21 / 26
21
しおりを挟む
大きな笛の音に気がついたのは
使用人達だった
「やだ、何?」
台所で朝食の準備に取り掛かっていた
人達は皆が集まった
ガーン !! ガーン !!
「きゃぁぁぁ」
壊された門から一気に騎士が突入した
ようやく執事が寝巻きのまま廊下に
出た
「ひぃぃ」
廊下には複数人の騎士がいて各部屋の
扉を開けながら進んでいた。
「な、何ですかあなた方は…」
執事は枕を抱えたまま尻をついた
「公爵はどこにいる」
「え、、あっ」
「どこにいる!!」
執事は2階を指さす。
すると数人の騎士が一斉に階段を登った
ザッザッザッ
「ん!何事だ?」
ようやく気がついた公爵が ガバリと
身を起こして隣で寝ている夫人を叩いた
「起きろ!おい!」
公爵がベッドから立ち上がった時だ
ダーン!
数人の騎士が扉を開けた
「シルワット公爵だな」
「何だ君達は…違う!私は公爵でなはい」
騎士は無表情で見ていたが
サッと手を振った。
すると一斉に公爵夫婦を拘束し
騒ぐ夫人の口にハンカチを詰めて
担いだ。
バタバタと騎士の肩で暴れながら
夫人は連れていかれた。
「どういう事なんだ…」
公爵は困惑している。
「お前達…覚えておけよ」
「すぐに王宮に向かいますので
速やかにお願いします」
騎士は公爵を荷馬車に連れて行った。
廊下には使用人達が並べられている
「今を持ってこの屋敷は国の管理となる
したがってあなた方はここから
出るように。
私物のみ持ち出しを許可する
すぐに準備をするように」
困惑する使用人だったが
自室に戻るとカバンに給料や服を詰めた
門から出されると出勤して来た使用人が
足止めされている。
「後日、屋敷に来るように」と言われ
皆が呆然と立っていた。
公爵夫婦が乗せられた馬車が
王宮に到着すると貴族専用牢へと
入れられた。
「シルワット公爵
ミリアナ・シルワットが
テリウス皇太子殿下の刺殺未遂事件の
犯人だと特定された。
王族に危害をくわえた罪を償ってもらう」
公爵夫婦は唖然としていた
何?ミリアナが殿下を刺しただと?
そんな訳があるはずがない…
「こ、これは何かの、誰かの陰謀だ!
そう、、ブェールスだ!あいつに違いない」
「ありえません。
ミリアナはリディアーナ嬢毒殺未遂事件も
起こしています」
「……嘘だ ミリアナがか?ありえんよ…」
公爵夫婦は衝撃のあまり言葉をなくした
『ミリアナの部屋』
「ん、、はぁ、よく寝たわ」
ミリアナは侍女を呼んだ
「おはようございます。お早いですね」
「当たり前じゃない。
今日は念入りに支度をしないとね。
あ、朝食は軽めでいいわ
早く支度をしないといけないから」
「かしこまりました」
まだ日も昇らぬ前から風呂で身体を
洗い身だしなみを整える。
お気に入りのドレスを着たミリアナは
鏡の前で満足気な表情を浮かべた。
やだ、、また眠くなってきたわ
ソファーに腰をおろすと
コクリ、、コクリと頭を下げた
侍女はミリアナの頭に袋を被せると
廊下で待機していた騎士に合図した。
ふわりと身体が浮くと気持ちよくなり
ミリアナはスっと眠りにはいった。
広場には人々が少しずつ集まっていた。
ラウルは離れた建物の陰から
処刑台を見た。
「クソっ」
ロープで規制線が張られている
「罪人としてここを通過するのか…」
規制線は処刑台を上る階段まで続いて
いた。
その奥の高台には王族が座るらしい
椅子が並んでいた。
ラウルは
「どんな事になったとしても僕は君と
一緒にいるよリディー」と呟いた
ガタンゴトン 激しく揺れる馬車に
ミリアナが起きた。
両手を後ろに縛られている事に気づいた
「ちょっと!何してるのよ
ふざけないでよ!早く解きなさい」
誰か人の気配がするのに返事がない。
ミリアナは必死に身体を動かしながら
叫んだ。
「ねぇ!手が痛いわよ
せめて見えるようにしてよ!早くして!」
「うるさいぞ」
男の人の声にミリアナは驚いた。
「えっ、と……誰かしら?
