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湯瀬リサコ(ゆぜりさこ)
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湯瀬リサコは、一人の女子生徒を裏切った。
湯瀬リサコは、クラスで仕切りたがる人だった。
何をするにも、リーダーを気取って、自分の意見を通す。
それが、ウザイと思われていることも知らずに…。
背が馬鹿でかくて、それなのに、可愛い子ぶる。
そして、男の前では、猫なで声で話すのだ。
何て気色の悪い人だ。
吐き気がする。
クラスの皆で、ランチを食べた時も、
『残ってる人が可哀想だから。』
そう言ったのだ。
『何、上から目線で言ってるんだよ。』
千はそう思っていた。
それに、アトラクションが苦手なのにリーダーシップを取りたがり、自分が目立ってないと気が済まないのだ。
アトラクションが苦手だ。と大袈裟に騒ぎ始めたり、ボールがぶつかっただけで、大袈裟に泣いて痛がったりもしていた。
それなのに、
『千、もっと楽しもうよ。』
そう言ったらしい。
どの口が言うんだ。
『最低なヤツだよ。』
『湯瀬リサコってヤツは。』
『大体、体がデカイくせに、大袈裟なんだよ。』
『体デカイんだから、ボールくらいどうってことないだろ。』
それに、こいつは『ヤリマン』だ。
『汚ないヤツ。』
表向きは、皆にいい顔をしているように見えるけど、裏では、人を裏切り、傷つけて、その様子を見て楽しんでいるような最低なヤツなんだ。
でも、そんな最低なヤツに、馬鹿な男達は騙される。
男達も、クラスの人達も、その他の人達も、先生までもだ。
『皆、騙されている。』
ワタクシもすべてを知っている。
千がすべてを話してくれたから。
ある日、千は、友達から傷つくことを言われたらしい。
でも、その時は我慢をしていた。
少しのことなら飲み込もう。
きつい言い方をする友達を受け入れようと努力をしていた。
けれど、何度も何度も傷つくことを言ってきた。
千は、気にしていないように装っていたけれど、内心、笑っていられないほど、辛く、苦しかった。
それが、毎日続くとどう思う?
物凄く、千は、辛かったと思う。
その事を、相談するつもりで、こいつに話をしたらしい。
『友達のこと。』
『傷つくことを言われたこと。』
を話した。
本当に、相談だった…。
相談をして、少しは気が晴れた様子の千だったが、状態は違っていたようだ。
休み明けの学校に行った。
その時、教室のドアが開いていた。
千の姿が見えた瞬間に、それまで、騒いでいた生徒達は、一瞬にして静かになった。
無音の時間……。
その目線の先にいたのは、千だった。
無言のキツイ目線が千を突き刺す。
気のせいではなかったはず。
その瞬間に、千は思ったらしい。
『ッ……。』
『湯瀬リサコが、誰かに話したんだな……。』
と……。
本当なら、これまで以上に、明るく楽しんで過ごそうと思っていたはずなのに。
こいつに相談をしたばかりに、
人生は狂った。
まさか、クラスの全員に、千の相談した内容をバラすなんて、思ってもなかったから。
無言の視線を感じながら、千は、虚ろな目をして、下を向いて、自分の席に着いた。
心が『キュー』って締め付けられるのが分かった。
ホームルームが終わって、生徒達がまた、いつものように騒ぎ始めた。
千は、じっと椅子に座ったまま、机に目を伏せた。
時間が過ぎるのが、ものすごく遅く感じる。
身動きが出来ないくらい、重く、苦しくて、逃げ出したいくらいの空気が千を包み込む。
一限目の授業が始まった。
けれど、千の目には、涙が零れ落ちそうなくらいに溢れていた。
先生の姿が、ぼんやり滲んで見ていた。
零れ落ちた涙を咄嗟に、手で拭う。
でも、溢れんばかりの涙を止めることは出来なかった。
鼻をすする音だけが、響いていた。
