10 / 17
第一章Downerな日々に祝福を!!
第九話 ラスタでの活動とある少女の覚悟
しおりを挟む
どうもです皆様。
お初の方が増えてると嬉しいな(((o(*゚▽゚*)o)))
これがストック最後です><
現在頑張って執筆しています。
とりあえず待ってる方々への燃料投下です!
そして私のライフはもう0です。
次回よりゼロから始まる異世界生活が始まります(嘘です)。
ちなみに今回の本編はちょっと重い感じで書いてます。
しかし、現在執筆してる10話はかなりネタが入ってるので軽めです。
なので安心して皆でDownerになりましょう。
それでは本編をお楽しみ下さい。
以下本編です。
吸血が終わったファヴレットはこれからどうしようかと考えていた。
するとカーラが話いかけてくる。
「それにしてもファヴレット様は吸血をしないと駄目なんですよね?吸血ってどの程度の期間でするんですか?」
「そうだな……本当なら毎日ちびちびと血液の補給をしないといけないんだけと……」
「毎日ですか……今まではどうしていたんですか?」
「吸った血液を全部飲み込まないで保存して1日1回保存しといた血を飲んで過ごしてた」
「それじゃあ、毎日誰かを吸血しなければいけない訳ではないんですね?」
「一応そういう事になるかな?」
「それで私以外に吸血できる人居るんですか?今回の吸血で持つんですか?」
「うーん、現状カーラ以外に吸血できる人居ないな……それに吸血は直ぐに数回出来るものでもないし……出来て年5、6回が限度だから」
「それじゃあ、他の皆にも協力頼んでみましょうよ」
「それは危険じゃないか?」
「大丈夫ですよ!皆ファヴレット様には感謝してますし、今の世の中ただ魔族だからって嫌う人も少ないですしね。それじゃあとりあえず皆に会いましょうか?」
「皆って?」
「前回助けられた私含めた6人の女性と、新しく入った9人の女性ですよ。ちなみにファヴレット様に直接助けていただいた皆はファヴレット様に会いたがってたのできっと喜ばれますよ」
「そうかな?それじゃあ会おうかな?」
「そうと決まれば皆を呼びに行ってくるのでファヴレット様はここで待ってて下さい。では行ってきます!」
カーラは嬉しそうに自室を飛び出していく。
窓から下を見るとカーラの走ってる姿が目に入った……二つの果実が美味しそうに弾んでるのも一応視認しておいた。
とりあえず、暇になったファヴレットは宿のキッチンを借りてポテチと飲み物、今回はポテチはのり塩にグレードアップしてサイダーを用意した。
ファヴレットが調理を任されるようになってから食材収集をする様になったので、海苔も一応確保してたのでのり塩が作れた。
ちなみにコンソメも一応大量に作ってあるので、コンソメスープはもちろん、禁断のポテチであるコンソメのポテチが作れるのである。
しかし、コンソメのポテチは中毒性があるので、安定供給出来るまでは秘匿しておくつもりであった。
そして、ファヴレットがキッチンから戻ってくると見た事ある女性が5人ほど居た。
「あっ!ファヴレット様」
1人が気づくと一気に囲まれもみくちゃにされる。
皆ファヴレットに会えて嬉しいようで一気に話し出されよく聞き取れない。
しかし、嬉しいという事が十分に伝わって来て嬉しくなる。
普段の気だるさが嘘の様になくなる。
感謝されるのはいいなと思うファヴレットであった。
そんな状態のファヴレットであったが宿屋の入口から声がかかり、この状態から解放される。
「皆!ファヴレット様もみくちゃにしちゃ駄目でしょ!ちょっと落ち着きなさい」
『はーい』
そう声を掛けたのはカーラだった。
どうやら、残りの9人を連れて来たようである。
「さぁ、皆!あれがルナ教の教皇様にして、正義の騎士であるファヴレット様だよ」
そうカーラが言うと、宿屋に入ってきた9人は皆でファヴレットを見てくる。
どうやらファヴレットを観察している様だが、凄くカッコイイとか凄くいい人そうとか何か気だるげだねとか言われて、最後以外はかなり誇らしかった。
まぁ、気だるげなのはDownerなファヴレットとしてはしょうがないので、そこは割愛してもらう他ない。
そんな感じでファヴレットは紹介されたのだが、皆の視線がくすぐったい……日本人はこういう状況に弱いのである(ファヴレットはあまり注目される経験がない)。
そんな状況を変えてくれたのはカーラであった。
「はい、はい。みんな落ち着いて。ファヴレット様が照れちゃってるようなので、とりあえずみんな私の話聞いてくれる?それでいいですよね?ファヴレット様?」
「いいけど?話ってどんな話するの?」
「とりあえず、さっき聞いた話をそのまま皆に聞かせようかと思います。ファヴレット様の事については……どうします?」
「そこは自分で話します。それじゃあカーラさん皆さんに報告をしてください、後、テーブルにあるのり塩のポテチとサイダーを皆に配ってください、よければお話を聞きながらお食べください」
ファヴレットがそう言うと皆がテーブルのポテチの器とサイダーのジョッキを手に取る。
ちなみにこのジョッキは暇だったファヴレットが作ったお手製である。
つまり、アツェリオやエリアスを堕落させた時に使った最強のアイテムである。
