俺は神剣に選ばれ最強になる! 封印されてたツンデレ悪魔を引き連れ修行旅~ところで外れスキルの『努力』ってどういう事だよ!~【俺と悪魔】

いな@

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第一章

第22話 墓場の掃除が終わったぜ

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 あの後プリムも連れてお墓の拭き掃除を終わらせ、やっぱ二人でやると早いな。それに掃除している内にプリムも落ち込んだ感じから、少し元気になってきたしな。

 まだ、夕方にもならない内にソラーレにも手伝ってもらい、終わらせてしまった。

「ソラーレの掃除したやつが一番ピカピカだな。次があったら負けねえぞ」

「うう、スライムさんにさえ負けちゃうなんて······」

「プリム、気にすんな。ソラーレはめちゃ珍しいやれるスライムだかんな。それより俺のパーティーにとりあえず入る決心はついたか?」

 プリムは俺······と、アンラを見てる? モヤモヤを今度は両手に持って俺の横に来てるんだが、おい。モヤモヤが俺や、プリムにも囓ろうと伸びてきてっけど大丈夫かよ、ってか、見えてんのかな、モヤモヤも見てるよな。

「なあ、プリム。もしかしてさコイツとこのモヤモヤ見えてる?」

「ひっ!」

 伸びてきたモヤモヤを避けるため後ろに飛び退く。

「やっぱり見えてんだぁねぇ~。ケント、この子は昨日の夜に本を借りに行ったでしょ? その時に屋根裏部屋で会ったんだよね~、姿を消してるのにさ」

「マジかよ! ってか本借りに行って見付かって、持って帰って来たのかよ! ごめんなプリム。ちゃんと返すようにすっからよ」

「い、いえ。やはりその銀髪子いるのですね。なんだかモヤモヤしたものを捕まえているし、モヤモヤは誰も見えないって言うし、また私の目がおかしいのだと思ってました」

「良いわね、精霊眼って言って、エルフでもドワーフでもめったに発現しない目よ。それもエルフの見えない精霊なんかを見る事と、ドワーフのは物の価値を見抜く目が合わさっているんだもん。相当希少よ」

 アンラはモヤモヤを掴んだまま腕を組んだから脇の下でモヤモヤが暴れてんだけどよ。

「クロセル。解放頼む」

『はい。解放!』

 アンラの背中側に出ていたモヤモヤをズバッと切ってしまう。モヤモヤレイスは空に向かって上り消えていった。

「ひっ! ケ、ケント! 驚かさないでよ! ゾワゾワってしたじゃない! もう少しでオシッ――も、もう、言ってくれればこんなレイスはすぐにやっつけるわよ! ちょっと何匹捕まえられるか試してただけなんだから!」

 そっか、チビりそうになったんだな。すまねえ。

「へ? ケントさんも銀髪さんですか? あっ、戻った!?」

「あん? これか、気にすんな」

「プリムだっけ? あんたも身寄りが無くなったんだからさ、ごちゃごちゃ考えてないでケントの仲間になっちゃいなさい。あの貴族の元にいるより絶対良いはずよ」

「えと、良いのですか? 戦えないと思いますよ? ほとんどそとにも出てませんでしたし」

「良いぞ。そうと決まれば司祭に報告してサインもらうか」

「いや、ケント。プリムはまだ良いの? って聞いただけだよ? まあ、連れていくけど。ほら、ケント行っちゃうから行くよ。それから私は他の人には見えないから喋りかけないでね、喋るなら――」

(――念話ね。ほらほら行くよ)

「へ? 念話? ほへー! そんな、頭の中にぃ!」

「何騒いでんだ? 念話は頭ん中で喋れば良いんだよ。ほらついてこいよ」

 教会の裏庭に入る扉を抜けて鍵は無いからかんぬきだけかけておく。

 教会の中に入るとまだ違う奴の洗礼をしていた。もうちょっと待つしかねえな。

 長椅子に座り、終わるのを待っていたんだが。

「なんだと! 俺は剣が使いたいんだよ! なんで、なんでスキル『料理の才』なんだよ!」

 うおっ! 良いの出たけどそっか、剣士になりたかったんだな。でも、頑張ればなんでもできるはずだぞ。

「君のスキルは確かに料理の才能を引き出すかも知れません。ですが料理人の使う物は何ですか?」

「そんなの包丁に――包丁······あっ!」

「はい。普通の料理人は食材に物を料理しますが。海の近くの料理人は活きた食材もさばくそうですよ。ですから有名な魔物だとオークは活きた食材です。どうですか? あなたはオークの討伐調理で剣士と勝負して負けると思いますか?」

「そ、そうか! うん! 負けない! 司祭様ありがとうございました! 父ちゃん、俺は料理人の冒険者になるぞ!」

 おお、良いこと聞いたな。そうだ、活きていても食材か、コイツが倒したオークは絶対美味い料理になるだろうな。

(ふむふむ。やるわねこの司祭)

「ああ、ちょっと話しただけでやる気を引き出してしまったもんな。おっし、今の奴で終わりみたいだな。依頼の確認してもらわないとな」

「ケントさん。私も冒険者頑張ります! そうですよ! 魔物は素材なのですから、物造りの素材なら私でもやれるはずです!」

 プリムは勢い良く立ち上がり、両手の握りこぶしをぎゅっと握りしめ力強く俺を見ながらそう言った。

「くふふ。その通りですよ。プリムさん頑張って下さいね。さてケント君、今日は終わりましたか?」

 俺は『おう』とプリムの頭をなでてると司祭のおっさんが話しかけてきた。

「おう。終わったからお墓の確認頼めるか?」

「へ?」

「落ち葉も墓石も掃除終わったんだ。洗礼はもう終わったんだろ? とりあえずお墓に行こうぜ、見てもらった方が早いだろ?」

「は、はぁ、まあ進み具合を見ようとは思っていましたから」

 俺達は、まだ納得いってない顔の司祭のおっさんを、先導するように前を進んで中庭に出た。お墓に続く扉の閂を外して外に出た。

「え、こ、これは······落ち葉どころか墓石のコケまで無くなって綺麗になってますよ······」

 司祭のおっさんはぶつぶつ言いながら墓場をぐるりと一周して、俺が出した依頼書にサインをした後またぼーっとお墓を眺めていた。

「司祭のおっさん。んじゃ俺達は冒険者ギルドに依頼達成の報告に行くからよ、暗くなる前に中に戻れよ」

「はっ! そ、そうですよ! ケント君、私も冒険者ギルドにグールの事を話に行きますのでご一緒します」

 そういや、そんな事もあったな。ソラーレの凄さでグールの事なんか完全に忘れてたぜ。俺達はその後すぐに墓場と教会の戸締まりをして冒険者ギルドに向かった。
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