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第三章 原作崩壊
第109話 勇者の勇者が……食べられた件
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「なんじゃこれは!」
そう『なんじゃこりゃ!』って、え?
背後で叫ぶ声が聞こえた。
ってヤバっ! 勇者死んじゃうよ!
「回復! 再生!」
勇者のステータスを見ると、HPが一桁になっていたけど、なんとか間に合った。
変な方向を向いている首がグググともとの位置に戻っていくのを見て――
「キモッ! あっ!」
ドスン……ホラー映画見てるみたいで、思わず飛行スキルを切ってしまった……。
ま、まあ、まだ死んでないし、大丈夫だよね?
おもいっきり後頭部を打ち付けたみたいだけど、回復も再生もかけてるし、HPは急速に回復していってる。
よ、よし。これなら大丈夫だな。って勇者ワームがズボンの中に入ってくぞ? なんだ?
勇者の股間で止まった勇者ワームがモゾモゾ動き始めた。
なにやってんだ、このワーム。
「はぁ、はぁ、はぁ、うっ、あっ、はぁ、はぁ、ううっ」
息はしてるけど……って、おい! これってアレだよね! 男の生理現象を発散させてんじゃないのコレ!
息を荒くして、赤く頬を染める勇者の股間でうごめく勇者ワーム。
今のうちに魔道具とか回収して縛ってしまいたいんだけど……触りたくないよ……。
勇者ワームの動きがなくなるまで一分ほど、見たくも聞きたくもないものを見聞きさせられた。
ささっと鑑定しながら身に付けていた魔道具を取り外し、ロープで縛ったんだけど……。
勇者じゃなくなったアーシュのレベルが1になり、HPとMPは一桁台になっていた。
スキルなんて、跡形もなく無くなっている。
おいおい……これって先天的なスキルも無い、生まれてきたばかりの赤ちゃんレベルじゃないの?
だけど、称号は暴行、殺人、窃盗、恐喝……と、犯罪系の称号だけに。あ、転生者の称号は残ってるな。
それに、アーシュの股間から動かないワームだけど……勇者ワームのミーギだったのに、ワームのミーギになっている。
ミーギ、ミギ、あ……右手が……深くは考えないでおこう。
「ドライ、終わりましたの? 馬車の中におりました、なんとか枢機卿はイス様が捕まえてくれてましたわ」
「うん。なんとかね。そうだ、冒険者たちに話をしないとだね。あ、アーシュ、無茶苦茶弱くなっているから、手加減してもヤバいかもしれない」
「そうですの?」
「うん。もうね、よちよち歩きの赤ちゃんと喧嘩しても、良い勝負ができるくらい」
そんな話をしながらロープの端を掴んで引きずって、横倒しの馬車まで戻る。
「ドライ、でしたらその方、引きずっていては死ぬのではなくて?」
「あっ! そうだった! 回復! 再生!」
危ない危ない。自分で言ってて、殺してしまうところだった。
アーシュの治療を終えてから、冒険者たちに説明をはじめ――
「そんな……勇者が王都でそんなことを……そんなの死罪じゃねえか……」
「そっちの枢機卿も王様に攻撃したんだろ? ヤバすぎだろ」
「いくつかの村が壊滅させられたってのは、ただのデマだと思ってたぞ……それをコイツらが……」
と、大まかに説明すると、なんとか納得? してくれた。していて欲しい。
最初は『嘘だ!』『依頼主を解放しろ!』とか言っていたけど、俺とリズが貴族だと言って黙ってもらった。
まあ、王都に転移でついてきてもらえば納得してくれるだろう。
「と言うわけで、一度皆さんも一緒にカサブランカの王都に行きましょう。そこですべてわかりますから」
「そこまで言うなら、こちらは問題ないが、ここからカサブランカの王都まで行こうとすると、馬車なら一ヶ月か……」
「いえいえ。サッと行っちゃえますから安心してください」
倒したグリフォン五体と横倒しの馬車をストレージにしまい、『どんなストレージだよ!』と驚かれた。
「ドライ、この方、起きますわよ」
