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第三章 原作崩壊
第129話 帰還
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パナケイアさんが目覚めても、マオーが消えることはなかった。本当によかった。
邪神アザゼルを倒すことによって、封印の役目が終わることはわかっていたから。
リズなんてマオーを抱きかかえてしばらく離さなかったほどだ。
だけど、起きたパナケイアさんは、一言もも話すこともなく、また眠りについた。
マオーが言うには――
『わらわの本体は面倒くさがりなのじゃ。この封印の役割を受けた一番の要因が、寝ていられる。じゃからな』
――だ。その内、自然に起きるまではこのままらしい。
イスの上で気持ち良さそうに寝息をたてるパナケイアさんをつんつんつつきながら、リズに抱えられたマオー。
手加減していないのか、頬が赤く腫れ上がってきたので止めておく。回復も一応しておいた。
今のマオーにつつかれるって、相当なダメージが入ってるはずだ。
それと、今さら気がついたことがある。
『ねえドライ。ここ、ダンジョンじゃなくなってるわね。やっぱりさっきのダンジョンコアのせいかな?』
「さっきから魔物の気配がないからおかしいなと思っていたんだけど……やっぱりそうなんだ」
アザゼルが復活したときもおかしいと思っていた。普段なら、レベル上げで倒した魔物が復活する時間だったのに、一匹も出てこなかった。
「あれはたぶんだけど、アザゼルが復活するために、ダンジョンのエネルギーを吸い取っていたからなんじゃないかと思ってる」
名もなき島の魔物を全滅させたところに、アザゼルが復活のため、ダンジョンコアの力を使ったなら、魔物を出せなかったとしても納得ができる。
俺たちが倒したあとじゃなきゃ、アザゼルの相手をしながら魔物を倒さなきゃ駄目だったろうな。
『それでどうするの? またここにダンジョン作る? それとも貰う領地に作っちゃう?』
「やっぱりダンジョン作れるんだ。どうしようか……」
ここに……無いな。誰も来ないだろうし、俺たち専用になるだろうから……ありか?
いや、領地か。魔狼の森を貰えるんだったよね。それと中洲もまだ領地候補のままだ。
どちらかと言えば、ダンジョンのスタンピードを考えたなら、魔狼の森に作っておいた方が被害は少なそう。
いや、待てよ。中洲にして、この名もなき島のように地上もダンジョンにすれば、毎年あった大雨による水害も気にしなくてもいいかも……。
堤防で被害は最小限に抑えられているけど、どうしても想定外のことがある。
っと、考えるのはあとだな。
「そのあたりは父さんたちとも相談してからかな。寝ちゃってるパナケイアさんは心配無さそうだし、一度帰ろうか」
『そうね。それに、あの馬鹿たち、どうするかも考えなきゃね。生き返らせるか、そのままにするか』
その通りだ。今の俺、リズ、イス、キャルなら蘇生も可能だ。
蘇生可能者がこれだけいるとか、規格外のパーティーだけど、それも王様に相談してからだな。
公開処刑の場からなにも言わず転移してきたから、向こうは混乱してるはずだし……。
「というか、処刑、どうなったのかな?」
寝たままのパナケイアさんを連れて、王城の応接間に戻ってきた俺たち。
ソファーにパナケイアさんを寝かせて処刑が行われていた広場に向かったんだけど、終わったあとのようだ。
処刑台に教皇を中心とした首が晒されている。
見ていて気持ちのいいものじゃないな。それに、王様たちも移動したあとのようだ。
終わった会場を見ていても仕方がないと、応接間にまた戻り、王様たちの帰りを待っていると――
「ふぁあああ……お、お腹……」
パナケイアさんが起きたようだ。お腹、か、すいたのか、な?
「思ったより早く起きたのじゃな。おい、パナケイアよ、腹が減ったなら起き上がって座るがよい」
「……誰? パナケイア? ……それ、私の名前だ。どうして私起きてるの? それとも夢なのかな?」
おお、パナケイアさんは「のじゃ」ではないのか。
「夢ではないぞ。邪神を倒したからの。もう封印は無用ところはなったのじゃ。それにわらわはお主から別れたマオー。お主の分身みたいなものじゃな」
「ああ、あなたがそうなのね。でも、あの邪神を倒した?」
と、マオーがパナケイアさんに説明している横で、ごそごそとリズがストレージから食べ物を出し始めた。
「なあ、オヤジを連れてきた方がよくねえか?」
「うん。色々と相談しなきゃ駄目だしね」
「分かった。ちょっとその辺にいるメイドか、兵士を捕まえて頼んでくる」
「お願いね」
アンジーが部屋を出ていった。しばらくすれば王様も来るだろう。
最初は、ヒエンのことだよな。というか、めちゃくちゃよく食べるなパナケイアさん……。
リズが出した食べ物が端から次々に口へ消えていく。……食いしん坊キャラかよ……。
というか、お菓子しかないけど……。
「ドライ、わたくしのおやつが無くなりましたの……」
やっぱりおやつだったのか……。
指をくわえる仕草は可愛いけど、可哀想なことをしたな。
「……あとで買いに行こう。今は俺のストレージに入ってるのを出しておくよ」
ストレージから熱々のシチューやステーキなんかを出してると、こっちまでお腹すいてくるな。
ローテーブルいっぱいに並べた食べ物……。生首見たあとだけど、食欲も無くならないとか、前世なら考えられないな。
「頼んできたぞ! ってなんだ? いい匂いしてるじゃねえか」
「お帰りアンジー。そうだ、王様を待つ間、俺たちも食べておこうか」
「おう! ちょうど腹減ってたんだ!」
俺たちも食事に加わり、しばらくしたところに王様たちがやって来た。
「ふむ。なにやら知らぬ顔がいるようだが、ヒエンたちは……」
さて、説明しないとな。
邪神アザゼルを倒すことによって、封印の役目が終わることはわかっていたから。
リズなんてマオーを抱きかかえてしばらく離さなかったほどだ。
だけど、起きたパナケイアさんは、一言もも話すこともなく、また眠りについた。
マオーが言うには――
『わらわの本体は面倒くさがりなのじゃ。この封印の役割を受けた一番の要因が、寝ていられる。じゃからな』
――だ。その内、自然に起きるまではこのままらしい。
イスの上で気持ち良さそうに寝息をたてるパナケイアさんをつんつんつつきながら、リズに抱えられたマオー。
手加減していないのか、頬が赤く腫れ上がってきたので止めておく。回復も一応しておいた。
今のマオーにつつかれるって、相当なダメージが入ってるはずだ。
それと、今さら気がついたことがある。
『ねえドライ。ここ、ダンジョンじゃなくなってるわね。やっぱりさっきのダンジョンコアのせいかな?』
「さっきから魔物の気配がないからおかしいなと思っていたんだけど……やっぱりそうなんだ」
アザゼルが復活したときもおかしいと思っていた。普段なら、レベル上げで倒した魔物が復活する時間だったのに、一匹も出てこなかった。
「あれはたぶんだけど、アザゼルが復活するために、ダンジョンのエネルギーを吸い取っていたからなんじゃないかと思ってる」
名もなき島の魔物を全滅させたところに、アザゼルが復活のため、ダンジョンコアの力を使ったなら、魔物を出せなかったとしても納得ができる。
俺たちが倒したあとじゃなきゃ、アザゼルの相手をしながら魔物を倒さなきゃ駄目だったろうな。
『それでどうするの? またここにダンジョン作る? それとも貰う領地に作っちゃう?』
「やっぱりダンジョン作れるんだ。どうしようか……」
ここに……無いな。誰も来ないだろうし、俺たち専用になるだろうから……ありか?
いや、領地か。魔狼の森を貰えるんだったよね。それと中洲もまだ領地候補のままだ。
どちらかと言えば、ダンジョンのスタンピードを考えたなら、魔狼の森に作っておいた方が被害は少なそう。
いや、待てよ。中洲にして、この名もなき島のように地上もダンジョンにすれば、毎年あった大雨による水害も気にしなくてもいいかも……。
堤防で被害は最小限に抑えられているけど、どうしても想定外のことがある。
っと、考えるのはあとだな。
「そのあたりは父さんたちとも相談してからかな。寝ちゃってるパナケイアさんは心配無さそうだし、一度帰ろうか」
『そうね。それに、あの馬鹿たち、どうするかも考えなきゃね。生き返らせるか、そのままにするか』
その通りだ。今の俺、リズ、イス、キャルなら蘇生も可能だ。
蘇生可能者がこれだけいるとか、規格外のパーティーだけど、それも王様に相談してからだな。
公開処刑の場からなにも言わず転移してきたから、向こうは混乱してるはずだし……。
「というか、処刑、どうなったのかな?」
寝たままのパナケイアさんを連れて、王城の応接間に戻ってきた俺たち。
ソファーにパナケイアさんを寝かせて処刑が行われていた広場に向かったんだけど、終わったあとのようだ。
処刑台に教皇を中心とした首が晒されている。
見ていて気持ちのいいものじゃないな。それに、王様たちも移動したあとのようだ。
終わった会場を見ていても仕方がないと、応接間にまた戻り、王様たちの帰りを待っていると――
「ふぁあああ……お、お腹……」
パナケイアさんが起きたようだ。お腹、か、すいたのか、な?
「思ったより早く起きたのじゃな。おい、パナケイアよ、腹が減ったなら起き上がって座るがよい」
「……誰? パナケイア? ……それ、私の名前だ。どうして私起きてるの? それとも夢なのかな?」
おお、パナケイアさんは「のじゃ」ではないのか。
「夢ではないぞ。邪神を倒したからの。もう封印は無用ところはなったのじゃ。それにわらわはお主から別れたマオー。お主の分身みたいなものじゃな」
「ああ、あなたがそうなのね。でも、あの邪神を倒した?」
と、マオーがパナケイアさんに説明している横で、ごそごそとリズがストレージから食べ物を出し始めた。
「なあ、オヤジを連れてきた方がよくねえか?」
「うん。色々と相談しなきゃ駄目だしね」
「分かった。ちょっとその辺にいるメイドか、兵士を捕まえて頼んでくる」
「お願いね」
アンジーが部屋を出ていった。しばらくすれば王様も来るだろう。
最初は、ヒエンのことだよな。というか、めちゃくちゃよく食べるなパナケイアさん……。
リズが出した食べ物が端から次々に口へ消えていく。……食いしん坊キャラかよ……。
というか、お菓子しかないけど……。
「ドライ、わたくしのおやつが無くなりましたの……」
やっぱりおやつだったのか……。
指をくわえる仕草は可愛いけど、可哀想なことをしたな。
「……あとで買いに行こう。今は俺のストレージに入ってるのを出しておくよ」
ストレージから熱々のシチューやステーキなんかを出してると、こっちまでお腹すいてくるな。
ローテーブルいっぱいに並べた食べ物……。生首見たあとだけど、食欲も無くならないとか、前世なら考えられないな。
「頼んできたぞ! ってなんだ? いい匂いしてるじゃねえか」
「お帰りアンジー。そうだ、王様を待つ間、俺たちも食べておこうか」
「おう! ちょうど腹減ってたんだ!」
俺たちも食事に加わり、しばらくしたところに王様たちがやって来た。
「ふむ。なにやら知らぬ顔がいるようだが、ヒエンたちは……」
さて、説明しないとな。
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