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第一章
27 魔種 ト 知種 ~或る王子の矜恃~
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「この世界には大きく2種類の生命があります。」
と、教師は言った。
━━━━━━1つは魔種。
ダンジョンより生まれ、主にダンジョン内に生息する。一般的に魔物と呼ばれるモノ。
それらはダンジョン内より際限なく生まれ、放置するとダンジョンから溢れて人里へ現れ人間を襲うこともある危険な生命だ。
反面、殺す事ができれば魔素と呼ばれる経験値、ドロップアイテム、稀に魔石というエネルギー体を落とす。
ドロップアイテムは大変有用で日用品、食用品、高級品·····とにかく、あらゆるものが魔物からドロップするアイテムを元に作られる。魔物はこの世界の主だった資源でもある。
魔物の強さはピンキリで弱いものは子供でも倒せる無脊椎生命から伝説に語られるような強大なモノまで様々だ。
その全てが例外なく経験値とアイテムを落とすので、それらと戦い、戦果を得ている冒険者は平民の憧れにして、この世界の一次生産者と言えるかもしれない。
━━━━━━もう1つは知種。
人間、エルフ、獣人、ドワーフ。
種族は様々だが、神に知性を認められた者たちの総称。
ステータスを持っている事が知種の特徴である。
その中でも最も個体数が多く、秩序を持って繁栄し、ついには国家を成形するに至った種族が人間である。
その他の種族は個体数に乏しく、組織力も弱い。
村やナワバリといった自治体のような繋がりはあっても国家として強大な共同体にはならない。
その為、生産性が向上せず自らの生命を維持するだけで精一杯の日々を送る種族が多く、富を求めて人間の国家に奴隷として売られることも珍しくない。
·····などと、教師は淡々と述べていたが細かいことはわからない。
「つまり、せかいにひとつの、このくにでおうさまになるわたしは、このせかいのおうさまになるのだな!」
ただ、それだけを理解した。
私の名はヴィンセント・レイ・ヴェラントウォール。
この国の王太子である。
名前の後に付く「レイ」というミドルネームは「王」という意味だ。
自身の名と共に「レイ」を名乗れるのは王位継承権を持つ者だけ。
現在この国には私しか存在しない。
このままいけば私が次期国王である。
私はこの世界の王となるのだ。
と、教師は言った。
━━━━━━1つは魔種。
ダンジョンより生まれ、主にダンジョン内に生息する。一般的に魔物と呼ばれるモノ。
それらはダンジョン内より際限なく生まれ、放置するとダンジョンから溢れて人里へ現れ人間を襲うこともある危険な生命だ。
反面、殺す事ができれば魔素と呼ばれる経験値、ドロップアイテム、稀に魔石というエネルギー体を落とす。
ドロップアイテムは大変有用で日用品、食用品、高級品·····とにかく、あらゆるものが魔物からドロップするアイテムを元に作られる。魔物はこの世界の主だった資源でもある。
魔物の強さはピンキリで弱いものは子供でも倒せる無脊椎生命から伝説に語られるような強大なモノまで様々だ。
その全てが例外なく経験値とアイテムを落とすので、それらと戦い、戦果を得ている冒険者は平民の憧れにして、この世界の一次生産者と言えるかもしれない。
━━━━━━もう1つは知種。
人間、エルフ、獣人、ドワーフ。
種族は様々だが、神に知性を認められた者たちの総称。
ステータスを持っている事が知種の特徴である。
その中でも最も個体数が多く、秩序を持って繁栄し、ついには国家を成形するに至った種族が人間である。
その他の種族は個体数に乏しく、組織力も弱い。
村やナワバリといった自治体のような繋がりはあっても国家として強大な共同体にはならない。
その為、生産性が向上せず自らの生命を維持するだけで精一杯の日々を送る種族が多く、富を求めて人間の国家に奴隷として売られることも珍しくない。
·····などと、教師は淡々と述べていたが細かいことはわからない。
「つまり、せかいにひとつの、このくにでおうさまになるわたしは、このせかいのおうさまになるのだな!」
ただ、それだけを理解した。
私の名はヴィンセント・レイ・ヴェラントウォール。
この国の王太子である。
名前の後に付く「レイ」というミドルネームは「王」という意味だ。
自身の名と共に「レイ」を名乗れるのは王位継承権を持つ者だけ。
現在この国には私しか存在しない。
このままいけば私が次期国王である。
私はこの世界の王となるのだ。
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