女装人間2

女装小説家すみれ

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自分の中に「女性」を創設した結末

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愛は謎です。

深い闇の中に小さく灯る光だと思っていたら、
それは闇をより暗くするために存在していたのです。

しかし、最初は一般的な認識、
つまり私を照らす存在と思っていました。
愛は私が灯せば、私を照らし続けてくれると。

ところが、突然の別れを経験することで、
この一般論が根底から覆されました。

それは浮気という私の愛を否定する行為でした。

それでも、私はその女性を責めることができませんでした。
私は、まだ「光」を信じていたのです。
いや、正確には信じなければ生きていけなかった。

当然、私の心は大きく傷ついていました。
責めたいけど、許したい。
責めたくないけど、許せない。
24時間、相反する感情の共存。

私は、自己の中で激しく引き裂かれてしまいました。
そこで私がとった行為は、女装して理想の女性を創作することでした。

私は鏡の中の彼女に対し、 憎しみと憧れと興奮と諸々の感情をぶつけました。

あなたは私の理想だ。

メークもファッションも私の好みをよく知っている。
私のフェティッシュな好みも完璧に理解している。
ストッキングの色も、ブラの形と色、ショーツもレースでTバック、ハイヒールの色と形状、
驚くくらいに私の好みを熟知している。

でも、本当は私以外にも興味があるんだろう?
私の見えないところで他の男としてるんだろう?
自分が男であることを利用して、男を虜にしてるんだ。
ああ。なんて、エロいんだ。

私は鏡の中の女装ペルソナを攻めたてました。 

よくそんな誘った表情ができるね。詳しいけど、魅力的だ。
お上品ぶってるけど、ショーツの中はそんなに膨らんでるじゃないか。
もうはみ出しそうじゃないか。
私にはお見通しさ。お前が男が好きでどうしようもないことを。

不思議なことに、 その行為を続けていくことで、
元カノへの憎しみが徐々に消えていきました。

鏡の中の彼女はもはや元カノの代わりでなく、 全く新しい存在となっていったのです。 

全てがうまくいっている。
そう思っていました。

ところがです。

それから、約一年半が経った頃。
鏡の中の彼女が、私に話しかけてきたのです。


「もう、いいでしょう。私は自由になりたい」 


衝撃的絶望。
私だけに忠誠をつくす究極の女性を見つけたと思ったのに・・・
絶対に手放したくはない。 

私は彼女に言いました。 

「分かった。君はずっと僕に尽くしてくれたから、君の希望を聞くよ」

彼女は言いました。

「私の希望は、あなたが消えることです」

 愛は謎です。
こうして、「私」という人格は消えてしまったのです。
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