5 / 40
サマリー2 呪詛性構音障害
漸次接近法
しおりを挟む
稀人が呪われた乙女と何か奇妙なことをしているという噂は、立ちどころに治療院内に広まっていった。
いかがわしいことではなく、詠唱の練習を一緒にしていると知られた後は普段より馬鹿にしていた連中が、さらに暴言や罵りの言葉を投げつけていくようになっていた。
光平の容姿が非常に若く見え穏やかな顔立ちと優し気な雰囲気が漂う面立ちのため、幼い頃よころよりいじめを何度か経験している。
彼らに言葉は通じないし、己の力だけで改心させるのは無理だというのが光平の見解であった。やめるとしたら、より力の強い権力のある存在からの圧力や暴力のみであろう。
だから無視をしたし、フィーネも同様の態度で追い返した。
キースから呼び出しを受けたのは、訓練を開始してから5日後のことであった。
王立治療院の一室を手配したキースは、相変わらず神経質そうなダークブロンドのロングヘアを靡かせながら眼鏡をくいっと持ち上げた。
「おっさん、あんたがフィーネ様にやっているあれなんだけど、本当に言の音の呪いを解呪できると思ってやっているのか?」
「分からない。でもやる価値はあると思っているよ」
「稀人のあんたは知らなくても当然なんだけど、そのさあ、聖賢(せいけん)の乙女を言の音の呪いから解放するってことはな、おっさんが思っている以上に政治的意味合いが強すぎるんだよ」
「政治?」
「つまりだ、稀人が手を出した時点で失敗したら」くっと首を掻っ切る仕草をしてみせるキース。
「殺されるってこと?」
「悪いが冗談で済ませられる状況じゃない。今まで誰も解いたことのない呪いを、しかもラングワースの至宝とまで言われた聖賢の乙女を解呪してみせたら、今まで治療や解呪の研究してきた名うての魔導研究者や王国軍関係者、魔導学院の名誉教授たちのメンツが丸つぶれになる」
「僕はあの子を苦しみから救えるかもしれないから、全力を尽くしているだけだよ」
「あんたが売名ではったりこなせるほど器用な人間だとは思っちゃいないし、分かってるさそんなこと。だからこうやって忠告に来てやってるんだ。あと10日だ、タイムリミットは」
「訓練期間に制限をかけるのか? 治るかもしれないのに焦って失敗したらそれこそ聖賢の乙女を救えなくなるじゃないか!」
「おっさんよ。あんたが真っすぐで正しいことに一生懸命取り組んでるのは分かる。じゃなかったらこんなこと言うかよ。老人たちのメンツはな、聖賢の乙女の解呪より政治的価値が上ってことだ、クソだなまったく」
あくまでキースは光平のことを心配してくれての忠告だということは痛いほどに伝わった。しかしあと10日は正直難しい。
カ行音の自主練習を指示されたタイミングで、単音や無意味音節で発音することはできるようになるだろう。しかし日常般化という意識せず自由に使えるようになるレベルへの到達には、大人であっても時間がかかることなのだ。
無理に練習しすぎれば、歪み誤った音を学習してしまうことになり正常な魔法詠唱という高度な発語運動を成し遂げることはできないだろう。誤用学習をしてしまうリスクが高まってしまう。
この時点で光平の腹が決まった。
普段通り。
己の命を惜しむあまりに、フィーネの未来を閉ざしてなるものか。
自分で死ぬ勇気もなかったのであればちょうどいい。全力で取り組み、自主訓練で改善できるレベルまで引き上げることを目指そう。
不思議と恐怖や不安が吹き飛んでいた。迷いも、戸惑いもなくただ思考を埋め尽くすのはフィーネの訓練に対する細かいアプローチ方法の探求と考察と、10日間の細かいスモールステップで構成された訓練プログラムである。
何の因果か訪れた、誰かのために一生懸命になれる瞬間に光平は幸せを感じていた。
機能的構音障害の訓練頻度は基本的に週一回ほどだ。
家庭で一日5分ほど練習してもらうことが条件ではあるが、それでも子供たちは改善していく。
逆に子供にはそれぐらいのペースがないと、般化に悪影響を与える場合があるのだ。
しかしフィーネは毎日のように訓練を望んだ。
妥協して提示したのは毎日一回15分ほど。時計は身に着けたたまま転移したので、時間計測に問題はない。
「今日もよろしくね」
「はい先生!」
光平 : ŋあーおー
フィーネ : ŋあー・おー
「いいよ、最初うまかった!」
「は、はい!」
訓練において重要なこと、それは良いポイントを的確に褒めることにある。
だめな点を指摘するよりは、数倍も効果があると光平は確信していたし、学習心理学の観点からもそれは強化として定着している知識だ。
フィーネの素直で負けん気の強い性格がこの点とがっちり歯車のように噛み合った。
フィーネ: ŋあーおー
「いい! めっちゃいい! すごいうまいぞ」
