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重力の優しさ
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「今日の授業は以上だ、皆、もうすぐ期末テストがあるんだから今回の範囲はもちろん、今までの範囲の復習もちゃんとしておけよ」
そう言ったのは僕が通う高校の物理の小林先生。小林先生は僕ら生徒の間では少し評判が悪いというか、そもそも評価すら受けていないような気がするが、とにかくあまり良い印象を受けていない先生だ。
理由は簡単。先生の行う授業は恐ろしくつまらない。「……ページを開いて」と先生に言われて開く生徒はクラスの2割程度だろう。他の生徒は机に身を堂々とあずけて寝ているか、ばれないようにスマホを今度はこそこそと机の下でいじるかで占められている。
さらにただでさえ眠くなるこの睡眠授業はお昼タイムが終わった5時間目に行われるのだ。おなかもいっぱいになった僕たちを甘い睡魔が襲ってくる。そんな至福の時間に授業を行わせる日本の教育制度もどうかと思うが、やはり一定のリズムを刻み続ける睡眠授業改め、メトローム授業は僕らの力ではどうすることも出来ない。決して僕らのせいではないはずだ。
そんな若者特有の懊悩を抱えている僕はというと、別に寝ているわけでもスマホをいじっているわけでもなく、窓を眺め、雲間に見える青空に意識が吸い込まれそうになっていた。
最近クラスで席替えをして普段の席は廊下側になってしまい落ち込んでいたが、物理の授業は違うクラスで行われるため、席が違う。その席が運よく窓側だった。
青空は僕を他の生徒とは違う世界に引き込んでくれる。他の生徒とは、違う分類の人間になることが出来る――僕は8割の生徒と2割の生徒では表せない領域にいるのだ。
ここがどこまでも広がる雲海ならば、僕はそこに一際突き出た主峰のような存在なはずだ。
別に僕が特別授業を全く聞かない不良ではない。耳はちゃんと機能しているから、常に先生が発する透明な言の葉をなでるくらいは理解してている。
そんな、テストにしか役に立たないであろう言の葉の中で、少しは葉脈が発達した言の葉を、僕は今回のリズムの中で掴み取っていた。
「重力。この言葉は皆知っていると思うが数式で表すと……だ。我々が住む地球だけでなく、宇宙に存在する天体がそれぞれの重力を持っている。……引き合う力だな」
結局、数式での表し方や詳しい原理などは僕の手から千切れて落ちてしまい、手に残ったのは既存の知識が上書きされたものになってしまったが、それでも僕の中のメトロノームのリズムが少し狂った瞬間だった。
重力はどうやら宇宙のあちこちで働いているらしい。僕らが行うほとんどの行動には重力が関わっている。先生が言うには天文学的数字のとてつもなく大きな天体同士にも働き、きっとこの世界にとって重要な力であることは大方理解した。
「なあ、早く体育館行こうぜ」
睡眠授業の後は、僕らのクラスの時間割だと体育になっている。たっぷりと睡眠時間を確保した生徒たちが口々に友達を誘い更衣室へと急ぐ。
彼らが更衣室に行けるのも重力のおかげか、とまるで優等生の知識勝負のような事を心の中で思いつつ、僕もその重力を使い更衣室に移動した。
今期の体育はバレーだった。ジャンプ、構える、打つ――そんな競技だ。
でも、どうやら違うらしい。僕の数少ない友達はバレー部だから、色々コツを教えてくれた。
