8 / 22
第1話 結菜、33代目の夢使いに
1-8
しおりを挟む
――これって?
(そ、そうっ、夢だ!)
夢を見始めた結菜は、
(私は今、夢を見てる――そう気づいてる状態ってちょっと不思議な感覚ね)
晴れ渡った夜空にぽっかりと浮かぶ満月を見て、首をかしげる気分だった。
しかし、もっと不思議なのは。
「ぬあ~っ、いつから私も、バクさんみたいに空を飛べるようになったのよ~っ」
結菜は50メートルほど上空を飛びながら、家の明かりがたくさん灯っている住宅街を、ひとり見渡していること。
(いくら夢とはいえ、安全面とか大丈夫よねっ?)
これまで何度も、結菜は空を飛ぶ夢を見てきた。
しかし。
「夢を見ているって意識しながら空を飛ぶなんて、超初めてよ~っ」
結菜は、一体どうすれば地面に下りられるのかと戸惑うばかりだ。
「落ちたらどうすんのよっ……、超怖いったらありゃしないっ」
大きめのパーカーに細身のジーンズ姿の結菜は、空中で平泳ぎのように必死に手足をかき始めた。
すると。
「ええっ?」
広い敷地にある、屋根のない野球場の少し隣。
その電車の駅に見覚えのある男性を発見した。
「お父さん!」
結菜が目を凝らすと、スーツ姿の父が駅のホームにいたのだ。
「なんでっ、お父さんが駅に?」
しかも、海斗は顔を真っ赤にし、上機嫌そうに見える。
「……ほろ酔いじゃんっ」
父は最近、健康のためにお酒を控えていたはず。
だが。
「ぬああああっ、ハハハハハハハっ!」
父は今、電車を待つ大勢の人の前で、愉快そうにひとり大笑いしているのだった。
(マジメなお父さんが人目もはばからず笑うなんて……超~っ酔ってる証じゃん!)
理由は分からないがこれは父が飲みに出かけた夢のようだ。
「でも、どうして?」
バクさんは何故、結菜にこんな夢を見せているのだろうか。
(ちょっと待って……まさかっ)
フラフラと千鳥足で駅のホームを歩く父の姿を見て、結菜は胸に黒いものを感じる。
ふいに嫌な予感がし、今度は結菜が空中でクロールをするように、直角に曲げた腕を回しながら降下していった。
(どどどど、どうしようっ)
その時、一筋のライトが近づいて。
「お父さんっ! 電車だよっ!」
結菜が父に向かってそう叫んだ時。
「ぬあ~っ、お父さ~んっ!」
なんと、酔っぱらった父が足を踏み外してホームに落下したのだ。
「きゃあああっ」
ホームで電車を待っていた大勢の人たちの叫び声が、ひっきりなしに響く――。
「きゃあっ」
結菜は、そこで目を覚ました。
「はあはあはあはあっ…………」
上半身を起こし、必死に呼吸を整える結菜。
「だ、大丈夫かいなっ?」
バクさんは自分で夢を見ていない分、結菜の動揺に戸惑っているようだ。
「な、何があったんや!」
「お父さんが、電車に轢かれそうに……」
結菜は言葉に詰まりながら何とか答えた。
「な、何やって……電車に」
「お父さん、お酒を飲んでて……、私が気をつけてって言ったのに……、ホームに落ちて」
結菜が、夢で見た出来事を思い出しながら喋ると、
「そ、そやっ! さっき海斗が、居酒屋に行くって言うてたわ!」
「そんなっ」
バクさんが、さっき父と交わした会話を思い出したように言う。
父は、自分に予知夢を見る能力が開花したことを知って大喜びしていた。
父はこの娘の記念すべき日を盛大に祝おうと、今日だけはお酒を解禁して祝い酒を飲みに出かけたようだった。
「お父さんがいない……」
結菜はスマートフォンを持ってリビングに走った。
「どこに飲みに行くかまでは聞いてへんわっ……」
バクさんも結菜の部屋からリビングに飛んできた。
(お願い、出て……お父さん)
結菜は不安な表情で父の携帯に電話をかける。
だが。
ブウブウブウウブウブウブウウッ!
