変な人だと思うのは、私だけ?

海月(くらげ)

文字の大きさ
5 / 5
あるある?

野良猫の話し その2

しおりを挟む
前回の野良猫ハチワレの話しをもう少ししよう。

その前に、「ハチワレ猫」を知らない人もいるだろうと、「ハチワレ猫」を描いてみたw


睨めっこ出来るように目が合うように描いたのだけど、どうだろうか?
毎回私はこの柄の「ハチワレ猫」と呼ばれる種類の猫と睨めっこして勝っているのだ。

「可愛い」を押し殺して、睨む!
中々の精神力修業だと思っているのだけれど、自己満足だと見逃して貰えると有難い。

え?絵を描くより話し書け?
ん……
それはソレとして……そうだよね。

では、話しを続けよう。

夜中の「下手くそ‼️」から、しばらくした時の事だった。

台所で晩御飯の支度に追われている時の出来事だった。
シンクの前に出窓があり外が見える。

出窓から見えるのが境界線に立っているブロック塀だ。
窓から塀までは3メートルくらいだろうか?
間に小さな花壇がある。

洗い物をしている私からの目線より少し上ぐらいのブロック塀の高さ。

少し離れているのと、目線が合わない位置というので、結構な割合で野良猫達が行き来する。

たまに、塀の上で猫同士が鉢合わせという場面もある。

そんな場面でも、普段は上下関係があるのかは知らないが弱い立場であろうと思われる猫が塀から飛び降りて道を、いや塀の上を空けるのだ。

猫の世界もルールみたいなのがありそうだった。

そんなやり取りを何気に見ていた私は、この辺のボス猫が茶トラ柄の猫なんだと思っていた。

一番偉そうにしているし、体がでかいからだ。

ドラえもんのジャイアンのイメージに近いw

根っからの猫好きと言う訳ではないから、本当かどうかは眉唾ものであるが…

窓から見えたのが、茶トラと、ハチワレである。

ハチワレも体格はいいが、威厳があまり無い。
それに、なんとなく猫っぽくないのだ。
何なのかは、わからないのだけれど、何かが変だった。

左から茶トラ。
右からハチワレ。
当然ハチワレが退く場面である。

ところが、ハチワレが唸った。
あの「下手くそ」な鳴き声だ。

やっぱりね!

当たりじゃん!

ピンポーン❗️大当たり~❗️

小さなガッツポーズをしてしまった。

そんな私のガッツポーズをつゆも知らない2匹。

知らなくて当然なんだがw

塀の上では、まさしく恋の戦いが始まりかけていた。

ん?メス猫は?

居ました…居ました。庭に植えた木の枝にいました。
黒猫ちゃん。
綺麗な子だとは思ってたけど、あんたは、もてるんだね。

猫の世界も綺麗な子は、お得感がある。

両者睨み合い…逆立つ毛
唸りながらじわじわと間合いを縮める。

こんな喧嘩、普通は夜だから姿なんて見た事なくて、ご飯の支度も忘れて私は見入っていた。

威嚇しながらハチワレが近寄った瞬間茶トラが飛び上がりハチワレの上に乗ろうとした。

ハチワレは身をひるがえし上向きになった。

しかし、身をひるがえすにはわずか10cmのブロック塀の上では落ちるしかない。

あほか?

落ちてゆくハチワレの身体をめがけて、茶トラがのしかかる。

落下しながらも、身をひるがえすのは流石猫だ。

体操競技ならE難度の身体のひねりだと思う。

空中戦なのに、早業で猫パンチが炸裂!

0.1ぐらいの間の出来事だ。

瞬きしていたら見逃す。

観てる私も必死に目で追う。

「がらがらがっしゃーん!」

どうやら裏に置いてある、でかいゴミバケツに落ちたようだ。

出窓が邪魔して、下が見えない。
シンクによじ登って窓ガラスに顔をつけた。

あーあー綺麗にゴミをぶちまけているではないか。

私の仕事が増えたやんかぁー

そんな私の気持ちは全く関係ない2匹は、花壇の中で死闘をやっている。

うあああー植えたばかりの花が散乱!

あーあーどうしてくれるのよ!