持ち手と口を当てる部分以外が氷で出来ている為、飲み物は最強のキンキン状態で夏なら発狂しそうな程にドリンクの威力を高めるアイテムである。
皆はこのジョッキはもちろん初めてなので、氷で出来てると驚いてくれてるのでファヴレットの脳内はフィーバー状態になり有頂天であった。
しかし、カーラがこれから話す旨を告げ、話してく内に騒ぎは違った形になってしまう。
皆のり塩のポテチを食べ、サイダーを飲みきゃっきゃしていたが、カーラの真面目な話し……聖王都であったファヴレットの話しを聞いていくうちに顔色が悪くなる。
話しを聞き終える頃には皆泣き出してしまっていた。
そこで、カーラがファヴレットにどうしますかと聞いてきたので話しを受け継ぐ。
「皆、今聴いた通り、奴隷にされてた人々はその様な目に遭ってました。そして、皆さんももしかしたらそうなってたかもしれません……だからこそ皆には俺の活動に参加して欲しいと思ってる。奴隷にされそうな人の救出を……」
ファヴレットがそう言うと皆真剣な目でファヴレットを見て居た。
なので、もうちょっと続ける。
「後、奴隷とは関係ない……いや多少は関係があるが孤児についても助けてあげて欲しい。理由としては孤児は1人で生きていくのが非常に困難であるという現実と、奴隷にされる子供の殆どはそうした孤児であるという現実だ」
「あの……ファヴレット様?孤児が奴隷ってどういう事ですか?」
「カーラは分からなかったか?何も正規に売り買いされている子供だけが奴隷になる訳じゃない、人攫いに遭い奴隷にされている者も多いんだぞ?」
「そうなんですか?……すみません何も知らないで」
「まぁ、貴族の令嬢や美男美女、子供等結構人攫いの対象にされてるのは現実だ、ちなみにこういった者は金銭での取引で奴隷になった訳ではないので更に不幸度が高いだろうな……」
ファヴレットがそう言うと1人の美少女が話し始める。
「あの……ちょっとお話してもいいでしょうか?」
「うん?いいけど、君は?」
「ジェニファー・バローと言います。私なんですけどファヴレット様の仰られた人攫いに遭い奴隷にされそうでした……私は元々バロー伯爵家の次女です」
「えっとジェニファーそれ本当?」
カーラはどうやらこの話を聞いたのは初めてな様なので、驚きながら聞いていた。
「ファヴレット様……どうやら人攫いは本当に居るみたいですね……それと、ジェニファーの値段が高かった理由が分かった気がします」
「ちょっと俺は驚いた……まさかこの中に居る人がそれに該当してたとは……値段が高かったというとジェニファーさんが金貨120枚の奴隷だったんだな……だが、そういう事なら家に帰るか?奴隷として正規の取引されてない者なら家に返しても問題ないだろう……」
「どうするの?ジェニファー?」
ファヴレットとカーラがそう尋ねるとジェニファーは答える。
「私は家に帰ろうと思います」
皆が望んでも得られない未来をジェニファーは口にした。
やはりというか、人間……人の幸福を素直に受け入れるのは難しいようである……それも奴隷として売られた者達からすれば……。
実際何人かはジェニファーを羨ましそうに見る反面、嫉妬の様なマイナスな感情が見て取れる。
だが、ジェニファーの続く言葉で皆の見る目が変わる。
「家に帰ろうとは思いますがルナ教に入りたいと思います。私は家に帰ってお父様に今回の件を話したいと思います……そして、その後はこの街に戻ってきて皆さんとルナ教の教えに従い皆を助ける仕事をしたいと思います」
「いいのか?家に帰れば伯爵家ならしっかり保護もしてくれるだろうし、この先の未来も安定した物になるんじゃないか?」
「ファヴレット様?私はある意味不幸でした……でも幸運でもあったと思います。確かに人攫いに遭いました。その事でいかに未来という物が突然変わるのかと思いました……ですがカーラさんが奴隷商隊から私を助けてくれました。相当お金が掛かった事でしょう……ですがそのお金も聞けばファヴレット様から渡された物だと伺いました。私は幸運です。無事助けていただけでなく、この先の未来を価値ある物へ変える事まで出来るのですから」
「未来を変える?」
「そうです。伯爵家の次女として生を受けた私はコネクション作りの為に嫁がされ、世継ぎを残すだけ……そんな未来が待ってたと思います。ですが、今回の事で私にも人を助ける事が出来る……皆の絶望を希望に変えてあげられる仕事が出来るのですからこれ程素晴らしい事があるでしょうか?」
「なるほど……流石に伯爵家の令嬢っだけあってよく頭が回るな。ただ、人助けと言っても貴族の令嬢さんが気軽に出来る仕事じゃないぞ?奴隷解放が目的のルナ教は敵も多く作る可能性がある。それは一度助かった運命を覆してしまう事になりかねないぞ?貴族の令嬢であるジェニファーさんにその覚悟があるかな?」
「有ります!私にもお手伝いをどうかさせてください。お願いします!」
「分かった。そこまで言うなら手伝ってもらおう。ジェニファーさんのルナ教入教を歓迎します」
そうファヴレットが言うと皆が拍手をし始める。
暗い話から一転してジェニファーの話によって皆明るくなっていた。
それでほっとしていたファヴレットだがカーラに話しかけられる。
「ファヴレット様?ファヴレット様の事は話さなくていいんですか?」
