかしいが下半身が……何故か、痛かった。
立ち上がろうとしたが、僕の体は何故かロープでぐるぐる巻きにされていて、両手も両足も動かせず、頑張って立とうとしても倒れてしまって芋虫のように這いつくばってしまう。
ドサッと地面に倒れたまま、わずかな記憶を思い出した。
「……ふぁのほぉ…………」
うまく声が出ない。なぜ僕は猿轡までされてるのか?もしかして誘拐でもされたのか?しかし脳裏に浮かぶのはピンクゴールドの髪のとても可愛い女の子のことだった。
僕は初めての場所で迷子になってしまい、ボディーガードともはぐれて不安でしょうがなかった。そんなときにあの少女を見つけたんだ。
目が合った瞬間、エメラルドグリーンの瞳が驚いたように見開き、少しフワッと笑って、そして何か叫んだかとおもったら僕は気絶してしまった。
もしかして僕が暴漢にでも襲われそうになってたのをいち早く気付いて教えてくれようとしたのか?あの子は無事だろうか?
しかし僕をこのような芋虫にした輩も見当たらない。あの子が助けを呼びに言って慌てて暴漢どもは逃げたのかもしれないな。
あぁ、この頬の痛み。柔らかな掌で気を失った僕を助けるためにあの子が必死に起こそうとしてくれたに違い無い。
しかし、そんな少女に反応して下半身が痛くなるなんて僕はもしかして特殊な性癖があるのだろうか。でも父上が素敵な女の子に反応するのは男の本能だし、恥ずかしがることは無いっておっしゃられていた。(そのあと母上が殴って踏みながら「まだそんなこと教えてんのかー!」と叱っておられたが)
芋虫の格好のまま、僕は少女の事を考えていた。僕の事をまっすぐ見つめていたあのエメラルドグリーンの瞳が忘れられない。あの子の事を考えると胸がドキドキした。
「ふぁふぁふぁほのほひふぁふふぁへふぁひふぁ(またあの子に殴られたいな……)」
僕は初恋を確信した。
このあと、芋虫の姿のまま道をうねうねと蠢いていると、王子のボディーガードがやっと発見してロープをほどいてくれた。
王子にことのあらましを聞いて暴漢を探すが見つからず、失敗に終わった誘拐事件としてまわりを騒がした。
王子を助けてくれたという謎の美少女はしばらく王族の間で噂になるのだった。
ドM王子覚醒。
以前下見で来たときは全く迷わずスイスイと進んですぐに大通りに出れたのに、今日に限ってなぜか同じところばかりぐるぐる回ってる気がする。
そもそも飛んで行ったルーちゃんを探しているのであって裏路地に来る気なんか全然無かったのに、なぜか裏路地にきて迷っている。
まさかこれも、ゲームの強制力なのか……?!
このままではドM王子の方に会ってしまう。出来れば会いたくないが、さっきのドS王子の事を思うときっと会ってしまうのだろう……。
しかし、ドM王子の対策もちゃんと考えてある。ドM王子は私に勘違いから突然殴られたせいで目覚めてしまうのだから、まずは触らない!殴らない!出会っても穏便にやり過ごせばドMにはならないはずだ!
そう決意し、違う道を行こうとした瞬間。視線の先に金髪碧眼のもう1人の王子を発見してしまった。
王子は私に気づき、半泣き笑顔で走りよってきた。たぶん迷子になって心細い時に同じ年頃の子供を見つけて嬉しくなったのだろう。
(穏便に穏便に穏便に……)
呪文のように心で、つぶやいたが
「やっぱり無理――――!」
さっき私を殴って覆い被さってきたあのドS王子と同じ顔が自分に近づいてきてると思うと、ゾワッと背筋が寒くなり私は反射的に急所(ご想像にお任せ)をノックアウト(メリケンサックつき)してしまったのだ。
ちなみになぜ私がこんなに強いかと言うと、密かにルーちゃんと一緒にボディーガードさんに護身術を習っていたからなのだが、メリケンサックをつけたままの拳で殴ると効果覿面だ。
変態を殴るのに躊躇は要らない!
