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本編(前編)
154.さくら舞い散る中クラスも替わり
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2005年4月6日
今日から新しい1年が始まる。最近お気に入りのケツメイシのさくらを聴きながら並木道を歩く。この季節にぴったりだ。計ったかのように桜は満開だ。ちらほらと散りゆく花びらの中を歩くなんて、いかにも新学期の始まりらしさを感じる一方、今日は4月とは思えないほど暑い。まるで初夏のようだ。温暖化だなんだと騒がれているが、これからもっと暑くなっていくのだろうか。
学校に到着し、新たに1年を過ごすことになる教室へと向かう。間違えて以前の教室に行かないように、などと注意喚起を受けたりもしたが、新学期は生徒たちにとっては大きなイベントだ。間違えるやつなんているのだろうか。
時間ギリギリだったこともあり、教室にはすでに大多数の新クラスメイトが着席していた。教室に入るなり、最前列に座る野田の姿が視界に入る。
「おっ、野田。1番前じゃん。」
「ほんと・・・勘弁してほしいよ。」
窓側の前列から出席番号順に座る。俺の席は昨年と同じく全体のど真ん中あたりだ。昨年の今頃は前に香織がいた。すでに懐かしい。
ホームルーム開始のチャイムが鳴ると同時に、小さいおばさんが教室に入る。新しい担任だ。
「はい、おはようございます。担任の雨野です。9時から始業式ですからね、とりあえず体育館に向かいましょうか。」
昨年時点で、雨野の評判は聞いていた。淡々と物事を進めるタイプで、良くも悪くも教師らしくないところがあるらしい。生徒からは概ね好かれているらしいが、合う合わないは極端に分かれる印象を受ける。
始業式を終え、再び教室へ戻る。雨野は軽く自己紹介をした後、このあとのことについて話し出す。
「今日はこのあと大掃除ですからね。みなさん頑張ってお願いしますね。それで今日は終わりなので、終わったら帰ってください。明日の入学式の実行委員の人は、大掃除終わったら体育館に向かってください。じゃ、私は教員室にいますからね。」
座席列ごとに掃除範囲を指定され、校内中で大掃除が始まる。俺は教室内で済む範囲だ。野田の列はトイレ掃除らしい、気の毒に。というか、うちのクラスの掃除範囲にトイレが含まれている時点でとんだハズレを引いている。
大掃除もひと段落し、時刻は11時半。掃除を終えたら帰っていいとのことだったので、帰り支度を済ませ、野田に声をかける。
「野田、帰るか。」
「あれ、彼女と帰んなくていいのか?」
「いんじゃね?特に連絡来てないし。」
「ならいいけど。帰り支度するからちょっと待って。」
支度を終えた野田と共に下駄箱へ向かい、校舎を後にする。
「このあと彼女と会うんだろ?」
「どうだろ。今まで約束とかしてなかったからな。」
「おいおい、先に帰っちゃってほんとに大丈夫かよ。」
「いいんだよ。毎日一緒に帰るとか実はちょっと恥ずかしかったからさ。」
「贅沢な悩みだな・・・あんないい女捕まえといて。」
「これからはクラスが違うわけだし、毎日合わせるなんて現実的に無理だろ。未来もたぶんそう言うよ。」
「ま・・・調整はしといた方がいいんじゃないの。」
「たしかにな。放課後会うのかどうかがわからんしな。」
「放課後はどうせ毎日やりまくりなんだろ?あの上玉の巨乳を好き放題しやがって。」
「残念、未来は昨日から生理なんだよ。」
「おっ、いい気味だ。」
「だからこそ、今週は未来と会う必要無いんだよな。」
「身体目的じゃねーか。」
「そんなことないさ。身体は会う理由の99%くらいだ。」
「ほぼ100じゃねーか。」
「まっ、つーわけだからよ。野田、カラオケ行こうぜ。」