千は、涙で腫れて赤くなった瞼を教科書で隠すように顔の位置まで持っていった。
一限目の授業の最後まで、千の鼻をすする音が響いた。
千は、きっと、今にも、逃げ出したい気持ちだったと思う。
一限目が終わった瞬間に、千は、スクールバッグを手に、足早に教室から出た。
その時、ドア付近で、湯瀬リサコに会った。
その時、千は、俯いた顔を上げた。
湯瀬リサコは、こう言った。
「大丈夫?」
何を言ってる……。
元はと言えば、こいつが言いふらすから……。
こいつのせいで……。
「……。」
千は、無言で頷いて、すぐにその場から離れた。
次の日の朝、重い足取りの千は、学校に行くのが辛そうに見えた。
今思えば、そこまでして学校に行かせなくてもよかったのではないか。と悔やむばかりだ。
すべては、湯瀬リサコのせいだ。
コイツのせいで、千は、より一層いじめられることになったのだから。
重い足取りの中、千は、ひとり、学校にいた。
教室でも、誰も声をかけたがる人などいない。
完全に、ひとりぼっちであった。
何をするのにも、孤立していた。
そんな様子を見て、楽しんでいたのだろう。
もっと、苦しめばいいのに。と思っていたのだろう。
でも、優等生を装っている湯瀬リサコは、そんな千にも、声をかけていたらしい。
声をかけて、話した内容を、他の人達に、話していたのだろう。
フレネミーがすぎる。
フレネミーとは、「フレンド(友達)とエネミー(敵)を合わせた造語」
友達を装いながら、裏で陥れるようなことをしてくる人のこと。
すり寄ってくるのに、陰では悪口を言ったり、秘密をバラしたり、悪い噂を流すことも。
フレネミーは、あなたが困っているときに「私はあなたの味方だから」と近づいてくることがあります。
それで心を許して愚痴を話してしまったら、運の尽き。
相手にバラしてしまうことがあるのです。
つまり、表向きは応援しているけど、幸せになる邪魔をするのです。
湯瀬リサコは、典型的なフレネミーだ。
湯瀬リサコは、クラスで仕切りたがる人だった。
何をするにも、リーダーを気取って、自分の意見を通す。
それが、ウザイと思われていることも知らずに…。
背が馬鹿でかくて、それなのに、可愛い子ぶる。
そして、男の前では、猫なで声で話すのだ。
何て気色の悪い人だ。
吐き気がする。
クラスの皆で、ランチを食べた時も、
『残ってる人が可哀想だから。』
そう言ったのだ。
『何、上から目線で言ってるんだよ。』
千はそう思っていた。
それに、アトラクションが苦手なのにリーダーシップを取りたがり、自分が目立ってないと気が済まないのだ。
アトラクションが苦手だ。と大袈裟に騒ぎ始めたり、ボールがぶつかっただけで、大袈裟に泣いて痛がったりもしていた。
それなのに、
『千、もっと楽しもうよ。』
そう言ったらしい。
どの口が言うんだ。
『最低なヤツだよ。』
『湯瀬リサコってヤツは。』
『大体、体がデカイくせに、大袈裟なんだよ。』
『体デカイんだから、ボールくらいどうってことないだろ。』
それに、こいつは『ヤリマン』だ。
『汚ないヤツ。』
表向きは、皆にいい顔をしているように見えるけど、裏では、人を裏切り、傷つけて、その様子を見て楽しんでいるような最低なヤツなんだ。
でも、そんな最低なヤツに、馬鹿な男達は騙される。
男達も、クラスの人達も、その他の人達も、先生までもだ。
『皆、騙されている。』
ワタクシもすべてを知っている。
千がすべてを話してくれたから。
ある日、千は、友達から傷つくことを言われたらしい。
でも、その時は我慢をしていた。
少しのことなら飲み込もう。
きつい言い方をする友達を受け入れようと努力をしていた。
けれど、何度も何度も傷つくことを言ってきた。
千は、気にしていないように装っていたけれど、内心、笑っていられないほど、辛く、苦しかった。
それが、毎日続くとどう思う?