「うーん、折角いい雰囲気になったのに今言うと台無しにしそうで……」
「今言っといた方がいいんじゃないですか?大丈夫ですよ。皆ファヴレット様の正体を知ったからって味方になってくれますって」
「分かった……話す」
そう言うとファヴレットはわざとらしい大きな咳払いをする。
そうすると皆がファヴレットに注目する。
なので、意を決して話し始める。
「皆、水を差すようで悪いが皆に話してない俺についての話があるので聞いてもらえるかな?」
ファヴレットがそう言うと皆なんだろうといった感じで話しを聞き始める。
もうこうなればやけだと、ファヴレットはぶっちゃける。
「皆を騙そうとか……いや直ぐに言わなかったし騙したと言われると非常に悲しいのだが、俺は魔族だ……そして、吸血鬼の血を受け継いでるので人の血を吸って身体を維持している……それが本当の俺だ……黙っててごめん」
ぶっちゃけ終わると皆どうしたらいいのかといった顔をしている。
しかし、ファヴレットが俯いてダメかと思っていると1人が笑い……それが連鎖するように皆の笑いに繋がる。
ファヴレットが何事かと顔を上げると、話が始まる。
「ファヴレット様なんだかおかしいですよ。一生懸命人助けしといて魔族だって事位で縮こまっちゃって……まぁ、なんだか可愛いですけど」
「そうですよファヴレット様。ファヴレット様は皆の恩人です。魔族だからってなんなんですか?いいじゃないですか魔族でも。だいたい、今の世の中魔族なんて普通に街にいますって」
「あはっ、そうですよファヴレット様。魔族なんて珍しくありません。それより気になったのは吸血鬼って事ですかね?吸血鬼って吸った対象を吸血鬼にしちゃうって本当ですか?」
皆が笑いながらファヴレットを恩人だと言ってくれる。
しかし、吸血鬼に関してはやはり、気になる様なのでファヴレットは説明する。
それが終わるとまた話が始まる。
「へぇー、吸血されても吸血鬼にならない上に特典もあるんですね……」
「それって結構女性に魅力的な特典なような?吸血鬼にもならないんでしょ?」
「私も思った。それってちょっと血をあげるだけで、なんか吸われてる方に利益が多い気がします」
「ふっふっふっふ」
そこで、笑い出す者がいた、カーラである。
「実は私さっきファヴレット様に吸血されちゃった。えへへ」
『えぇーーーーーーーーーーーーーーーー』
突然のカーラの報告で皆がカーラに群がって質問攻めにする。
カーラは吸われた時の事を事細かに説明する。
すると思い切りのいい女性の何人かがファヴレットに群がり話してくる。
「ファヴレット様!カーラだけずるいですよ!私も吸血してください!」
「あぁ!抜け駆けずるい!ファヴレット様私も!」
「私もお願いします!」
「皆ずるい!なら私も!」
「えと、私も!」
最初に群がって来たのは初めに助けた時の女性達であった。
結局吸血する事になってしまい、吸血する人は順番に並んでと言ったら最初に群がってきた女性達以外の9人まで並んでいた。
嬉しいような、簡単に信じちゃっっていいの?とか考えた。
日本人的視点からしたら魔族ってのはもっとみんなから嫌われているイメージだったのでなんか逆にびびった。
ちなみに魔王としての視点からしても今までの記憶が断片的だがしっかり残ってるが今の様な……善に寄った存在ではなかったので嫌われると思っていた。
まぁ、過去の自分は再転生した時点で自分であって自分じゃない存在なので過去の過ちを自分がどうこうするのは微妙であるのだが……。
とりあえず、今の自分は日本人としての道徳観が強いので、かなり平和主義というか悪く言えばひよった考えである。
だが、結果オーライ。
ファヴレットは今の自分に誇りを持てるので皆の期待と信頼に答える覚悟を決めて、皆の申し出をありがたく受け取る事にする。
こうして、ファヴレット赤十字社が誕生したのである。
さっそく、皆の血液を頂く為吸血を開始する。
すると最初の女性が声を漏らす。
「うっ…あっ…んーーーーな、にこ、れ、き…きも…ちいいよー」
女性がそう言いながら顔を真っ赤にして吸血される。
その様子を見て居た皆は興味深そうにしている。
そして、吸血が終わったので容器を取り出し、そこへ血液を移す。
それを見て皆驚いていた。
「うわっ、血が……結構吸われるんだね……」
「これで200mL位なんだけどね?この量なら皆の健康に害は無いですよ。俺の故郷じゃ献血ってのがあって、血の提供してたけど、その時の安全基準満たしてる量だから」
「ファヴレット様の故郷ですか?」
「あぁ、まぁ皆は知らない遠い国だと思ってくれていいよ……ポテチとかドリンクはその故郷の物だし」
「ファヴレット様の故郷も興味深いんですけど……エリノルの方が気になる……吸血どうだった?」
皆ファヴレットの話より最初に吸血された女性であるエリノルと呼ばれる少女の方が気になる様であった。
そして、そのエリノルはと言うと、顔がツヤツヤして、何だかスッキリしている様である。
その様子を見てエリノルに話しを皆がせがむ。
ファヴレットの吸血の名残の快楽が抜けてきた様でエリノルがようやく話し出す。