手首が痛いのよ」
返事はない
「ふざけないで!」
ミリアナは立ち上がろうと踏んばったが
すぐに抑え込まれた。
「つつっ…痛いじゃない!」
その時、さっきとは違う声がした
「うるさい女だな」
な、何?なんなの?わからない…
「ねぇ、もしかして誘拐なの?
だったら…お金なら出すわよ
いくら払えばいい?」
シーン
ガタンゴトンガタンゴトン
「ちょっと!返事ぐらいしないよ
私はねぇ、
私は皇太子殿下の婚約者なのよ
手を出したらあんた達 殺されるわよ」
「ぷっ」
「おい」
「すみません」
は?何で笑ってるの?どういう事?
ミリアナの思考が止まってしまった。
馬車の速度が落ちると何やら声が
聞こえてきた。
その時ミリアナは何かに気がついた
待って、、今日は……
なんで私が目隠しをされているの?
どうして手を縛られているの?
嘘でしょう?
バレたの?テリウスが目を覚ましたの?
馬車が定位置に止まった
「いやぁー!やめてぇー
ごめんなさい!ごめんなさい!
謝るから!ちゃんと話すから許してぇ」
「うるさい、黙れ!」
馬車の扉が開くとミリアナにも
日の明るさがわかった。
「ぎゃああああ」
騎士は慌てて
叫ぶミリアナに猿轡をはめた。
つづく
使用人達だった
「やだ、何?」
台所で朝食の準備に取り掛かっていた
人達は皆が集まった
ガーン !! ガーン !!
「きゃぁぁぁ」
壊された門から一気に騎士が突入した
ようやく執事が寝巻きのまま廊下に
出た
「ひぃぃ」
廊下には複数人の騎士がいて各部屋の
扉を開けながら進んでいた。
「な、何ですかあなた方は…」
執事は枕を抱えたまま尻をついた
「公爵はどこにいる」
「え、、あっ」
「どこにいる!!」
執事は2階を指さす。
すると数人の騎士が一斉に階段を登った
ザッザッザッ
「ん!何事だ?」
ようやく気がついた公爵が ガバリと
身を起こして隣で寝ている夫人を叩いた
「起きろ!おい!」
公爵がベッドから立ち上がった時だ
ダーン!
数人の騎士が扉を開けた
「シルワット公爵だな」
「何だ君達は…違う!私は公爵でなはい」
騎士は無表情で見ていたが
サッと手を振った。
すると一斉に公爵夫婦を拘束し
騒ぐ夫人の口にハンカチを詰めて
担いだ。
バタバタと騎士の肩で暴れながら
夫人は連れていかれた。
「どういう事なんだ…」
公爵は困惑している。
「お前達…覚えておけよ」
「すぐに王宮に向かいますので
速やかにお願いします」
騎士は公爵を荷馬車に連れて行った。
廊下には使用人達が並べられている
「今を持ってこの屋敷は国の管理となる
したがってあなた方はここから
出るように。
私物のみ持ち出しを許可する
すぐに準備をするように」
困惑する使用人だったが
自室に戻るとカバンに給料や服を詰めた
門から出されると出勤して来た使用人が
足止めされている。
「後日、屋敷に来るように」と言われ
皆が呆然と立っていた。
公爵夫婦が乗せられた馬車が
王宮に到着すると貴族専用牢へと
入れられた。
「シルワット公爵
ミリアナ・シルワットが
テリウス皇太子殿下の刺殺未遂事件の
犯人だと特定された。
王族に危害をくわえた罪を償ってもらう」
公爵夫婦は唖然としていた
何?ミリアナが殿下を刺しただと?
そんな訳があるはずがない…
「こ、これは何かの、誰かの陰謀だ!
