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序章:NPCとしての一週間
4:スローライフと言えばやっぱり・・・
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「‥‥‥‥‥」
「‥‥‥‥‥」
静まる音。
一人の美しい少女『クルス』と俺はどこでスローライフを送るか真剣に考えていた。
「山辺とかどう?」
クルスさんは山辺はどうかと聞くが、俺は首を振った。
「山辺は人が通る時もあれば通らない時もある、だから俺が提案する場所は――」
クルスさんは汗を流しながら唾を飲む。
俺が思う‥いや、俺がスローライフに求める場所。
それは――
「田舎だ!」
再び音が静まる。
だがクルスさんは――
「田舎かー。
いいじゃん!田舎に住もう!!」
「よし!決まりだね!!」
こうして、俺たち二人の住む場所が決まった。
残すは住む家のみだ。
* * * * * * * * *
「ルージュラー様。
よろしいでしょうか?」
「どした?」
可憐な瞳。
少女のような体。
軽くチョロそうな‥少年?の口振り。
黒と白のハーフのような髪色の彼女?は執事の彼、アルス・ムーズに「どした?」と問いかける。
「実は『叡智大神聖、第壱軍』がラース帝国により壊滅しました‥」
「――!?」
彼女?は戸惑っている。
そもそもなぜ『叡智大神聖、第壱軍』がラース帝国により壊滅したのかは数日前に遡る。
数日前――
ラース帝国、帝王の部屋にて。
「帝王様!」
「なんだ?」
扉が怒涛の勢いで開く。
その扉を開けた者の身柄は軍服、そして軍服の胸に下げている物はラース帝国の帝王の側近として認められた兵士の証、麒麟キリンの絵柄が付いている勲章だ。
その腕章を持っている兵士は豊富な生活を出来る保証を帝国から貰える。
そしてその兵士に「なんだ?」と問いかける者‥彼こそが現在の帝王…164代目帝王、『ティース・プリズスム』である。
そして兵士はティースの問いに答える。
「現在、ラース帝国の国民の約大半から「食料をもっと給付しろ!」等の不満の声が上がっています!」
「なんだと?」
ティースの顔は戸惑っているようには見えなかった。
だが冷静さも無いように見える。
くっ‥確かに現在、ラース帝国の食料は底についてきている。
やはり他国からの輸入が来るまで国民には我慢をしてもらうか?
いや‥この国の責任は俺にある。
国民全員の不満を無くすのが俺の仕事だ。
なにか‥なにか無いのか!?
「あの‥帝王様、ご提案があるのですが…」
提案?
まぁ聞いとくだけ聞いとくか‥
「その‥あまりオススメしないのですが、えーと…」
そんなに躊躇う程の提案なのか…
別に気楽に言ってみて良いんだけどな。
「躊躇しないで言ってみろ」
「はい‥
あの…他国、『アース大国』と戦争をして食料を奪う‥と言うのはどうでしょうか?」
――ッ戦争!?
流石にそれはまずいんじゃ…
しかも『アース大国』だって!?
アース大国はあの世界で最も最強と言われる第壱から第陸まである軍『叡智大神聖』を所持しているアース大国に戦争で勝つだって!?
いや、ここで躊躇って帝王として覚悟が足りないんじゃないのか?
国民を守るため、不満を無くすためには…
やるしかないよな。
「分かった‥では約兵士10名をアース大国へ向かわせ、宣戦布告を申し出ろ」
「承知しました」
側近の兵士は扉をゆっくりとしめる。
これで‥良いんだよな?
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
『叡智大神聖』
アース大国が所持している軍の一つであり、アース大国、国王『ルージュラー・アース』が直属に認めた兵士が集められた強者の集まりである。
『叡智大神聖』が本気で世界を潰そうとすれば容易い事。
その軍の強さは世界の脅威とも言われている。
だがそんな『叡智大神聖』もラース帝国により壊滅させられる日も遠くは無かった
「‥‥‥‥‥」
静まる音。
一人の美しい少女『クルス』と俺はどこでスローライフを送るか真剣に考えていた。
「山辺とかどう?」
クルスさんは山辺はどうかと聞くが、俺は首を振った。
「山辺は人が通る時もあれば通らない時もある、だから俺が提案する場所は――」
クルスさんは汗を流しながら唾を飲む。
俺が思う‥いや、俺がスローライフに求める場所。
それは――
「田舎だ!」
再び音が静まる。
だがクルスさんは――
「田舎かー。
いいじゃん!田舎に住もう!!」
「よし!決まりだね!!」
こうして、俺たち二人の住む場所が決まった。
残すは住む家のみだ。
* * * * * * * * *
「ルージュラー様。
よろしいでしょうか?」
「どした?」
可憐な瞳。
少女のような体。
軽くチョロそうな‥少年?の口振り。
黒と白のハーフのような髪色の彼女?は執事の彼、アルス・ムーズに「どした?」と問いかける。
「実は『叡智大神聖、第壱軍』がラース帝国により壊滅しました‥」
「――!?」
彼女?は戸惑っている。
そもそもなぜ『叡智大神聖、第壱軍』がラース帝国により壊滅したのかは数日前に遡る。
数日前――
ラース帝国、帝王の部屋にて。
「帝王様!」
「なんだ?」
扉が怒涛の勢いで開く。
その扉を開けた者の身柄は軍服、そして軍服の胸に下げている物はラース帝国の帝王の側近として認められた兵士の証、麒麟キリンの絵柄が付いている勲章だ。
その腕章を持っている兵士は豊富な生活を出来る保証を帝国から貰える。
そしてその兵士に「なんだ?」と問いかける者‥彼こそが現在の帝王…164代目帝王、『ティース・プリズスム』である。
そして兵士はティースの問いに答える。
「現在、ラース帝国の国民の約大半から「食料をもっと給付しろ!」等の不満の声が上がっています!」
「なんだと?」
ティースの顔は戸惑っているようには見えなかった。
だが冷静さも無いように見える。
くっ‥確かに現在、ラース帝国の食料は底についてきている。
やはり他国からの輸入が来るまで国民には我慢をしてもらうか?
いや‥この国の責任は俺にある。
国民全員の不満を無くすのが俺の仕事だ。
なにか‥なにか無いのか!?
「あの‥帝王様、ご提案があるのですが…」
提案?
まぁ聞いとくだけ聞いとくか‥
「その‥あまりオススメしないのですが、えーと…」
そんなに躊躇う程の提案なのか…
別に気楽に言ってみて良いんだけどな。
「躊躇しないで言ってみろ」
「はい‥
あの…他国、『アース大国』と戦争をして食料を奪う‥と言うのはどうでしょうか?」
――ッ戦争!?
流石にそれはまずいんじゃ…
しかも『アース大国』だって!?
アース大国はあの世界で最も最強と言われる第壱から第陸まである軍『叡智大神聖』を所持しているアース大国に戦争で勝つだって!?
いや、ここで躊躇って帝王として覚悟が足りないんじゃないのか?
国民を守るため、不満を無くすためには…
やるしかないよな。
「分かった‥では約兵士10名をアース大国へ向かわせ、宣戦布告を申し出ろ」
「承知しました」
側近の兵士は扉をゆっくりとしめる。
これで‥良いんだよな?
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
『叡智大神聖』
アース大国が所持している軍の一つであり、アース大国、国王『ルージュラー・アース』が直属に認めた兵士が集められた強者の集まりである。
『叡智大神聖』が本気で世界を潰そうとすれば容易い事。
その軍の強さは世界の脅威とも言われている。
だがそんな『叡智大神聖』もラース帝国により壊滅させられる日も遠くは無かった
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