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1章 結成
第9話 桜の花弁
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あ——————————-
と言う間もなく、赤い飛沫が噴き上がる。
タスクの作った花火によく似ていたが、それは魚のように生臭くて奇妙に生温かく、鮮やかだった。
「アル…ッ!」
「え…?」
目の前のアルアスルに手を触れ叫びそうになった莉音を制したのは他でもないアルアスル本人の訝しげな声。
赤黒い巨大な歯で噛まれたはずの体は五体満足で傷ひとつなかった。
「魅了」
涼やかな声と共に眩い光の粒がアルアスルの背後に集まる。
そこへ目を向けた莉音は息を呑んだ。
「あ………っ!」
つられてアルアスルが振り返る。
アルアスルのすぐ近くにモンスターはいた。
しかし、その牙とアルアスルの間にはもうひとり、立っていた。
「あ、あ…っ!」
眩しく目が開けていられないほどの光の粒に包まれたその左半身は闇に噛まれて見えていない。
足元には夥しい量の血が水溜まりのように地に色をつけていた。
「はっ…ぁ、うっ……この…っ!」
普段低く落ち着いた声が上擦っている。
喉からは空気が漏れてひゅうひゅうと高い音を立てていた。
「桜華…ッ、狂乱……ッ!」
左半身を噛まれたままありったけの声で叫ぶ。
瞬間、季節にはまだ早いはずの桜の花弁が湧き上がって舞い散った。
花弁が通り過ぎたところから獣に幾筋もの白銀の輝きが走る。
「オォォ……!」
獣を構成する肉片が破裂して崩れ落ち、爆発する。
その勢いで体が自由になる。
呆然としていたアルアスルは咄嗟にその肢体を抱きとめた。
「……ぅ」
「…遅いぞ、たてのん!ええときだけ出てきやがって!!」
アルアスルを庇い噛まれたたてのりの左半身はもうなかった。
唇は確かにアル、と動いたが声は伴わず、ただ空気と血の溢れ返る音だけが喉から漏れる。
「主よ、ご加護を…!殉教者…!」
莉音の十字架から優しく柔らかな光の粒が放出された。
しかし、光の粒がたてのりの体を包み込むよりも、たてのりの体が冷えていく方が早かった。
「主よ、主よ…さらなるご加護を…どうかお力添えを…!」
飛び出したたてのりに攻撃力増加のバフをかけたトウカはそこから軽やかなステップを踏んで蝶のように舞い続けている。
トウカの滑らかな柔肌をベール状の光が包み、そのつま先が地を蹴るたびに光は飛び、しなやかな指先が翻るたびに光は弾けた。
癒しの舞である。
「主よ…!」
トウカが舞い踊り、莉音がどれほど祈ってもたてのりは回復せずに色を失っていく。
アルアスルはその体の冷たさを肌で感じてふたりを手で制した。
「…もうやめとこ。回復はできへんわ」
それから莉音と目を合わせる。
アルアスルの言わんとすることを汲み取って莉音は小さく頷いた。
「…たてのり。すぐ、起こしたるでな。ちょっとだけ寝とき」
今までにない優しい声のアルアスルにたてのりは少しだけ笑ったようだった。
そしてそのまま、完全に力を失った。
今まで本当に戦闘があったのかすら疑わしくなるほどの静寂が辺りいっぱいに満ちる。
モンスターの死体はいつの間にか灰になってその場に積もっていた。
「…全く。わざわざたてのりが死なんでも、俺が噛まれてる間に俺ごと斬ってくれれば万事解決やったのに…」
たてのりの死体を抱いたままアルアスルが愚痴るようにぼやいた。
たてのりは死んでしまったが、その場に重苦しいほどの悲しみは立ちこめていない。
要は、莉音が蘇生さえ可能であれば、莉音さえ生きていれば他は誰でもよかったのだ。
回復役の聖女が必ず蘇生を身につけているとは限らない。
蘇生は一定以上の素質と鍛錬、その上で何かを失ったものだけが可能なものであり、たてのりやアルアスルは莉音の色の薄い目に賭けていただけだ。
いや、たてのりはそんなことすら考えていなかったかもしれない。
目を合わせた際に莉音が頷いたことでアルアスルは全身の力が全て抜けるほど安堵した。
少し遠くで一連を見ていたタスクが怒った顔で莉音に詰め寄る。
「こら、莉音!自分が死んだら絶対に誰も助けてやれへんのやぞ!俺のことなんか庇ってる場合とちゃうでほんま」
「ごめん…つい、咄嗟やったさかい…」
聖女の杖を抱いて莉音は縮こまる。
「たてのりはアルが莉音を庇ったのを見てものすごい勢いで飛んでいったよ。感謝しときな」
主の様子に狼狽えるエレジーを宥めながらトウカが笑う。
アルアスルは決まりが悪そうにトウカから目を背けた。
「ほしたら蘇生の儀をするさかい、アルくん、こっち来て」
「あたしも手伝うよ」
「ほんまぁ、ありがとう」