「やった!」
「次はね、ちょっと難しいよ」光平の挑戦的な笑みに、フィーネがやる気漲る笑顔で返す。
光平 : ŋあーおーŋあー
エルフィ: ŋあーおーŋあー
「うまいなぁ、じゃあ次のもやってみる?」
「はい、やってみたいです!」
勝気な性格が良い方向へ乗って来たのを感じる。
こういう時は、変に時間やペース、予定した課題にとらわれずに攻めることを心情にしている光平だ。
この駆け引きのうまさは一日やそこらの練習や知識レベルで身に付くものではない。
経験を積み重ね、子供たちと真摯に向き合うことで醸成され磨かれる技能。安易にセンスがないと断言する指導教員は、大抵己の狭い価値観で学生の未来を奪うことに気付いていない。
光平は学生時代、実習担当から粘着的に指導された経験がありセンスがないと断言された過去があるが、今こうして卓越し数コンマ何秒単位の絶妙なフィードバックでフィーネのやる気と反応を見事に強化し引き出している。
何度か反復練習をした後、光平はじわじわと湧きあがる構音訓練のサビとも言える段階に到達するため、勝負に出ることにした。
「じゃあもう少し早くやってみよう」
「は、はい!」
光平 : ŋあ お ŋあ
フィーネ: ŋあ お kあ
「! それ!」光平の弾んだ声と鋭くも優しい視線が、フィーネの胸に希望の矢を打ち込んだ。
「え?」
「今、すごく良い音が出たよ。じゃ忘れないうちに続けよう」
「はい!」
光平 : ŋあ お ŋあ kあ
フィーネ: ŋあ お kあ か
「それ! 今の!」 ŋと母音の「お」が融合し、「ka」 つまり「か」の音を生成できた瞬間である。優しくŋと母音「あ」を短く組み合わせ繰り返すと 「か」になることを試してもらうとより分かりやすいだろう。
「え? いまのですた?」
ここから光平の攻めは続く。子供であればある程度ゆとりと休み、般化までの余裕を持つがフィーネのやる気に応え燃やしてあげたかった。
光平 : か お か か
フィーネ: か お か か
「いいね!」
ここから反復を繰り返すも、フィーネは見事に 「かおかか」 という音を出すことができた。
ŋ と 母音を組み合わせることにより、 カ行の音を融合するイメージで構音をさせる方法。
漸次接近法(ぜんじせっきんほう)。
これを使いこなせなくては、言語聴覚士とは言えないほどの基礎的な技術である。
だがまだまだなのだ。単音、無意味音節でのカ行の一部生成には成功したが、フィーネは会話中での カ行 がいまだに タ行に置き換わったままである。
そう。
/ka/ を 「か」 として脳が認識していないのだ。もしくは呪いが邪魔をしているのか。
いわゆるおませな女の子が、うまく話したいからと早熟的に 間違った音を身に着けてしまうケースはたまに見かける。
そういう子はある日突然に「あれ? わたしまちがってた?」と気付くことも多い。
大体は意味のある音節、単語や短文練習で認識するパターンだ。
フィーネもそうであってほしい。k音の表出が可能になったのであれば、きっと単語レベルであれば……
いかがわしいことではなく、詠唱の練習を一緒にしていると知られた後は普段より馬鹿にしていた連中が、さらに暴言や罵りの言葉を投げつけていくようになっていた。
光平の容姿が非常に若く見え穏やかな顔立ちと優し気な雰囲気が漂う面立ちのため、幼い頃よころよりいじめを何度か経験している。
彼らに言葉は通じないし、己の力だけで改心させるのは無理だというのが光平の見解であった。やめるとしたら、より力の強い権力のある存在からの圧力や暴力のみであろう。
だから無視をしたし、フィーネも同様の態度で追い返した。
キースから呼び出しを受けたのは、訓練を開始してから5日後のことであった。
王立治療院の一室を手配したキースは、相変わらず神経質そうなダークブロンドのロングヘアを靡かせながら眼鏡をくいっと持ち上げた。
「おっさん、あんたがフィーネ様にやっているあれなんだけど、本当に言の音の呪いを解呪できると思ってやっているのか?」
「分からない。でもやる価値はあると思っているよ」
「稀人のあんたは知らなくても当然なんだけど、そのさあ、聖賢(せいけん)の乙女を言の音の呪いから解放するってことはな、おっさんが思っている以上に政治的意味合いが強すぎるんだよ」
「政治?」
「つまりだ、稀人が手を出した時点で失敗したら」くっと首を掻っ切る仕草をしてみせるキース。
「殺されるってこと?」
「悪いが冗談で済ませられる状況じゃない。今まで誰も解いたことのない呪いを、しかもラングワースの至宝とまで言われた聖賢の乙女を解呪してみせたら、今まで治療や解呪の研究してきた名うての魔導研究者や王国軍関係者、魔導学院の名誉教授たちのメンツが丸つぶれになる」