そう、、ブェールスだ!あいつに違いない」
「ありえません。
ミリアナはリディアーナ嬢毒殺未遂事件も
起こしています」
「……嘘だ ミリアナがか?ありえんよ…」
公爵夫婦は衝撃のあまり言葉をなくした
『ミリアナの部屋』
「ん、、はぁ、よく寝たわ」
ミリアナは侍女を呼んだ
「おはようございます。お早いですね」
「当たり前じゃない。
今日は念入りに支度をしないとね。
あ、朝食は軽めでいいわ
早く支度をしないといけないから」
「かしこまりました」
まだ日も昇らぬ前から風呂で身体を
洗い身だしなみを整える。
お気に入りのドレスを着たミリアナは
鏡の前で満足気な表情を浮かべた。
やだ、、また眠くなってきたわ
ソファーに腰をおろすと
コクリ、、コクリと頭を下げた
侍女はミリアナの頭に袋を被せると
廊下で待機していた騎士に合図した。
ふわりと身体が浮くと気持ちよくなり
ミリアナはスっと眠りにはいった。
広場には人々が少しずつ集まっていた。
ラウルは離れた建物の陰から
処刑台を見た。
「クソっ」
ロープで規制線が張られている
「罪人としてここを通過するのか…」
規制線は処刑台を上る階段まで続いて
いた。
その奥の高台には王族が座るらしい
椅子が並んでいた。
ラウルは
「どんな事になったとしても僕は君と
一緒にいるよリディー」と呟いた
ガタンゴトン 激しく揺れる馬車に
ミリアナが起きた。
両手を後ろに縛られている事に気づいた
「ちょっと!何してるのよ
ふざけないでよ!早く解きなさい」
誰か人の気配がするのに返事がない。
ミリアナは必死に身体を動かしながら
叫んだ。
「ねぇ!手が痛いわよ
せめて見えるようにしてよ!早くして!」
「うるさいぞ」
男の人の声にミリアナは驚いた。
「えっ、と……誰かしら?
手首が痛いのよ」
返事はない
「ふざけないで!」
ミリアナは立ち上がろうと踏んばったが
すぐに抑え込まれた。
「つつっ…痛いじゃない!」
その時、さっきとは違う声がした
「うるさい女だな」
な、何?なんなの?わからない…
「ねぇ、もしかして誘拐なの?
だったら…お金なら出すわよ
いくら払えばいい?」
シーン
ガタンゴトンガタンゴトン
「ちょっと!返事ぐらいしないよ
私はねぇ、
私は皇太子殿下の婚約者なのよ
手を出したらあんた達 殺されるわよ」
「ぷっ」
「おい」
「すみません」
は?何で笑ってるの?どういう事?
ミリアナの思考が止まってしまった。
馬車の速度が落ちると何やら声が
聞こえてきた。
その時ミリアナは何かに気がついた
待って、、今日は……
なんで私が目隠しをされているの?
どうして手を縛られているの?
嘘でしょう?
バレたの?テリウスが目を覚ましたの?
馬車が定位置に止まった
「いやぁー!やめてぇー
ごめんなさい!ごめんなさい!
謝るから!ちゃんと話すから許してぇ」
「うるさい、黙れ!」
馬車の扉が開くとミリアナにも
日の明るさがわかった。
「ぎゃああああ」
騎士は慌てて
叫ぶミリアナに猿轡をはめた。
つづく
268
あなたにおすすめの小説
没落貴族とバカにしますが、実は私、王族の者でして。
亜綺羅もも
恋愛
ティファ・レーベルリンは没落貴族と学園の友人たちから毎日イジメられていた。
しかし皆は知らないのだ
ティファが、ロードサファルの王女だとは。
そんなティファはキラ・ファンタムに惹かれていき、そして自分の正体をキラに明かすのであったが……
“ざまぁ” をします……。だけど、思っていたのと何だか違う
棚から現ナマ
恋愛
いままで虐げられてきたから “ざまぁ” をします……。だけど、思っていたのと何だか違う? 侯爵令嬢のアイリス=ハーナンは、成人を祝うパーティー会場の中央で、私から全てを奪ってきた両親と妹を相手に “ざまぁ” を行っていた。私の幼馴染である王子様に協力してもらってね! アーネスト王子、私の恋人のフリをよろしくね! 恋人のフリよ、フリ。フリって言っているでしょう! ちょっと近すぎるわよ。肩を抱かないでいいし、腰を抱き寄せないでいいから。抱きしめないでいいってば。だからフリって言っているじゃない。何で皆の前でプロポーズなんかするのよっ!! 頑張って “ざまぁ” しようとしているのに、何故か違う方向に話が行ってしまう、ハッピーエンドなお話。
他サイトにも投稿しています。
あ、すみません。私が見ていたのはあなたではなく、別の方です。
秋月一花
恋愛
「すまないね、レディ。僕には愛しい婚約者がいるんだ。そんなに見つめられても、君とデートすることすら出来ないんだ」
「え? 私、あなたのことを見つめていませんけれど……?」
「なにを言っているんだい、さっきから熱い視線をむけていたじゃないかっ」
「あ、すみません。私が見ていたのはあなたではなく、別の方です」
あなたの護衛を見つめていました。だって好きなのだもの。見つめるくらいは許して欲しい。恋人になりたいなんて身分違いのことを考えないから、それだけはどうか。
「……やっぱり今日も格好いいわ、ライナルト様」
うっとりと呟く私に、ライナルト様はぎょっとしたような表情を浮かべて――それから、
「――俺のことが怖くないのか?」
と話し掛けられちゃった! これはライナルト様とお話しするチャンスなのでは?