「ぬあ~っ、お父さんが携帯を忘れてる~っ」
ちゃぶ台の上で振動する父の携帯電話を発見し、結菜はうなだれながら通話を切る。
こんな時に限って、父は携帯電話を忘れて出かけていた。
「わしの嫌な予感はこれやったんか……結菜っ、じっとしてる暇はないでっ!」
「……う、うん」
しかし。
父が電車に轢かれる、その衝撃的な夢を見た結菜の動揺はかなり大きく。
部屋に戻って家を出る支度をしようとするが、
「……」
結菜は思わずベッドに座り込んでしまった。頭が真っ白で、急いで探しに行かないといけないとは分かっているものの、身体が思うように動かない。
(何でだろ……まるで身体から魂が抜け出たみたいに、ぼーっとしてしまう)
結菜がふいにベッドで横になって倒れそうになった、その時。
「予知夢で危険を回避するんや、結菜っ!」
「はっ、……う、うんっ!」
結菜はバクさんの言葉を聞いて思い出したように身を起こす。
(そ、そうっ……夢使いは予知夢で危険を回避して人を助けるんだ)
怖くて仕方がないが、花咲家の人間は人を助ける使命があるのだ。
嫌で嫌で仕方がないが、予知夢を見始めた自分は危険を回避しなければならない。
「ああもう! 面倒くさいっ――あんな夢を現実にしてたまるもんですかっ!」
さっきまで魂の抜け殻のようになっていた結菜の目に、強い光がパッと灯る。
「バクさん、ありがとう。おかげで、目が覚めたわ!」
結菜はバック転でベッドを飛び降りた。そしてクローゼットから、お気に入りのドクロの刺繡が入ったリュックサックを取る。
「さあ、行こう! あんたはこっちにね」
結菜は気力が充実した目でバクさんを見やり、リュックサックのフタを開けた。
「いやっ、狭くて暗いところは苦手なの」
「何言ってるのよ! 外に出て、バクさんの姿を見られたらどうする気なのよっ」
結菜はリュックの中身を見せながら、空中に浮かぶバクさんに顔を近づける。
「タンマっ、タンマっ! わしの存在は夢使いにしか見られへんから大丈夫や!」
「へっ、そうなの……う~んとね、ちょっと待ってね」
結菜は人差し指を口もとに当てて考える。
例え姿が見えなくても、バクさんがゆっくり飛んで後を追ってくる姿を想像すると、やっぱり考えを改める必要はないと思った。
「却下っ! 遅すぎるわ! さあ、リュックの中に入って!」
結菜は自分が連れて走った方が早いだろうと一歩も引かず。
「やだ~っ、暗いところと狭いところは嫌なのよ~っ」
何故かお姉さん言葉を使って拒否するバクさんを、結菜は無理やりリュックに押し込む。
「さあ、急ぐわよ!」
結菜はバクさんを入れたリュックサックを背中に背負うと、そのままふたりは父を探すため、夜の街へと飛び出すのだった。
(そ、そうっ、夢だ!)
夢を見始めた結菜は、
(私は今、夢を見てる――そう気づいてる状態ってちょっと不思議な感覚ね)
晴れ渡った夜空にぽっかりと浮かぶ満月を見て、首をかしげる気分だった。
しかし、もっと不思議なのは。
「ぬあ~っ、いつから私も、バクさんみたいに空を飛べるようになったのよ~っ」
結菜は50メートルほど上空を飛びながら、家の明かりがたくさん灯っている住宅街を、ひとり見渡していること。
(いくら夢とはいえ、安全面とか大丈夫よねっ?)
これまで何度も、結菜は空を飛ぶ夢を見てきた。
しかし。
「夢を見ているって意識しながら空を飛ぶなんて、超初めてよ~っ」
結菜は、一体どうすれば地面に下りられるのかと戸惑うばかりだ。
「落ちたらどうすんのよっ……、超怖いったらありゃしないっ」
大きめのパーカーに細身のジーンズ姿の結菜は、空中で平泳ぎのように必死に手足をかき始めた。
すると。
「ええっ?」
広い敷地にある、屋根のない野球場の少し隣。
その電車の駅に見覚えのある男性を発見した。
「お父さん!」
結菜が目を凝らすと、スーツ姿の父が駅のホームにいたのだ。
「なんでっ、お父さんが駅に?」
しかも、海斗は顔を真っ赤にし、上機嫌そうに見える。
「……ほろ酔いじゃんっ」
父は最近、健康のためにお酒を控えていたはず。
だが。
「ぬああああっ、ハハハハハハハっ!」
父は今、電車を待つ大勢の人の前で、愉快そうにひとり大笑いしているのだった。
(マジメなお父さんが人目もはばからず笑うなんて……超~っ酔ってる証じゃん!)
理由は分からないがこれは父が飲みに出かけた夢のようだ。
「でも、どうして?」
バクさんは何故、結菜にこんな夢を見せているのだろうか。
(ちょっと待って……まさかっ)
フラフラと千鳥足で駅のホームを歩く父の姿を見て、結菜は胸に黒いものを感じる。
ふいに嫌な予感がし、今度は結菜が空中でクロールをするように、直角に曲げた腕を回しながら降下していった。
(どどどど、どうしようっ)
その時、一筋のライトが近づいて。
「お父さんっ! 電車だよっ!」
結菜が父に向かってそう叫んだ時。
「ぬあ~っ、お父さ~んっ!」
なんと、酔っぱらった父が足を踏み外してホームに落下したのだ。
「きゃあああっ」
ホームで電車を待っていた大勢の人たちの叫び声が、ひっきりなしに響く――。
「きゃあっ」
結菜は、そこで目を覚ました。
「はあはあはあはあっ…………」
上半身を起こし、必死に呼吸を整える結菜。
「だ、大丈夫かいなっ?」
バクさんは自分で夢を見ていない分、結菜の動揺に戸惑っているようだ。
「な、何があったんや!」
「お父さんが、電車に轢かれそうに……」
結菜は言葉に詰まりながら何とか答えた。
「な、何やって……電車に」
「お父さん、お酒を飲んでて……、私が気をつけてって言ったのに……、ホームに落ちて」
結菜が、夢で見た出来事を思い出しながら喋ると、
「そ、そやっ! さっき海斗が、居酒屋に行くって言うてたわ!」
「そんなっ」
バクさんが、さっき父と交わした会話を思い出したように言う。
父は、自分に予知夢を見る能力が開花したことを知って大喜びしていた。
父はこの娘の記念すべき日を盛大に祝おうと、今日だけはお酒を解禁して祝い酒を飲みに出かけたようだった。
「お父さんがいない……」
結菜はスマートフォンを持ってリビングに走った。
「どこに飲みに行くかまでは聞いてへんわっ……」
バクさんも結菜の部屋からリビングに飛んできた。
(お願い、出て……お父さん)
結菜は不安な表情で父の携帯に電話をかける。
だが。
ブウブウブウウブウブウブウウッ!
「ぬあ~っ、お父さんが携帯を忘れてる~っ」
ちゃぶ台の上で振動する父の携帯電話を発見し、結菜はうなだれながら通話を切る。
こんな時に限って、父は携帯電話を忘れて出かけていた。
「わしの嫌な予感はこれやったんか……結菜っ、じっとしてる暇はないでっ!」
「……う、うん」
しかし。
父が電車に轢かれる、その衝撃的な夢を見た結菜の動揺はかなり大きく。
部屋に戻って家を出る支度をしようとするが、
「……」
結菜は思わずベッドに座り込んでしまった。頭が真っ白で、急いで探しに行かないといけないとは分かっているものの、身体が思うように動かない。
(何でだろ……まるで身体から魂が抜け出たみたいに、ぼーっとしてしまう)
結菜がふいにベッドで横になって倒れそうになった、その時。
「予知夢で危険を回避するんや、結菜っ!」
「はっ、……う、うんっ!」
結菜はバクさんの言葉を聞いて思い出したように身を起こす。
(そ、そうっ……夢使いは予知夢で危険を回避して人を助けるんだ)
怖くて仕方がないが、花咲家の人間は人を助ける使命があるのだ。
嫌で嫌で仕方がないが、予知夢を見始めた自分は危険を回避しなければならない。
「ああもう! 面倒くさいっ――あんな夢を現実にしてたまるもんですかっ!」
さっきまで魂の抜け殻のようになっていた結菜の目に、強い光がパッと灯る。
「バクさん、ありがとう。おかげで、目が覚めたわ!」
結菜はバック転でベッドを飛び降りた。そしてクローゼットから、お気に入りのドクロの刺繡が入ったリュックサックを取る。
「さあ、行こう! あんたはこっちにね」
結菜は気力が充実した目でバクさんを見やり、リュックサックのフタを開けた。
「いやっ、狭くて暗いところは苦手なの」
「何言ってるのよ! 外に出て、バクさんの姿を見られたらどうする気なのよっ」
結菜はリュックの中身を見せながら、空中に浮かぶバクさんに顔を近づける。
「タンマっ、タンマっ! わしの存在は夢使いにしか見られへんから大丈夫や!」
「へっ、そうなの……う~んとね、ちょっと待ってね」
結菜は人差し指を口もとに当てて考える。
例え姿が見えなくても、バクさんがゆっくり飛んで後を追ってくる姿を想像すると、やっぱり考えを改める必要はないと思った。
「却下っ! 遅すぎるわ! さあ、リュックの中に入って!」
結菜は自分が連れて走った方が早いだろうと一歩も引かず。
「やだ~っ、暗いところと狭いところは嫌なのよ~っ」
何故かお姉さん言葉を使って拒否するバクさんを、結菜は無理やりリュックに押し込む。
「さあ、急ぐわよ!」
結菜はバクさんを入れたリュックサックを背中に背負うと、そのままふたりは父を探すため、夜の街へと飛び出すのだった。
0
あなたにおすすめの小説
【3章】GREATEST BOONS ~幼なじみのほのぼのバディがクリエイトスキルで異世界に偉大なる恩恵をもたらします!~
丹斗大巴
児童書・童話
幼なじみの2人がグレイテストブーンズ(偉大なる恩恵)を生み出しつつ、異世界の7つの秘密を解き明かしながらほのぼの旅をする物語。
異世界に飛ばされて、小学生の年齢まで退行してしまった幼なじみの銀河と美怜。とつじょ不思議な力に目覚め、Greatest Boons(グレイテストブーンズ:偉大なる恩恵)をもたらす新しい生き物たちBoons(ブーンズ)とアイテムを生みだした! 彼らのおかげでサバイバルもトラブルもなんのその! クリエイト系の2人が旅するほのぼの異世界珍道中。
便利な「しおり」機能を使って読み進めることをお勧めします。さらに「お気に入り登録」して頂くと、最新更新のお知らせが届いて便利です! レーティング指定の描写はありませんが、万が一気になる方は、目次※マークをさけてご覧ください。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
児童書・童話
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
【もふもふ手芸部】あみぐるみ作ってみる、だけのはずが勇者ってなんなの!?
釈 余白(しやく)
児童書・童話
網浜ナオは勉強もスポーツも中の下で無難にこなす平凡な少年だ。今年はいよいよ最高学年になったのだが過去5年間で100点を取ったことも運動会で1等を取ったこともない。もちろん習字や美術で賞をもらったこともなかった。
しかしそんなナオでも一つだけ特技を持っていた。それは編み物、それもあみぐるみを作らせたらおそらく学校で一番、もちろん家庭科の先生よりもうまく作れることだった。友達がいないわけではないが、人に合わせるのが苦手なナオにとっては一人でできる趣味としてもいい気晴らしになっていた。
そんなナオがあみぐるみのメイキング動画を動画サイトへ投稿したり動画配信を始めたりしているうちに奇妙な場所へ迷い込んだ夢を見る。それは現実とは思えないが夢と言うには不思議な感覚で、沢山のぬいぐるみが暮らす『もふもふの国』という場所だった。
そのもふもふの国で、元同級生の丸川亜矢と出会いもふもふの国が滅亡の危機にあると聞かされる。実はその国の王女だと言う亜美の願いにより、もふもふの国を救うべく、ナオは立ち上がった。
独占欲強めの最強な不良さん、溺愛は盲目なほど。
猫菜こん
児童書・童話
小さな頃から、巻き込まれで絡まれ体質の私。
中学生になって、もう巻き込まれないようにひっそり暮らそう!
そう意気込んでいたのに……。
「可愛すぎる。もっと抱きしめさせてくれ。」
私、最強の不良さんに見初められちゃったみたいです。
巻き込まれ体質の不憫な中学生
ふわふわしているけど、しっかりした芯の持ち主
咲城和凜(さきしろかりん)
×
圧倒的な力とセンスを持つ、負け知らずの最強不良
和凜以外に容赦がない
天狼絆那(てんろうきずな)
些細な事だったのに、どうしてか私にくっつくイケメンさん。
彼曰く、私に一目惚れしたらしく……?
