俺は神剣に選ばれ最強になる! 封印されてたツンデレ悪魔を引き連れ修行旅~ところで外れスキルの『努力』ってどういう事だよ!~【俺と悪魔】

いな@

文字の大きさ
92 / 149
第一章

第92話 平穏な日々

しおりを挟む
 両手両足を縛り終え、王都に向かう商隊、ちょうどさっき王子様に反抗した兄ちゃんがそこの商会長の息子だったそうで、王子様達が乗ってきた馬車を修理して、車列に加え、王都へ連れて帰ってくれる事になった。

 王都に行った後、とりあえず王子様達はお城に届けて、王様と公爵様に渡してもらう手紙を書いておくことにした。

(衛兵で良いんじゃないの? お城には入るなって言われていたし、とりあえず三日ほど起きないようにしたから、それまでには王と公爵にも手紙が届くんじゃない?)

 それもそうかと、兄ちゃんに伝え、王都に向けて走り出す馬車を見送って、俺達も村に向かって出発した。



 雨に降られることも、魔物におそわれること……ゴブリンが少し邪魔しやがったが、覚醒するまでもなく、テルル、セレンと協力して難なく倒し、みんな怪我もなく村に帰り着いた。

 テルルとセレンは王都で馬車を返すんだが、一度リチウムの街にある、ギルマスの宿によるらしい。
 俺もそっち方面に行くなら乗せてもらえば楽だったのにと思わなくはないが、乗り合いで行くしかねえな。

 アシア達は、一度家にお土産を置きに帰り、プリムとテルル、セレンと一緒に馬車で教会に向かった。

「クソ爺帰ったぞ」

 教会に帰ってきて呼んだが返事はなく、裏から薪割りの音が聴こえてきたから裏にまわるとやっぱり薪割りしてやがったか。

「クソ爺帰ったぞ、ほら土産だ」

「おっと、おかえりケント、そう何度も土産を買ってこなくても良いぞ、その分良い装備を買っておけ」

 投げた土産は斧を持っていない手で掴み取り、口ではそう言いながらニヤッと笑いながら、革製の手袋を懐にしまい、俺の後ろにいるプリム、テルル、セレンの事を見てやがる。

「ふむ、そちらの二人は初めてだな。いらっしゃい、ケントが世話になっているようだ、ここの教会を預かるクルトと言いう。まだまだなにも分かってない若僧ですが、仲良くしてやって欲しい」

 クソ爺はそう言うと、テルルとセレンを見て頭を下げた。

「クルト殿、頭を上げてください、もちろん一緒に依頼を請けた仲間ですし、少々口は悪いですが、正しいことは正しい、悪いことは悪いと言える、こんな方はそうはいません。こちらから仲良くして欲しいと言いたい人物ですのでご心配なく」

「私も同じ思いですね、クルト殿の教育が良かったのでしょう」

 なんか、けなされて褒められて、背中がむず痒いぜ。

「そうか、ありがとう、しかし、今日帰ってくるとは知らなかったからな、困ったな、夕食の食材が何も無いぞ……よしケント、今日はアシアのところで飯にしよう、私がご馳走しよう」

 クソ爺は斧と割っていた木を片付け、用意してくると、教会に入っていった。

「よし、晩ごはんも決まったことだし、馬の世話を終わらせっか」

「そうね、アシアのお父さんが作る料理、ここまで来る間に話を聞いて楽しみにしていたから嬉しいわ」

「そうなんか、んじゃ早速やっちまおう、馬車はそのままで大丈夫だから、俺は馬を外してしまうから、ちと待ってくれっか」

 そう言いさっさと馬の元に走りより、馬具を外してしまう。

 ブラシと岩塩を御者台の足元にある木箱から取り出し、待っていたテルル、セレン、プリムを引き連れ教会裏から小川に向かう。

 三人は固まりなんか楽しそうに話をしてる。

 よく考えっと、俺、テルルとセレンとはあんまり喋ってないよな?

(そだね~、道中ほとんど私と念話で喋ってたし。プリムがたまに念話で入るくらいだったんじゃない?)

