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1章 結成
第8話 囮
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ネオンの光が途切れた暗いツェントルムの西の端に、場違いなソプラノが響き渡る。
「God be with you till we meet again…」
美しい歌声以外の音は途絶え、空気は張り詰めた糸のようにひどく強張っていた。
「By his counsels guide,uphold you…」
微かに砂利を踏む音が雑音として混じる。
誰かが生唾を飲み込んだ。
「With his sheep securely fold you…」
いやらしく温かく、生臭い瘴気が立ち込める。
地響きよりも低く唸る声が闇の中から聞こえた。
「花火は打ったけど変化なし…しゃあないな。タスク、いけるか」
「あぁ…」
その小さな体躯のどこから発声されているのか、目も覚めるような美しい讃美歌がおぞましい気配と絡み睦む様子はどこか官能的でありそこ知れぬ恐ろしさもあった。
闇の中のものはにじり寄るように歌う聖女への距離を詰める。
普段よりもさらに伏した目には睫毛が細く影を落とし、少女のような外見には似合わない大人びた色を醸し出していた。
「莉音…」
「大丈夫や、俺らが失敗せんかったら莉音も何もない」
闇の中で背を正し歌う莉音の後ろでタスクとアルアスルは息を殺し気配を消してレンガに隠れて潜んでいた。
今日中にモンスターが出て魔法陣が見つかるように神に頼んでおいてくれとアルアスルが茶化したばかりに、莉音は西の端に着いて何もなかったとわかるとガウを降りて主への讃美歌を歌い始めてしまった。
気が済むまで付き合ってやろうと笑ったタスクの口を塞ぎ、ガウをタスクの収納空間へと送ったアルアスルが気配を殺したのは莉音が歌い出してほんのすぐのことだった。
「え?なに…?」
急に仲間の気配が感じ取れなくなった莉音は頼りのガウも見つけられず何も見えずに戸惑う。
「莉音、モンスターや。俺らがええと言うまでその場で歌い続けろ。絶対助けたるから、なんでもええし歌っといてくれ」
「わ…わかった」
アルアスルに言われるがまま莉音は歌い続けている。
目にはっきりとした光があればそんなことはできなかっただろう。
莉音の眼前の闇にいる獣は、引きちぎった肉片をでたらめにくっつけておおきく膨らませたとしか形容ができない、目はない口裂けの犬の死体のようなものである。
赤黒く濁った色の歯はひとつひとつが莉音よりも大きい。
「…あれは見たことある。朱華とかいう国の古いモンスターや。目は見えてなくて、音に反応して獲物を喰らうものやったはず」
アルアスルは小声でタスクに囁きかける。
タスクは一瞬嫌そうに顔を顰めたが、文句を言うことはせず小さなため息をこぼした。
「莉音は囮か」
「さっき、こいつは莉音の歌に反応して来よったんや。花火の大音量で気が逸れへんのやったら莉音はもうロックオンされてて逃げられへん」
アルアスルの冷たい口調にタスクは物言いたげだ。
「もうすぐ出る…出てすぐ、お前の武器全部であれの周囲と手足刺して拘束してくれ」
「……わかってる、わかってるけど、お前はなぁ」
莉音の歌声がこもりだした。鼻先まで迫った闇に音が吸われているかのようだ。
もしかすると、おぞましい気配に喉が雁字搦めにされたか、肌で感じる恐怖で竦んでしまったのかもしれない。
同族ということもあってか、タスクは莉音が哀れだった。
「そういうところが美点やってわかってるんやけど、俺はそういう…」
小声で投げかけられる小言を聞いてか聞かずか、アルアスルは鋭い目でただ汚い獣を見つめていた。
「Till we meet…till,we…meet…God be with…you…」
莉音の耳朶に獣の息遣いが響く。
気丈に響いていた歌声は微かに震え、胸の前で組んだ手には遠目でもわかるほど力が入っていた。
「…あれは動きが速い。目ぇつけられたやつを生かすには、その場で音出させてじっくりいたぶらせて、寸でのところで狩る…それが、俺らが莉音を生かせる唯一の道なんや」
「それは」
「タスク、今や!韋駄天!」
低く言うアルアスルの言葉を聞き返す前に飛び出す合図が鋭く飛ぶ。
ほとんど瞬間移動するような速度でアルアスルは莉音の背後に立ち、目にも止まらぬ速さで尻尾と両手でその身を抱えて闇の中の獣と反対の方向へ大きく飛び退いた。
その前に躍り出たタスクは右手を挙げて収納空間の入り口を開く。
虚空な空間が水で溶いた絵の具のように歪み捻じ曲がり、そこから大小様々な武器が何百本と顔を覗かせた。
「我が愛娘たちよ!」
タスクの声を合図にして武器は一斉に獣へと飛びかかり耳障りな金属音を立てて囲うように地面に突き刺さる。