ポジションごとに役割が違ったり、スパイク、セッター、レフト等、様々な単語を教えてくれたがよく分からなった。
ただ、その友達がプレーしているのをコートの外で見ていると確実に分かったことが一つあった。
――これは重力が絶賛活躍中だな。
「おい! そっちいったぞ!」
気づいた時にはもう遅かった。
僕に向かってきたボールはまるで生きているかのように左右に揺れていた。僕はその意地糞悪い軌道の天体なるものを取ることは出来なかった。
重力は思ったより厄介で案外ちゃんと働いていないのかも知れない……なんてことはないか。
――これが、ジャンプフローターサーブか。
全く活躍の場のない体育の時間が終わると僕の学校生活はここで終わり、後は家路を急ぐだけになる。アニメやドラマで描かれる家路のシーンは僕の家路のシーンとかけ離れている。
そもそも現実なんてそんなものなのだが、それでも周りにはそんな画面の中の世界のシーンが僕を突き放すように描かれる。
そこに「嫉妬」という感情は抱かないが、代わりに「重力」という文字が僕の頭の中で離れない。奴らは空間だけでなく、精神という異空間にも働き僕にしつこく引っ付いてくる。
こんなにも在るものと有るものを必ずくっつける奴らも、僕からにじみ出る「孤独」という斥力には対抗できないこともあるようだから、僕は宇宙よりも厄介で複雑な奴だ。
高校に入ってから僕には友達と呼べる人間は数人しかいない。いや、むしろ、よく数人の友達が出来たと驚くべきなのかも知れない。
別に友達が欲しくないというわけではないのだが、なぜか昔から不思議と僕の周りの空間には隙間が生まれるのだ。
その隙間は僕にとって青空のようなものだったので、とても居心地が良かった。このことが、今までの人生のほとんどを作っていたのかもしれない。
見慣れた風景を見ながら僕は歩く。
ルーチンワークの生活の中でも一番退屈な時間だ。
この時間には何も生まれない。
ただ、疲れが溜まっていくだけ。
しかし、今日はその疲れをあまり感じなくて済んだ。――かあー。
僕の頭上で、上手に電線に脚をかけた一羽のカラスが鳴いた。
誰に何を伝えたいのかは分からなかったが、僕は自然とカラスの方に注意を向けた。
「かあー」
真似をして、僕も鳴いてみた。
すると、どうだろう、何か液状の白い物体がこちらに向かってくるではないか。――やばい。
普段から表に感情を出さない僕ではあったが、その緊急事態に、声を出すという選択は意識を超えていた。体育の時間に向かってきたボールとは違い、その軌道に迷いはなく、まるで追尾機能でもついてるかのような感覚に襲われた。
「ぺちゃ」と地面にその物体は張り付いた。――フンだ。
奴は僕にめがけてフンを発射してきた。僕が鳴き声の真似をしたのに怒ったのか、もしくはその鳴き声が「フンをしろ」という意味だったのかは分からないが、間一髪だった。
もし、制服についていたら僕のあだ名は「うんこ君」になりかねない。まあ、そんな小学生みたいな生徒は僕の高校には幸運にもいないと思うが……分からない。
それよりも褒めるべきは僕の反射神経だ。きっとあの高さからなら相当な重力が働いて、常人では避けられない程のスピードになっていたに違いない。
なにせ僕の特技は避けることだ。そうやって今まで人から遠ざけてきたのだからな。
もう一つ褒めるべきはカラスの方だ。
奴らは重力というもの本能で知っているのか? なぜフンが落ちているのに驚かないのだ?
彼らに知能がないと言ってしまえばそれまでかも知れないが、僕だったら相当驚くと思う。
なんて、そんなことは全く意味のない議論だ。そうやって、頭良いぶるから自分の知能を過信してしまう。
それにしても重力というものは忙しい方だな。あんな何の利益も生まないフンにさえ働くのだ。ここに、落ちている小さな石ころにさえも、重力はちゃんと気にかけて働く。
宇宙最強のボランティアではないか。
そういえば……「いいか、重力を表す時はGと書くから覚えておけよ」みたいなニュアンスのことを小林先生が言っていたな。
誰しもがGと聞いて真っ先に思い浮かべるのが、まずゴキブリだろう。
あんなにも嫌われている生き物が他にいるだろうか。慰めるわけではないが、僕はそんなに嫌いではない。
そうやって偏見だけで何かを嫌うことはいけないと思う。
なんてったって…………ああ、そうか。
――GにもちゃんとGが働きますように……。あ、あとKにも。
そう言ったのは僕が通う高校の物理の小林先生。小林先生は僕ら生徒の間では少し評判が悪いというか、そもそも評価すら受けていないような気がするが、とにかくあまり良い印象を受けていない先生だ。
理由は簡単。先生の行う授業は恐ろしくつまらない。「……ページを開いて」と先生に言われて開く生徒はクラスの2割程度だろう。他の生徒は机に身を堂々とあずけて寝ているか、ばれないようにスマホを今度はこそこそと机の下でいじるかで占められている。
さらにただでさえ眠くなるこの睡眠授業はお昼タイムが終わった5時間目に行われるのだ。おなかもいっぱいになった僕たちを甘い睡魔が襲ってくる。そんな至福の時間に授業を行わせる日本の教育制度もどうかと思うが、やはり一定のリズムを刻み続ける睡眠授業改め、メトローム授業は僕らの力ではどうすることも出来ない。決して僕らのせいではないはずだ。
そんな若者特有の懊悩を抱えている僕はというと、別に寝ているわけでもスマホをいじっているわけでもなく、窓を眺め、雲間に見える青空に意識が吸い込まれそうになっていた。
最近クラスで席替えをして普段の席は廊下側になってしまい落ち込んでいたが、物理の授業は違うクラスで行われるため、席が違う。その席が運よく窓側だった。
青空は僕を他の生徒とは違う世界に引き込んでくれる。他の生徒とは、違う分類の人間になることが出来る――僕は8割の生徒と2割の生徒では表せない領域にいるのだ。
ここがどこまでも広がる雲海ならば、僕はそこに一際突き出た主峰のような存在なはずだ。
別に僕が特別授業を全く聞かない不良ではない。耳はちゃんと機能しているから、常に先生が発する透明な言の葉をなでるくらいは理解してている。
そんな、テストにしか役に立たないであろう言の葉の中で、少しは葉脈が発達した言の葉を、僕は今回のリズムの中で掴み取っていた。
「重力。この言葉は皆知っていると思うが数式で表すと……だ。我々が住む地球だけでなく、宇宙に存在する天体がそれぞれの重力を持っている。……引き合う力だな」
結局、数式での表し方や詳しい原理などは僕の手から千切れて落ちてしまい、手に残ったのは既存の知識が上書きされたものになってしまったが、それでも僕の中のメトロノームのリズムが少し狂った瞬間だった。
重力はどうやら宇宙のあちこちで働いているらしい。僕らが行うほとんどの行動には重力が関わっている。先生が言うには天文学的数字のとてつもなく大きな天体同士にも働き、きっとこの世界にとって重要な力であることは大方理解した。
「なあ、早く体育館行こうぜ」
睡眠授業の後は、僕らのクラスの時間割だと体育になっている。たっぷりと睡眠時間を確保した生徒たちが口々に友達を誘い更衣室へと急ぐ。
彼らが更衣室に行けるのも重力のおかげか、とまるで優等生の知識勝負のような事を心の中で思いつつ、僕もその重力を使い更衣室に移動した。
今期の体育はバレーだった。ジャンプ、構える、打つ――そんな競技だ。
でも、どうやら違うらしい。僕の数少ない友達はバレー部だから、色々コツを教えてくれた。
ポジションごとに役割が違ったり、スパイク、セッター、レフト等、様々な単語を教えてくれたがよく分からなった。
ただ、その友達がプレーしているのをコートの外で見ていると確実に分かったことが一つあった。
――これは重力が絶賛活躍中だな。
「おい! そっちいったぞ!」
気づいた時にはもう遅かった。
僕に向かってきたボールはまるで生きているかのように左右に揺れていた。僕はその意地糞悪い軌道の天体なるものを取ることは出来なかった。
重力は思ったより厄介で案外ちゃんと働いていないのかも知れない……なんてことはないか。
――これが、ジャンプフローターサーブか。
全く活躍の場のない体育の時間が終わると僕の学校生活はここで終わり、後は家路を急ぐだけになる。アニメやドラマで描かれる家路のシーンは僕の家路のシーンとかけ離れている。
そもそも現実なんてそんなものなのだが、それでも周りにはそんな画面の中の世界のシーンが僕を突き放すように描かれる。
そこに「嫉妬」という感情は抱かないが、代わりに「重力」という文字が僕の頭の中で離れない。奴らは空間だけでなく、精神という異空間にも働き僕にしつこく引っ付いてくる。
こんなにも在るものと有るものを必ずくっつける奴らも、僕からにじみ出る「孤独」という斥力には対抗できないこともあるようだから、僕は宇宙よりも厄介で複雑な奴だ。
高校に入ってから僕には友達と呼べる人間は数人しかいない。いや、むしろ、よく数人の友達が出来たと驚くべきなのかも知れない。
別に友達が欲しくないというわけではないのだが、なぜか昔から不思議と僕の周りの空間には隙間が生まれるのだ。
その隙間は僕にとって青空のようなものだったので、とても居心地が良かった。このことが、今までの人生のほとんどを作っていたのかもしれない。
見慣れた風景を見ながら僕は歩く。
ルーチンワークの生活の中でも一番退屈な時間だ。
この時間には何も生まれない。
ただ、疲れが溜まっていくだけ。
しかし、今日はその疲れをあまり感じなくて済んだ。――かあー。
僕の頭上で、上手に電線に脚をかけた一羽のカラスが鳴いた。
誰に何を伝えたいのかは分からなかったが、僕は自然とカラスの方に注意を向けた。
「かあー」
真似をして、僕も鳴いてみた。
すると、どうだろう、何か液状の白い物体がこちらに向かってくるではないか。――やばい。
普段から表に感情を出さない僕ではあったが、その緊急事態に、声を出すという選択は意識を超えていた。体育の時間に向かってきたボールとは違い、その軌道に迷いはなく、まるで追尾機能でもついてるかのような感覚に襲われた。
「ぺちゃ」と地面にその物体は張り付いた。――フンだ。
奴は僕にめがけてフンを発射してきた。僕が鳴き声の真似をしたのに怒ったのか、もしくはその鳴き声が「フンをしろ」という意味だったのかは分からないが、間一髪だった。
もし、制服についていたら僕のあだ名は「うんこ君」になりかねない。まあ、そんな小学生みたいな生徒は僕の高校には幸運にもいないと思うが……分からない。
それよりも褒めるべきは僕の反射神経だ。きっとあの高さからなら相当な重力が働いて、常人では避けられない程のスピードになっていたに違いない。
なにせ僕の特技は避けることだ。そうやって今まで人から遠ざけてきたのだからな。
もう一つ褒めるべきはカラスの方だ。
奴らは重力というもの本能で知っているのか? なぜフンが落ちているのに驚かないのだ?
彼らに知能がないと言ってしまえばそれまでかも知れないが、僕だったら相当驚くと思う。
なんて、そんなことは全く意味のない議論だ。そうやって、頭良いぶるから自分の知能を過信してしまう。
それにしても重力というものは忙しい方だな。あんな何の利益も生まないフンにさえ働くのだ。ここに、落ちている小さな石ころにさえも、重力はちゃんと気にかけて働く。
宇宙最強のボランティアではないか。
そういえば……「いいか、重力を表す時はGと書くから覚えておけよ」みたいなニュアンスのことを小林先生が言っていたな。
誰しもがGと聞いて真っ先に思い浮かべるのが、まずゴキブリだろう。
あんなにも嫌われている生き物が他にいるだろうか。慰めるわけではないが、僕はそんなに嫌いではない。
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