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不思議なチカラ。
しおりを挟む「うん。聴くよ?」
「篠宮先生……俺……」
「大丈夫。郁弥くんは自分を好きでいて?」
…………ヒトが聞いたら嫌悪するかもしれないコトを話してもいいのか…………
変なヤツって思われないか
イヤラシイ奴って思われないか
自分の中のドロドロを吐き出したい。
でも
「郁弥くんは優しいね。
周りの人のコトを考えて素晴らしいね。
でもね……自分も可愛がってあげよ?」
篠宮先生のコトバが俺の奥を優しくノックする。
『はいっ』って扉を開けてもいいのかな……
先生のまぁるい顔は不思議なチカラがあるようだ…………
「先生、俺ね……
精子が好きなんだ……欲しくて仕方ない。
俺……おかしいんだ。
美月の裸も大好き。
ミキは…………可愛いけど男の子なんだ。
それで
ミキは…………義兄の子供なんだ。
だから甥っ子で…………
ミキの…………ビー玉みたいな綺麗な瞳も、
クセのあるふわふわした柔らかい茶色い髪も、
さくらんぼみたいな唇も、
可愛い乳首も、ピンク色のペニスも、
桜色の秘孔も、白くて華奢な身体も、
ミキがくれる精子も…………全部が好きで
全てが愛おしいんだ。」
俺は美月を想うと苦しくて愛おしくて
…………
「郁弥くんは美月くんがとっても大切なんだね。」
「俺ね……勃起もしないし精子も出ない…。
ミキはね
俺の出来損ないのこの身体を綺麗だってとっても愛してくれるんだ。
ミキはね俺に精子をくれるんだよ。
こんなの普通じゃないのに……ミキはね
…………ミキは…………
先生……俺、何で晃のコト好きなんだろう。
ミキが大好きなのに愛おしいのに
傷つけたくないのに…………
今まで
ほかの人にやるもんかってずっと隣りにおいて大切にしてきたのに……
何で晃なんだろう……
ミキのコト甥っ子なんて見たことないクセに
晃や友達には甥っ子って言い切って、
付き合ってないって言って……
ミキのコト傷つけて。
ミキのコト手放したくないのに、晃も欲しくて……
ミキは優しすぎるんだよ…………
俺がミキを……美月を手放さなかったのに
あいつ…自分が俺に我儘で甘えてたって……
美月は何一つ…………悪くないのに……
先生…………俺、ミキに捨てられたのかな?
昨日、『バイバイ』って言われたんだ……
怖いよ。
美月が隣りにいないのが怖くて仕方ない。
美月はね、母親に捨てられたって思ってて
ミナ兄や義兄、俺や父さんに母さんまで……嫌われないように、いつも顔色伺って…
何かあれば、自分が悪いって思ってて……
いつも
ホントにいつも
捨てられるコトを恐れてて…………
なのに
俺
晃と同じ学校になって、同じクラスになって
手の届くトコロに晃が来たら…………
ミキに触れるのがツラくなったんだ。
ミキの大好きな蕩けるキスもしてあげず
泣かせて
不安がらせて
ミキ、本人に恋愛感情じゃないって言って
………………
どれだけ
ヒドイ事
したんだ……。
なのに
ミキが隣りにいないのが
苦しいよ…………
先生、
美月の『自分から人が離れていく不安』が
少しだけ
わかった気がする…………。」
好きなモノの話しからズレていってしまったけど
篠宮先生は俺の話しを嫌悪する事なく
受け止めてくれた。
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