前足を地に縫い付けられた犬は身の毛もよだつ声で絶叫した。
「あ、あ?え?」
目を回す莉音を背に庇い、アルアスルはばつの悪そうな顔をする。
「アルちゃん…」
アルアスルの両脚は本物のネコ科動物のように変化している。
「…ごめん、囮なんかに使って」
「あ、囮やったん?いや、ええねんけど…えらい…可愛らしいなぁ…」
莉音は近くの猫の足に釘付けである。
囮など大したことでもないと言いたげな莉音にアルアスルは拍子抜けして大きくため息をついた。
「……!あかん!」
タスクの声に被せて一層大きな咆哮が迸る。
続いて硬いものが砕け散る音と共に輝く破片が雨のように降り注いだ。
「武器が…!」
獣の四肢を縫い留めていた武器が粉々になり、大きく吠えたその犬は痛みと怒りで身震いしてアルアスルよりも速く瞬間移動した。
「あかん!タスク、逃げろ!!おいこら肉塊こっちや!!」
瞳を猫そのものに変え金色に煌めかせたアルアスルには怒り狂った獣が真っ直ぐ突っ走るのが見えていた。
咄嗟に莉音を放り投げて大声を出したが、タスクをロックオンして怒り狂ったモンスターには聞こえていない。
獣の先にはタスクがいる。タスクは猫の目など持ち合わせてはおらず、姿を消したかのように見える獣に反応できずただ虚空を見つめていた。
色を失ったアルアスルが踏み出す。
間に合わない。
「タス…ッ!」
思わず目を閉じる。
刹那。
「—————————————————!!」
長く尾をひく、あまりにも甲高い叫びがツェントルムの街にこだました。
耳朶と空気を激しく振るわせるほどの声である。
獣はタスクの眼前で動きを止め、その声の方を見た。
声の主はビブラートの効いたソプラノで歌い始める。
「Till we meet at God’s feet,God be with you till we meet again…!」
獣に狙われていたときのような美しい調べではない。
声を張り上げ、誘き寄せるための歌だ。
「莉音…!?」
叫んだタスクには目もくれず、獣は今度こそ莉音目掛けて駆けた。
「Till we meet again,till meet again…!」
莉音は何かが自分に向かってくる気配を感じながら歌うのをやめない。
闇が迫るのが肌でわかった。
歪な石の嵌まった十字架を強く握りしめる。
ようやく反応したタスクが盾を投げ飛ばすが間に合うはずもなかった。
闇が顎を開く。
その瞬間、目に映ったのは金の輝き。
「無茶するなぁ」
「えっ、あ、アルちゃ…!?」
莉音の前に躍り出たのは苦笑したアルアスルだった。
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美しい歌声以外の音は途絶え、空気は張り詰めた糸のようにひどく強張っていた。
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微かに砂利を踏む音が雑音として混じる。
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いやらしく温かく、生臭い瘴気が立ち込める。
地響きよりも低く唸る声が闇の中から聞こえた。
「花火は打ったけど変化なし…しゃあないな。タスク、いけるか」
「あぁ…」
その小さな体躯のどこから発声されているのか、目も覚めるような美しい讃美歌がおぞましい気配と絡み睦む様子はどこか官能的でありそこ知れぬ恐ろしさもあった。
闇の中のものはにじり寄るように歌う聖女への距離を詰める。
普段よりもさらに伏した目には睫毛が細く影を落とし、少女のような外見には似合わない大人びた色を醸し出していた。
「莉音…」
「大丈夫や、俺らが失敗せんかったら莉音も何もない」
闇の中で背を正し歌う莉音の後ろでタスクとアルアスルは息を殺し気配を消してレンガに隠れて潜んでいた。
今日中にモンスターが出て魔法陣が見つかるように神に頼んでおいてくれとアルアスルが茶化したばかりに、莉音は西の端に着いて何もなかったとわかるとガウを降りて主への讃美歌を歌い始めてしまった。
気が済むまで付き合ってやろうと笑ったタスクの口を塞ぎ、ガウをタスクの収納空間へと送ったアルアスルが気配を殺したのは莉音が歌い出してほんのすぐのことだった。
「え?なに…?」
急に仲間の気配が感じ取れなくなった莉音は頼りのガウも見つけられず何も見えずに戸惑う。
「莉音、モンスターや。俺らがええと言うまでその場で歌い続けろ。絶対助けたるから、なんでもええし歌っといてくれ」
「わ…わかった」
アルアスルに言われるがまま莉音は歌い続けている。
目にはっきりとした光があればそんなことはできなかっただろう。
莉音の眼前の闇にいる獣は、引きちぎった肉片をでたらめにくっつけておおきく膨らませたとしか形容ができない、目はない口裂けの犬の死体のようなものである。