「凄い!吸われる時痛いのかと思ったけど、何かチクってしただけで、吸われてるとだんだん気持ちよくなって声も出ちゃうし……それに何か血の巡りが良くなったみたいでぽかぽかするし、何か肌に張りが出たような気もする……そして何より気分がすっごく晴れやかになるの!」
エリノルがそう言うと皆きゃっきゃ言い騒ぐ、そして、次の者を吸血するとまた皆が話を聞く。
「凄いって意味が分かる。これは吸ってもらわないとわからない感覚かも……」
次の者がそう報告したので更に周囲はざわめく。
こうしてどんどん吸血をして、皆がすっきりしていく。
ある者は最近の悩みがすっと消えて楽になったと喜んでくれて、ある者は体調が何だか良くなったと元気な笑顔を見せてくれる。
そして、皆が吸血を終えると女性達は今の出来事について色々と話し始める。
ファヴレットはほっとしながら皆を眺めているとカーラが近寄ってきて話しかけてくる。
「ファヴレット様良かったですね?皆やっぱりファヴレット様の事受け入れてくれたじゃないですか」
「いや、それは結果論だろ?やはり魔族の俺は……」
ファヴレットがマイナス思考に嵌りかけているとカーラが急にファヴレットを抱きしめてくる。
ファヴレットはまたまた、カーラの胸に顔を埋める羽目になるがカーラが語りかけてくる。
「ファヴレット様……ファヴレット様は自分が魔族だという事を随分気にしているようですけと、大丈夫ですよ……安心してください。ファヴレット様はファヴレット様です。魔族とか関係ないじゃないですか……」
「だが……」
「だが……じゃありません。ファヴレット様は魔族とか人間とかの前にファヴレット様でしょ?それにファヴレット様……貴方強い様に見えるけど本当は弱くて甘くて優しい方です」
「なんでそう言い切れるんだ?」
「私達が助けていただいた事もそうですけど……私は見てたんですよ……奴隷の商隊長を殺した時……今でも忘れません……あの時私は商隊長の首が飛んだ向こう側に居たファヴレット様のお顔を……自分では気づいていないようですけど……人を殺す時にファヴレット様はとても辛そうなんです……」
「いや……俺は今まで一杯人を殺めてきた……だが、自分から進んで殺してた……そんな俺が辛そうな顔なんてしてるはずがない……俺は人を殺しても平気な人間だ……いや魔族だ……」
「確かに人を殺しても平気な人は居ます……ですがファヴレット様は違いますよ。ファヴレット様が人を殺した所は3人殺す所までしか見えませんでしたが3度共殺した時に確かにお辛そうな顔をしてました……ファヴレット様の手は確かに汚れているのかもしれません……ですが心は絶対に汚れていません!それはこの短い期間でも確信できます……確かにファヴレット様にも駄目な所はありますよ?」
「やっぱり俺は駄目だよな……」
「あはは、私が駄目だって言ってるのはその弱虫な所ですよ。ファヴレット様?なんで貴方はそんなに自分を駄目だと思うんですか?もう一度言いますよ?貴方は弱くて甘くて優しい方です……確かに駄目なところかもしれませんがそれが貴方の魅力ですよ」
「弱くて甘くて優しいか……それに弱虫か……確かに俺は弱いのかもな……自分では甘いとは思ってないが甘さもあるか……だが優しいのはいいことじゃないか?弱虫なのは間違いなく駄目だが」
「ファヴレット様?優しさは時には甘さになり……そして弱さになるんですよ?」
「優しさは甘さになり……弱さになるか……なるほど……そりゃ弱くて甘くて……優しいと言われる訳だ。だが、それが、俺に本質かもな……この世界は厳しすぎる……」
「でもそんなファヴレット様だから皆が助けられたのですよ?……聖王都でもきっと辛かったと思いますが私達……助けられた者皆が貴方に罪を押し付けない……一緒に背負っていきます……だから自分に誇りを持ってください」
「誇りか……自分に誇りを……胸に希望をか……そんな言葉を聞いた事があった様な気がする……そうだな少なくても自分のやった事を間違いだと思わないなら責めて堂々としてないとな」
「そうです!その粋ですよファヴレット様!」
カーラと話している内にファヴレットは心が穏やかになっていくようであった。
ちなみにファヴレットはカーラに抱きかかえられてる状態なのでその事に気づいた女性が大きな声を上げる.。
「あっ!ああーーーーーーーーーーーーー!ファヴレット様の事抱きしめてる!カーラずるい!」
「ずるいってなによ。今ファヴレット様を慰めてたところなのに失礼しちゃうわね!」
「いいえ、ずるいですカーラさん!私もファヴレット様抱きしめたい!」
「私も抱きしめたい!」
「私もーー!」
ファヴレットとカーラの状況が皆に知れ渡り皆がファヴレットを抱きしめたいと言い始めた。
最初はカーラがシッシと追いやってたが、結局皆に抱きしめられるファヴレットだった。
その時ファヴレットはこれからも日本人としての倫理観を大切にして、その倫理に反するものと戦っていこうと決意を新たにした。
その後改めて皆で食事をして後、ジェニファーのみ残して皆自分の部屋や宿に戻っていく。
こうして、とりあえずラスタでやる事は終えた。
後はジェニファーをどうするかである……。
お初の方が増えてると嬉しいな(((o(*゚▽゚*)o)))
これがストック最後です><
現在頑張って執筆しています。
とりあえず待ってる方々への燃料投下です!
