機械幸福論

弟4話 ロボスカを潰す策

「ヒフミ、起きろ」
　店長によって起こされた私は情報を聞きました。
　ロボスカを潰すということが絶望的に難しいことであることを伝えられたのです。人尊機卑のこの世界では、そもそも機会が裁判に勝てる見込みすら無いのです。
「ただ、法律的には勝てなくても、あいつ『イーヨ』にとっては潰さないと気が済まないだろうし、なにより俺もそろそろだと思ってたんだ」
「ですよね店長。ロボスカはそろそろ滅びるべき会社です」
「あぁ……お前元々ロボスカ系列の会社だったか、更生したのか？」
「はい。あの頃の自分には呆れますね」
「だよな。ほんとお前はクソ野郎だぜ。今のお前はかなりの優等生だけどよ」

「お待たせいたしました。No.14様、イーヨ様と呼ばさていただきますね。ロボスカの件、策などは考えていますでしょうか？」
「はい。署名がダメだった歴史あるじゃないですか？じゃあもう、ロボスカの社員全員やっちゃえばいいと思うんです」
「は…はぁ……」
　正直少し引いてしまった。
　しかし、ロボスカを潰すためには一番の方法。
「分かりました。少し、考えさせていただきます」

　ロボスカを潰すということは本当にそのレベルのこと。世界の常識が覆される程の事態。
　こんな作戦にも乗ってくる機会は相当いるだろう。少なく見積って約100人程。
　正直、こんな面倒な騒動には巻き込まれたくないのが事実なのですが、この職業は、依頼者様に真摯に向き合うことが最も大切なこと。
「店長…………」「あぁ、気持ちはすっげえよく分かる」
　私も出来ることならロボスカを潰したい。うむ……………………………
「やりましょう……………」
「マジか………」
　こうして、ロボスカと機械の対抗が始まった。