長い杖の先で描いた簡単な魔法陣の真ん中にたてのりを横たわらせ、その頭の上に莉音が立つ。
トウカが魔法陣の周囲を滑るように滑らかに舞い始めたのを合図に莉音は大きく息を吸った。
「What a Friend we have in God,all our sins and griefs to bear…」
いつか教会で執り行われた葬式で聴いた聖歌が静かに響く。
神へ捧げる歌に合わせて穏やかにその身を委ねる踊り子は酒場で見た妖艶さを手放し、伏せた睫毛も流す視線もただひたすらに穢れなく美しかった。
「…take it to Load in prayer…」
トウカと莉音の体が優しい温かさに包まれる。
莉音は杖を魔法陣に突き立てると瞼を閉じたまま天を仰いだ。
「主よ…我が主よ…朋を救い給え、其の御手で救い給え…」
ゆっくりと莉音の光を失った湖の水面のような瞳が姿を現わす。
その瞳には、確かに神の手が夜空から燦然と輝きながら伸ばされるのを映していた。
「…神々の行幸……」
柔らかな福音がたてのりの体を覆い、天から伸びた数多の手はたてのりの魂を掬い上げた。
欠損した体は光によって修復され、失われた色は神の音でその鮮やかさを取り戻す。
祈りの姿勢をしていた莉音が肩で息をし始めた頃、光は消え、トウカは軽やかに一礼をした。
「ん…う…」
魔法陣の中心でたてのりが小さく呻いて身じろぎをする。
アルアスルとタスクが勢いよく飛びついた。
「たてのり~!!」
「え、あ、うわっ!なんだ!?」
「もうあかんかと思ったわ~!」
もみくちゃにされたたてのりはわけがわからなさそうに眉を顰めた。
「あぁ…そうか、俺死んだのか」
「そうやで、このアホ!もう次はないからな!」
アルアスルに怒られたたてのりは頭を掻く。
蘇生とて万能ではない。死後一度でも日を跨ぐとその体はもう救われない。
また、術者の力にかなり依存して負担をかけるるため蘇生ができる回数も頻度も保証はない。
術者は何かを失って蘇生の力を手に入れるためそもそも母数が少なく、またすぐに死んでしまえば莉音以外を探す間に日を跨いでしまうだろう。
「莉音、大丈夫?」
「うん…トウカが手伝ってくれて早う終わったし、全然…」
言っているそばから莉音は杖を支えに頼りなく彷徨っている。
たてのりと莉音の様子、またモンスターの生捕りも失敗に終わり、今日のところは引き上げた方がいいという判断になった。
「そしたら、宿に…ん?」
収納空間から出したガウに莉音を乗せたタスクが足元に視線を落とす。
と言う間もなく、赤い飛沫が噴き上がる。
タスクの作った花火によく似ていたが、それは魚のように生臭くて奇妙に生温かく、鮮やかだった。
「アル…ッ!」
「え…?」
目の前のアルアスルに手を触れ叫びそうになった莉音を制したのは他でもないアルアスル本人の訝しげな声。
赤黒い巨大な歯で噛まれたはずの体は五体満足で傷ひとつなかった。
「魅了」
涼やかな声と共に眩い光の粒がアルアスルの背後に集まる。
そこへ目を向けた莉音は息を呑んだ。
「あ………っ!」
つられてアルアスルが振り返る。
アルアスルのすぐ近くにモンスターはいた。
しかし、その牙とアルアスルの間にはもうひとり、立っていた。
「あ、あ…っ!」
眩しく目が開けていられないほどの光の粒に包まれたその左半身は闇に噛まれて見えていない。
足元には夥しい量の血が水溜まりのように地に色をつけていた。
「はっ…ぁ、うっ……この…っ!」
普段低く落ち着いた声が上擦っている。
喉からは空気が漏れてひゅうひゅうと高い音を立てていた。
「桜華…ッ、狂乱……ッ!」
左半身を噛まれたままありったけの声で叫ぶ。
瞬間、季節にはまだ早いはずの桜の花弁が湧き上がって舞い散った。
花弁が通り過ぎたところから獣に幾筋もの白銀の輝きが走る。
「オォォ……!」
獣を構成する肉片が破裂して崩れ落ち、爆発する。
その勢いで体が自由になる。
呆然としていたアルアスルは咄嗟にその肢体を抱きとめた。
「……ぅ」
「…遅いぞ、たてのん!ええときだけ出てきやがって!!」
アルアスルを庇い噛まれたたてのりの左半身はもうなかった。
唇は確かにアル、と動いたが声は伴わず、ただ空気と血の溢れ返る音だけが喉から漏れる。
「主よ、ご加護を…!殉教者…!」
莉音の十字架から優しく柔らかな光の粒が放出された。
しかし、光の粒がたてのりの体を包み込むよりも、たてのりの体が冷えていく方が早かった。
「主よ、主よ…さらなるご加護を…どうかお力添えを…!」
飛び出したたてのりに攻撃力増加のバフをかけたトウカはそこから軽やかなステップを踏んで蝶のように舞い続けている。
トウカの滑らかな柔肌をベール状の光が包み、そのつま先が地を蹴るたびに光は飛び、しなやかな指先が翻るたびに光は弾けた。