そして私のライフはもう0です。
次回よりゼロから始まる異世界生活が始まります(嘘です)。
ちなみに今回の本編はちょっと重い感じで書いてます。
しかし、現在執筆してる10話はかなりネタが入ってるので軽めです。
なので安心して皆でDownerになりましょう。
それでは本編をお楽しみ下さい。
以下本編です。
吸血が終わったファヴレットはこれからどうしようかと考えていた。
するとカーラが話いかけてくる。
「それにしてもファヴレット様は吸血をしないと駄目なんですよね?吸血ってどの程度の期間でするんですか?」
「そうだな……本当なら毎日ちびちびと血液の補給をしないといけないんだけと……」
「毎日ですか……今まではどうしていたんですか?」
「吸った血液を全部飲み込まないで保存して1日1回保存しといた血を飲んで過ごしてた」
「それじゃあ、毎日誰かを吸血しなければいけない訳ではないんですね?」
「一応そういう事になるかな?」
「それで私以外に吸血できる人居るんですか?今回の吸血で持つんですか?」
「うーん、現状カーラ以外に吸血できる人居ないな……それに吸血は直ぐに数回出来るものでもないし……出来て年5、6回が限度だから」
「それじゃあ、他の皆にも協力頼んでみましょうよ」
「それは危険じゃないか?」
「大丈夫ですよ!皆ファヴレット様には感謝してますし、今の世の中ただ魔族だからって嫌う人も少ないですしね。それじゃあとりあえず皆に会いましょうか?」
「皆って?」
「前回助けられた私含めた6人の女性と、新しく入った9人の女性ですよ。ちなみにファヴレット様に直接助けていただいた皆はファヴレット様に会いたがってたのできっと喜ばれますよ」
「そうかな?それじゃあ会おうかな?」
「そうと決まれば皆を呼びに行ってくるのでファヴレット様はここで待ってて下さい。では行ってきます!」
カーラは嬉しそうに自室を飛び出していく。
窓から下を見るとカーラの走ってる姿が目に入った……二つの果実が美味しそうに弾んでるのも一応視認しておいた。
とりあえず、暇になったファヴレットは宿のキッチンを借りてポテチと飲み物、今回はポテチはのり塩にグレードアップしてサイダーを用意した。
ファヴレットが調理を任されるようになってから食材収集をする様になったので、海苔も一応確保してたのでのり塩が作れた。
ちなみにコンソメも一応大量に作ってあるので、コンソメスープはもちろん、禁断のポテチであるコンソメのポテチが作れるのである。
しかし、コンソメのポテチは中毒性があるので、安定供給出来るまでは秘匿しておくつもりであった。
そして、ファヴレットがキッチンから戻ってくると見た事ある女性が5人ほど居た。
「あっ!ファヴレット様」
1人が気づくと一気に囲まれもみくちゃにされる。
皆ファヴレットに会えて嬉しいようで一気に話し出されよく聞き取れない。
しかし、嬉しいという事が十分に伝わって来て嬉しくなる。
普段の気だるさが嘘の様になくなる。
感謝されるのはいいなと思うファヴレットであった。
そんな状態のファヴレットであったが宿屋の入口から声がかかり、この状態から解放される。
「皆!ファヴレット様もみくちゃにしちゃ駄目でしょ!ちょっと落ち着きなさい」
『はーい』
そう声を掛けたのはカーラだった。
どうやら、残りの9人を連れて来たようである。
「さぁ、皆!あれがルナ教の教皇様にして、正義の騎士であるファヴレット様だよ」
そうカーラが言うと、宿屋に入ってきた9人は皆でファヴレットを見てくる。
どうやらファヴレットを観察している様だが、凄くカッコイイとか凄くいい人そうとか何か気だるげだねとか言われて、最後以外はかなり誇らしかった。
まぁ、気だるげなのはDownerなファヴレットとしてはしょうがないので、そこは割愛してもらう他ない。
そんな感じでファヴレットは紹介されたのだが、皆の視線がくすぐったい……日本人はこういう状況に弱いのである(ファヴレットはあまり注目される経験がない)。
そんな状況を変えてくれたのはカーラであった。
「はい、はい。みんな落ち着いて。ファヴレット様が照れちゃってるようなので、とりあえずみんな私の話聞いてくれる?それでいいですよね?ファヴレット様?」
「いいけど?話ってどんな話するの?」
「とりあえず、さっき聞いた話をそのまま皆に聞かせようかと思います。ファヴレット様の事については……どうします?」
「そこは自分で話します。それじゃあカーラさん皆さんに報告をしてください、後、テーブルにあるのり塩のポテチとサイダーを皆に配ってください、よければお話を聞きながらお食べください」
ファヴレットがそう言うと皆がテーブルのポテチの器とサイダーのジョッキを手に取る。
ちなみにこのジョッキは暇だったファヴレットが作ったお手製である。
つまり、アツェリオやエリアスを堕落させた時に使った最強のアイテムである。
持ち手と口を当てる部分以外が氷で出来ている為、飲み物は最強のキンキン状態で夏なら発狂しそうな程にドリンクの威力を高めるアイテムである。
皆はこのジョッキはもちろん初めてなので、氷で出来てると驚いてくれてるのでファヴレットの脳内はフィーバー状態になり有頂天であった。
しかし、カーラがこれから話す旨を告げ、話してく内に騒ぎは違った形になってしまう。
皆のり塩のポテチを食べ、サイダーを飲みきゃっきゃしていたが、カーラの真面目な話し……聖王都であったファヴレットの話しを聞いていくうちに顔色が悪くなる。
話しを聞き終える頃には皆泣き出してしまっていた。
そこで、カーラがファヴレットにどうしますかと聞いてきたので話しを受け継ぐ。
「皆、今聴いた通り、奴隷にされてた人々はその様な目に遭ってました。そして、皆さんももしかしたらそうなってたかもしれません……だからこそ皆には俺の活動に参加して欲しいと思ってる。奴隷にされそうな人の救出を……」
ファヴレットがそう言うと皆真剣な目でファヴレットを見て居た。
なので、もうちょっと続ける。
「後、奴隷とは関係ない……いや多少は関係があるが孤児についても助けてあげて欲しい。理由としては孤児は1人で生きていくのが非常に困難であるという現実と、奴隷にされる子供の殆どはそうした孤児であるという現実だ」
「あの……ファヴレット様?孤児が奴隷ってどういう事ですか?」
「カーラは分からなかったか?何も正規に売り買いされている子供だけが奴隷になる訳じゃない、人攫いに遭い奴隷にされている者も多いんだぞ?」
「そうなんですか?……すみません何も知らないで」
「まぁ、貴族の令嬢や美男美女、子供等結構人攫いの対象にされてるのは現実だ、ちなみにこういった者は金銭での取引で奴隷になった訳ではないので更に不幸度が高いだろうな……」
ファヴレットがそう言うと1人の美少女が話し始める。
「あの……ちょっとお話してもいいでしょうか?」
「うん?いいけど、君は?」
「ジェニファー・バローと言います。私なんですけどファヴレット様の仰られた人攫いに遭い奴隷にされそうでした……私は元々バロー伯爵家の次女です」
「えっとジェニファーそれ本当?」
カーラはどうやらこの話を聞いたのは初めてな様なので、驚きながら聞いていた。
「ファヴレット様……どうやら人攫いは本当に居るみたいですね……それと、ジェニファーの値段が高かった理由が分かった気がします」
「ちょっと俺は驚いた……まさかこの中に居る人がそれに該当してたとは……値段が高かったというとジェニファーさんが金貨120枚の奴隷だったんだな……だが、そういう事なら家に帰るか?奴隷として正規の取引されてない者なら家に返しても問題ないだろう……」
「どうするの?ジェニファー?」
ファヴレットとカーラがそう尋ねるとジェニファーは答える。
「私は家に帰ろうと思います」
皆が望んでも得られない未来をジェニファーは口にした。
やはりというか、人間……人の幸福を素直に受け入れるのは難しいようである……それも奴隷として売られた者達からすれば……。
実際何人かはジェニファーを羨ましそうに見る反面、嫉妬の様なマイナスな感情が見て取れる。
だが、ジェニファーの続く言葉で皆の見る目が変わる。
「家に帰ろうとは思いますがルナ教に入りたいと思います。私は家に帰ってお父様に今回の件を話したいと思います……そして、その後はこの街に戻ってきて皆さんとルナ教の教えに従い皆を助ける仕事をしたいと思います」
「いいのか?家に帰れば伯爵家ならしっかり保護もしてくれるだろうし、この先の未来も安定した物になるんじゃないか?」
「ファヴレット様?私はある意味不幸でした……でも幸運でもあったと思います。確かに人攫いに遭いました。その事でいかに未来という物が突然変わるのかと思いました……ですがカーラさんが奴隷商隊から私を助けてくれました。相当お金が掛かった事でしょう……ですがそのお金も聞けばファヴレット様から渡された物だと伺いました。私は幸運です。無事助けていただけでなく、この先の未来を価値ある物へ変える事まで出来るのですから」
「未来を変える?」
「そうです。伯爵家の次女として生を受けた私はコネクション作りの為に嫁がされ、世継ぎを残すだけ……そんな未来が待ってたと思います。ですが、今回の事で私にも人を助ける事が出来る……皆の絶望を希望に変えてあげられる仕事が出来るのですからこれ程素晴らしい事があるでしょうか?」
「なるほど……流石に伯爵家の令嬢っだけあってよく頭が回るな。ただ、人助けと言っても貴族の令嬢さんが気軽に出来る仕事じゃないぞ?奴隷解放が目的のルナ教は敵も多く作る可能性がある。それは一度助かった運命を覆してしまう事になりかねないぞ?貴族の令嬢であるジェニファーさんにその覚悟があるかな?」
「有ります!私にもお手伝いをどうかさせてください。お願いします!」
「分かった。そこまで言うなら手伝ってもらおう。ジェニファーさんのルナ教入教を歓迎します」
そうファヴレットが言うと皆が拍手をし始める。
暗い話から一転してジェニファーの話によって皆明るくなっていた。
それでほっとしていたファヴレットだがカーラに話しかけられる。
「ファヴレット様?ファヴレット様の事は話さなくていいんですか?」
「うーん、折角いい雰囲気になったのに今言うと台無しにしそうで……」
「今言っといた方がいいんじゃないですか?大丈夫ですよ。皆ファヴレット様の正体を知ったからって味方になってくれますって」
「分かった……話す」
そう言うとファヴレットはわざとらしい大きな咳払いをする。
そうすると皆がファヴレットに注目する。
なので、意を決して話し始める。
「皆、水を差すようで悪いが皆に話してない俺についての話があるので聞いてもらえるかな?」
ファヴレットがそう言うと皆なんだろうといった感じで話しを聞き始める。
もうこうなればやけだと、ファヴレットはぶっちゃける。
「皆を騙そうとか……いや直ぐに言わなかったし騙したと言われると非常に悲しいのだが、俺は魔族だ……そして、吸血鬼の血を受け継いでるので人の血を吸って身体を維持している……それが本当の俺だ……黙っててごめん」
ぶっちゃけ終わると皆どうしたらいいのかといった顔をしている。
しかし、ファヴレットが俯いてダメかと思っていると1人が笑い……それが連鎖するように皆の笑いに繋がる。
ファヴレットが何事かと顔を上げると、話が始まる。
「ファヴレット様なんだかおかしいですよ。一生懸命人助けしといて魔族だって事位で縮こまっちゃって……まぁ、なんだか可愛いですけど」
「そうですよファヴレット様。ファヴレット様は皆の恩人です。魔族だからってなんなんですか?いいじゃないですか魔族でも。だいたい、今の世の中魔族なんて普通に街にいますって」
「あはっ、そうですよファヴレット様。魔族なんて珍しくありません。それより気になったのは吸血鬼って事ですかね?吸血鬼って吸った対象を吸血鬼にしちゃうって本当ですか?」
皆が笑いながらファヴレットを恩人だと言ってくれる。
しかし、吸血鬼に関してはやはり、気になる様なのでファヴレットは説明する。
それが終わるとまた話が始まる。
「へぇー、吸血されても吸血鬼にならない上に特典もあるんですね……」
「それって結構女性に魅力的な特典なような?吸血鬼にもならないんでしょ?」
「私も思った。それってちょっと血をあげるだけで、なんか吸われてる方に利益が多い気がします」
「ふっふっふっふ」
そこで、笑い出す者がいた、カーラである。
「実は私さっきファヴレット様に吸血されちゃった。えへへ」
『えぇーーーーーーーーーーーーーーーー』
突然のカーラの報告で皆がカーラに群がって質問攻めにする。
カーラは吸われた時の事を事細かに説明する。
すると思い切りのいい女性の何人かがファヴレットに群がり話してくる。
「ファヴレット様!カーラだけずるいですよ!私も吸血してください!」
「あぁ!抜け駆けずるい!ファヴレット様私も!」
「私もお願いします!」
「皆ずるい!なら私も!」
「えと、私も!」
最初に群がって来たのは初めに助けた時の女性達であった。
結局吸血する事になってしまい、吸血する人は順番に並んでと言ったら最初に群がってきた女性達以外の9人まで並んでいた。
嬉しいような、簡単に信じちゃっっていいの?とか考えた。
日本人的視点からしたら魔族ってのはもっとみんなから嫌われているイメージだったのでなんか逆にびびった。
ちなみに魔王としての視点からしても今までの記憶が断片的だがしっかり残ってるが今の様な……善に寄った存在ではなかったので嫌われると思っていた。
まぁ、過去の自分は再転生した時点で自分であって自分じゃない存在なので過去の過ちを自分がどうこうするのは微妙であるのだが……。
とりあえず、今の自分は日本人としての道徳観が強いので、かなり平和主義というか悪く言えばひよった考えである。
だが、結果オーライ。
ファヴレットは今の自分に誇りを持てるので皆の期待と信頼に答える覚悟を決めて、皆の申し出をありがたく受け取る事にする。
こうして、ファヴレット赤十字社が誕生したのである。
さっそく、皆の血液を頂く為吸血を開始する。
すると最初の女性が声を漏らす。
「うっ…あっ…んーーーーな、にこ、れ、き…きも…ちいいよー」
女性がそう言いながら顔を真っ赤にして吸血される。
その様子を見て居た皆は興味深そうにしている。
そして、吸血が終わったので容器を取り出し、そこへ血液を移す。
それを見て皆驚いていた。
「うわっ、血が……結構吸われるんだね……」
「これで200mL位なんだけどね?この量なら皆の健康に害は無いですよ。俺の故郷じゃ献血ってのがあって、血の提供してたけど、その時の安全基準満たしてる量だから」
「ファヴレット様の故郷ですか?」
「あぁ、まぁ皆は知らない遠い国だと思ってくれていいよ……ポテチとかドリンクはその故郷の物だし」
「ファヴレット様の故郷も興味深いんですけど……エリノルの方が気になる……吸血どうだった?」
皆ファヴレットの話より最初に吸血された女性であるエリノルと呼ばれる少女の方が気になる様であった。
そして、そのエリノルはと言うと、顔がツヤツヤして、何だかスッキリしている様である。
その様子を見てエリノルに話しを皆がせがむ。
ファヴレットの吸血の名残の快楽が抜けてきた様でエリノルがようやく話し出す。
「凄い!吸われる時痛いのかと思ったけど、何かチクってしただけで、吸われてるとだんだん気持ちよくなって声も出ちゃうし……それに何か血の巡りが良くなったみたいでぽかぽかするし、何か肌に張りが出たような気もする……そして何より気分がすっごく晴れやかになるの!」
エリノルがそう言うと皆きゃっきゃ言い騒ぐ、そして、次の者を吸血するとまた皆が話を聞く。
「凄いって意味が分かる。これは吸ってもらわないとわからない感覚かも……」
次の者がそう報告したので更に周囲はざわめく。
こうしてどんどん吸血をして、皆がすっきりしていく。
ある者は最近の悩みがすっと消えて楽になったと喜んでくれて、ある者は体調が何だか良くなったと元気な笑顔を見せてくれる。
そして、皆が吸血を終えると女性達は今の出来事について色々と話し始める。
ファヴレットはほっとしながら皆を眺めているとカーラが近寄ってきて話しかけてくる。
「ファヴレット様良かったですね?皆やっぱりファヴレット様の事受け入れてくれたじゃないですか」
「いや、それは結果論だろ?やはり魔族の俺は……」
ファヴレットがマイナス思考に嵌りかけているとカーラが急にファヴレットを抱きしめてくる。
ファヴレットはまたまた、カーラの胸に顔を埋める羽目になるがカーラが語りかけてくる。
「ファヴレット様……ファヴレット様は自分が魔族だという事を随分気にしているようですけと、大丈夫ですよ……安心してください。ファヴレット様はファヴレット様です。魔族とか関係ないじゃないですか……」
「だが……」
「だが……じゃありません。ファヴレット様は魔族とか人間とかの前にファヴレット様でしょ?それにファヴレット様……貴方強い様に見えるけど本当は弱くて甘くて優しい方です」
「なんでそう言い切れるんだ?」
「私達が助けていただいた事もそうですけど……私は見てたんですよ……奴隷の商隊長を殺した時……今でも忘れません……あの時私は商隊長の首が飛んだ向こう側に居たファヴレット様のお顔を……自分では気づいていないようですけど……人を殺す時にファヴレット様はとても辛そうなんです……」
「いや……俺は今まで一杯人を殺めてきた……だが、自分から進んで殺してた……そんな俺が辛そうな顔なんてしてるはずがない……俺は人を殺しても平気な人間だ……いや魔族だ……」
「確かに人を殺しても平気な人は居ます……ですがファヴレット様は違いますよ。ファヴレット様が人を殺した所は3人殺す所までしか見えませんでしたが3度共殺した時に確かにお辛そうな顔をしてました……ファヴレット様の手は確かに汚れているのかもしれません……ですが心は絶対に汚れていません!それはこの短い期間でも確信できます……確かにファヴレット様にも駄目な所はありますよ?」
「やっぱり俺は駄目だよな……」
「あはは、私が駄目だって言ってるのはその弱虫な所ですよ。ファヴレット様?なんで貴方はそんなに自分を駄目だと思うんですか?もう一度言いますよ?貴方は弱くて甘くて優しい方です……確かに駄目なところかもしれませんがそれが貴方の魅力ですよ」
「弱くて甘くて優しいか……それに弱虫か……確かに俺は弱いのかもな……自分では甘いとは思ってないが甘さもあるか……だが優しいのはいいことじゃないか?弱虫なのは間違いなく駄目だが」
「ファヴレット様?優しさは時には甘さになり……そして弱さになるんですよ?」
「優しさは甘さになり……弱さになるか……なるほど……そりゃ弱くて甘くて……優しいと言われる訳だ。だが、それが、俺に本質かもな……この世界は厳しすぎる……」
「でもそんなファヴレット様だから皆が助けられたのですよ?……聖王都でもきっと辛かったと思いますが私達……助けられた者皆が貴方に罪を押し付けない……一緒に背負っていきます……だから自分に誇りを持ってください」
「誇りか……自分に誇りを……胸に希望をか……そんな言葉を聞いた事があった様な気がする……そうだな少なくても自分のやった事を間違いだと思わないなら責めて堂々としてないとな」
「そうです!その粋ですよファヴレット様!」
カーラと話している内にファヴレットは心が穏やかになっていくようであった。
ちなみにファヴレットはカーラに抱きかかえられてる状態なのでその事に気づいた女性が大きな声を上げる.。
「あっ!ああーーーーーーーーーーーーー!ファヴレット様の事抱きしめてる!カーラずるい!」
「ずるいってなによ。今ファヴレット様を慰めてたところなのに失礼しちゃうわね!」
「いいえ、ずるいですカーラさん!私もファヴレット様抱きしめたい!」
「私も抱きしめたい!」
「私もーー!」
ファヴレットとカーラの状況が皆に知れ渡り皆がファヴレットを抱きしめたいと言い始めた。
最初はカーラがシッシと追いやってたが、結局皆に抱きしめられるファヴレットだった。
その時ファヴレットはこれからも日本人としての倫理観を大切にして、その倫理に反するものと戦っていこうと決意を新たにした。
その後改めて皆で食事をして後、ジェニファーのみ残して皆自分の部屋や宿に戻っていく。
こうして、とりあえずラスタでやる事は終えた。
後はジェニファーをどうするかである……。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる