好きな気持ちが隠せない

維月

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第十四話

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カーブの続く道を進み、緑が多い道が続く。ドアを開けて
「気持ちいい」と言う美波ちゃんに嬉しくなった。着いた先で車を降りて
「凄い」と笑顔を見せて振り返った。可愛くて後ろから抱きしめる。前には山々が連なり、その隙間から小さな建物が見えた。奥にはキラキラと海が光っている。
「ここ、苦しかった時1人でよく来てた。美波ちゃんにも見せたいって、ずっと思ってて。喜んでくれて良かった」
「ありがとう、岡田くん」と言われて
「岡田くんやめない?美波ちゃんも岡田さんになったら変でしょ?」と返す。
「エッ?」っと言うと振り返る。
「俺、4月生まれだから次の誕生日で20になる。それが来たら結婚して欲しい」
美波ちゃんはビックリした様子で、黙っている。
「この前、危ない思いしただろ。俺が美波ちゃんを守りたい」
「待って。嬉しいけど私は大丈夫だから。それに邪魔したくはないし、無理しなくていいから」
「無理って。美波ちゃんといたいから。結婚しても大学もバスケも頑張るし、支えることで余計頑張れる」
顔を見せないように髪で隠して、下を向いてその場から離れて行く。その後ろ姿を見て、胸が苦しくなる。美波ちゃんに拒否されたと感じて、辛くなる。でも諦められないと追いかけて、後ろから抱きしめる。
「美波ちゃんから見たら、俺なんてアオイし、頼りにならないかもしれないけど誰よりも好きだから」
泣いているのに気付いてどうしたらいいか分からなくなって、離れてゴメンと言った。苦しくなって
「美波ちゃん、分かった」
と言って笑おうとしたが上手く笑えない。視線の合わない事が辛い。背を向けると、美波ちゃんが自分の腰辺りの服を掴んだ。その手を見て戸惑っていると
「嬉しい。ありがとう」と言って見上げた。泣きながら笑っているのを見て抱きしめる。
「幸せにする。俺が美波ちゃんを」
そう言って腕を緩めると
「私も颯斗を幸せにする」
笑って言った。
「俺、美波ちゃんに一目惚れして望みなんてなかったけど、諦められなくて。こんな風になるなんて、諦めなくてよかった」
「真っ直ぐにぶつかってくるから、好きになっちゃったんだよ。好きだって気付かされたから、無理があるってその気持ち隠そうとしたのに、出来なくなっちゃった」
「美波、愛してる」と耳元で言って唇を重ね抱きしめた。
青い空が広がり、2人を祝福するように太陽が輝いていた。
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