「僕はあの子を苦しみから救えるかもしれないから、全力を尽くしているだけだよ」
「あんたが売名ではったりこなせるほど器用な人間だとは思っちゃいないし、分かってるさそんなこと。だからこうやって忠告に来てやってるんだ。あと10日だ、タイムリミットは」
「訓練期間に制限をかけるのか? 治るかもしれないのに焦って失敗したらそれこそ聖賢の乙女を救えなくなるじゃないか!」
「おっさんよ。あんたが真っすぐで正しいことに一生懸命取り組んでるのは分かる。じゃなかったらこんなこと言うかよ。老人たちのメンツはな、聖賢の乙女の解呪より政治的価値が上ってことだ、クソだなまったく」
あくまでキースは光平のことを心配してくれての忠告だということは痛いほどに伝わった。しかしあと10日は正直難しい。
カ行音の自主練習を指示されたタイミングで、単音や無意味音節で発音することはできるようになるだろう。しかし日常般化という意識せず自由に使えるようになるレベルへの到達には、大人であっても時間がかかることなのだ。
無理に練習しすぎれば、歪み誤った音を学習してしまうことになり正常な魔法詠唱という高度な発語運動を成し遂げることはできないだろう。誤用学習をしてしまうリスクが高まってしまう。
この時点で光平の腹が決まった。
普段通り。
己の命を惜しむあまりに、フィーネの未来を閉ざしてなるものか。
自分で死ぬ勇気もなかったのであればちょうどいい。全力で取り組み、自主訓練で改善できるレベルまで引き上げることを目指そう。
不思議と恐怖や不安が吹き飛んでいた。迷いも、戸惑いもなくただ思考を埋め尽くすのはフィーネの訓練に対する細かいアプローチ方法の探求と考察と、10日間の細かいスモールステップで構成された訓練プログラムである。
何の因果か訪れた、誰かのために一生懸命になれる瞬間に光平は幸せを感じていた。
機能的構音障害の訓練頻度は基本的に週一回ほどだ。
家庭で一日5分ほど練習してもらうことが条件ではあるが、それでも子供たちは改善していく。
逆に子供にはそれぐらいのペースがないと、般化に悪影響を与える場合があるのだ。
しかしフィーネは毎日のように訓練を望んだ。
妥協して提示したのは毎日一回15分ほど。時計は身に着けたたまま転移したので、時間計測に問題はない。
「今日もよろしくね」
「はい先生!」
光平 : ŋあーおー
フィーネ : ŋあー・おー
「いいよ、最初うまかった!」
「は、はい!」
訓練において重要なこと、それは良いポイントを的確に褒めることにある。
だめな点を指摘するよりは、数倍も効果があると光平は確信していたし、学習心理学の観点からもそれは強化として定着している知識だ。
フィーネの素直で負けん気の強い性格がこの点とがっちり歯車のように噛み合った。
フィーネ: ŋあーおー
「いい! めっちゃいい! すごいうまいぞ」
「やった!」
「次はね、ちょっと難しいよ」光平の挑戦的な笑みに、フィーネがやる気漲る笑顔で返す。
光平 : ŋあーおーŋあー
エルフィ: ŋあーおーŋあー
「うまいなぁ、じゃあ次のもやってみる?」
「はい、やってみたいです!」
勝気な性格が良い方向へ乗って来たのを感じる。
こういう時は、変に時間やペース、予定した課題にとらわれずに攻めることを心情にしている光平だ。
この駆け引きのうまさは一日やそこらの練習や知識レベルで身に付くものではない。
経験を積み重ね、子供たちと真摯に向き合うことで醸成され磨かれる技能。安易にセンスがないと断言する指導教員は、大抵己の狭い価値観で学生の未来を奪うことに気付いていない。
光平は学生時代、実習担当から粘着的に指導された経験がありセンスがないと断言された過去があるが、今こうして卓越し数コンマ何秒単位の絶妙なフィードバックでフィーネのやる気と反応を見事に強化し引き出している。
何度か反復練習をした後、光平はじわじわと湧きあがる構音訓練のサビとも言える段階に到達するため、勝負に出ることにした。
「じゃあもう少し早くやってみよう」
「は、はい!」
光平 : ŋあ お ŋあ
フィーネ: ŋあ お kあ
「! それ!」光平の弾んだ声と鋭くも優しい視線が、フィーネの胸に希望の矢を打ち込んだ。
「え?」
「今、すごく良い音が出たよ。じゃ忘れないうちに続けよう」
「はい!」
光平 : ŋあ お ŋあ kあ
フィーネ: ŋあ お kあ か
「それ! 今の!」 ŋと母音の「お」が融合し、「ka」 つまり「か」の音を生成できた瞬間である。優しくŋと母音「あ」を短く組み合わせ繰り返すと 「か」になることを試してもらうとより分かりやすいだろう。
「え? いまのですた?」
