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第十章
五災刃-02
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議論を始める前に、ドラファルドは「茶を淹れましょう」と発言し、アルハットも「そうね」と頷いた上で部屋に用意したベルを鳴らす。
皇居に務める使用人が部屋のドアをノックし、要件を伺い、紅茶を淹れてやってくるまでの間、ドラファルドはにこやかな表情を崩す事なく、思考を巡らせる。
(確かにシドニアの言う通り、アルハットは警戒すべきかもしれないな。だがこの機会を逃せば、今後合法的にアルハットから実権を奪う事は難しくなりかねない……奴の力を借りるか)
とある子供から受けた指示を思い出し、目を閉じながら三回、自身の膝に手を置いて、ポンポンポンと連続して軽く叩く。
一時間ほど前、ドラファルドは暗鬼と呼ばれる謎の子供と出会った。
名前以外、子供は自分が何者かを語らなかったが、しかし自身には『ヒトの記憶や感情を読み取り、操作する』能力があると言い、実際にドラファルドの記憶を短時間抹消した。
(さぁ、今ボクの名前に関する記憶を消してみたよ。言ってみて)
(……思い出せない)
(これは記憶に障害を引き起こす力だね。ボクが君の脳に刻まれたボクの名前に関する情報を、脳からシャットアウトする事で出来る。
けれど、脳は人間の中でも一番重要な部分だ。故に修復機能と防衛機能が何時も働くから、記憶に障害を起こした部分は時間経過と共に解消に向かうし、何か思い出すトリガーがあれば障害が解けて、思い出しちゃう。例えばボクの名前、暗ってつくんだけど)
(ああ――思い出せた。暗鬼、暗鬼だったな)
(そう。今のは単語を消したけど、例えば「相手に対して何を言うべきか忘れた」とか「何か頼み事をされていたけれど忘れた」みたいな、結構普通にあり得る事をボクの意志でさせる事が出来るんだ。
ただ短所というか、一人の記憶に干渉できるのは、範囲こそ問わないけど一度に一回だけ。そこから干渉が解けた後はまた干渉可能だけど、その干渉した記憶を思い出して貰わないと、ボクはその人へ次の記憶障害に移れない。これは障害を引き起こすと、脳が自動的に防衛機能を働かせるからだ)
(複数人への同時使役はどうだ?)
(それはボクのキャパシティ問題になるけど、五人が限界かな)
(なるほど。しかし便利だが地味な力だな)
(でもこれ、暗殺とか暗躍向きな能力なんだよ。
今はあくまで記憶の障害だけを言ったから、それなりにデメリットも目立つけど、でも記憶や感情の読み取りには制限は特にない。君がさっき思考していた事を読み取れたのも、この能力があるからこそだね)
(なるほど、その読み取る能力と共に、どの記憶を削除すれば良いかを判断できるわけか)
(そう。例えばアルハットがさっきの状態から立ち直り、君に対する策を幾つも用意していたとしても、その『策を用意した』という記憶事態を削除すれば思い出すトリガーが増える代わりに全体の記憶に障害をきたすから、良い状況を作れるだろう? そうした記憶障害を盾に、君はアルハットを皇族の座から引きずり下ろす事も出来る、というわけさ)
勿論こうした会話の中、子供の正体だったり、そもそも何が狙いなのか、そして『どこまで語った能力が本当であるか』を判断は難しい。
だが現に記憶に障害を引き起こすというのはドラファルドも経験し、その力を活かすには確かにこうした暗躍が好ましい。
(恨んでくれるなよ、アルハット。これも全て、貴様ら皇族が悪いのであるからな)
淹れられた茶を飲むと共に、もう一度、自身の膝に手を置いて、三回膝に触れる。
瞬間、アルハットは僅かに目を瞑り、まぶたを揉むようにして、頭を振るう。
「如何なされましたかな、アルハット様」
「……いいえ、気にしないで。続けましょう」
「かしこまりました」
相槌を打ちながら、ドラファルドはアルハットが言葉を発するのを待つ。
如何な策を講じていようが、そもそも策自体を思い出せぬのならば、そこを彼女の無策と指摘できる。
思い出せぬからと適当に捻り出すようであれば、それこそまともな策など用意できまい。
そうした中、ドラファルドは卑下た笑いをひた隠していたが。
しかし、想定から大きく外れ、彼女は悠々と発言を開始した。
「では、アルハット領がシドニア領からの自治独立を果たした場合、シドニア領以外との交易をどうするかの問題です」
「……はい」
「どうしたのかしら、若干声色が変に聞こえたけれど」
「そう、ですかな。何、アルハット様とのこうした対決に緊張しているのです」
「ならば続けます。
非公式会談を行ってカルファス領との貿易を果たすという手も無くはありませんが、しかし現状カルファス領もシドニア領との領土経済連合を結んでいる状態ですから、これを破棄して我々と経済同盟を結んでくださるかどうかは分かりません。この辺りは如何お考えですか?」
