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No.027
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「ギャシュリーか。つくづく、あつらしいマイナー・ネームだな」
元編集者のギャシュリー、現実世界では、紫藤正宗は昔から知る男だ。
父が居酒屋で知り合った正宗を、マスコミではないというだけで気に入り、家にも呼んで飲むようになった。
怜も正宗と話すようになり、互いがマイナーだと分かると、【マイニング・ワールド】でもつるむようになった。マイニング情報は、ほとんど正宗譲りだ。
正宗は戦闘タイプではなく、カスタマイザーだったので、戦闘に関しては独学で修得した。
後から元編集者だと聞き、絵本にも精通していたと話していた。
マイナー・ネームの『ギャシュリー』は、絵本作家エドワード・ゴーリー著『ギャシュリークラムの子供たち』から取られているのだと、すぐに分かった。
なんせ小学生の頃、1人目の母親に、この絵本が読みたいと言ってネットで見せたら、顔を歪めて驚いていた光景を今でも鮮明に覚えているからだ。
正宗は怜のマイナー・ネームを見て、「『歓喜』か、ぞくぞくするね」と唇だけは除いて、残りのパーツは無表情で笑っていた。その時に思った。正宗と俺は似ている、と。
* * *
ギルドのホームに戻ったレインツリーは、既に集まっていたパーティの視線を、一斉に受けた。ギャシュリーと協力して集めた初期メンバーだ。
皆、1から教え込んだわけではない。既にそこそこ腕の立つ奴らだ。
新たに加えるかどうかのメンツが、テーブルのディスプレイに映し出されていた。
映っているマイナーの顔を見ても、ピンとこない。見た目で決めているわけではないが、ヴェインの時のような惹きつけられる感覚は全然なかった。
「実技テストにもパスした奴らだ。後は、バランスの問題だな。ギルドの方針にも賛同してくれていて――」とギャシュリーの説明が続いたが、まるで右から左だった。
「で、どう思う、レインツリーは」
と訊ねられて、ハッと視線を上げた。ぼうっとしていた態度が丸分かりだったかと、焦った。だが、皆の視線は、真剣そのものだった。
自分のやる気のなさに、苛立ちさえ感じた。
たかが野郎にフラれただけだ、気にすることなんで何もない。
何もないんだーー。
「今すぐは判断つかない。考えておく。それよりも『倒せないエイリアン』=【BDO】のことだ」
【BDO】とは『倒せないエイリアン』では言葉が長いので、「キー」が解除できない箱、みたいな意味を持つ頭文字で作った。
「その件なんだが」とギャシュリーが口を開いた。
「【BDO】と戦闘になったパーティの1人が、ログアウトせずにホームに生還した」
「攻撃は受けたか?」
「もちろんだ。その証拠に、生還したマイナーにウィルスが感染していた。一応、正常なマイナーに攻撃させてみたが、何の影響もなかった」
マイナーがマイナーを攻撃しても、HPが減ったり、悪影響が及ぶシステムは存在しない事実は調査済みだ。だからウィルスも移らない。
「やはりエイリアンにウィルスか。【取引】情報をエイリアン化するプログラムをいじられるのは、ユード維持管理局の開発権限を持つ者だけだ。ギャシュリーはウィルスの解析と、武器に組み込めるか、検証しろ。ザブマスの直轄は、開発権限者の素性と身辺を調べろ。オフィサーは、ルーキーの教育を続けろ」
指示の後に、メンバーは「了解」と切れの良い返事をした。
テーブルから離れた直後に、「ギャシュリーさん」とメンバーの一人が声を掛けていた。
「さっきのデータのまとめ方なんですが、これでいいですか? ここに、これを――」
後輩にたずねられたギャシュリーは丁寧に指導し始めた。
スカウトも人選も教育も、ほとんどがギャシュリー任せだ。
「王は玉座で堂々としていればいい」と、自分のほうが年上だからとでも言うように、軽く説得させられた。
元々、他人と群れる行為が苦手だったので、大助かりだ。だからこそ、ギャシュリーの前で、ヴェインをギルマスにしようとした科白には、少し申し訳なさを覚えた。
ヴェインを手放したくないから出た、咄嗟の言葉だった。
精悍な態度をどうにか保ち続けたレインツリーは、壁一面が窓になっているガラス戸から、デッキに出た。
現実世界なら、丘を掛け上がる風が肌にあたり、心地よいだろうなと想像した。
『未来都市』のどこにでもホームを設置できる。要は、一軒家を購入できるシステムだ。
