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第二章 ~無償の愛~
友人の道化師
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閉会式が終わり、幸音や他の者達は先生に連れられ各自クラスへと歩んでいく。
幸音のクラスは1-A組、ここは比較的にアルファが少ない。
ーアルファが、二人かな?いや三人だ、ベータは十八人、オメガっぽい人は二人か………
本来ならオメガがアルファ特有のフェロモンやベータの薄く不安定なフェロモンを鼻で感知する事は出来ない。だが、それを出来てしまう幸音はある意味で言えば、特別。悪い意味で言えば、汚物か自身と違う者だろう。
その事を隠している為、周りに相談する事も出来ない。
そんな事を考えているとそこに幸音の友人、ベータの笹木蓮が声をかけてきた。
「ユッキー、やったね!一緒のクラスで!」
「は?」
不意に言われた言葉に相づちをうったのだが、蓮はその反応に対し少し苦笑しながら、そんな事言うか?と返してきた。
「ホント、ユッキーってドライだよね~、残念~。」
「面白くないから?」
「それもあるけど………ね?」
そのあとの事は察してくれと言わんばかりに、この話を早々に切り、新しい話題を吹っ掛ける。
「そう言えばうちの生徒会って二つ目あるんだってね~、俺、今日知ったよ~」
「説明会の時に言われただろ?特待生でも入るのが難しいアルファの中のアルファだけが入れるって」
「そうそう、そこのアルファの生徒会長様が今日は出てこなかっただろ?なんでだと思う?」
その質問には正しい答えは返せなかった。その人の休む理由など知る由もない。その上、幸音は一回も顔を見たことがないのだ。何もかも分からない人の事を答えられる筈が無い。
「知るわけ無いだろ?」
「教えて欲しい?教えて欲しいか~、仕方ないな~」
幸音は何も言っていないと言うのに蓮は《ある事》を教える。まるで、悪魔の様な、そして道化師の様に小声で幸音の耳元で言葉を紡ぐ。
『あの人、ヒート起こしたんだって……』
「はっ?」
幸音は目を見開いて呆然とした。あの時発情した生徒はいなかった筈だ。なのにヒートを起こしたとなると……………
『もしかしたら、《運命の番》に会ったのかもね…………』
幸音のクラスは1-A組、ここは比較的にアルファが少ない。
ーアルファが、二人かな?いや三人だ、ベータは十八人、オメガっぽい人は二人か………
本来ならオメガがアルファ特有のフェロモンやベータの薄く不安定なフェロモンを鼻で感知する事は出来ない。だが、それを出来てしまう幸音はある意味で言えば、特別。悪い意味で言えば、汚物か自身と違う者だろう。
その事を隠している為、周りに相談する事も出来ない。
そんな事を考えているとそこに幸音の友人、ベータの笹木蓮が声をかけてきた。
「ユッキー、やったね!一緒のクラスで!」
「は?」
不意に言われた言葉に相づちをうったのだが、蓮はその反応に対し少し苦笑しながら、そんな事言うか?と返してきた。
「ホント、ユッキーってドライだよね~、残念~。」
「面白くないから?」
「それもあるけど………ね?」
そのあとの事は察してくれと言わんばかりに、この話を早々に切り、新しい話題を吹っ掛ける。
「そう言えばうちの生徒会って二つ目あるんだってね~、俺、今日知ったよ~」
「説明会の時に言われただろ?特待生でも入るのが難しいアルファの中のアルファだけが入れるって」
「そうそう、そこのアルファの生徒会長様が今日は出てこなかっただろ?なんでだと思う?」
その質問には正しい答えは返せなかった。その人の休む理由など知る由もない。その上、幸音は一回も顔を見たことがないのだ。何もかも分からない人の事を答えられる筈が無い。
「知るわけ無いだろ?」
「教えて欲しい?教えて欲しいか~、仕方ないな~」
幸音は何も言っていないと言うのに蓮は《ある事》を教える。まるで、悪魔の様な、そして道化師の様に小声で幸音の耳元で言葉を紡ぐ。
『あの人、ヒート起こしたんだって……』
「はっ?」
幸音は目を見開いて呆然とした。あの時発情した生徒はいなかった筈だ。なのにヒートを起こしたとなると……………
『もしかしたら、《運命の番》に会ったのかもね…………』
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