物凄く、千は、辛かったと思う。
その事を、相談するつもりで、こいつに話をしたらしい。
『友達のこと。』
『傷つくことを言われたこと。』
を話した。
本当に、相談だった…。
相談をして、少しは気が晴れた様子の千だったが、状態は違っていたようだ。
休み明けの学校に行った。
その時、教室のドアが開いていた。
千の姿が見えた瞬間に、それまで、騒いでいた生徒達は、一瞬にして静かになった。
無音の時間……。
その目線の先にいたのは、千だった。
無言のキツイ目線が千を突き刺す。
気のせいではなかったはず。
その瞬間に、千は思ったらしい。
『ッ……。』
『湯瀬リサコが、誰かに話したんだな……。』
と……。
本当なら、これまで以上に、明るく楽しんで過ごそうと思っていたはずなのに。
こいつに相談をしたばかりに、
人生は狂った。
まさか、クラスの全員に、千の相談した内容をバラすなんて、思ってもなかったから。
無言の視線を感じながら、千は、虚ろな目をして、下を向いて、自分の席に着いた。
心が『キュー』って締め付けられるのが分かった。
ホームルームが終わって、生徒達がまた、いつものように騒ぎ始めた。
千は、じっと椅子に座ったまま、机に目を伏せた。
時間が過ぎるのが、ものすごく遅く感じる。
身動きが出来ないくらい、重く、苦しくて、逃げ出したいくらいの空気が千を包み込む。
一限目の授業が始まった。
けれど、千の目には、涙が零れ落ちそうなくらいに溢れていた。
先生の姿が、ぼんやり滲んで見ていた。
零れ落ちた涙を咄嗟に、手で拭う。
でも、溢れんばかりの涙を止めることは出来なかった。
鼻をすする音だけが、響いていた。
千は、涙で腫れて赤くなった瞼を教科書で隠すように顔の位置まで持っていった。
一限目の授業の最後まで、千の鼻をすする音が響いた。
千は、きっと、今にも、逃げ出したい気持ちだったと思う。
一限目が終わった瞬間に、千は、スクールバッグを手に、足早に教室から出た。
その時、ドア付近で、湯瀬リサコに会った。
その時、千は、俯いた顔を上げた。
湯瀬リサコは、こう言った。
「大丈夫?」
何を言ってる……。
元はと言えば、こいつが言いふらすから……。
こいつのせいで……。
「……。」
千は、無言で頷いて、すぐにその場から離れた。
次の日の朝、重い足取りの千は、学校に行くのが辛そうに見えた。
今思えば、そこまでして学校に行かせなくてもよかったのではないか。と悔やむばかりだ。
すべては、湯瀬リサコのせいだ。
コイツのせいで、千は、より一層いじめられることになったのだから。
重い足取りの中、千は、ひとり、学校にいた。
教室でも、誰も声をかけたがる人などいない。
完全に、ひとりぼっちであった。
何をするのにも、孤立していた。
そんな様子を見て、楽しんでいたのだろう。
もっと、苦しめばいいのに。と思っていたのだろう。
でも、優等生を装っている湯瀬リサコは、そんな千にも、声をかけていたらしい。
声をかけて、話した内容を、他の人達に、話していたのだろう。
フレネミーがすぎる。
フレネミーとは、「フレンド(友達)とエネミー(敵)を合わせた造語」
友達を装いながら、裏で陥れるようなことをしてくる人のこと。
すり寄ってくるのに、陰では悪口を言ったり、秘密をバラしたり、悪い噂を流すことも。
フレネミーは、あなたが困っているときに「私はあなたの味方だから」と近づいてくることがあります。
それで心を許して愚痴を話してしまったら、運の尽き。
相手にバラしてしまうことがあるのです。
つまり、表向きは応援しているけど、幸せになる邪魔をするのです。
湯瀬リサコは、典型的なフレネミーだ。
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