「いいねぇ。ファンタスティポ歌うわ。」
「なにっ、じゃあ俺はさくらかな・・・ケツメイシの。」
今日から新しい1年が始まる。最近お気に入りのケツメイシのさくらを聴きながら並木道を歩く。この季節にぴったりだ。計ったかのように桜は満開だ。ちらほらと散りゆく花びらの中を歩くなんて、いかにも新学期の始まりらしさを感じる一方、今日は4月とは思えないほど暑い。まるで初夏のようだ。温暖化だなんだと騒がれているが、これからもっと暑くなっていくのだろうか。
学校に到着し、新たに1年を過ごすことになる教室へと向かう。間違えて以前の教室に行かないように、などと注意喚起を受けたりもしたが、新学期は生徒たちにとっては大きなイベントだ。間違えるやつなんているのだろうか。
時間ギリギリだったこともあり、教室にはすでに大多数の新クラスメイトが着席していた。教室に入るなり、最前列に座る野田の姿が視界に入る。
「おっ、野田。1番前じゃん。」
「ほんと・・・勘弁してほしいよ。」
窓側の前列から出席番号順に座る。俺の席は昨年と同じく全体のど真ん中あたりだ。昨年の今頃は前に香織がいた。すでに懐かしい。
ホームルーム開始のチャイムが鳴ると同時に、小さいおばさんが教室に入る。新しい担任だ。
「はい、おはようございます。担任の雨野です。9時から始業式ですからね、とりあえず体育館に向かいましょうか。」
昨年時点で、雨野の評判は聞いていた。淡々と物事を進めるタイプで、良くも悪くも教師らしくないところがあるらしい。生徒からは概ね好かれているらしいが、合う合わないは極端に分かれる印象を受ける。
始業式を終え、再び教室へ戻る。雨野は軽く自己紹介をした後、このあとのことについて話し出す。
「今日はこのあと大掃除ですからね。みなさん頑張ってお願いしますね。それで今日は終わりなので、終わったら帰ってください。明日の入学式の実行委員の人は、大掃除終わったら体育館に向かってください。じゃ、私は教員室にいますからね。」
座席列ごとに掃除範囲を指定され、校内中で大掃除が始まる。俺は教室内で済む範囲だ。野田の列はトイレ掃除らしい、気の毒に。というか、うちのクラスの掃除範囲にトイレが含まれている時点でとんだハズレを引いている。
大掃除もひと段落し、時刻は11時半。掃除を終えたら帰っていいとのことだったので、帰り支度を済ませ、野田に声をかける。
「野田、帰るか。」
「あれ、彼女と帰んなくていいのか?」
「いんじゃね?特に連絡来てないし。」
「ならいいけど。帰り支度するからちょっと待って。」
支度を終えた野田と共に下駄箱へ向かい、校舎を後にする。
「このあと彼女と会うんだろ?」
「どうだろ。今まで約束とかしてなかったからな。」
「おいおい、先に帰っちゃってほんとに大丈夫かよ。」
「いいんだよ。毎日一緒に帰るとか実はちょっと恥ずかしかったからさ。」
「贅沢な悩みだな・・・あんないい女捕まえといて。」
「これからはクラスが違うわけだし、毎日合わせるなんて現実的に無理だろ。未来もたぶんそう言うよ。」
「ま・・・調整はしといた方がいいんじゃないの。」
「たしかにな。放課後会うのかどうかがわからんしな。」
「放課後はどうせ毎日やりまくりなんだろ?あの上玉の巨乳を好き放題しやがって。」
「残念、未来は昨日から生理なんだよ。」
「おっ、いい気味だ。」
「だからこそ、今週は未来と会う必要無いんだよな。」
「身体目的じゃねーか。」
「そんなことないさ。身体は会う理由の99%くらいだ。」
「ほぼ100じゃねーか。」
「まっ、つーわけだからよ。野田、カラオケ行こうぜ。」
「いいねぇ。ファンタスティポ歌うわ。」
「なにっ、じゃあ俺はさくらかな・・・ケツメイシの。」
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