癒しの舞である。
「主よ…!」
トウカが舞い踊り、莉音がどれほど祈ってもたてのりは回復せずに色を失っていく。
アルアスルはその体の冷たさを肌で感じてふたりを手で制した。
「…もうやめとこ。回復はできへんわ」
それから莉音と目を合わせる。
アルアスルの言わんとすることを汲み取って莉音は小さく頷いた。
「…たてのり。すぐ、起こしたるでな。ちょっとだけ寝とき」
今までにない優しい声のアルアスルにたてのりは少しだけ笑ったようだった。
そしてそのまま、完全に力を失った。
今まで本当に戦闘があったのかすら疑わしくなるほどの静寂が辺りいっぱいに満ちる。
モンスターの死体はいつの間にか灰になってその場に積もっていた。
「…全く。わざわざたてのりが死なんでも、俺が噛まれてる間に俺ごと斬ってくれれば万事解決やったのに…」
たてのりの死体を抱いたままアルアスルが愚痴るようにぼやいた。
たてのりは死んでしまったが、その場に重苦しいほどの悲しみは立ちこめていない。
要は、莉音が蘇生さえ可能であれば、莉音さえ生きていれば他は誰でもよかったのだ。
回復役の聖女が必ず蘇生を身につけているとは限らない。
蘇生は一定以上の素質と鍛錬、その上で何かを失ったものだけが可能なものであり、たてのりやアルアスルは莉音の色の薄い目に賭けていただけだ。
いや、たてのりはそんなことすら考えていなかったかもしれない。
目を合わせた際に莉音が頷いたことでアルアスルは全身の力が全て抜けるほど安堵した。
少し遠くで一連を見ていたタスクが怒った顔で莉音に詰め寄る。
「こら、莉音!自分が死んだら絶対に誰も助けてやれへんのやぞ!俺のことなんか庇ってる場合とちゃうでほんま」
「ごめん…つい、咄嗟やったさかい…」
聖女の杖を抱いて莉音は縮こまる。
「たてのりはアルが莉音を庇ったのを見てものすごい勢いで飛んでいったよ。感謝しときな」
主の様子に狼狽えるエレジーを宥めながらトウカが笑う。
アルアスルは決まりが悪そうにトウカから目を背けた。
「ほしたら蘇生の儀をするさかい、アルくん、こっち来て」
「あたしも手伝うよ」
「ほんまぁ、ありがとう」
長い杖の先で描いた簡単な魔法陣の真ん中にたてのりを横たわらせ、その頭の上に莉音が立つ。
トウカが魔法陣の周囲を滑るように滑らかに舞い始めたのを合図に莉音は大きく息を吸った。
「What a Friend we have in God,all our sins and griefs to bear…」
いつか教会で執り行われた葬式で聴いた聖歌が静かに響く。
神へ捧げる歌に合わせて穏やかにその身を委ねる踊り子は酒場で見た妖艶さを手放し、伏せた睫毛も流す視線もただひたすらに穢れなく美しかった。
「…take it to Load in prayer…」
トウカと莉音の体が優しい温かさに包まれる。
莉音は杖を魔法陣に突き立てると瞼を閉じたまま天を仰いだ。
「主よ…我が主よ…朋を救い給え、其の御手で救い給え…」
ゆっくりと莉音の光を失った湖の水面のような瞳が姿を現わす。
その瞳には、確かに神の手が夜空から燦然と輝きながら伸ばされるのを映していた。
「…神々の行幸……」
柔らかな福音がたてのりの体を覆い、天から伸びた数多の手はたてのりの魂を掬い上げた。
欠損した体は光によって修復され、失われた色は神の音でその鮮やかさを取り戻す。
祈りの姿勢をしていた莉音が肩で息をし始めた頃、光は消え、トウカは軽やかに一礼をした。
「ん…う…」
魔法陣の中心でたてのりが小さく呻いて身じろぎをする。
アルアスルとタスクが勢いよく飛びついた。
「たてのり~!!」
「え、あ、うわっ!なんだ!?」
「もうあかんかと思ったわ~!」
もみくちゃにされたたてのりはわけがわからなさそうに眉を顰めた。
「あぁ…そうか、俺死んだのか」
「そうやで、このアホ!もう次はないからな!」
アルアスルに怒られたたてのりは頭を掻く。
蘇生とて万能ではない。死後一度でも日を跨ぐとその体はもう救われない。
また、術者の力にかなり依存して負担をかけるるため蘇生ができる回数も頻度も保証はない。
術者は何かを失って蘇生の力を手に入れるためそもそも母数が少なく、またすぐに死んでしまえば莉音以外を探す間に日を跨いでしまうだろう。
「莉音、大丈夫?」
「うん…トウカが手伝ってくれて早う終わったし、全然…」
言っているそばから莉音は杖を支えに頼りなく彷徨っている。
たてのりと莉音の様子、またモンスターの生捕りも失敗に終わり、今日のところは引き上げた方がいいという判断になった。
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