俺は神剣に選ばれ最強になる! 封印されてたツンデレ悪魔を引き連れ修行旅~ところで外れスキルの『努力』ってどういう事だよ!~【俺と悪魔】

いな@

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第一章

第23話 静まる冒険者ギルド

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「依頼完了の報告に来たぞ。その前にコイツの冒険者登録とパーティー組むからよ、それも登録頼めるか?」

「はい。ではこの魔道具に手を置いてくれるかな」

 プリムは素直に姉ちゃんが出してきた魔道具に手を置く。

「あら? ん~、まだ何も反応は無いわね。君のスキルは何かな?」

「スキルは物造りの才です」

 プリム。良い感じだ、どうせ今から頑張るんだから何もなくて良いんだからよ。

「うんうん。冒険者パーティーに必要な才能の一つね、はい。登録終わりました」

「それからよ、俺とプリムは一緒の依頼をしたんだよ。なっ、司祭のおっさん」

 俺は後ろで見守ってる司祭のおっさんに話をふると、ニコニコしながら俺達の横に来た。

「はい。午後からではありますが、お二人で依頼に取り組んでおりました」

 ニコニコのおっさんと、なんだか複雑そうな姉ちゃん。何かまずかったんか?

「えっと、ケント君が請けた依頼をですね。ではそのように処理しますが、ってええ! 一週間分ある依頼を一日で! ケント君······言いにくいんだけど、これの報酬は······」

「ん? どうしたんだ?」

「あのね、この報酬は一週間、七日間続けていくとこの値段で、行けない日は報酬が出ないの。だからケント君の場合、一日分って事になっちゃうの」

「ふ~ん、そうなのか? って事は一日で――銅貨五枚か、良いんじゃね?」

「ほわわ! 銅貨五枚も! お掃除しただけですよ!」

「え? そ、それで良いの? な、納得ならそれで良いのですけど」

 そう言いながら依頼完了書類を処理して、記録してくれる。

「完了です。報酬の銅貨が五枚。以上ですか?」

「おう。俺は買い取りもあるからよ、そっちに行くけどな。司祭のおっさんは良いのか?」

「いえ、今回の依頼を取り下げます。終わってしまいましたからね、まさか一日目の一人目、まあ午後は二人ですが、それで終わるとは思いませんでしたからね。それと、買い取りも付き合いますよ。ケント君だけですと信じてもらえないかも知れませんしね」

「へ? ケント君何か倒してきたのですか?」

 そんなもんか? 倒して現物もあるんだぜ? それで何か言われるとは思えねえが、姉ちゃんも驚いてるくらいだ、そんなもんなのかも知れねえな。

「おう。グールをちょっとな」

 ってアンラ! なに人の酒樽から酒注いで飲んでんだよ!

 俺は受け付けからさっと離れ、テーブルの端に置かれた酒樽の栓を抜き、口を開けて飲んでたアンラの手から栓を奪い取って、樽の底あたりにある穴に栓をねじ込み、閉めてアンラの頭をガンとシバいておく。

(いだっ!)

「なっ、なんだよお前は! なに勝手に触ってんだ!」

「おう。すまねえ、樽の栓が抜けてたからよ、勝手に触ってすまねえな」

(つ、角を掴むな! ちょっとだけもらっただけじゃん! 減るもんでもないだろ!)

 減るだろ! お前が飲んだ分減るだろ!

「お、そうだったか、すまねえな。床も濡れてるし、閉まりきってなかったんだな」

 俺はアンラの角を掴んだまま軽く頭を下げてみんなが待つ受け付けに戻った。

 見えてるプリムは『あはは······』と乾いた笑いで、司祭のおっさんと、受け付けの姉ちゃんは何でか驚いた顔をしている······見えてねえよな?

(ケント、歩きにくいから離してね、もう勝手に飲んだりしないからたぶん)

 たぶんでなんだよ! まったく。

「ケント君の動きが見えませんでしたよ。素晴らしいですね」

「う、うん。色々な高ランクの冒険者達も見てきたけど、ケント君ほど早く動いた方ってそういないわよ」

「んなことねえだろ、クソ爺はもっと早いぞ。って言うより早いところ買い取りもしてもらおうぜ。姉ちゃんありがとうな」

「ありがとうございます」

「いえいえ。これからも頑張って下さいね」

 俺は買い取りカウンター向かいながらアンラの角を離し、今度は手を握っておく。

(もう。子供じゃないんだから手を繋いでなくたって、ちゃんとついてくわよ)

 なにか言ってるが離せばまたなにか悪戯しに行きそうだからな。仕方ねえ、後で酒は買ってやるか。

 買い取り待ちの列に並んでそんなことを考えている内に俺達の番が回ってきて、昨日スライムの買い取りをしてくれたおっさんが俺達を手招きした。

「おっさん、今日も買い取り頼みてえんだが数があるからよ、ここで出しても良いのか?」

 俺達が近付くと俺とプリム、そして司祭のおっさんを見てる。

「ん? 司祭もついてきてるなら、墓地になんか出たのか?」

「おう。グールだ」

「なに? 昨日初依頼でスライム採ってきたお前がいきなりグール? ······マジか?」

「おうマジだぜ」

「はい。私が見ている前で倒しましたので。それでケント君だけでは信じてもらえないだろうとこうして同行してきたのですよギルドマスターさん」

「なに? ギルマスが買い取りしてんのかよ。······暇なんか?」

「暇じゃねえ! ったく、なら出してみろ、ここは広く場所が取ってあるんだ、やっぱりドデカイ獲物を見せて自慢したいだろ?」

 そう言いながらニヤリと笑うギルマス。

「そうなんか? なら出すぞ、クロセル頼む」

『はい。ではギルド内の皆さんに見えるよう積み上げて出してしまいましょう』

「え? ケ、ケントくん! ちょっと待って――――!」

 司祭のおっさんの止める声は間に合わず、ドサドサッと、次々重なるようにグールが山になっていく。

 一匹がデカいから中々の見物だ。体高が俺の身長よりデカい魔物だからな、それが······クロセル、何匹いたんだ?

『全部で七十八匹です。収納の中で血は分けてあるので床も汚しませんよ』

 結構いたんだな。ってか静かだな。ギルドの中はさっきまでザワザワしていたはずなのに、ドサドサと出てくるグールの音しかしなくなっている。

 そして最後のグールが出終わったんだが、ギルマスは口を開けてグールの山を見ている。

「ギルマス、グールが七十八匹だ、いくらになる?」

「ほえぇぇー! 大きい狼が沢山ですよー! これケントさんが倒したのですか! 私だったらぱくりと食べられて終わっちゃいますよ! ほら見て下さい! 口だってこんなに大きいんですよ!」
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