赤黒く濁った色の歯はひとつひとつが莉音よりも大きい。
「…あれは見たことある。朱華とかいう国の古いモンスターや。目は見えてなくて、音に反応して獲物を喰らうものやったはず」
アルアスルは小声でタスクに囁きかける。
タスクは一瞬嫌そうに顔を顰めたが、文句を言うことはせず小さなため息をこぼした。
「莉音は囮か」
「さっき、こいつは莉音の歌に反応して来よったんや。花火の大音量で気が逸れへんのやったら莉音はもうロックオンされてて逃げられへん」
アルアスルの冷たい口調にタスクは物言いたげだ。
「もうすぐ出る…出てすぐ、お前の武器全部であれの周囲と手足刺して拘束してくれ」
「……わかってる、わかってるけど、お前はなぁ」
莉音の歌声がこもりだした。鼻先まで迫った闇に音が吸われているかのようだ。
もしかすると、おぞましい気配に喉が雁字搦めにされたか、肌で感じる恐怖で竦んでしまったのかもしれない。
同族ということもあってか、タスクは莉音が哀れだった。
「そういうところが美点やってわかってるんやけど、俺はそういう…」
小声で投げかけられる小言を聞いてか聞かずか、アルアスルは鋭い目でただ汚い獣を見つめていた。
「Till we meet…till,we…meet…God be with…you…」
莉音の耳朶に獣の息遣いが響く。
気丈に響いていた歌声は微かに震え、胸の前で組んだ手には遠目でもわかるほど力が入っていた。
「…あれは動きが速い。目ぇつけられたやつを生かすには、その場で音出させてじっくりいたぶらせて、寸でのところで狩る…それが、俺らが莉音を生かせる唯一の道なんや」
「それは」
「タスク、今や!韋駄天!」
低く言うアルアスルの言葉を聞き返す前に飛び出す合図が鋭く飛ぶ。
ほとんど瞬間移動するような速度でアルアスルは莉音の背後に立ち、目にも止まらぬ速さで尻尾と両手でその身を抱えて闇の中の獣と反対の方向へ大きく飛び退いた。
その前に躍り出たタスクは右手を挙げて収納空間の入り口を開く。
虚空な空間が水で溶いた絵の具のように歪み捻じ曲がり、そこから大小様々な武器が何百本と顔を覗かせた。
「我が愛娘たちよ!」
タスクの声を合図にして武器は一斉に獣へと飛びかかり耳障りな金属音を立てて囲うように地面に突き刺さる。
前足を地に縫い付けられた犬は身の毛もよだつ声で絶叫した。
「あ、あ?え?」
目を回す莉音を背に庇い、アルアスルはばつの悪そうな顔をする。
「アルちゃん…」
アルアスルの両脚は本物のネコ科動物のように変化している。
「…ごめん、囮なんかに使って」
「あ、囮やったん?いや、ええねんけど…えらい…可愛らしいなぁ…」
莉音は近くの猫の足に釘付けである。
囮など大したことでもないと言いたげな莉音にアルアスルは拍子抜けして大きくため息をついた。
「……!あかん!」
タスクの声に被せて一層大きな咆哮が迸る。
続いて硬いものが砕け散る音と共に輝く破片が雨のように降り注いだ。
「武器が…!」
獣の四肢を縫い留めていた武器が粉々になり、大きく吠えたその犬は痛みと怒りで身震いしてアルアスルよりも速く瞬間移動した。
「あかん!タスク、逃げろ!!おいこら肉塊こっちや!!」
瞳を猫そのものに変え金色に煌めかせたアルアスルには怒り狂った獣が真っ直ぐ突っ走るのが見えていた。
咄嗟に莉音を放り投げて大声を出したが、タスクをロックオンして怒り狂ったモンスターには聞こえていない。
獣の先にはタスクがいる。タスクは猫の目など持ち合わせてはおらず、姿を消したかのように見える獣に反応できずただ虚空を見つめていた。
色を失ったアルアスルが踏み出す。
間に合わない。
「タス…ッ!」
思わず目を閉じる。
刹那。
「—————————————————!!」
長く尾をひく、あまりにも甲高い叫びがツェントルムの街にこだました。
耳朶と空気を激しく振るわせるほどの声である。
獣はタスクの眼前で動きを止め、その声の方を見た。
声の主はビブラートの効いたソプラノで歌い始める。
「Till we meet at God’s feet,God be with you till we meet again…!」
獣に狙われていたときのような美しい調べではない。
声を張り上げ、誘き寄せるための歌だ。
「莉音…!?」
叫んだタスクには目もくれず、獣は今度こそ莉音目掛けて駆けた。
「Till we meet again,till meet again…!」
莉音は何かが自分に向かってくる気配を感じながら歌うのをやめない。
闇が迫るのが肌でわかった。
歪な石の嵌まった十字架を強く握りしめる。
ようやく反応したタスクが盾を投げ飛ばすが間に合うはずもなかった。
闇が顎を開く。
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