どうにも、アルハットに異常があるとは思えぬ。『策を用意した』という記憶の障害を引き起こすように注文していた筈なのに、それが成されているような気もしない。
「ドラファルド、聞いているかしら」
「、はい。交易に関しては現状の経済同盟に加えて自領土内食料自給率を高める形で対応する事が好ましいかと思います」
「もっと具体的にお願いできないかしら」
「そう、ですね。一番はやはり現状の二次産業の発展及び、一次産業の着手という」
「それをさらに具体的に」
「さらに具体的に、ですか」
「ええ、勿論。だってシドニア兄さまは、私たちが現状からの脱却を図ったら、大掛かりな経済制裁を行ってきますよ。私程度の追及に答える事が出来ないのであれば、シドニア兄さまを敵に回すのは非常に厄介と思いますが」
それは理解している。しかし、そうした内容を議論しようにも、その議論を行うアルハットの記憶障害を引き起こした所で突き付ける予定であったのに、そうした記憶障害が引き起こされている様子が無いのだ。であるから出鼻を挫かれ、どう理論を展開するか悩んでいるのだ。
「どうなされたんですか? ……まるで、私が記憶を失っていない事が、可笑しいと言わんばかりの態度」
クスリと笑いながら、アルハットがジロリとドラファルドへと視線を向ける。
まさか気付いているのか、と考えつつも、しかしそんな事はあるまいと首を横に振り「何でもありません」と否定する。
「ねぇ、ドラファルド。貴方は私と、私のお母さまに向けて、目を見て『不義理は行っておりません』と言えるかしら」
「……言えるに決まっております」
「もしその言葉に嘘があれば、私は貴方を許しません。私だけでなく、貴方が長らく補佐を務めた、お母さまを侮辱する行為に他なりませんから」
「何を仰っているのか、分かりかねますが」
「――災いと手を結び、私と兄さまを陥れようと考えているのではないかと聞いているのよ」
思わぬアルハットの言葉に――ドラファルドは、言われると思っていなかった言葉に、首をつい傾げてしまう。
「は……災いと、ですか? それは、本当に全く覚えがありませんが」
「そう。その言葉、真実と受け取るわ。――クアンタ」
『ハイ』
突如。
空間が揺らめいた。
「っ、光学迷彩……!?」
今まで景色と一体化し、姿を隠して部屋の中で立っていたクアンタが動き、刃を抜き放った上で、ドラファルドの喉元に向け、突き立てる。
それはドラファルドの喉を貫きはしないが、しかし喉元を横切って襟足を僅かに切り落としながら、クアンタと同じく景色と一体化し、姿を隠していた子供の姿を表した。
「やはり貴様か、暗鬼」
「どうしてわかったのさ。――少なくともドラファルドには、ボクが災いであるとは教えてないんだけど?」
皇居に務める使用人が部屋のドアをノックし、要件を伺い、紅茶を淹れてやってくるまでの間、ドラファルドはにこやかな表情を崩す事なく、思考を巡らせる。
(確かにシドニアの言う通り、アルハットは警戒すべきかもしれないな。だがこの機会を逃せば、今後合法的にアルハットから実権を奪う事は難しくなりかねない……奴の力を借りるか)
とある子供から受けた指示を思い出し、目を閉じながら三回、自身の膝に手を置いて、ポンポンポンと連続して軽く叩く。
一時間ほど前、ドラファルドは暗鬼と呼ばれる謎の子供と出会った。
名前以外、子供は自分が何者かを語らなかったが、しかし自身には『ヒトの記憶や感情を読み取り、操作する』能力があると言い、実際にドラファルドの記憶を短時間抹消した。
(さぁ、今ボクの名前に関する記憶を消してみたよ。言ってみて)
(……思い出せない)
(これは記憶に障害を引き起こす力だね。ボクが君の脳に刻まれたボクの名前に関する情報を、脳からシャットアウトする事で出来る。
けれど、脳は人間の中でも一番重要な部分だ。故に修復機能と防衛機能が何時も働くから、記憶に障害を起こした部分は時間経過と共に解消に向かうし、何か思い出すトリガーがあれば障害が解けて、思い出しちゃう。例えばボクの名前、暗ってつくんだけど)
(ああ――思い出せた。暗鬼、暗鬼だったな)
(そう。今のは単語を消したけど、例えば「相手に対して何を言うべきか忘れた」とか「何か頼み事をされていたけれど忘れた」みたいな、結構普通にあり得る事をボクの意志でさせる事が出来るんだ。
ただ短所というか、一人の記憶に干渉できるのは、範囲こそ問わないけど一度に一回だけ。そこから干渉が解けた後はまた干渉可能だけど、その干渉した記憶を思い出して貰わないと、ボクはその人へ次の記憶障害に移れない。これは障害を引き起こすと、脳が自動的に防衛機能を働かせるからだ)
(複数人への同時使役はどうだ?)