 だな、後は護衛依頼の相談くらいだよな。
 まあアシアとエリス、プリムとは仲良くやってくれてたから良いけどよ。

 五分も行かずに小川に出ると、二メートルほどの木をくりぬいた桶の底にある水抜き穴を栓でふさぎ、水桶で水を掬い、中を満たしていく。

 桶は二つしかなかったから俺とセレンが二人で作業している間に残りの二人にはブラッシングしてもらう。
 中々デカい水桶だからちと重いが、十杯ほどだからあっという間だ。

「良いところねセレン、街道沿いだけど、この村には初めてよったわね」

「そうね、アシアのお父様の料理を楽しみにまた来ちゃうかもね、リチウムでお母様にあった帰りにもよりましょうよ、みんなにも会いたいし――」

 俺は楽しそうに話す三人を横目に岩塩を与え、近くの岩に座りながらアンラと今後の事を話している。

(とりあえずはテルル達とリチウムに行っちゃう? ちょっと遠回りだけどあそこからなら乗り合い馬車も沢山出てるんじゃない? それとその後だよね?)

 おお! それは考え付かなかったぜ、そうだな、小さな村が結構あるんだよ、それから数ヶ所街があって、最後がダンジョン街か……馬車を用意しちまう方が良いかもな。

(それ賛成~♪ そのダンジョンってさ、大きな湖のそばだよね? 私が封印される前も確かあったダンジョンかも? 確かバアルがいたんじゃなかったかな?)

 馬が落ち着いたので、教会に向けて戻る。

 バアル? ソイツも悪魔なんか?

(そうだよ~、ソラーレと一緒でスライムみたいなぷよぷよな奴なんだけど、私みたいには可愛くないわね)

 まあお前は可愛いけどよ、人の事は可愛くないとか言わねえ方がいいぞ

 教会が見えてきて、表に回ると、クソ爺が既に待っていた。

「ケント、馬は厩舎に入れてこい。皆は私が先に連れていっておく」

「おう、セレン、手綱預かるぞ、俺もすぐに追い付くからよ」

 セレンが引いていた手綱をもらい、みんなが村の中心に歩き出したのを見て、俺も馬を引き厩舎に向かう。



 馬を厩舎に入れた後、リュックは邪魔になるから部屋に置いて、もちろんクロセルは持ってくが、眠そうなクローセは寝かせておくため寝台に乗せ、干し肉を隣に置いておく。

「連れていかないの? 可哀想じゃない、抱っこして連れていってあげなさいよ」

「そうだな、クローセ、ちと抱っこするからよっと、んじゃ行くか」

 そして教会から出て、アンラと二人で村の中心に向かう。

「そうだ、さっき言ってたバアルだったか、悪者なんか?」

「ん? 悪魔だからね~、自分に優しく相手には厳しく、まあ、強さでいけば私が勝つけどね♪」

 まあ、会って悪者ならやっつければ良いか。

 王子様達と別れてからここしばらくは暇ではあるけど、平和だな。

 よし、明日の出発後は気合いを入れて修行しながら依頼の旅だ、気合い入れっぞ!
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました

髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」 気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。 しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。 「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。 だが……一人きりになったとき、俺は気づく。 唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。 出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。 雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。 これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。 裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか―― 運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。 毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります! 期間限定で10時と17時と21時も投稿予定 ※表紙のイラストはAIによるイメージです

勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました

まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。 その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。 理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。 ……笑えない。 人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。 だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!? 気づけば―― 記憶喪失の魔王の娘 迫害された獣人一家 古代魔法を使うエルフの美少女 天然ドジな女神 理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕! ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに…… 魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。 「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」 これは、追放された“地味なおっさん”が、 異種族たちとスローライフしながら、 世界を救ってしまう(予定)のお話である。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流@3/19書籍発売!
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

50代無職、エルフに転生で異世界ざわつく

かわさきはっく
ファンタジー
就職氷河期を生き抜き、数々の職を転々とした末に無職となった50代の俺。 ある日、病で倒れ、気づけば異世界のエルフの賢者に転生していた!? 俺が転生したのは、高位エルフの秘術の失敗によって魂が取り込まれた賢者の肉体。 第二の人生をやり直そうと思ったのも束の間、俺の周囲は大騒ぎだ。 「導き手の復活か!?」「賢者を語る偽物か!?」 信仰派と保守派が入り乱れ、エルフの社会はざわつき始める。 賢者の力を示すため、次々と課される困難な試練。 様々な事件に巻き込まれながらも、俺は異世界で無双する! 異世界ざわつき転生譚、ここに開幕! ※話数は多いですが、一話ごとのボリュームは少なめです。 ※「小説家になろう」「カクヨム」「Caita」にも掲載しています。

戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」 「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」 許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。 許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。 上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。 言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。 絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、 「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」 何故か求婚されることに。 困りながらも巻き込まれる騒動を通じて ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。 こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。

処理中です...