よーし、せめてお友達になれるようにがんばろう!
魅了の魔法を使っているのは義妹のほうでした・完
瀬名 翠
恋愛
”魅了の魔法”を使っている悪女として国外追放されるアンネリーゼ。実際は義妹・ビアンカのしわざであり、アンネリーゼは潔白であった。断罪後、親しくしていた、隣国・魔法王国出身の後輩に、声をかけられ、連れ去られ。
夢も叶えて恋も叶える、絶世の美女の話。
*五話でさくっと読めます。
犠牲になるのは、妹である私
木山楽斗
恋愛
男爵家の令嬢であるソフィーナは、父親から冷遇されていた。彼女は溺愛されている双子の姉の陰とみなされており、個人として認められていなかったのだ。
ソフィーナはある時、姉に代わって悪名高きボルガン公爵の元に嫁ぐことになった。
好色家として有名な彼は、離婚を繰り返しており隠し子もいる。そんな彼の元に嫁げば幸せなどないとわかっていつつも、彼女は家のために犠牲になると決めたのだった。
婚約者となってボルガン公爵家の屋敷に赴いたソフィーナだったが、彼女はそこでとある騒ぎに巻き込まれることになった。
ボルガン公爵の子供達は、彼の横暴な振る舞いに耐えかねて、公爵家の改革に取り掛かっていたのである。
結果として、ボルガン公爵はその力を失った。ソフィーナは彼に弄ばれることなく、彼の子供達と良好な関係を築くことに成功したのである。
さらにソフィーナの実家でも、同じように改革が起こっていた。彼女を冷遇する父親が、その力を失っていたのである。
完結 振り向いてくれない彼を諦め距離を置いたら、それは困ると言う。
音爽(ネソウ)
恋愛
好きな人ができた、だけど相手は振り向いてくれそうもない。
どうやら彼は他人に無関心らしく、どんなに彼女が尽くしても良い反応は返らない。
仕方なく諦めて離れたら怒りだし泣いて縋ってきた。
「キミがいないと色々困る」自己中が過ぎる男に彼女は……
異母妹に婚約者の王太子を奪われ追放されました。国の守護龍がついて来てくれました。
克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
「モドイド公爵家令嬢シャロン、不敬罪に婚約を破棄し追放刑とする」王太子は冷酷非情に言い放った。モドイド公爵家長女のシャロンは、半妹ジェスナに陥れられた。いや、家族全員に裏切られた。シャロンは先妻ロージーの子供だったが、ロージーはモドイド公爵の愛人だったイザベルに毒殺されていた。本当ならシャロンも殺されている所だったが、王家を乗っ取る心算だったモドイド公爵の手駒、道具として生かされていた。王太子だった第一王子ウイケルの婚約者にジェスナが、第二王子のエドワドにはシャロンが婚約者に選ばれていた。ウイケル王太子が毒殺されなければ、モドイド公爵の思い通りになっていた。だがウイケル王太子が毒殺されてしまった。どうしても王妃に成りたかったジェスナは、身体を張ってエドワドを籠絡し、エドワドにシャロンとの婚約を破棄させ、自分を婚約者に選ばせた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる