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第三章 原作崩壊
第119話 ラストアタック
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転移で消えたイスからアザゼルの心臓を殴り続けるマオーに視線を戻す。
九――
殴られ千切れ飛ぶ肉片が、じわりじわりと本体の大きく抉られた傷痕に向かって蠢き進んでいくのが見えた。
八――
再生するつもりだな。そんなことされると戦闘が長引いて仕方がない。……燃やしておくか。
七――
数えきれないほどのファイアボールを浮かべ、肉片へ放つ。
ドドドと石畳に黒い焦げ跡をつけながらもやしていく。
六――五――
『すまぬなドライ! 肉片のことは気になっておったのじゃ、助かる!』
四――
『どういたしまして。肉片を燃やしながら本体も攻撃するね』
三――二――
『うむ。頼むのじゃ!』
一――
『おっまったっせー! やっちゃおー!』
帰って来た!
『おう!』
マオーを真ん中に、イスと俺は左右に分かれ、アザゼルの心臓を殴る――
ドパン!
『なななななんじゃその力は!』
俺の一撃は、連打するマオーが削り取った部分と同じ程度削ってしまった。
『やるわねドライ! 負けてられないわ! そいそいそい!』
いつものペチという、気の抜けた触手のペチペチ連続パンチだが、イスの本気も心臓に大打撃を与えた。
『お、おおおおお主ら! その力はなんなのじゃ! ぐぬぬぬ! わらわも負けてられん! うりゃりゃりゃりゃ!』
マオーも攻撃の回転数を上げ、どんどん根元を削っていく。
直径が三十メートルほどもあった胴体が、みるみる内に削れていくが、そうなるとやはり倒れかかってくる。
地面につけば、またなにかやらかしてくるだろうし、飛行スキルで倒させないようにするか。
おっと、ファイアボールで肉片を始末するのも忘れちゃだめだな。
そして――
『最後じゃ!』
マオーの一撃が地面との接点を削り取り、完全に宙に浮いたアザゼルの心臓。
『上にぶっ飛ばすのじゃ!』
『俺に任せて! 行くよ! はっ!』
拳に暴風魔法を乗せ、殴り上げる。
ズドン!
『あとは空中で削りきるのじゃ! そい!』
その場で屈伸したと思った瞬間、マオーが遥か上空に飛び上がった。
『私たちも行くわよ! 転移!』
『行こう! 転移!』
イスも俺と同じことを考えていたようだ。
アザゼルの心臓に俺は手を。イスは触手をくっ付け――
『爆裂魔法!』
『燃えちゃえ!』
――内側で魔法を発動させた。
ボンッ! と風船が一気に膨らむように肥大したアザゼルの心臓に、一瞬だけ遅れてマオーがアザゼルの上に現れ一撃を入れる。
『くらうのじゃ!』
『イス!』
『ほいほーい』
マオー殴られ、下へ落ちようとする心臓を下から殴り上げ、ついでに爆裂魔法も内側へ放っておく。
『ドライ! 破片も一気に燃やしつくすのよ!』
『わかってる! 今度は再生なんてさせない!』
『最後じゃ! メテオインパクトをお見舞いしてくれるわ!』
メテオインパクト……もしかして体当たり的な?
アザゼルの心臓を足場にしてさらに上空へ飛び上がるマオー。当たりかも。
マオーのジャンプ力だと成層圏とか突き抜けちゃいそうなんだけど、大丈夫だろうか……。
いや、異世界だし、宇宙が真空とは限らないし……いや、そもそも宇宙があるのか?
確かに夜には星も、月っぽいものは二つほど見ることができるけど……。
『な、なんじゃ! い、息苦しいのじゃ! た、助け――』
おいー! やっぱり駄目じゃん!
『ドライ! ここは任せてマオーを叩き落としに行くのよ!』
『うん!』
叩き落としにってところは話し半分にして、大きく息を吸い込んだ。
『転移!』
どんどん遠ざかっていくマオーの行く先へ転移で来たのはいいんだけど、見なきゃ良かったと思った。
『おお! ドライ! なぜかわからんが、止まらぬのじゃ! 息もできぬしマズい……のじゃ……』
『……よいしょ!』
抱き止めたマオーの勢いは止まらず、どんどん離れていくが、問題ない。
俺たちを包むように風魔法を広げ、真空の状態から抜け出し、窒息寸前のマオ―に口づけするように口から空気をおくりこみ、飛行スキルでその場に止まることができた。
……やってしまった感はあるけど、この状況だし許してください。
というか魔法……酸素も作り出せるのか……。今はそれどころじゃないけど、あんなの反則だよな……。
『ぷはっ! と、止まった? 助かったのじゃドライ』
っと、余計なことは考えるな。何とかしなきゃだけど、今は目先のことを何とかしてからだ。
『……うん。じゃあどうすればいいの? アザゼルの心臓に向かって押し出そうか?』
だけど気になる。見てしまったものは仕方がない。鑑定でも結果は最悪の答えを出している。
だけど今は心臓を滅することにだけ集中しなきゃ。その先はみんなと相談してからだ。
『うむ。思い切りやってくれなのじゃ!』
腕の中で可愛らしくニヤリと笑うマオーのお陰で少し落ち着けた。
『なら……行くよ! せーの!』
マオーを抱き抱えながら最初から全速力の飛行スキルで降下していく。
『これは行けるのじゃ! もっと速く! 良いぞ! くらわせてやるのじゃ! スーパーメテオインパクトを!』
ドン! と空気の壁を突き抜ける音が聞こえた。
手加減無しの飛行スキルはこれまで以上のスピードが出た。もう、音速を軽く超えるほどだ。
『イス! マオーの一撃が行くから気をつけて!』
『ほーい。なら私も最後にもーいっぱつ! ていやっ!』
下からイスが、上からはマオーと俺が、挟み込むように最後の一撃を――
教国のシンボル的な大聖堂があった区画は、アザゼルの心臓が消滅する際の余波で瓦礫も崩れ去り、草一本生えていない更地になった。
それ以外はリズたちの結界が守ってくれたため、ほぼ無傷だ。
が、ちょっと前まであった大聖堂がいきなり無くなったんだ、騒ぐのも無理はないと思う。
更地に集まる民衆と、白いローブを着た教会関係者。
『ドライ? 帰りませんの?』
『そう、だね。帰ろう』
集まり騒ぐ人たちを置いて教国をあとにした。
はぁ、マオ―にキスしちゃったのは不可抗力? で通すとして、みんなに見たことなんて伝えればいいんだよ……。
あんなの反則じゃね?
九――
殴られ千切れ飛ぶ肉片が、じわりじわりと本体の大きく抉られた傷痕に向かって蠢き進んでいくのが見えた。
八――
再生するつもりだな。そんなことされると戦闘が長引いて仕方がない。……燃やしておくか。
七――
数えきれないほどのファイアボールを浮かべ、肉片へ放つ。
ドドドと石畳に黒い焦げ跡をつけながらもやしていく。
六――五――
『すまぬなドライ! 肉片のことは気になっておったのじゃ、助かる!』
四――
『どういたしまして。肉片を燃やしながら本体も攻撃するね』
三――二――
『うむ。頼むのじゃ!』
一――
『おっまったっせー! やっちゃおー!』
帰って来た!
『おう!』
マオーを真ん中に、イスと俺は左右に分かれ、アザゼルの心臓を殴る――
ドパン!
『なななななんじゃその力は!』
俺の一撃は、連打するマオーが削り取った部分と同じ程度削ってしまった。
『やるわねドライ! 負けてられないわ! そいそいそい!』
いつものペチという、気の抜けた触手のペチペチ連続パンチだが、イスの本気も心臓に大打撃を与えた。
『お、おおおおお主ら! その力はなんなのじゃ! ぐぬぬぬ! わらわも負けてられん! うりゃりゃりゃりゃ!』
マオーも攻撃の回転数を上げ、どんどん根元を削っていく。
直径が三十メートルほどもあった胴体が、みるみる内に削れていくが、そうなるとやはり倒れかかってくる。
地面につけば、またなにかやらかしてくるだろうし、飛行スキルで倒させないようにするか。
おっと、ファイアボールで肉片を始末するのも忘れちゃだめだな。
そして――
『最後じゃ!』
マオーの一撃が地面との接点を削り取り、完全に宙に浮いたアザゼルの心臓。
『上にぶっ飛ばすのじゃ!』
『俺に任せて! 行くよ! はっ!』
拳に暴風魔法を乗せ、殴り上げる。
ズドン!
『あとは空中で削りきるのじゃ! そい!』
その場で屈伸したと思った瞬間、マオーが遥か上空に飛び上がった。
『私たちも行くわよ! 転移!』
『行こう! 転移!』
イスも俺と同じことを考えていたようだ。
アザゼルの心臓に俺は手を。イスは触手をくっ付け――
『爆裂魔法!』
『燃えちゃえ!』
――内側で魔法を発動させた。
ボンッ! と風船が一気に膨らむように肥大したアザゼルの心臓に、一瞬だけ遅れてマオーがアザゼルの上に現れ一撃を入れる。
『くらうのじゃ!』
『イス!』
『ほいほーい』
マオー殴られ、下へ落ちようとする心臓を下から殴り上げ、ついでに爆裂魔法も内側へ放っておく。
『ドライ! 破片も一気に燃やしつくすのよ!』
『わかってる! 今度は再生なんてさせない!』
『最後じゃ! メテオインパクトをお見舞いしてくれるわ!』
メテオインパクト……もしかして体当たり的な?
アザゼルの心臓を足場にしてさらに上空へ飛び上がるマオー。当たりかも。
マオーのジャンプ力だと成層圏とか突き抜けちゃいそうなんだけど、大丈夫だろうか……。
いや、異世界だし、宇宙が真空とは限らないし……いや、そもそも宇宙があるのか?
確かに夜には星も、月っぽいものは二つほど見ることができるけど……。
『な、なんじゃ! い、息苦しいのじゃ! た、助け――』
おいー! やっぱり駄目じゃん!
『ドライ! ここは任せてマオーを叩き落としに行くのよ!』
『うん!』
叩き落としにってところは話し半分にして、大きく息を吸い込んだ。
『転移!』
どんどん遠ざかっていくマオーの行く先へ転移で来たのはいいんだけど、見なきゃ良かったと思った。
『おお! ドライ! なぜかわからんが、止まらぬのじゃ! 息もできぬしマズい……のじゃ……』
『……よいしょ!』
抱き止めたマオーの勢いは止まらず、どんどん離れていくが、問題ない。
俺たちを包むように風魔法を広げ、真空の状態から抜け出し、窒息寸前のマオ―に口づけするように口から空気をおくりこみ、飛行スキルでその場に止まることができた。
……やってしまった感はあるけど、この状況だし許してください。
というか魔法……酸素も作り出せるのか……。今はそれどころじゃないけど、あんなの反則だよな……。
『ぷはっ! と、止まった? 助かったのじゃドライ』
っと、余計なことは考えるな。何とかしなきゃだけど、今は目先のことを何とかしてからだ。
『……うん。じゃあどうすればいいの? アザゼルの心臓に向かって押し出そうか?』
だけど気になる。見てしまったものは仕方がない。鑑定でも結果は最悪の答えを出している。
だけど今は心臓を滅することにだけ集中しなきゃ。その先はみんなと相談してからだ。
『うむ。思い切りやってくれなのじゃ!』
腕の中で可愛らしくニヤリと笑うマオーのお陰で少し落ち着けた。
『なら……行くよ! せーの!』
マオーを抱き抱えながら最初から全速力の飛行スキルで降下していく。
『これは行けるのじゃ! もっと速く! 良いぞ! くらわせてやるのじゃ! スーパーメテオインパクトを!』
ドン! と空気の壁を突き抜ける音が聞こえた。
手加減無しの飛行スキルはこれまで以上のスピードが出た。もう、音速を軽く超えるほどだ。
『イス! マオーの一撃が行くから気をつけて!』
『ほーい。なら私も最後にもーいっぱつ! ていやっ!』
下からイスが、上からはマオーと俺が、挟み込むように最後の一撃を――
教国のシンボル的な大聖堂があった区画は、アザゼルの心臓が消滅する際の余波で瓦礫も崩れ去り、草一本生えていない更地になった。
それ以外はリズたちの結界が守ってくれたため、ほぼ無傷だ。
が、ちょっと前まであった大聖堂がいきなり無くなったんだ、騒ぐのも無理はないと思う。
更地に集まる民衆と、白いローブを着た教会関係者。
『ドライ? 帰りませんの?』
『そう、だね。帰ろう』
集まり騒ぐ人たちを置いて教国をあとにした。
はぁ、マオ―にキスしちゃったのは不可抗力? で通すとして、みんなに見たことなんて伝えればいいんだよ……。
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