都心部からは離れた、郊外の草原エリアに設置した。建物の半分は地中に埋まっているようなデザインの家だが、奥に広い設計だ。
「にしても長い家出だったな。もう、戻ってこないかと思ったぞ」
話しを終えたのか、後を追ってきたのは、ギャシュリーだ。
ギルド・メンバーと一線を画しているわけではないが、親しく話したことはない。
「戻るに決まってるだろ。俺が立ち上げたギルドだぞ。それに家出じゃない、単独調査だ」
「そうだったな。で、少しは落ち着いたか?」
欄干に寄り掛かったギャシュリーが、本気で気に懸けているのか、実はどうでもいいのか、よく分からない口調で訊いてきた。
「言われなくても、落ち着いてる」
背中の翼を少し広げて、レインツリーは自分の両サイドを覆った。意味はないが、自分だけの空間に閉じこもろうとしているのだろうかと、客観視した。
「にしても、ヴェインは知りすぎたんじゃないのか。何もかも話して。彼がギルドに入ると確信があったから、話したんだろ。レインツリーと親しい奴なんて珍しいと思ったが、どこにでもいるようなマイナーだろ」
黙って聞いていれば、欄干を掴んでいた手に、じりじり力が入った。
ギャシュリーと一緒に過ごしてきた時間は、現実世界の時間も含めてヴェインよりずっと長い。だが、時々、兄貴気取りをされると、何故か無性に苛立った。
「ギャシュリー。それ以上、ヴェインの話題は出すな。もう、あいつはいい」
横目でギャシュリーを睨み付けた。それで引き下がるほど、こいつは甘くない。
「放っておくのか? 【BDO】の正体を掴むのも、時間の問題だぞ」
「だからって、今のあいつに、何ができる。俺たちの脅威になることはない。もういいんだ、あいつは!」
一瞬、声が震えたような気がした。
「怜が誰かに興味を持つとは、何かあったのか?」
翼を戻したレインツリーは階段を下りて、外に出た。
「別に何も」
新緑色の草の絨毯が広がっている。実際に踏めば、青臭い臭いや土の匂いがするかもしれない。裸足なら、たぶん草の冷たさや、柔らかさが気持ちいいのだろうか。
飛ぶこともできない翼を広げると、少しだけ足が地面から離れ、歩く真似をすると、数メートル浮遊して自然に降りた。
翼は、このアバターの基本オプションだ。飛行アイテムではない。ただの飾りだ。
本当は空が飛びたくて、仮初でもいいから、翼を付けてみたかった。
「レインツリー。散歩も良いが、もっと皆と交流しろ」
一言、説教を投げてから、ギャシュリーは中に戻っていった。
元編集者のギャシュリー、現実世界では、紫藤正宗は昔から知る男だ。
父が居酒屋で知り合った正宗を、マスコミではないというだけで気に入り、家にも呼んで飲むようになった。
怜も正宗と話すようになり、互いがマイナーだと分かると、【マイニング・ワールド】でもつるむようになった。マイニング情報は、ほとんど正宗譲りだ。
正宗は戦闘タイプではなく、カスタマイザーだったので、戦闘に関しては独学で修得した。
後から元編集者だと聞き、絵本にも精通していたと話していた。
マイナー・ネームの『ギャシュリー』は、絵本作家エドワード・ゴーリー著『ギャシュリークラムの子供たち』から取られているのだと、すぐに分かった。
なんせ小学生の頃、1人目の母親に、この絵本が読みたいと言ってネットで見せたら、顔を歪めて驚いていた光景を今でも鮮明に覚えているからだ。
正宗は怜のマイナー・ネームを見て、「『歓喜』か、ぞくぞくするね」と唇だけは除いて、残りのパーツは無表情で笑っていた。その時に思った。正宗と俺は似ている、と。
* * *
ギルドのホームに戻ったレインツリーは、既に集まっていたパーティの視線を、一斉に受けた。ギャシュリーと協力して集めた初期メンバーだ。
皆、1から教え込んだわけではない。既にそこそこ腕の立つ奴らだ。
新たに加えるかどうかのメンツが、テーブルのディスプレイに映し出されていた。
映っているマイナーの顔を見ても、ピンとこない。見た目で決めているわけではないが、ヴェインの時のような惹きつけられる感覚は全然なかった。
「実技テストにもパスした奴らだ。後は、バランスの問題だな。ギルドの方針にも賛同してくれていて――」とギャシュリーの説明が続いたが、まるで右から左だった。
「で、どう思う、レインツリーは」
と訊ねられて、ハッと視線を上げた。ぼうっとしていた態度が丸分かりだったかと、焦った。だが、皆の視線は、真剣そのものだった。
自分のやる気のなさに、苛立ちさえ感じた。
たかが野郎にフラれただけだ、気にすることなんで何もない。
何もないんだーー。
「今すぐは判断つかない。考えておく。それよりも『倒せないエイリアン』=【BDO】のことだ」
【BDO】とは『倒せないエイリアン』では言葉が長いので、「キー」が解除できない箱、みたいな意味を持つ頭文字で作った。
「その件なんだが」とギャシュリーが口を開いた。
「【BDO】と戦闘になったパーティの1人が、ログアウトせずにホームに生還した」
「攻撃は受けたか?」
「もちろんだ。その証拠に、生還したマイナーにウィルスが感染していた。一応、正常なマイナーに攻撃させてみたが、何の影響もなかった」
マイナーがマイナーを攻撃しても、HPが減ったり、悪影響が及ぶシステムは存在しない事実は調査済みだ。だからウィルスも移らない。
「やはりエイリアンにウィルスか。【取引】情報をエイリアン化するプログラムをいじられるのは、ユード維持管理局の開発権限を持つ者だけだ。ギャシュリーはウィルスの解析と、武器に組み込めるか、検証しろ。ザブマスの直轄は、開発権限者の素性と身辺を調べろ。オフィサーは、ルーキーの教育を続けろ」
指示の後に、メンバーは「了解」と切れの良い返事をした。
テーブルから離れた直後に、「ギャシュリーさん」とメンバーの一人が声を掛けていた。
「さっきのデータのまとめ方なんですが、これでいいですか? ここに、これを――」
後輩にたずねられたギャシュリーは丁寧に指導し始めた。
スカウトも人選も教育も、ほとんどがギャシュリー任せだ。
「王は玉座で堂々としていればいい」と、自分のほうが年上だからとでも言うように、軽く説得させられた。
元々、他人と群れる行為が苦手だったので、大助かりだ。だからこそ、ギャシュリーの前で、ヴェインをギルマスにしようとした科白には、少し申し訳なさを覚えた。
ヴェインを手放したくないから出た、咄嗟の言葉だった。
精悍な態度をどうにか保ち続けたレインツリーは、壁一面が窓になっているガラス戸から、デッキに出た。
現実世界なら、丘を掛け上がる風が肌にあたり、心地よいだろうなと想像した。
『未来都市』のどこにでもホームを設置できる。要は、一軒家を購入できるシステムだ。
都心部からは離れた、郊外の草原エリアに設置した。建物の半分は地中に埋まっているようなデザインの家だが、奥に広い設計だ。
「にしても長い家出だったな。もう、戻ってこないかと思ったぞ」
話しを終えたのか、後を追ってきたのは、ギャシュリーだ。
ギルド・メンバーと一線を画しているわけではないが、親しく話したことはない。
「戻るに決まってるだろ。俺が立ち上げたギルドだぞ。それに家出じゃない、単独調査だ」
「そうだったな。で、少しは落ち着いたか?」
欄干に寄り掛かったギャシュリーが、本気で気に懸けているのか、実はどうでもいいのか、よく分からない口調で訊いてきた。
「言われなくても、落ち着いてる」
背中の翼を少し広げて、レインツリーは自分の両サイドを覆った。意味はないが、自分だけの空間に閉じこもろうとしているのだろうかと、客観視した。
「にしても、ヴェインは知りすぎたんじゃないのか。何もかも話して。彼がギルドに入ると確信があったから、話したんだろ。レインツリーと親しい奴なんて珍しいと思ったが、どこにでもいるようなマイナーだろ」
黙って聞いていれば、欄干を掴んでいた手に、じりじり力が入った。
ギャシュリーと一緒に過ごしてきた時間は、現実世界の時間も含めてヴェインよりずっと長い。だが、時々、兄貴気取りをされると、何故か無性に苛立った。
「ギャシュリー。それ以上、ヴェインの話題は出すな。もう、あいつはいい」
横目でギャシュリーを睨み付けた。それで引き下がるほど、こいつは甘くない。
「放っておくのか? 【BDO】の正体を掴むのも、時間の問題だぞ」
「だからって、今のあいつに、何ができる。俺たちの脅威になることはない。もういいんだ、あいつは!」
一瞬、声が震えたような気がした。
「怜が誰かに興味を持つとは、何かあったのか?」
翼を戻したレインツリーは階段を下りて、外に出た。
「別に何も」
新緑色の草の絨毯が広がっている。実際に踏めば、青臭い臭いや土の匂いがするかもしれない。裸足なら、たぶん草の冷たさや、柔らかさが気持ちいいのだろうか。
飛ぶこともできない翼を広げると、少しだけ足が地面から離れ、歩く真似をすると、数メートル浮遊して自然に降りた。
翼は、このアバターの基本オプションだ。飛行アイテムではない。ただの飾りだ。
本当は空が飛びたくて、仮初でもいいから、翼を付けてみたかった。
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