いつの間にか後輩に外堀を埋められていました

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妊娠

出産

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ちなみに、仕事を辞めるのは出産日の一ヶ月前を予定していたが、双子という事がわかってから一ヶ月前倒しで辞めた。
職場のみんなは文句ひとつ言わずに温かい言葉をかけてくれ、送別会まで開いてくれた。

順調に成長したお腹は寝返りが大変になる程大きくなり、今日はいよいよ出産日だ。
病院には、郁人と母が付き添ってくれている。と、言っても帝王切開なので、手術室の中までは入れない。

それが少し心細くて不安だったが、俺よりも不安そうにしている郁人を見てると段々冷静になってきた。

「.....郁人、そろそろ離れろって」

「......なんで一緒に入れないんですか....」

抱きつかれたまま、拗ねたように呟く。

「仕方ないだろ?それにお前がいたら絶対邪魔になるから入れたとしても置いてくぞ」

「そんなぁー....」

「ほら、早く」

「.....待ってますね、伊織さん」

ちゅっ、と頬に唇が掠めていき、ようやく離れる。
捨てられた子犬のような顔の郁人の頭を乱暴に撫でてから手術室へと向かった。

先程は少し強がったが、手術室に入るとさすがに緊張と恐怖で冷や汗が伝う。
何が嫌って、全身麻酔ではないので意識がある事だ。自分のお腹は見えないし、先生の言っている事も理解できない事の方が多いが、手術中の様子がわかるのはなんだか怖い。

手術が無事に終わるだろうか、
二人は無事に産まれるだろうか、
郁人は暴れたり駄々をこねたりしてないだろうか、

そんな事を考えていたらいつの間にか終わっていたようで、聞こえてきた産声で気づいた。

「花咲さん!元気な男の子たちですよ!」

看護師さんが二人を連れて来てくれ、くしゃくしゃな顔で一生懸命泣いている姿を見たら、ほっとしたのと同時に涙が一筋零れ落ちた。



手術室を出ると、待っていた郁人がすぐに駆け寄ってきた。

「伊織さん!」

「ん、大丈夫だから部屋まで行くぞ」

こんなところで騒ぐわけにもいかないので、とりあえず部屋に戻る。母さんは俺と子供の無事を確認して写真を撮ったらさっさと帰ってしまった。

そのため今は、俺と郁人と子供の四人だけ。

郁人が愛おしそうに子供の頬を撫でるのをベッドの上から眺めていたら、不意にこちらを見た瞳と目が合った。

「伊織さん、ありがとうございます。本当に、本当に...ありがとうございます」

言いながら、涙がぽろりと溢れる。

「泣くなって」

「...だって...、俺が父親になれるなんて..思ってなくて...っ」

「そんなこと言ったら俺もだよ」

溢れる涙を親指で拭うと、顔を近づけてきた。
意図に気づいて目を閉じれば、柔らかいものが唇に重なる。

「ん.....、んっ、ま..んんっ....ふ、ぁ....んっ」

すぐに離れていくと思ったのに、顎を下げられ舌が口内に入り込んできた。
いつ誰が入ってくるかわからないのに、口づけが深いものへと変わっていく。舌を押し返そうとしても絡め取られ、逃げても追いかけて舌裏をくすぐる。

「んっ...は、ちょ、なが...んむっ...んん....」

それも一度じゃ終わらず、角度を変えて何度も落とされる。
ようやく離れたときには少し息が上がっていた。
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