(それはボクのキャパシティ問題になるけど、五人が限界かな)
(なるほど。しかし便利だが地味な力だな)
(でもこれ、暗殺とか暗躍向きな能力なんだよ。
今はあくまで記憶の障害だけを言ったから、それなりにデメリットも目立つけど、でも記憶や感情の読み取りには制限は特にない。君がさっき思考していた事を読み取れたのも、この能力があるからこそだね)
(なるほど、その読み取る能力と共に、どの記憶を削除すれば良いかを判断できるわけか)
(そう。例えばアルハットがさっきの状態から立ち直り、君に対する策を幾つも用意していたとしても、その『策を用意した』という記憶事態を削除すれば思い出すトリガーが増える代わりに全体の記憶に障害をきたすから、良い状況を作れるだろう? そうした記憶障害を盾に、君はアルハットを皇族の座から引きずり下ろす事も出来る、というわけさ)
勿論こうした会話の中、子供の正体だったり、そもそも何が狙いなのか、そして『どこまで語った能力が本当であるか』を判断は難しい。
だが現に記憶に障害を引き起こすというのはドラファルドも経験し、その力を活かすには確かにこうした暗躍が好ましい。
(恨んでくれるなよ、アルハット。これも全て、貴様ら皇族が悪いのであるからな)
淹れられた茶を飲むと共に、もう一度、自身の膝に手を置いて、三回膝に触れる。
瞬間、アルハットは僅かに目を瞑り、まぶたを揉むようにして、頭を振るう。
「如何なされましたかな、アルハット様」
「……いいえ、気にしないで。続けましょう」
「かしこまりました」
相槌を打ちながら、ドラファルドはアルハットが言葉を発するのを待つ。
如何な策を講じていようが、そもそも策自体を思い出せぬのならば、そこを彼女の無策と指摘できる。
思い出せぬからと適当に捻り出すようであれば、それこそまともな策など用意できまい。
そうした中、ドラファルドは卑下た笑いをひた隠していたが。
しかし、想定から大きく外れ、彼女は悠々と発言を開始した。
「では、アルハット領がシドニア領からの自治独立を果たした場合、シドニア領以外との交易をどうするかの問題です」
「……はい」
「どうしたのかしら、若干声色が変に聞こえたけれど」
「そう、ですかな。何、アルハット様とのこうした対決に緊張しているのです」
「ならば続けます。
非公式会談を行ってカルファス領との貿易を果たすという手も無くはありませんが、しかし現状カルファス領もシドニア領との領土経済連合を結んでいる状態ですから、これを破棄して我々と経済同盟を結んでくださるかどうかは分かりません。この辺りは如何お考えですか?」
どうにも、アルハットに異常があるとは思えぬ。『策を用意した』という記憶の障害を引き起こすように注文していた筈なのに、それが成されているような気もしない。
「ドラファルド、聞いているかしら」
「、はい。交易に関しては現状の経済同盟に加えて自領土内食料自給率を高める形で対応する事が好ましいかと思います」
「もっと具体的にお願いできないかしら」
「そう、ですね。一番はやはり現状の二次産業の発展及び、一次産業の着手という」
「それをさらに具体的に」
「さらに具体的に、ですか」
「ええ、勿論。だってシドニア兄さまは、私たちが現状からの脱却を図ったら、大掛かりな経済制裁を行ってきますよ。私程度の追及に答える事が出来ないのであれば、シドニア兄さまを敵に回すのは非常に厄介と思いますが」
それは理解している。しかし、そうした内容を議論しようにも、その議論を行うアルハットの記憶障害を引き起こした所で突き付ける予定であったのに、そうした記憶障害が引き起こされている様子が無いのだ。であるから出鼻を挫かれ、どう理論を展開するか悩んでいるのだ。
「どうなされたんですか? ……まるで、私が記憶を失っていない事が、可笑しいと言わんばかりの態度」
クスリと笑いながら、アルハットがジロリとドラファルドへと視線を向ける。
まさか気付いているのか、と考えつつも、しかしそんな事はあるまいと首を横に振り「何でもありません」と否定する。
「ねぇ、ドラファルド。貴方は私と、私のお母さまに向けて、目を見て『不義理は行っておりません』と言えるかしら」
「……言えるに決まっております」
「もしその言葉に嘘があれば、私は貴方を許しません。私だけでなく、貴方が長らく補佐を務めた、お母さまを侮辱する行為に他なりませんから」
「何を仰っているのか、分かりかねますが」
「――災いと手を結び、私と兄さまを陥れようと考えているのではないかと聞いているのよ」
思わぬアルハットの言葉に――ドラファルドは、言われると思っていなかった言葉に、首をつい傾げてしまう。
「は……災いと、ですか? それは、本当に全く覚えがありませんが」
「そう。その言葉、真実と受け取るわ。――クアンタ」
『ハイ』
突如。
空間が揺らめいた。
「っ、光学迷彩……!?」
今まで景色と一体化し、姿を隠して部屋の中で立っていたクアンタが動き、刃を抜き放った上で、ドラファルドの喉元に向け、突き立てる。
それはドラファルドの喉を貫きはしないが、しかし喉元を横切って襟足を僅かに切り落としながら、クアンタと同じく景色と一体化し、姿を隠していた子供の姿を表した。
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