気絶したドM王子の姿に我に返る。しまった、ドM王子は殴って逃げたらドMになるんだった!思わず逃げそうになったが、ドM回避のためにも介抱することにした。
そう、介抱……。介抱ってどうやるんだっけ?
私は逃げるか攻撃のスキルばかり磨いていたので、人を助ける。という技術が全くなかった。
とりあえず地面に気絶したままではいけないだろうと思い、持ち上げてその辺の木箱に座らせる。
でもそのままでは倒れてしまうのでその辺にあった木材を拾ってきて背中に添わせ、なぜかその辺に落ちてたロープでぐるぐると巻いた。
もしも私を追いかけてきたら嫌なので両手両足もぐるぐるぐるぐる……。
騒がれないようにその辺に落ちてた布切れで猿轡をして……と。そして私は気絶した王子の両頬を、高速往復ビンタした。
さっきドS王子に殴られたことなんか根に持ってない。決して同じ顔にムカついたから報復なんかしていない。……たぶん。
すぱぱぱぱぱぱぱぱん!
「う。うーん……」
王子が気がついた頃にはさっきの王子と双子とは思えないほどに顔が変形していて、心なしかスッキリした気分になれた。
よし、気絶状態からも戻ったみたいだし、これで大丈夫ね!と、私はこっそりその場を後にする。今度こそ町に出るべく道を歩くと、なぜかあっさり町の中央部に出れた。
やっぱりさっきまでの迷子はゲームの強制力だったのか。
しかし、これであのドM王子もドMに開花せず私には近寄らなくなるかもしれない。だって逃げずに介抱したもんね!と、私はポジティブに考え、再びルーちゃんを探しに行くのだった。
******
※ドM王子視点。
「う。うーん……」
なぜか僕は気を失っていたようだ。しかしなぜか両頬がやたらとヒリヒリする。そして恥ずかしいが下半身が……何故か、痛かった。
立ち上がろうとしたが、僕の体は何故かロープでぐるぐる巻きにされていて、両手も両足も動かせず、頑張って立とうとしても倒れてしまって芋虫のように這いつくばってしまう。
ドサッと地面に倒れたまま、わずかな記憶を思い出した。
「……ふぁのほぉ…………」
うまく声が出ない。なぜ僕は猿轡までされてるのか?もしかして誘拐でもされたのか?しかし脳裏に浮かぶのはピンクゴールドの髪のとても可愛い女の子のことだった。
僕は初めての場所で迷子になってしまい、ボディーガードともはぐれて不安でしょうがなかった。そんなときにあの少女を見つけたんだ。
目が合った瞬間、エメラルドグリーンの瞳が驚いたように見開き、少しフワッと笑って、そして何か叫んだかとおもったら僕は気絶してしまった。
もしかして僕が暴漢にでも襲われそうになってたのをいち早く気付いて教えてくれようとしたのか?あの子は無事だろうか?
しかし僕をこのような芋虫にした輩も見当たらない。あの子が助けを呼びに言って慌てて暴漢どもは逃げたのかもしれないな。
あぁ、この頬の痛み。柔らかな掌で気を失った僕を助けるためにあの子が必死に起こそうとしてくれたに違い無い。
しかし、そんな少女に反応して下半身が痛くなるなんて僕はもしかして特殊な性癖があるのだろうか。でも父上が素敵な女の子に反応するのは男の本能だし、恥ずかしがることは無いっておっしゃられていた。(そのあと母上が殴って踏みながら「まだそんなこと教えてんのかー!」と叱っておられたが)
芋虫の格好のまま、僕は少女の事を考えていた。僕の事をまっすぐ見つめていたあのエメラルドグリーンの瞳が忘れられない。あの子の事を考えると胸がドキドキした。
「ふぁふぁふぁほのほひふぁふふぁへふぁひふぁ(またあの子に殴られたいな……)」
僕は初恋を確信した。
このあと、芋虫の姿のまま道をうねうねと蠢いていると、王子のボディーガードがやっと発見してロープをほどいてくれた。
王子にことのあらましを聞いて暴漢を探すが見つからず、失敗に終わった誘拐事件としてまわりを騒がした。
王子を助けてくれたという謎の美少女はしばらく王族の間で噂になるのだった。
ドM王子覚醒。
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