「おい、俺の和凜に何しやがる。」
「お前が無事なら、もうそれでいい……っ。」
「この世に存在している言葉だけじゃ表せないくらい、愛している。」
王道で溺愛、甘すぎる恋物語。
最強不良さんの溺愛は、独占的で盲目的。
極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。
猫菜こん
児童書・童話
私は人より目立たずに、ひっそりと生きていたい。
だから大きな伊達眼鏡で、毎日を静かに過ごしていたのに――……。
「それじゃあこの子は、俺がもらうよ。」
優しく引き寄せられ、“王子様”の腕の中に閉じ込められ。
……これは一体どういう状況なんですか!?
静かな場所が好きで大人しめな地味子ちゃん
できるだけ目立たないように過ごしたい
湖宮結衣(こみやゆい)
×
文武両道な学園の王子様
実は、好きな子を誰よりも独り占めしたがり……?
氷堂秦斗(ひょうどうかなと)
最初は【仮】のはずだった。
「結衣さん……って呼んでもいい?
だから、俺のことも名前で呼んでほしいな。」
「さっきので嫉妬したから、ちょっとだけ抱きしめられてて。」
「俺は前から結衣さんのことが好きだったし、
今もどうしようもないくらい好きなんだ。」
……でもいつの間にか、どうしようもないくらい溺れていた。
大人で子供な師匠のことを、つい甘やかす僕がいる。
takemot
児童書・童話
薬草を採りに入った森で、魔獣に襲われた僕。そんな僕を助けてくれたのは、一人の女性。胸のあたりまである長い白銀色の髪。ルビーのように綺麗な赤い瞳。身にまとうのは、真っ黒なローブ。彼女は、僕にいきなりこう尋ねました。
「シチュー作れる?」
…………へ?
彼女の正体は、『森の魔女』。
誰もが崇拝したくなるような魔女。とんでもない力を持っている魔女。魔獣がわんさか生息する森を牛耳っている魔女。
そんな噂を聞いて、目を輝かせていた時代が僕にもありました。
どういうわけか、僕は彼女の弟子になったのですが……。
「うう。早くして。お腹がすいて死にそうなんだよ」
「あ、さっきよりミルク多めで!」
「今日はダラダラするって決めてたから!」
はあ……。師匠、もっとしっかりしてくださいよ。
子供っぽい師匠。そんな師匠に、今日も僕は振り回されっぱなし。
でも時折、大人っぽい師匠がそこにいて……。
師匠と弟子がおりなす不思議な物語。師匠が子供っぽい理由とは。そして、大人っぽい師匠の壮絶な過去とは。
表紙のイラストは大崎あむさん(https://twitter.com/oosakiamu)からいただきました。
だからウサギは恋をした
東 里胡
児童書・童話
第2回きずな児童書大賞奨励賞受賞
鈴城学園中等部生徒会書記となった一年生の卯依(うい)は、元気印のツインテールが特徴の通称「うさぎちゃん」
入学式の日、生徒会長・相原 愁(あいはら しゅう)に恋をしてから毎日のように「好きです」とアタックしている彼女は「会長大好きうさぎちゃん」として全校生徒に認識されていた。
困惑し塩対応をする会長だったが、うさぎの悲しい過去を知る。
自分の過去と向き合うことになったうさぎを会長が後押ししてくれるが、こんがらがった恋模様が二人を遠ざけて――。
※これは純度100パーセントなラブコメであり、決してふざけてはおりません!(多分)
運よく生まれ変われたので、今度は思いっきり身体を動かします!
克全
児童書・童話
「第1回きずな児童書大賞」重度の心臓病のため、生まれてからずっと病院のベッドから動けなかった少年が12歳で亡くなりました。両親と両祖父母は毎日のように妾(氏神)に奇跡を願いましたが、叶えてあげられませんでした。神々の定めで、現世では奇跡を起こせなかったのです。ですが、記憶を残したまま転生させる事はできました。ほんの少しだけですが、運動が苦にならない健康な身体と神与スキルをおまけに付けてあげました。(氏神談)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる