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第1章
第23話 金谷の目的は? ①
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「なんだ? 黒髪? そんな子は見てないぞ」
路地の入口に立った三人に向かって俺が返事をする。
金谷じゃなく、後ろの二人が『あれ?』って顔をするが、髪の色と、目の色が違うからたぶんバレてないはず。
この世界には、ヘアカラーや、カラーコンタクトはないはずだし。
いや、魔法で……できたとしても、金谷達も来たばかりだから、そんなものがあるのかどうか分からないはず。
「チッ、役に立たねえな。おい、黒髪の男と女を見かけたら俺達に知らせろ、そこのギルド前にある宿にいるからよ、分かったな」
「おい金谷、アイツらもう別の街に行ったんじゃねえか? 冒険者ギルドでも捜索依頼出して、黒髪の男女二人組を街で見たって情報は十日前の追放した日が最後だろ」
「かもな、東雲はどうでも良いが、西風は仲間に入れたかったが……いないなら仕方ない。どうせ役立たず同士だから俺の計画には足手まといだしな」
「そうですよ、アイツらなんかいなくても城の奴らさえなんとかなれば余裕だって」
色々と情報を洩らしてくれた金谷達は、路地に入ってくることなく大通りに消えていく。
俺は急いでスライムのスキル、分裂で一センチほどの小さな俺を造りだし、路地の角に消えてしまう前に、金谷の背中に向かって俺の分身を投げて、引っ付ける事に成功した。
「イルと茜ちゃんにはいつも通り薬草採取の依頼を請けていて欲しい。俺は意識を分身に飛ばしてアイツらの動向を少し見てくるよ。奴隷になっているのに自由に動けているのも気になるし」
「う、うん。本体は私が持っていた方がいいよね、姿はこのままで冒険者登録は……なんとかやってみる」
この幻影は、維持したまま、少しずつ意識を飛ばしていく。
「ふおお! 守護者をやっつけた時のですの! ユウリ頑張ってなのです!」
「うん。そうだ、もし、ゴブリンが出た時は、念話で話しかけてくれれば……届かないかも知れないから、叩いたりもしてくれる? それで気付けるはずだから」
「うん。頑張ってね。危なかったら戻ってきて下さい」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
そこで俺の意識は金谷に引っ付いた体に移ったが……誰も喋らないな。
背中にくっつき、取り巻きの二人も横を歩いているから表情さえ見えない。
慎重にベルトを背中側から前に壁歩きの要領で多少揺れるが移動して、進行方向が見え、分かったことは言ってた宿に向かっているようだ。
「お客さん、もう帰ってきたのかい?」
宿の前で看板を出しているおばちゃんが、金谷達に気付いて声をかけてきた。
「ああ、出てる間に黒髪の奴らは来たか?」
金谷は普段からすると考えられないような優しい声で返事をして、ここでも黒髪の事を聞いている。
おばちゃんは、看板を立て、倒れないように近くにあった石を看板の足に乗せ重石にした。
腰を叩きながら腰を伸ばして首を横に振った。
「いいや、朝ごはんの客が何人か来ただけだね。あんたらも食べるかい?」
「そうだな……いや、俺達は城の仲間を見に行ってくる。夜には戻るから夕ごはんは頼む。行くぞ」
なんだ? 金谷達はここで泊まっていて、ここでは騒ぎを起こしてないのか? よく分からないがおばちゃんの対応は迷惑を感じているような表情、しぐさではなかった。
宿を離れ、歩いてお城へ向かうのかと思ったんだけど、王都の中を巡回している乗り合い馬車に乗るようだ。
路地の入口に立った三人に向かって俺が返事をする。
金谷じゃなく、後ろの二人が『あれ?』って顔をするが、髪の色と、目の色が違うからたぶんバレてないはず。
この世界には、ヘアカラーや、カラーコンタクトはないはずだし。
いや、魔法で……できたとしても、金谷達も来たばかりだから、そんなものがあるのかどうか分からないはず。
「チッ、役に立たねえな。おい、黒髪の男と女を見かけたら俺達に知らせろ、そこのギルド前にある宿にいるからよ、分かったな」
「おい金谷、アイツらもう別の街に行ったんじゃねえか? 冒険者ギルドでも捜索依頼出して、黒髪の男女二人組を街で見たって情報は十日前の追放した日が最後だろ」
「かもな、東雲はどうでも良いが、西風は仲間に入れたかったが……いないなら仕方ない。どうせ役立たず同士だから俺の計画には足手まといだしな」
「そうですよ、アイツらなんかいなくても城の奴らさえなんとかなれば余裕だって」
色々と情報を洩らしてくれた金谷達は、路地に入ってくることなく大通りに消えていく。
俺は急いでスライムのスキル、分裂で一センチほどの小さな俺を造りだし、路地の角に消えてしまう前に、金谷の背中に向かって俺の分身を投げて、引っ付ける事に成功した。
「イルと茜ちゃんにはいつも通り薬草採取の依頼を請けていて欲しい。俺は意識を分身に飛ばしてアイツらの動向を少し見てくるよ。奴隷になっているのに自由に動けているのも気になるし」
「う、うん。本体は私が持っていた方がいいよね、姿はこのままで冒険者登録は……なんとかやってみる」
この幻影は、維持したまま、少しずつ意識を飛ばしていく。
「ふおお! 守護者をやっつけた時のですの! ユウリ頑張ってなのです!」
「うん。そうだ、もし、ゴブリンが出た時は、念話で話しかけてくれれば……届かないかも知れないから、叩いたりもしてくれる? それで気付けるはずだから」
「うん。頑張ってね。危なかったら戻ってきて下さい」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
そこで俺の意識は金谷に引っ付いた体に移ったが……誰も喋らないな。
背中にくっつき、取り巻きの二人も横を歩いているから表情さえ見えない。
慎重にベルトを背中側から前に壁歩きの要領で多少揺れるが移動して、進行方向が見え、分かったことは言ってた宿に向かっているようだ。
「お客さん、もう帰ってきたのかい?」
宿の前で看板を出しているおばちゃんが、金谷達に気付いて声をかけてきた。
「ああ、出てる間に黒髪の奴らは来たか?」
金谷は普段からすると考えられないような優しい声で返事をして、ここでも黒髪の事を聞いている。
おばちゃんは、看板を立て、倒れないように近くにあった石を看板の足に乗せ重石にした。
腰を叩きながら腰を伸ばして首を横に振った。
「いいや、朝ごはんの客が何人か来ただけだね。あんたらも食べるかい?」
「そうだな……いや、俺達は城の仲間を見に行ってくる。夜には戻るから夕ごはんは頼む。行くぞ」
なんだ? 金谷達はここで泊まっていて、ここでは騒ぎを起こしてないのか? よく分からないがおばちゃんの対応は迷惑を感じているような表情、しぐさではなかった。
宿を離れ、歩いてお城へ向かうのかと思ったんだけど、王都の中を巡回している乗り合い馬車に乗るようだ。
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