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サマリー6 伝音性難聴
無視と無反応
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ああこの人は本当に弟を心配しているのだな。目に涙をうかべるその姿でさえ美しかったが、この人が微笑んだらどれだけの男性の心を射抜いてしまうだろうと思う。
「困っている患者さんがいるのであれば、私にできることをするのは他の患者さんと同様です。まずはしっかり観察、検査を行い言の音の呪いであるかどうかを確認する必要があります」
「ほう、そのようなことを言う人物は今まで一人としていなかった。なるほどさきほどまではそわそわと落ち着きがなかったが、患者の話になったとたん目の輝きが増し気迫が凄まじい。愛しのレインドを治すためであれば私の権限でそなたに一任しよう」
「了解しました。それでそのレインド君はどこに?」「先生! レインド殿下です!」
「あ、失礼しました」
護衛のヴァキュラさんの後を3人でついていく。カルガモ親子のように。
それにしても邸内の壁や階段手すり、そして敷かれた絨毯などはそのどれをとっても一級品というより格が違いすぎる物ばかり。
ラングワース王国は三方を山に囲まれており実りも豊だと聞く。戦乱もあまりなかったことから農業改革も行い内政に取り組んできた実直な国家という印象だ。
魔物などの掃討も定期的に騎士団が行っているようで、豊かな国と評してもいいだろう。
だからこそこのような館が建築できるのだなと、呆れを通り越して気が遠くなりそうな光平であった。
通されたのは三階にある一室で入り口には護衛の兵が配置されている。
護衛侍女のヴァキュラがノック後にドアを開けると、豪華絢爛な調度品や絨毯、魔法燭台や天蓋付きベッドなどが見事なインテリアバランスの中で配置されていた。
「レインド、先日お話ししていた聖賢の乙女と黒髪の解呪者の方ですよ」
シーン……
王子の居室に沈黙が響く。
わずかな布ずれの音が聞こえると、ベッドの中には白銀の長い前髪の奥から覗く緋色の瞳がこちらを見つめている。
怯える小動物のように弱々しく、周囲をキョロキョロと見回していた。
瞬間的に光平は姫も一緒に部屋から出るように促すと、話し声が聞こえないであろう場所までやってきた。
「姫、今まで何人の治療師や魔導師たちが王子の診察や治療で訪れたのですか?」
「えっと、良いと聞く者を捕まえては連れてきたので……」
ここで護衛侍女が頷きながら助け船を出す。
「定期的な健康チェックを除外しますと、ここ一カ月で40人ほどであると思います」
「そんなに!? 想定外だ、わかりますか? それほどの人に打つ手がないと毎日のように言われ続ける辛さが!?」
「しかしレインドを治すために!」
「悪いと言っているのではありません、王子の気持ちを考えてください。条件があります、私がレインド殿下と接している間は口を挟まないでください。私は見ての通り貧弱で体力もなく武器も持っていない。まずは関係を築いてから様子を見ましょう」
さすがだとフィーネの全身に電気が迸るような感覚。普段は大人しくて弱そうな感じが漂う光平だが、いざ子供のためとなると誰であろうと正論を述べその気迫は歴戦の騎士のような風格を放つ。
実際あの護衛侍女は圧倒され異論を挟む間もなく光平は中へ入っていく。
「すごい部屋だなぁ、それにそのベッド寝心地が良さそう」
レインド殿下がいるであろう毛布がちょこんと盛り上がっている。ダブルベッド並の大きさなので寝転がってみるとすさまじい寝心地だ。
「あぅ~気持ちいよ~。あははこれすごいね」
礼服の上着とブーツを脱ぎ捨てると本格的に寝転んでしまう。
毛布の中からきょとんとした目がこちらを見つめている。あのレシュティア姫の弟であれば想像できたがこれまたかわいい男の子だ。9歳でこの美貌であれば将来は美しき王子として市井の女性たちの心を鷲掴みにするだろう。
「この寝心地じゃ中々出てこられないよね」
「……」
無反応。
コミュニケーションで重要なこと、それは無反応や無視もコミュニケーションの一つであるということ。
無視・無反応にも種類がありこの場合はどれにあたるのか?
決してこちらに興味がないわけではない。
どのパターンだろうと考えていると、段々眠くなってきてしまう。
「やばいめちゃくちゃ眠くなってきた。このままじゃ寝ちゃう、まずいなぁ……くぅ――」
それは数分であったのだと思う。
気付くと肩を誰かに揺すられている。優しい小さな手が心配そうに。
「あっごめん本当に寝ちゃったよ」
あのレインド殿下が大丈夫? と首を傾げた。
「うん、大丈夫だよ。起こしてくれてありがと。レインド殿下はもう朝ごはんは食べたの?」
きょとんとした顔をしている。
興味はあり反応もあるし、目の輝きや視線も光平を確実にとらえている。
しかし奇妙な違和感が光平の感覚を刺激する。
無反応には理由がある。
一番わかりやすい理由は言いたくないことがある、話したくない。どう答えていいか分からないなど。
今回のケースはどうだろう。
「レインド殿下はどんな遊びが好きなの?」
「……」
視線はきっちり光平の顔を向いている。
「僕はね、市場を散歩したり絵を描いたりするのが好きなんだ。あっちのテーブルにある紙使ってもいい?」
返事はないが視線の先を見て表情が崩れ、さっとテーブルセットの椅子へ座ってしまう。
こちらの意図を察している。
それほどまでに自分の音声発語に拒否感を抱いているのか?