ここから光平の攻めは続く。子供であればある程度ゆとりと休み、般化までの余裕を持つがフィーネのやる気に応え燃やしてあげたかった。
光平 : か お か か
フィーネ: か お か か
「いいね!」
ここから反復を繰り返すも、フィーネは見事に 「かおかか」 という音を出すことができた。
ŋ と 母音を組み合わせることにより、 カ行の音を融合するイメージで構音をさせる方法。
漸次接近法(ぜんじせっきんほう)。
これを使いこなせなくては、言語聴覚士とは言えないほどの基礎的な技術である。
だがまだまだなのだ。単音、無意味音節でのカ行の一部生成には成功したが、フィーネは会話中での カ行 がいまだに タ行に置き換わったままである。
そう。
/ka/ を 「か」 として脳が認識していないのだ。もしくは呪いが邪魔をしているのか。
いわゆるおませな女の子が、うまく話したいからと早熟的に 間違った音を身に着けてしまうケースはたまに見かける。
そういう子はある日突然に「あれ? わたしまちがってた?」と気付くことも多い。
大体は意味のある音節、単語や短文練習で認識するパターンだ。
フィーネもそうであってほしい。k音の表出が可能になったのであれば、きっと単語レベルであれば……
0
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』
恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。
戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。
だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】
導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」
「誰も本当の私なんて見てくれない」
「私の力は……人を傷つけるだけ」
「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」
傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。
しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。
――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。
「君たちを、大陸最強にプロデュースする」
「「「「……はぁ!?」」」」
落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。
俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。
◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
ぽっちゃり女子の異世界人生
猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。
最強主人公はイケメンでハーレム。
脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。
落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。
=主人公は男でも女でも顔が良い。
そして、ハンパなく強い。
そんな常識いりませんっ。
私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。
【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
『辺境伯一家の領地繁栄記』スキル育成記~最強双子、成長中~
鈴白理人
ファンタジー
ラザナキア王国の国民は【スキルツリー】という女神の加護を持つ。
そんな国の北に住むアクアオッジ辺境伯一家も例外ではなく、父は【掴みスキル】母は【育成スキル】の持ち主。
母のスキルのせいか、一家の子供たちは生まれたころから、派生スキルがポコポコ枝分かれし、スキルレベルもぐんぐん上がっていった。
双子で生まれた末っ子、兄のウィルフレッドの【精霊スキル】、妹のメリルの【魔法スキル】も例外なくレベルアップし、十五歳となった今、学園入学の秒読み段階を迎えていた──
前作→『辺境伯一家の領地繁栄記』序章:【動物スキル?】を持った辺境伯長男の場合
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる