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リディーは侯爵家に来てから忙しい日々を
過ごしていた。ダンスに勉強……
身体を動かす事は得意なリディーだが
貴族名簿を見る度に頭が痛くなるのは
誰にも助けられなかった。
そしてリディーにとって人生の転機が
再び訪れるのだった。
リディーが来てから3ヶ月が過ぎた頃
思いもよらない人物が訪ねて来たのだ
「お嬢様、本日こちらに皇太子殿下が
見えますのですぐに支度を整えます」
「皇太子殿下??」
「はい」
理解できないままリディーは仕上げ
られていく。
母が部屋に来た
「リディー入るわね」
「どうぞ」
「あら、もう支度していたのね。
皇太子殿下がいらっしゃるのよ
リディアーナのお見舞いという名目
だけれども…リディーに挨拶をしたい。
って…何の話かわからないけど
一応、伝えておくわね」
皇太子殿下、か…
そういえば会った事もないし
見た事もないわよね…
まぁ王族なんて偉そうにふんずり返って
人を品定めする。って事なんだろうけど
「あーぁぁー
私に会ってどうするのかしらね?
めんどくさいわ」
リディーはため息混じりに言葉を発した
「お嬢様、、お言葉ですが…
そんな事を言ってはいけません。
誰かに聞かれたら不敬罪で捕まります」
「あ、そうよね…ごめんね。気をつける」
「はい」
それからすぐに皇太子殿下が到着した
リディーは侯爵夫婦とともに出迎えたが
皇太子殿下はリディーを見る事も無く
軽く挨拶をするとすぐにリディアーナの
部屋へと向かった。
「リディー、殿下と話があるから
自分の部屋で待っていなさい」
「はい」
早朝から支度したのにもう終わりなの?
全く何様よね…
リディーは部屋に戻ると歴史書を開き
読んでいた。
「お嬢様、旦那様がお呼びです」
「そうなの?」
窓から下を見れば まだ王族の馬車が
停まっている。
「やだな…何か話しをするのかなぁ」
リディーは不安いっぱいの中
談話室へと向かった。
「リディーでございます
遅くなりました失礼致します」
まぁ、遅れてもいないけれどね。
心の中で悪態をつきながら部屋に入った
「あぁ、座ってくれ」
ちょっ!「座ってくれ」って
貴方の家じゃないけれど?
「はい」
リディーはゆっくりと椅子に腰をおろした
「末娘のリディーです」
「あぁ」
皇太子殿下はリディーをまっすぐに
見ているが、その目はまるで豹の如く
獲物を狙っているかのようだ
リディーはその目に恐怖を感じたが
本能が「怖がるな」といっている。
リディーは1度視線を少し逸らした後
皇太子の目をまっすぐ見つめた。
皇太子とリディーが互いを見定めるように
見ている間、談話室に重い空気が立ち込めた
「ハハッ」
前のめりでリディーを見ていた皇太子は
息を吐くように笑うと背もたれに
身体を委ねた。
「侯爵、リディー嬢と2人で話しがしたい
少し席を外してくれないか。
もちろん扉は開けていてくれて構わない
廊下に騎士を立たせるし屋敷の人間を
立たせても良い」
父である侯爵は戸惑った
リディーは社交デビュー前の子供だ。
それに何か無礼があれば……
「しかし…」
侯爵が発するのとほぼ同時にリディーは
「はい、お話しがあるのでしたら
聞かせて頂きます」
と言った
皇太子はリディーの強さに驚きながら
護衛騎士を部屋から出した。
同時に侯爵夫婦も一礼すると廊下に出た
「さっき少しと言ったが、
長くなるかもしれない。早速だが
話しを進めたい」
「かしこまりました」
「君の立場については侯爵からも
父上からも聞いていたので知っていたよ
本当に似ているな。
他人ならば君がリーだと言ったら
信じてしまうだろうな。
私とリーが出会ったのは約5年前だ
そして彼女は婚約者候補の1人となり
王宮に通うようになったんだ
2次選考があった時に父上や母上は
リーを外したんだよ
何故だかわかる?彼女はねNoが言えない
からなんだ」
ん?だから何?リディーは黙ったまま
皇太子を見つめていた
「彼女は勉強家だし覚えも早く
その点では王妃として合格なんだよ
けれどね相手が嘘をついている。と
知った時にかわせる術を持っていない。
それは王族として貴族として最大の
欠点になるんだ」
リディーは皇太子が言っている事を
理解してコクリと頷いた
「誰かがリーを騙していて
リーもそれをわかっている。
本来なら騙されたフリをしたり
騙しを逆手に取り相手を翻弄したりして
様子をみる」
コク リディーが頷く
「リーは騙されながら相手にそのまま
押されてしまう。
だから今回のようになってしまった…」
つまり、、姉様は誰かに騙された。
って事?
リディーの眉がピクリと動いた
「リーを最終選考に残したのは私だ。
何故かって?それは彼女を妃にしたい
からだよ」
?? えっと…つまり 皇太子殿下は
姉様が好き。と…
「はいっ?」 思わず声を出してしまった
「そう、父上や母上は反対していない。
けれど彼女の不器用なところを心配している
そんな中で彼女が倒れてしまったんだ」
「……」
「協力してくれないか」
「私がですか?」
「君にしか頼めない
彼女を、、リーを苦しめた奴の証拠を
掴みたいんだ」
「もしかして…」
「君にはリディーアーナとして
アカデミーに来て欲しい。
そして王宮にもね」
「身代わりになって犯人探しをしろ。と」
「もし証拠と犯人を見つけてくれたなら
できる範囲で望みを叶えると約束する」
リディーは皇太子から聞かされた話しを
砕きながら整理する。
リディーアーナは誰かの手にかかり倒れた
という事
姉の身代わりになり姉になりすまして
犯人を探す事
わかる…わかるけれど
それなら私の人生って何?
やっと侯爵家に慣れてきたのに…
「少しお時間を頂けませんか」
そう答えるのが精一杯だった
つづく
過ごしていた。ダンスに勉強……
身体を動かす事は得意なリディーだが
貴族名簿を見る度に頭が痛くなるのは
誰にも助けられなかった。
そしてリディーにとって人生の転機が
再び訪れるのだった。
リディーが来てから3ヶ月が過ぎた頃
思いもよらない人物が訪ねて来たのだ
「お嬢様、本日こちらに皇太子殿下が
見えますのですぐに支度を整えます」
「皇太子殿下??」
「はい」
理解できないままリディーは仕上げ
られていく。
母が部屋に来た
「リディー入るわね」
「どうぞ」
「あら、もう支度していたのね。
皇太子殿下がいらっしゃるのよ
リディアーナのお見舞いという名目
だけれども…リディーに挨拶をしたい。
って…何の話かわからないけど
一応、伝えておくわね」
皇太子殿下、か…
そういえば会った事もないし
見た事もないわよね…
まぁ王族なんて偉そうにふんずり返って
人を品定めする。って事なんだろうけど
「あーぁぁー
私に会ってどうするのかしらね?
めんどくさいわ」
リディーはため息混じりに言葉を発した
「お嬢様、、お言葉ですが…
そんな事を言ってはいけません。
誰かに聞かれたら不敬罪で捕まります」
「あ、そうよね…ごめんね。気をつける」
「はい」
それからすぐに皇太子殿下が到着した
リディーは侯爵夫婦とともに出迎えたが
皇太子殿下はリディーを見る事も無く
軽く挨拶をするとすぐにリディアーナの
部屋へと向かった。
「リディー、殿下と話があるから
自分の部屋で待っていなさい」
「はい」
早朝から支度したのにもう終わりなの?
全く何様よね…
リディーは部屋に戻ると歴史書を開き
読んでいた。
「お嬢様、旦那様がお呼びです」
「そうなの?」
窓から下を見れば まだ王族の馬車が
停まっている。
「やだな…何か話しをするのかなぁ」
リディーは不安いっぱいの中
談話室へと向かった。
「リディーでございます
遅くなりました失礼致します」
まぁ、遅れてもいないけれどね。
心の中で悪態をつきながら部屋に入った
「あぁ、座ってくれ」
ちょっ!「座ってくれ」って
貴方の家じゃないけれど?
「はい」
リディーはゆっくりと椅子に腰をおろした
「末娘のリディーです」
「あぁ」
皇太子殿下はリディーをまっすぐに
見ているが、その目はまるで豹の如く
獲物を狙っているかのようだ
リディーはその目に恐怖を感じたが
本能が「怖がるな」といっている。
リディーは1度視線を少し逸らした後
皇太子の目をまっすぐ見つめた。
皇太子とリディーが互いを見定めるように
見ている間、談話室に重い空気が立ち込めた
「ハハッ」
前のめりでリディーを見ていた皇太子は
息を吐くように笑うと背もたれに
身体を委ねた。
「侯爵、リディー嬢と2人で話しがしたい
少し席を外してくれないか。
もちろん扉は開けていてくれて構わない
廊下に騎士を立たせるし屋敷の人間を
立たせても良い」
父である侯爵は戸惑った
リディーは社交デビュー前の子供だ。
それに何か無礼があれば……
「しかし…」
侯爵が発するのとほぼ同時にリディーは
「はい、お話しがあるのでしたら
聞かせて頂きます」
と言った
皇太子はリディーの強さに驚きながら
護衛騎士を部屋から出した。
同時に侯爵夫婦も一礼すると廊下に出た
「さっき少しと言ったが、
長くなるかもしれない。早速だが
話しを進めたい」
「かしこまりました」
「君の立場については侯爵からも
父上からも聞いていたので知っていたよ
本当に似ているな。
他人ならば君がリーだと言ったら
信じてしまうだろうな。
私とリーが出会ったのは約5年前だ
そして彼女は婚約者候補の1人となり
王宮に通うようになったんだ
2次選考があった時に父上や母上は
リーを外したんだよ
何故だかわかる?彼女はねNoが言えない
からなんだ」
ん?だから何?リディーは黙ったまま
皇太子を見つめていた
「彼女は勉強家だし覚えも早く
その点では王妃として合格なんだよ
けれどね相手が嘘をついている。と
知った時にかわせる術を持っていない。
それは王族として貴族として最大の
欠点になるんだ」
リディーは皇太子が言っている事を
理解してコクリと頷いた
「誰かがリーを騙していて
リーもそれをわかっている。
本来なら騙されたフリをしたり
騙しを逆手に取り相手を翻弄したりして
様子をみる」
コク リディーが頷く
「リーは騙されながら相手にそのまま
押されてしまう。
だから今回のようになってしまった…」
つまり、、姉様は誰かに騙された。
って事?
リディーの眉がピクリと動いた
「リーを最終選考に残したのは私だ。
何故かって?それは彼女を妃にしたい
からだよ」
?? えっと…つまり 皇太子殿下は
姉様が好き。と…
「はいっ?」 思わず声を出してしまった
「そう、父上や母上は反対していない。
けれど彼女の不器用なところを心配している
そんな中で彼女が倒れてしまったんだ」
「……」
「協力してくれないか」
「私がですか?」
「君にしか頼めない
彼女を、、リーを苦しめた奴の証拠を
掴みたいんだ」
「もしかして…」
「君にはリディーアーナとして
アカデミーに来て欲しい。
そして王宮にもね」
「身代わりになって犯人探しをしろ。と」
「もし証拠と犯人を見つけてくれたなら
できる範囲で望みを叶えると約束する」
リディーは皇太子から聞かされた話しを
砕きながら整理する。
リディーアーナは誰かの手にかかり倒れた
という事
姉の身代わりになり姉になりすまして
犯人を探す事
わかる…わかるけれど
それなら私の人生って何?
やっと侯爵家に慣れてきたのに…
「少しお時間を頂けませんか」
そう答えるのが精一杯だった
つづく
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