「じゃあね、このペンを借りるね」男の子だったらロボットとかヒーロー系、電車系を描くと食いついてくるパターンが多いのだが今回はあえて、この世界でも良く見られるウサギをささっと描いてみる。
瞳の端に喜色が浮かんだのが分かる。手ぶりでそっちもどうぞと促すとせっせと描き始めている。真似してウサギを描いてくれているようだ。
こうして15分ほどお絵かきに興じていると、レインドがふっと子供らしい真っすぐな笑みを光平に向けてくれた。微笑み返すと今度はすぐ隣の椅子に座り、指差しであれこれ描いてとお願いしてくるのだ。
知的レベルは正常もしくは高そうだというのが光平の見立てだった。
反応が正確でアイコンタクトを適度にこなしながら、描画レベルもはっきり言ってフィーネより遥かに上手い。
描かれる絵の内容によってある程度の知的レベルや発達レベルを知ることができる。
本来であれば標準化された検査を使うべきではあるが、限られた状況でしかも医師の診断がない環境下ではこういった一挙手一投足を観察し瞬時に分析する能力が求められる。
問題なのはこれまで発語が全くないことだ。
しかしコミュニケーションに対する意欲はあり、むしろ積極的に触れ合う相手を求めているようにさえ感じている。
「レインド王子」
「……」
コンコン、とテーブルを叩いてみるとわずかにキョロキョロしている。
もしやと思ったが……
「これからね、僕の世界にあった飛行機って乗り物を描いてみるよ。見ててね」
さらさらと何度も練習した旅客機の絵を描いていく。光平は戦闘機なども好きなのだが、兵器を描くとは何事だとお怒りになる意識の高い両親もいらっしゃるので、面倒を避けるために旅客機の絵にした経緯がある。
レインドの目が輝き、とんとんと机を叩いてこれなあに? という目で覗き込んだ。
「ひこうき だよ」
熱心に口元を見ている。そうだやはり……
この子は話す人の口元を必死に見ていた。
「困っている患者さんがいるのであれば、私にできることをするのは他の患者さんと同様です。まずはしっかり観察、検査を行い言の音の呪いであるかどうかを確認する必要があります」
「ほう、そのようなことを言う人物は今まで一人としていなかった。なるほどさきほどまではそわそわと落ち着きがなかったが、患者の話になったとたん目の輝きが増し気迫が凄まじい。愛しのレインドを治すためであれば私の権限でそなたに一任しよう」
「了解しました。それでそのレインド君はどこに?」「先生! レインド殿下です!」
「あ、失礼しました」
護衛のヴァキュラさんの後を3人でついていく。カルガモ親子のように。
それにしても邸内の壁や階段手すり、そして敷かれた絨毯などはそのどれをとっても一級品というより格が違いすぎる物ばかり。
ラングワース王国は三方を山に囲まれており実りも豊だと聞く。戦乱もあまりなかったことから農業改革も行い内政に取り組んできた実直な国家という印象だ。
魔物などの掃討も定期的に騎士団が行っているようで、豊かな国と評してもいいだろう。
だからこそこのような館が建築できるのだなと、呆れを通り越して気が遠くなりそうな光平であった。
通されたのは三階にある一室で入り口には護衛の兵が配置されている。
護衛侍女のヴァキュラがノック後にドアを開けると、豪華絢爛な調度品や絨毯、魔法燭台や天蓋付きベッドなどが見事なインテリアバランスの中で配置されていた。
「レインド、先日お話ししていた聖賢の乙女と黒髪の解呪者の方ですよ」
シーン……
王子の居室に沈黙が響く。
わずかな布ずれの音が聞こえると、ベッドの中には白銀の長い前髪の奥から覗く緋色の瞳がこちらを見つめている。
怯える小動物のように弱々しく、周囲をキョロキョロと見回していた。
瞬間的に光平は姫も一緒に部屋から出るように促すと、話し声が聞こえないであろう場所までやってきた。
「姫、今まで何人の治療師や魔導師たちが王子の診察や治療で訪れたのですか?」
「えっと、良いと聞く者を捕まえては連れてきたので……」
ここで護衛侍女が頷きながら助け船を出す。
「定期的な健康チェックを除外しますと、ここ一カ月で40人ほどであると思います」
「そんなに!? 想定外だ、わかりますか? それほどの人に打つ手がないと毎日のように言われ続ける辛さが!?」
「しかしレインドを治すために!」
「悪いと言っているのではありません、王子の気持ちを考えてください。条件があります、私がレインド殿下と接している間は口を挟まないでください。私は見ての通り貧弱で体力もなく武器も持っていない。まずは関係を築いてから様子を見ましょう」
