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第四章
歯車が動き出す⑮
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再会したからと言って、未来を夢見るほど若くもない。
ただ私から連絡を絶ったわけではないのだから、そこだけははっきりとしておきたい。
「私達はどこで間違ったの?」
「何度も連絡をくれてたのに電話に出られなくてすまない。でも、俺から連絡を入れた時にはすでに音信不通になってたんだ」
「湊翔さんと連絡が取れなくなってショックだったし落ち込んだの。でも、父の死から立ち直れたのは湊翔さんのお陰だし、いつまでもくよくよしてたらダメだと思って元の生活に戻る決心をしたの。ここを離れる前に海へ行った時に、スマホを海に落としちゃって。吹っ切るためにも一から出直そうとスマホを新しくしたの」
「そうか……。そもそも俺がきちんと仕事のことを話しておくべきだったんだ」
「仕事?」
確かに私達は、お互いのことをほとんど知らなかった。湊翔さんと連絡が取れなくなったことに関係があるのだろうか。
「今さら言い訳に聞こえるかもしれないけど、あの時俺は任務で海の上にいた」
「ええっ?」
「豪華客船が座礁したニュースを覚えてないか?」
「もちろん覚えてるよ。父が海の事故で亡くなったばかりだから心配してたの。全員無事だったよね?」
「ああ、大きな事故だったが幸い数人のけが人が出ただけで済んだ」
「湊翔さんの仕事って……」
「海上保安庁の潜水士なんだ」
あの日ニュースで見ていた現場に出動していたということか。連絡がつかないのも致し方ないということだ。
もし事前に潜水士だと聞いていたら、突然の別れはなかったのかもしれない。
でも、私達はすれ違ってしまった。
「ずっと凪紗に会いたかった」
真剣な眼差しを向けられて胸が高鳴るものの、私には七海という掛けがえのない存在がいる。何も答えられない私に、湊翔さんは畳み掛けるように言葉を紡ぐ。
「凪紗が結婚していないとわかったからには、本気で行かせてもらう」
「え?」
「俺は、連絡が取れなくなって後悔したんだ。もっときちんと話をしていればって。でも、こうして再会できたんだ」
熱い眼差しを向けられて、ドキドキと胸が高鳴る。決して嫌いで別れたわけではないのだ。
すれ違った私達がもう一度やり直すことはできるのだろうか。七海がいる以上そう簡単な話ではない。
ふと時計を見ると、同窓会が終わってからかなりの時間が経っている。二次会に少し顔を出して帰るはずが、遅くなってしまった。
「私、そろそろ帰らないと……」
「近々会ってもらえないか?」
「明日には帰るの」
「休みの日に会いに行くから」
「……」
こんなに必死な湊翔さんを見ると拒否することができない。
「連絡先を教えてもらえないか?」
「う、うん……」
海上保安庁に勤めているということはシフト制だろうし、私と同じ休みをそう簡単に取れるとも思えない。
連絡先を交換しても、次はないだろうと思っていた。
私は湊翔さんの本気を舐めていたのだ。
ここから怒涛の展開を迎える――
ただ私から連絡を絶ったわけではないのだから、そこだけははっきりとしておきたい。
「私達はどこで間違ったの?」
「何度も連絡をくれてたのに電話に出られなくてすまない。でも、俺から連絡を入れた時にはすでに音信不通になってたんだ」
「湊翔さんと連絡が取れなくなってショックだったし落ち込んだの。でも、父の死から立ち直れたのは湊翔さんのお陰だし、いつまでもくよくよしてたらダメだと思って元の生活に戻る決心をしたの。ここを離れる前に海へ行った時に、スマホを海に落としちゃって。吹っ切るためにも一から出直そうとスマホを新しくしたの」
「そうか……。そもそも俺がきちんと仕事のことを話しておくべきだったんだ」
「仕事?」
確かに私達は、お互いのことをほとんど知らなかった。湊翔さんと連絡が取れなくなったことに関係があるのだろうか。
「今さら言い訳に聞こえるかもしれないけど、あの時俺は任務で海の上にいた」
「ええっ?」
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「もちろん覚えてるよ。父が海の事故で亡くなったばかりだから心配してたの。全員無事だったよね?」
「ああ、大きな事故だったが幸い数人のけが人が出ただけで済んだ」
「湊翔さんの仕事って……」
「海上保安庁の潜水士なんだ」
あの日ニュースで見ていた現場に出動していたということか。連絡がつかないのも致し方ないということだ。
もし事前に潜水士だと聞いていたら、突然の別れはなかったのかもしれない。
でも、私達はすれ違ってしまった。
「ずっと凪紗に会いたかった」
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「凪紗が結婚していないとわかったからには、本気で行かせてもらう」
「え?」
「俺は、連絡が取れなくなって後悔したんだ。もっときちんと話をしていればって。でも、こうして再会できたんだ」
熱い眼差しを向けられて、ドキドキと胸が高鳴る。決して嫌いで別れたわけではないのだ。
すれ違った私達がもう一度やり直すことはできるのだろうか。七海がいる以上そう簡単な話ではない。
ふと時計を見ると、同窓会が終わってからかなりの時間が経っている。二次会に少し顔を出して帰るはずが、遅くなってしまった。
「私、そろそろ帰らないと……」
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「明日には帰るの」
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「……」
こんなに必死な湊翔さんを見ると拒否することができない。
「連絡先を教えてもらえないか?」
「う、うん……」
海上保安庁に勤めているということはシフト制だろうし、私と同じ休みをそう簡単に取れるとも思えない。
連絡先を交換しても、次はないだろうと思っていた。
私は湊翔さんの本気を舐めていたのだ。
ここから怒涛の展開を迎える――
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