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幼少期編

どんな拷問ですか…

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時は、アルと出会って2年ほどたった頃

1回目の顔合わせの後は、忙しいようであまり顔を出さない王妃様が、久しぶりに顔を出ました

その時私は、アルと花冠をどちらが早く作れるか競走していたんですよね

作ってはアルの頭に乗せ、を繰り返してました

私が3つ、アルが2つ作り終わってる所です

そこで、何故か王妃様が私をじーと見ているのです

なぜ?と思った時、王妃様が急に真面目な顔で「あのね」と言ったので、凄い身構えたんですよ!

なにいわれるのでしょう!?と

しかし、その後言われた言葉は、私の想像のナナメ上を行くものだったのです!

「着せ替え人形になって欲しいの」

「はっ?」

思わずこんな声を出してしまった私は普通だと思います

「だってだって!ルアちゃんこんなに可愛いんだもの!アルの作った花冠を付けているとこなんて、お人形さんみたい!もう、可愛い服を着せてみたくて堪らないのよ!」

まぁ、顔がいいのはヒロインですから、なんて言えません

それに、服って、王妃様、絶対ふりっふりのやつにするつもりでしょう!

私は精神年齢高校生なんですよ!

そんなの、とてもじゃないけど耐えられません!

「お願い!ルアちゃん!」

「だめです!わたし、ふりふりのなんて着たくありません!」

「でもぉ…」

この後も私は会う度に声を掛けられ、その度に頑固拒否してきたはずなのですが…

「さぁさぁ、衣装部屋にいきましょう?」

何故、今になって了承した事になっているのでしょうか?

「俺がOKしたんだ」

「あ、アルっ!?」

なんでっ!というか

「アルにそんな権限ないじゃない!」

「ある」

「はぁ!?」

なに?アルの言うことは絶対とかいうんですか?出たよ俺様!

「いや、言っただろう?ルアが

「勝負に勝ったらなんでも一ついうこと聞いてもらうんだからっ!」

ってそれはルアも適用されるはずだろ?」

ああぁっそういえばそんな事言った気がする!

「で、でもっそしたら私も勝負に勝ったから帳消しにするわっ!」

「それでも、俺の方が二回多く勝っているだろう?ま、今日はその一回目のお願いって事で」

「ぐぬぬ…」

な、何も言い返せません…

「何話しているの!早く行くわよ!ルアちゃん!」

「う、うあぁぁ!」

こうして、私は衣装部屋に強制連行されたのでした(泣)
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