まだ回復魔法をかけていないモラークスとアーナホールは起きる気配はない。が、アーシュが目を開けた。
「あっ! てめえ! くそっ! このロープを解け! 俺様は勇者だぞ! 絶対ぶっ殺してやる!」
器用に転がっていた体を起こし、地面に座る。
うん。おすわりはできるし、ちゃんと動けてるから、生まれたばかりよりは強いのかも。
「……アーシュ。一度自分のステータス見てくれない? それでわかると思うよ」
「ステータスだぁ? なんでそんな、も、の……なんなんだこれ? バグってんのか?」
素直にステータスを開いたのか、宙に視線を走らせながら顔を青ざめさせていく。
「な、なんだよこれ、勇者じゃ無くなってる……それになんだよこのステータス……」
「アーシュ。死にかけたら消えたんだよ。称号が消えたあと、スキルも消えて、HPとMPもその数値に下がったんだよね」
「そんな……これじゃなにもできないじゃないか……」
「うん。でも、やらかしたことの罪は償えるんじゃない?」
償い方はほぼ間違いなく斬首刑、俺が演じたシーン通り、みんなの前で罵倒されながら、ギロチンになるだろう。
「嘘だろ? なあ、俺は転生者で、この世界の主人公なんだろ? だったらまた逆転するんだよな?」
「どうかな。アーシュ。勇者だった君ならそうだったのかも知れないね」
「いや! こんなことあっちゃ駄目だ! 女神よ! やり直しだ! もう一回だ! もっとスーパーウルトラデンジャラスチートにしてやり直させろ!」
空に向かって叫びはじめるアーシュ。デンジャラスは駄目でしょ……いや、今回がデンジャラスだったけどね。
ってかアーシュは転生前に女神にあったのか? 俺は気づいた時には木箱のベッドで寝てたってのに……。
「おい極悪人ドライ! やり直しだ! さっさとほどきやがれ! もうすぐ勇者に復活するからぶっ殺してやるからよ!」
「いや、そんなこと言われて解放するわけないじゃん」
一応警戒して鑑定しておくが、変化はない。
気になるのは、アーシュの股間のワームだ。ミーギという名がどんどん薄くなっているんだよな……あ、消えた。
従魔にも見放されたってことか。この分なら勇者に復活はないかな。
「あふん。こ、こら、ミーギ、今は止めろ」
あ、またもぞもぞ動き出した……。
「いだっ! イギギギギ! や、止め! かじるな! 痛いって! ア、アガッ! アギャアアアアアアア!」
「お、おい、どうした!?」
体を縮こませ転げまわるアーシュの股間から血がにじみ出てきた。
まさか噛られてるの!
そう『なんじゃこりゃ!』って、え?
背後で叫ぶ声が聞こえた。
ってヤバっ! 勇者死んじゃうよ!
「回復! 再生!」
勇者のステータスを見ると、HPが一桁になっていたけど、なんとか間に合った。
変な方向を向いている首がグググともとの位置に戻っていくのを見て――
「キモッ! あっ!」
ドスン……ホラー映画見てるみたいで、思わず飛行スキルを切ってしまった……。
ま、まあ、まだ死んでないし、大丈夫だよね?
おもいっきり後頭部を打ち付けたみたいだけど、回復も再生もかけてるし、HPは急速に回復していってる。
よ、よし。これなら大丈夫だな。って勇者ワームがズボンの中に入ってくぞ? なんだ?
勇者の股間で止まった勇者ワームがモゾモゾ動き始めた。
なにやってんだ、このワーム。
「はぁ、はぁ、はぁ、うっ、あっ、はぁ、はぁ、ううっ」
息はしてるけど……って、おい! これってアレだよね! 男の生理現象を発散させてんじゃないのコレ!
息を荒くして、赤く頬を染める勇者の股間でうごめく勇者ワーム。
今のうちに魔道具とか回収して縛ってしまいたいんだけど……触りたくないよ……。
勇者ワームの動きがなくなるまで一分ほど、見たくも聞きたくもないものを見聞きさせられた。
ささっと鑑定しながら身に付けていた魔道具を取り外し、ロープで縛ったんだけど……。
勇者じゃなくなったアーシュのレベルが1になり、HPとMPは一桁台になっていた。
スキルなんて、跡形もなく無くなっている。
おいおい……これって先天的なスキルも無い、生まれてきたばかりの赤ちゃんレベルじゃないの?
だけど、称号は暴行、殺人、窃盗、恐喝……と、犯罪系の称号だけに。あ、転生者の称号は残ってるな。
それに、アーシュの股間から動かないワームだけど……勇者ワームのミーギだったのに、ワームのミーギになっている。
ミーギ、ミギ、あ……右手が……深くは考えないでおこう。
「ドライ、終わりましたの? 馬車の中におりました、なんとか枢機卿はイス様が捕まえてくれてましたわ」
「うん。なんとかね。そうだ、冒険者たちに話をしないとだね。あ、アーシュ、無茶苦茶弱くなっているから、手加減してもヤバいかもしれない」
「そうですの?」
「うん。もうね、よちよち歩きの赤ちゃんと喧嘩しても、良い勝負ができるくらい」
そんな話をしながらロープの端を掴んで引きずって、横倒しの馬車まで戻る。
「ドライ、でしたらその方、引きずっていては死ぬのではなくて?」
「あっ! そうだった! 回復! 再生!」
危ない危ない。自分で言ってて、殺してしまうところだった。
アーシュの治療を終えてから、冒険者たちに説明をはじめ――
「そんな……勇者が王都でそんなことを……そんなの死罪じゃねえか……」
「そっちの枢機卿も王様に攻撃したんだろ? ヤバすぎだろ」
「いくつかの村が壊滅させられたってのは、ただのデマだと思ってたぞ……それをコイツらが……」
と、大まかに説明すると、なんとか納得? してくれた。していて欲しい。
最初は『嘘だ!』『依頼主を解放しろ!』とか言っていたけど、俺とリズが貴族だと言って黙ってもらった。
まあ、王都に転移でついてきてもらえば納得してくれるだろう。
「と言うわけで、一度皆さんも一緒にカサブランカの王都に行きましょう。そこですべてわかりますから」
「そこまで言うなら、こちらは問題ないが、ここからカサブランカの王都まで行こうとすると、馬車なら一ヶ月か……」
「いえいえ。サッと行っちゃえますから安心してください」
倒したグリフォン五体と横倒しの馬車をストレージにしまい、『どんなストレージだよ!』と驚かれた。
「ドライ、この方、起きますわよ」
まだ回復魔法をかけていないモラークスとアーナホールは起きる気配はない。が、アーシュが目を開けた。
「あっ! てめえ! くそっ! このロープを解け! 俺様は勇者だぞ! 絶対ぶっ殺してやる!」
器用に転がっていた体を起こし、地面に座る。
うん。おすわりはできるし、ちゃんと動けてるから、生まれたばかりよりは強いのかも。
「……アーシュ。一度自分のステータス見てくれない? それでわかると思うよ」
「ステータスだぁ? なんでそんな、も、の……なんなんだこれ? バグってんのか?」
素直にステータスを開いたのか、宙に視線を走らせながら顔を青ざめさせていく。
「な、なんだよこれ、勇者じゃ無くなってる……それになんだよこのステータス……」
「アーシュ。死にかけたら消えたんだよ。称号が消えたあと、スキルも消えて、HPとMPもその数値に下がったんだよね」
「そんな……これじゃなにもできないじゃないか……」
「うん。でも、やらかしたことの罪は償えるんじゃない?」
償い方はほぼ間違いなく斬首刑、俺が演じたシーン通り、みんなの前で罵倒されながら、ギロチンになるだろう。
「嘘だろ? なあ、俺は転生者で、この世界の主人公なんだろ? だったらまた逆転するんだよな?」
「どうかな。アーシュ。勇者だった君ならそうだったのかも知れないね」
「いや! こんなことあっちゃ駄目だ! 女神よ! やり直しだ! もう一回だ! もっとスーパーウルトラデンジャラスチートにしてやり直させろ!」
空に向かって叫びはじめるアーシュ。デンジャラスは駄目でしょ……いや、今回がデンジャラスだったけどね。
ってかアーシュは転生前に女神にあったのか? 俺は気づいた時には木箱のベッドで寝てたってのに……。
「おい極悪人ドライ! やり直しだ! さっさとほどきやがれ! もうすぐ勇者に復活するからぶっ殺してやるからよ!」
「いや、そんなこと言われて解放するわけないじゃん」
一応警戒して鑑定しておくが、変化はない。
気になるのは、アーシュの股間のワームだ。ミーギという名がどんどん薄くなっているんだよな……あ、消えた。
従魔にも見放されたってことか。この分なら勇者に復活はないかな。
「あふん。こ、こら、ミーギ、今は止めろ」
あ、またもぞもぞ動き出した……。
「いだっ! イギギギギ! や、止め! かじるな! 痛いって! ア、アガッ! アギャアアアアアアア!」
「お、おい、どうした!?」
体を縮こませ転げまわるアーシュの股間から血がにじみ出てきた。
まさか噛られてるの!
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