去年は、3年かけて大きく育っていたもみの木が、猫のオシッコで枯れてしまった。

朝、水をやろうとしたら臭い匂いがしたのだ。
正しく猫のオシッコか?マーキングの匂いだった。

水で洗い落としたが、間に合わなかった。

クリスマス楽しみにしていたのを台無しにされた記憶が蘇る。

それでも、追い払う事をしない私は、もしかして猫好きなのかもしれないが、定かではない。

今回は、花壇全滅。

落ちた拍子に木の枝破損。

植木鉢2つ粉々。植木台から落ちたもよう。

挙句ゴミをまきちらす。

人間なら訴えてもいいような損害だ。

怒りより、諦め……

はぁ~である。

天災ではなく、猫災害。

野良猫だから文句言う所もない。

死闘は数分続き唸り声と、何かが壊れる音がしていた。

「ウー」2匹の睨み合い。

ハチワレ睨めっこ苦手だからなぁ
目をそらすなよ!
踏ん張れ!
ちょっとした親密感からか、応援してしまう私……

しばらくの睨み合いから、目を逸らしたのは、やはりハチワレだった。

あーあー負けちゃったのかー

ブロック塀に、駆け昇るハチワレ
勝負がついたので、ゆっくりブロック塀に昇る茶トラ、木の枝から優雅に茶トラの後ろへ降り立つ黒猫。

三つ揃いである。

すると、ハチワレが叫んだ!
「おミャえニャンかギライにゃ~!」
と、言捨てると来た方向へ去っていった。

え?日本語?

「お前なんか嫌いだ!」

えー?えー?

喋ったよ。あのダミ声!
猫のくせに、猫の鳴き声出せないのに、人間語は話せるって何?

えー?

それも「お前なんか嫌いだ!」

ナンパして失敗した時の捨て台詞やん。

あっ!ナンパは、死語だったかな?

「ねーねー彼女お茶でも飲まない?」
なんて言うやつだ。

大阪には、戎橋(えびすばし)という場所が、ひっかけ橋として有名だが、今は名前だけ残っていて、引っ掛けるやからは、あまり居ないのが現状である。

人に、声かけて上手く行かないと必ず言う。

「お前みたいなブス本気で誘うわけないやろ!」

じゃ、誘わなければいいじゃない?
不細工な私みたいなのに声かけるぐらい、焦っているのかはわからないけど、完璧な逆恨みだ。

一応乙女心は持っているんだから、知らない人に何故傷つけられなきゃならないのよ‼️なんて思っていると、ナンパ男は、次のターゲットに声かけている。

あきれたもんだ。
女なら何でもいいのかなぁ?
なんて事を思い出した。

ハチワレも、痛い目して死闘を繰り広げたのに、その捨て台詞は無いだろって思うけど……

それより、話す猫の方が凄いんじゃない?

凄いんじゃん。

ん?そう言えば、私と睨めっこ負けた時も変な鳴き声だったよね。

「マギャダー」だったかな?
マギャダー?
「マグギャー」だったか?
マグギャ?
マギャダー、マグギャー、マグギャー、
????
あ?「負けた」じゃない?
又負けた?

そう考えると、おかしくなってきた。

次も睨めっこ負かしてやるからな!
今度こそ、ちゃんと話しているのか確かめてやると決めた私だった。

話す猫発見‼️
それだけで、この散らかったのも我慢して片付けた。

ちなみに、この話を何人かの友人に話ししてみた。

しかし、誰も信じてくれなかった。

「そう聞こえただけだろ?」

「確かに喋ったんだよー!」

「猫好きの人は、そう聞こえるだけだって!」

え~?

猫好き決定ですか?

沖縄人の次は、猫好きを決定されてしまった。

私は知らない間に、沖縄人で、猫好きになっている。

嘘は、言っていないのだけど……

世間は不条理だ!

世間は理不尽だ!

私は嘘ついてないぞーと叫びたいが、たぶん負けるのでやめておこう。
要らぬ戦いは、避ける方がいい。

「そうか……そう聞こえただけか……」

「そうだよ!」

笑い飛ばして終わる事にした。

生きていると、小さな我慢はこうして生まれるのだと実感した。


















しおりを挟む
感想 3

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(3件)

たま
2021.07.28 たま

下手くそ〜!!に大笑い。
ハチワレ凹んだやろなぁ〜笑笑

2021.07.28 海月(くらげ)

感想ありがとうございます❤
どうやろね〜www
凹んだのを想像したら、また笑えるw

解除
たま
2021.07.28 たま

下手くそ〜笑笑。凹んだんだろなぁーハチワレ

解除
花雨
2021.07.25 花雨

海月さんの作品読ませてもらいました(^o^)初めのやりとりから面白かったです。もっと見て見たいのでお気に入り登録させてもらいました(^o^)
良かったら私の作品も観てくださいね(^^)/

2021.07.25 海月(くらげ)

ヾ( 〃∇〃)ツ キャーーーッ♡
ありがとうございます。
ボチボチ書いて行きますので、よろしくお願いします❤

解除

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

盗み聞き

凛子
恋愛
あ、そういうこと。

私が愛する王子様は、幼馴染を側妃に迎えるそうです

こことっと
恋愛
それは奇跡のような告白でした。 まさか王子様が、社交会から逃げ出した私を探しだし妃に選んでくれたのです。 幸せな結婚生活を迎え3年、私は幸せなのに不安から逃れられずにいました。 「子供が欲しいの」 「ごめんね。 もう少しだけ待って。 今は仕事が凄く楽しいんだ」 それから間もなく……彼は、彼の幼馴染を側妃に迎えると告げたのです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします

二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位! ※この物語はフィクションです 流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。 当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。