最後の展開に驚く物語

中一の厨二病

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2 修学旅行

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7月3日 学校

先生からとある発表があった。
修学旅行のグループが決まった、と。
みんなが一斉にざわついた。
僕はさくらと同じグループになりたい、と思いつつ、グループのメンバーの発表を聞いた。

3班、海斗くん、航平くん、さくらさん、真菜さん、と言われた。
心の中で嬉しく叫んだ。

7月4日

修学旅行では行く場所までバスで移動するらしい。
今日はその座席を話し合った。
露骨にさくらと隣の座席に行こうとすると怪しまれるので、諦めて僕が好きな窓側の席を選んだ。
その後はさくらの席だが、なんとさくらは僕の隣を選んだ。
しかも、7月中は修学旅行のグループでの席らしい。
まるで、僕を中心に世界が動いているようだった。

7月19日 京都・修学旅行1日目

僕は学校に集合し、貸切バスに乗り込んだ。
みんな前決めた座席通りに座った。
目的地まで2時間に満たないぐらいで着いた。
僕とさくらはずっと喋っていた。
グループ活動では勿論4人で活動したが、さくらは笑顔で、楽しそうだった。
それぞれの仲が良かったから、というのもあるだろう。
僕と航平は寝る時同じ部屋で、僕の好きな人を吐きそうになったが、耐えることができた。

7月20日 京都・修学旅行2日目

今日は活動がメインとされた日だった。
だから班の4人のメンバーで行動した。
それでもさくらはいつもと同じ笑顔で楽しそうだった。
帰りのバスではさくらは疲れた様子だった。
気が付けば寝ていて、僕も追うようにすぐに寝ることができた。
そこで夢を見たのだ。
さくらが交通事故に遭う夢を。
夢であっても泣きそうになった。
必死に堪えたが。
バスに乗っていたからこんな悪夢を見たのだろう、と自分を励ました。
明日からは夏休み。
出会う頻度は落ちるが、遊びに行く日が楽しみで仕方が無かった。
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