さすがだとフィーネの全身に電気が迸るような感覚。普段は大人しくて弱そうな感じが漂う光平だが、いざ子供のためとなると誰であろうと正論を述べその気迫は歴戦の騎士のような風格を放つ。
実際あの護衛侍女は圧倒され異論を挟む間もなく光平は中へ入っていく。
「すごい部屋だなぁ、それにそのベッド寝心地が良さそう」
レインド殿下がいるであろう毛布がちょこんと盛り上がっている。ダブルベッド並の大きさなので寝転がってみるとすさまじい寝心地だ。
「あぅ~気持ちいよ~。あははこれすごいね」
礼服の上着とブーツを脱ぎ捨てると本格的に寝転んでしまう。
毛布の中からきょとんとした目がこちらを見つめている。あのレシュティア姫の弟であれば想像できたがこれまたかわいい男の子だ。9歳でこの美貌であれば将来は美しき王子として市井の女性たちの心を鷲掴みにするだろう。
「この寝心地じゃ中々出てこられないよね」
「……」
無反応。
コミュニケーションで重要なこと、それは無反応や無視もコミュニケーションの一つであるということ。
無視・無反応にも種類がありこの場合はどれにあたるのか?
決してこちらに興味がないわけではない。
どのパターンだろうと考えていると、段々眠くなってきてしまう。
「やばいめちゃくちゃ眠くなってきた。このままじゃ寝ちゃう、まずいなぁ……くぅ――」
それは数分であったのだと思う。
気付くと肩を誰かに揺すられている。優しい小さな手が心配そうに。
「あっごめん本当に寝ちゃったよ」
あのレインド殿下が大丈夫? と首を傾げた。
「うん、大丈夫だよ。起こしてくれてありがと。レインド殿下はもう朝ごはんは食べたの?」
きょとんとした顔をしている。
興味はあり反応もあるし、目の輝きや視線も光平を確実にとらえている。
しかし奇妙な違和感が光平の感覚を刺激する。
無反応には理由がある。
一番わかりやすい理由は言いたくないことがある、話したくない。どう答えていいか分からないなど。
今回のケースはどうだろう。
「レインド殿下はどんな遊びが好きなの?」
「……」
視線はきっちり光平の顔を向いている。
「僕はね、市場を散歩したり絵を描いたりするのが好きなんだ。あっちのテーブルにある紙使ってもいい?」
返事はないが視線の先を見て表情が崩れ、さっとテーブルセットの椅子へ座ってしまう。
こちらの意図を察している。
それほどまでに自分の音声発語に拒否感を抱いているのか?
「じゃあね、このペンを借りるね」男の子だったらロボットとかヒーロー系、電車系を描くと食いついてくるパターンが多いのだが今回はあえて、この世界でも良く見られるウサギをささっと描いてみる。
瞳の端に喜色が浮かんだのが分かる。手ぶりでそっちもどうぞと促すとせっせと描き始めている。真似してウサギを描いてくれているようだ。
こうして15分ほどお絵かきに興じていると、レインドがふっと子供らしい真っすぐな笑みを光平に向けてくれた。微笑み返すと今度はすぐ隣の椅子に座り、指差しであれこれ描いてとお願いしてくるのだ。
知的レベルは正常もしくは高そうだというのが光平の見立てだった。
反応が正確でアイコンタクトを適度にこなしながら、描画レベルもはっきり言ってフィーネより遥かに上手い。
描かれる絵の内容によってある程度の知的レベルや発達レベルを知ることができる。
本来であれば標準化された検査を使うべきではあるが、限られた状況でしかも医師の診断がない環境下ではこういった一挙手一投足を観察し瞬時に分析する能力が求められる。
問題なのはこれまで発語が全くないことだ。
しかしコミュニケーションに対する意欲はあり、むしろ積極的に触れ合う相手を求めているようにさえ感じている。
「レインド王子」
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もしやと思ったが……
「これからね、僕の世界にあった飛行機って乗り物を描いてみるよ。見ててね」
さらさらと何度も練習した旅客機の絵を描いていく。光平は戦闘機なども好きなのだが、兵器を描くとは何事だとお怒りになる意識の高い両親もいらっしゃるので、面倒を避けるために旅客機の絵にした経緯がある。
レインドの目が輝き、とんとんと机を叩いてこれなあに? という目で覗き込んだ。
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